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絶対支持層が党員にはならない理由はもう一つのローコスト戦略

前回は、固定支持層(その中でも絶対支持層)が、「他党下げ」(他党叩き)はしても「自党上げ」をしない理由について述べてみました。

今回はもう少し続きを述べます。

支持政党に対する絶対化と同一視

固定支持層はローコスト戦略により思考や判断を党本部に丸投げしているため、支持政党の議員を「覚えておかない」ことが多いです。

ゆえに投票は、「秒で選んで、秒で忘れる」。
無党派層と「過程は異なるが結果は同じ」です。

しかしながら、固定支持層の中でも絶対支持層は認知的負荷になるはずの他党幹部に詳しいことが多くあります。

他党叩きの材料にするためです。
「自党上げ」をしない(する必要を感じない)のに「他党下げ」(他党叩き)には熱心なんです。

私はこの現象を党に対する絶対化と同一視があるからだと述べました。
「党イコール自分」であるからだと。

彼らが党員にならない3つの理由

この「党イコール自分」というキーワードには、彼らが党員にならない理由を読み解くのに有効な要素が詰まっているように思います。

彼らが党員にならないのは「面倒だから」です。
これ自体は「ローコスト戦略」によるものです。

が、固定支持層の中でも絶対支持層は「面倒でも他党叩きはする」のでローコスト戦略だけでは読み解いていけません。

そこで出てくるもう一つの理由が、「支持政党の絶対化と同一視」です。
「党イコール自分」であるという自己認識であるため、わざわざ党員にならなくても良いのです。

彼らの中では、自身が「党員以上に党員である」という自己認識なんですね。

面倒だからというローコスト戦略。
党イコール自分であるという自己認識。
この2つの理由によって、固定支持層は党員にはなりたがらないというわけです。

そして彼らには、党員にならないことで、さらに自己正当化に都合が良いことがあります。
それは、党の理想化と神聖視です。

党員になることが党の理想化や神聖視を阻むため党員にはならないんです。
党の理想化や神聖視が3つ目の理由になるということなんですね。

支持政党の理想化と神聖視

彼らにとっては「党イコール自分」です。
党が絶対化や同一視されているためです。

彼らが絶対化や同一視するのは実際の党でなく、党名、党のイメージ、党という概念です。

ゆえに彼らは、党員になって地味な部分を見ると「理想と現実との乖離」に直面します。

彼らにとって党とは、絶対化や同一視されるだけではなく、理想化や神聖視されるものでもあるということなんです。

ゆえに彼らは党員にはならないのです。
地味な部分を担いたくないから。
地味な部分を担わなくても党と不可分だから。
地味な部分を知ると神聖視が出来なくなるから。

彼らが絶対化や同一視しているのは、あくまでも党名や党のイメージです。
彼らの中で理想化された党なんです。

もし彼らが党の地味な部分を知り、理想と現実の乖離を目の当たりにすると、その乖離が彼らには認知的不協和になってしまいます。

彼らは党員にはならないことで理想化された党と自分を同一視します。
彼らはそうすることで、思考や判断のみならず、自分のアイデンティティまでも丸投げしているということなんですね。

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