共生の黎明 #25 第11章 第1節:共にある世界へ 連続小説
街の喧騒は、静かにその輪郭を変えつつあった。
人々の足取りに、以前よりわずかに“間”があった。
急ぎすぎていた時間の流れが、どこかで立ち止まり、誰かの声に耳を傾けるようになったのかもしれない。
はじまりは、小さな市井の場だった。
地元の公民館で、ある制度の説明会が行われていた。
題して、「アヤ/ユラ:説明と共生のしくみを考える会」。
強制ではなく、任意で参加する小さな輪。
それでも、集まった人々の目には、わずかな期待と不安とが滲んでいた。
そこにいたのは、かつての「私」と「君」に似たふたり。
地域の中心で話すその姿に、どこか懐かしさを覚えた者もいただろう。
彼らの語る言葉は、制度の詳細よりも、「なぜ今、これが必要なのか」という想いに満ちていた。
「これは、“誰かが決めたこと”ではありません。
私たちが、共に生きるための約束を、もう一度見直そうとしているのです。」
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