二十一話 宇宙いや銀河の如く転生じゃなくて乗っ取られて これは二重人格かな!
第二十一話 さて
投稿したから、とは言っても、そんなにすぐ見られるようにはならないよな。
と、なんも気にしないで翌朝タブレットを開いてみたら、
いきなりおすすめに出てきて、びっくりした。
再生数がなんだかすっごいことになっている。
ふたりはどう感じているのかな。
気持ちを共有したいが、一旦落ち着こう。
と言って、何も考えずにコーヒーを淹れて曲をかけるのはあの曲なんだよな。
…
…「レミ、起きた」
…「レミ、みた」
…「レミ、朝食食べてるのかな」
…「レミ」
…「まだ寝てるの」
…「レミ」
………
「レミ」
「レミ、今日学校は」
「えっあっ、ママちゃんおはよっ」
「レミ、通知がたくさんなってて、朝何か約束があったんじゃないの」
「えっ」
「と、今日はいつも通りだよ。たしか。」
「そう、でも、もう遅刻かな」
「ちょっと」
「もっと早く教えてよっ」
「何言ってるのよ」
「珍しく起きてこないから起こしにきたの」
「ああっ、起こしてもらうなんていつ以来、いや、この前もあったね。」
「学校忙しいの?」
「学校が忙しいって言うか、クレアと居ると、とっても楽しいの」
「素敵な子なのね」
「おめでとう」
「うん、なんだか変だけど、ありがとっ」
「通知は鳴りっぱなしだけど、いいの?」
「あっ、うん、すぐ支度するからっ」
「って、えっ!」
「投稿した動画が凄いって」
…
「クレア!」
咄嗟に電話して、
「レミー、おはよー、おそよーかな」
「クレア、うん、おはよっ」
「でっ、これトレンド入りしちゃってるんだよね!」
「そう言うことよね」
「コメントの数もすっごいし、いいねの数も凄い!」
「これが私たちの動画なの?」
「本当にね」
「あの曲聴いてみたら」
「星付けたのは放課後だけど、今、聴いてみるね」
…
「うん、やっぱり聴かれていたのね」
「でも学校行かないとだから」
「そうだよな、と言うか、もう指を打つだけでわかるんだな」
「えっと、確かに」
どこか遠くへ音を伝達する必要がないから、指だけで十分理解できる。
自然と頭の中で勝手に信号が鳴っている感覚が出来た。
誰かが居る、私の中に、とっても奇妙で、
自覚した時はとっても怖かったけど、共存できている。
共存って言うのかな。
時を刻む感覚だけが乗っ取られている。
でもそれは、今のところ良いことでしかない。
こんなことって本当は世の中に溢れかえっているんじゃないのかな。
そう思えるくらい、自然で不思議な感覚。
いつまで続くのか不安はあるけど、今は楽しくって仕方ない。
投稿した歌、この後何を投稿するかな。
次はクレアの好きなグループの歌かな。
だいぶ遅刻しての登校だったけど、
先生もみんなもめっちゃ優しかった。
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