『28年後...』レビュー:スパイクと骸骨と逆さロザリオの黙示録
2025年、ダニー・ボイルがゾンビ映画に帰ってきた。
でも今回の『28年後…』、ただのゾンビ映画じゃない。いや、むしろゾンビをダシにして人生語る文学作品でした。
※ネタバレ全開です。U-NEXTで観ました。
オープニング:子ども×感染者=開始5分で絶望
28年前。
狭い部屋に集められた子供たち。きっと守るため、でも無理。
感染者(もちろん走る)ドーン!突入!
血ブシャー!
そして静かに察するわたしの心:「あ、全員死んだな」
生き残ったのはブロンドの少年ひとり。
母の「逃げて!!」でなんとか逃げて、神父の父に会いに行くが、
父、息子そっちのけで祈ってるだけで、結局ロザリオ渡して終了。
わたし:「え?いやせめて首にかけてやってよ…」
ゾンビじゃなくても息切れする神オープニングで、常に心臓がぎゅうっとなってました。
***
28年後:ゾンビを狩るには弓矢を持て
主人公は島育ちの無垢少年スパイク(12)
本土が封鎖された後、干潮のときだけ渡れるルールの中で、
父と一緒に“男の儀式”として本土デビュー。
「守られる側」オーラが全開なのに、弓矢片手に旅に出る冒険者みたいだった。RPG?
敵:本土の感染者は3ランク
スローロー:歩く。雑魚。
駿足:走る。怖すぎ。
アルファ:賢い。デカい。ヤバい。心の余裕ゼロ。ゾンビ界のボスキャラ。
父とスパイクはゾンビボスに追いかけられながらも、ギリギリ帰還。
ハラハラドッキドキの展開で、息つく暇もなしの大冒険だった。
が、島に戻ってくるとパーティー!祝賀!酔っ払い父!人妻といい感じ!いい加減にしろ。
そして息子、ドン引き。
***
母の病、そして少年の決断
スパイクの母は寝たきり+精神不安定。
父の不倫を目撃したスパイク、ついに家族からの独立を勝手に宣言。
母を連れて、お医者さん探しにこっそり本土へ。
感染者に襲われかけたとき、母の潜在的な怪力が発動して、無意識にスローローの首をへし折るシーンがあった。
怖いけど、もっとやれと思った。
***
海軍とゾンビの出産:狂気スロット満タン
途中、海軍の生存者と遭遇。
外の世界はまだ正常。スマホ持ってる。
でもすぐ死ぬ。ゾンビ世界は理不尽。
さらに電車の中で感染者が出産する。
母が赤ちゃんを取り上げる。赤ちゃんは未感染。
もしかしてアルファ(ゾンビボス)が父親。この世はどうなっていくの。
***
ケルソン医師:骨でできた哲学タワーとともに
ついに会えた医者・ケルソン。
すごく良い人だけど、焼いた骨でタワー作ってた。
記念碑だって。
しかも「メメント・モリ(死を想え)」とか言い出す哲学ゾンビ医者。
母はがん+脳転移。
治療不能と聞いて、安楽死を選ぶ。
スパイク、母の頭蓋骨を骨タワーのてっぺんに安置。
わたし、なんだかもう無の境地。
***
そして終わりは始まり
スパイクは赤ちゃんに母の名前(アイラ)をつけて、島のゲートに残し、手紙を添える。
「僕は元気だから、探さないで」
(ちょっと待って、これ何映画だったっけ?)
そして弓矢片手に旅を続ける少年の前に現れる金髪の青年。
それは、オープニングの生き残り少年だった。
名前はジミー。今やゾンビランドの人間ボス。
首に下げたロザリオは、逆さだった。
アクロバティック手下たち(通称ゾンビ戦隊)を従え、彼は言う。
「俺の仲間にならないか」
スパイク:「うん」
——終了。
***
え?
ちょっと待って?
最後ちょっとふざけた?
哲学×ゾンビ×母の死×少年の旅路×バカチャラ青年=カオスの美学。
399円レンタルでここまで魂持ってかれると思わなかった。
いろいろ詰め込みすぎ感はあったけど、面白かったです。
でも、スパイクのお父さん、最初はすごく男気があって、息子を守る素敵な父に見えたけど、こんな感じで終わったら、父親の男気が一周回ってちょっとダサいことが判明したというか、井の中の蛙に見えてくるというか、息子の方が立派で有能だったわ🤣
ご馳走さまでした🎥
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