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二十四話 宇宙いや銀河の如く転生じゃなくて乗っ取られて これは二重人格かな!

第二十四話 どうなるんだろう
「いつも、レミがお世話になっております。」
「せっかくの休日にお時間を割いて頂いて、これをどうぞ」

「えっ、ママちゃん、いつの間にそんなの買ったの、レミ、それ食べたかったやつ」
「もう、レミ!何言っているのよ!」
「…」

クレアが笑ってる。
何やっているんだろ、ほんとに。
クレアごめんね。って、ジェスチャーして。

「これを入手されるのはなかなか、大変だったのではないでしょうか」
「いえいえ、どうぞ、ご賞味ください。」

何が起きているのか、レミには全然、理解ができなかった。
あんなに反対していたのに。

「と、うちのとっても愛くるしい娘、クレアが動画投稿へ付き合わせてしまって、大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「私どもはイギリスから出演のお誘いがあり、もう嬉しくって堪らないのですが、如何お考えでいらっしゃいますでしょうか。もし、よろしければ、ご一緒に現地へ行かれるっていうのは」

「えっっっ。」

「大変嬉しいお申し出なのですが、うちのレミは本当に普通の子で、そんな大それた舞台に立つなんて、考えてもいなかったのです。」

「だからと言って全てを否定するわけには…」

「投稿自体は認めたいと思います…でも、歌うことでほんとうに人生を決めて、いいのでしょうか。」
「人生の選択肢は、まだまだこれからもあるとは思いませんか」

「人生の選択肢。」

「…」
「平凡こそが幸せって思っていたけど、今の環境があるのは妻と出会ってからだったんだ。」

「ちょっと、何を言いだすのよ」

「いや、いいじゃないか、僕の人生が変わったんだよ、君に出会って、恋をして、結婚して、レミが生まれて、今が、そう今この瞬間が、いつでも最高に、君と出会ってからの今現在が、これまでずっと幸せなんだよ。」

「どうして、そんなこと、いままで一度も言わなかったじゃない、そんなに取り乱した愛情表現、今までにされたことがない!」

「おいおい、そんなこと言わないでくれよ…恥ずかしいんだよ…でも、レミが成長するとき、今、が、その時だと思ったら、今、言わないで、どうするって思ったんだ、一緒になってくれてありがとう、出会ってくれてありがとう。」

「突然泣き出さないでよ、もう…」

「パパちゃん…」

「レミ、パパはママと出会って、それまでは遊び回っていたのが嘘みたいにまめに連絡取るようになって、クラブで働いていたのにすぐに今の職場へ転職して、ママが働いている会社の隣なんだよ。」

「会社が隣なのは知ってるけど…」

「ママといつでも会いたくて、なぜかとっても波長があったんだ、初めてクラブに来た時に、なんだろ、目が合う、いや、すれ違う、うん、ドリンクオーダーの時に近づいて、渡す時に、いつもなら中身を回して渦巻きにして出して興味を引かせていたんだけど、でも、ママはグラスが出来上がるその時に、突然両手を出して、グラスを回す前の、僕の手を包んでグラスを受け取って行ったんだ。あの瞬間に何か通じ合ったというか、この人だって感じたんだ。あの時、イタズラな笑顔は今でも覚えている。最高に美しい笑顔なんだ。いつまでも色褪せない、僕だけの笑顔だと思っている。恋に落ちる音がしたって、ああいうことを言うのだろうと今更ながらに思った。」

「パパちゃん…」
「ママちゃん…」

「いや、人生の変化転、レミ、行ってみようか。」

「えっ、何でそうなるの」

「パパ、いいのそれで?」

「ああ、やらせてやろうじゃないか。」

「…」
「そうね」

「えっえっえっ、いいの?ほんとに、いいの?」

「いいのよ、レミ、頑張ってきなさい」

「クレアー」
「レミ、よかったね。心配していたけど、予想もつかない展開で、とっても嬉しい」

「ご理解があるご両親でよかった」
「私どもはついていくのですが、如何なさいますか」

「いえ、ご好意は大変ありがたいのですが、仕事があるのでこのタイミングでは都合をつけられないのです。レミをよろしくお願いいたします。」

「かしこまりました。私どもで手厚くお連れいたしますね」
「いえいえ、そんなに、普通で、いつも通りで、よろしくお願いいたします。」

「はい!!!」

「クレアーーーー!」
何だかよく分からなくなっちゃって、感情が止まらなくなっちゃって、突然叫んじゃった。

クレアが抱きしめてくれて、ママちゃんも一緒に抱きしめてくれて、
クレアに、いつもありがとうね、これからもよろしくねって、もうさらに泣いちゃって、いつも泣いてばかりなんだけど、今までの人生の中で一番泣いちゃった。

このあと、なぜか蟹三昧で黙々と蟹を食べていたんだけど。
「蟹を食べるのって、心を落ち着かせるのに良いのかなー。」って、クレアに聞いたら
「確かにパパとママ、何か良くない感じだと、蟹を食べに行くのかも。」
「そう言うことだったんだ。」
「クレアは今、気づいたんだ。」
「うん、蟹食べるの好きだから何にも気にしていなかった」
「偶然、でも、今考えたら、あっ!てっ」

「レミ、今日はありがとう」
「クレア、それとクレアのご両親様も、本当にありがとうございます」
「レミちゃん、気にしないでね。家族だと思っていいんだからね」
「はい、いや、そう言う感じでってことで、よろしくお願いします」

「レミちゃん、いい子ね。素敵に育てられていらっしゃるのね」

「いえいえ、そんな、自慢の娘です。」

「パパ!」
「いいじゃないか、ママ、今も大好きだぞ!」
「な~っ突然」

「ママ、今、とってもいい笑顔だぞ、本当はレミに経験させてやりたかったんだろ。」

「こんな経験、滅多にあることじゃないからな。」
「レミ、楽しんでくるんだぞ。」

「レミをよろしくお願いいたします」

「こちらこそ」

「ありがとうございます!!!!!!」

こんな時にクレアの家族も合わせて、その場にいた全員の声が完全に合わさっちゃって鳥肌でちゃった。

「こんなことってあるんだね」


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