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キトサンパンのテスト計画


これまでの振り返り

これまでキトサンを使ったパンを作るテストを6回実施しましたが、小麦粉100%に対する配合割合を決める時に、キトサンの性質やキトサンを溶かすための穀物酢などがパン生地に及ぼす影響をあまり細かく考えずに、捏ねあがった時のパン生地の感触を頼りにしながら感覚的に行ってきました。

結果として、前回のような大失敗に至ってしまったわけです。

結果

● 過去6回のうち2回は、

ベーカーズ・パーセント(小麦粉100に対する重量比)1%で作っていて、キトサンを混ぜていることに気づかない位に違和感のないパンが焼けました。・・・・・・①

その後に、キトサンの配合比率をもっと高めたパンを上手く焼けないかと、取り組んでいるのが、2%キトサンを混ぜ込んだパンなのです。

● 残り4回のうち3回は、

焼き上がったパンを試食したところ、パンとしては違和感のある「エビ臭い」香りを発していたんです。・・・・・・②

● で、4回のうちの1回は、

膨らまなかった酸っぱいパン」です。・・・・・・・③

考察

①の条件を振り返って計算すると、
キトサンのアミノ基の数 ≒ 酸のカルボキシル基の数
でした。

それに対して②の場合には、
キトサンのアミノ基の数 > 酸のカルボキシル基の数
でした。
つまり、キトサンのアミノ基をカバーしきれずに、余ったアミノ基やキチン由来のN-アセチルアミノ基が、メイラード反応等を起こした結果が例の「エビ臭い」原因と考えられます。

そして③の場合は、
キトサンのアミノ基の数 < 酸のカルボキシル基の数
でした。
つまり、キトサンのアミノ基を完全にカバーしたものの、クエン酸のカルボキシル基が大量に余ってしまい、そのせいでパン生地が強い酸性になり、酵母の発酵を妨げてしまったために、「膨らまない酸っぱいパン」という結果につながった可能性が考えられました。


なので、次回のテストを計画するにあたり、より綿密な計算を取り入れることにしました。
つまり、その場しのぎの感覚ではなく、予め計算できる部分は計算してから配合割合を決めることにしました。

酸とアルカリのバランスがおよそ等しい数になるように計算結果を確認してから、パン生地の配合を決めることにします。

【参考資料は化学式と分子量】

そこで必要になるのは、各々の原材料の成分の化学式であり、分子量です。
予備知識として必要です。

P.33「キチン・キトサンの科学(奥田拓道 著・東洋医学舎 発行)」より

グルコサミン(キトサンを構成する残基・単糖)…179g/モル
Nアセチルグルコサミン(キチンを構成する残基・単糖)…221g/モル
クエン酸(無水)(3価・食品添加物)…192g/モル
酢酸(穀物酢を使用、およそ5%(w/w))…60g/モル


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