【2025年6月更新】歴代デッキビルドパック最強・最弱を決めよう!【約35,000字】
おことわり:
本記事の初稿は2024年8月時点のもの(ヴァリアント・スマッシャーズまで)でした。
その後2025年6月に10,000字程度の加筆を行い、全体的な記述の見直しとクロスオーバー・ブレイカーズとジャスティス・ハンターズの追加を行いましたが、最強・最弱判定はこれらのパックを含まず行われていることをご容赦ください。
1.はじめに
こんにちは、なごにゃんです。
今回はいつものデッキ紹介とは趣向を変えた、パックについての評論をお送りします。
タイトル通り、約35,000字の長文記事になりますので、お時間のある際にご覧いただくか、目次を活用して少しずつ読み進めていただけますと幸いです。

(※ 初稿時点では未発売でした。後述しますが大戦犯)
遊戯王OCGには、「デッキビルドパック」という販売形態があります。
ざっくり紹介すると、おおむね半年に1度のペースで発売される「3つのテーマに絞った小規模ブースター」であり、これ単体で良質な”デッキ”を”ビルド”できるコンセプトの人気商品です。
第10期(2017年)からスタートしたこの施策は、執筆時点の第12期(2024年)で既に7年目(14弾目)を迎えており、いつの間にかOCGの主力商品として定着しています。前身と思われる「ブースターSP」からカウントするとゆうに10年目(20弾目)であり、開発側もこの形態を成功とみなしていることが伝わってきます。
2025年6月追記
現時点で8年目に突入し、13期以降の続投も決定しました。めでたい。
上の説明だけでも十分とは思いますが、「デッキビルドパック」が人気な理由をあえて言語化すると以下のようになります。
収録カードの一貫性があり、3テーマのカード+シナジーのある再録カードに絞られているため、不要なカードが出にくい。
定価2,000円台の小規模ブースターであるため、複数購入しやすい。
テーマの完成度が全体的に高い(※例外あり)。最初から環境クラスの場合もあるし、レギュラーパックで質の高い強化がもらえることがほとんどなので、それを見込んで先行投資する価値もある。
乱暴にまとめれば、非常に”丸い”パックです。
特にレギュラーパックにおける良質強化が半ば約束されていることは大きく、弱かったパックが3テーマとも環境クラスに躍進した例もあり、長期的に見ればどの弾を買っても損をしにくい商品と言えます。

……しかし、それでもなお、パックの人気には露骨な格差が生まれがちです。
上記の通り、長い目で見れば待遇が平準化されていくのですが、強化を待てるユーザーばかりではありません。1〜2年ならまだしも、【天気】が5年近く放置された実例もあり、焦らされすぎて萎えてしまった人も多かったのではないでしょうか。
(※ その反省なのか、最近のテーマは直近のレギュラーパックと連動することが多くなり、強化までの間隔がかなり短くなっています。)
また、強化の質・回数にもある程度ばらつきがあり、「せっかくレギュラー強化をもらったのに質がよくないor枚数が少ないので弱いままだった」テーマもそれなりにあるわけで、一概に「放っておけばみんな強くなる優良パック」というわけではありません。大局的にはその傾向がある、というのは確かですけどね……。
この記事では、そんな「デッキビルドパック」の歴史を振り返るとともに、エンタメ的な「最強王・最弱王」、要は「ぶっちゃけどれが一番強くて、どれが一番弱いのか」を考察していきたいと思います。
もっとも、2024年現在の基準で評価すると「新しいテーマは古いテーマより強い」「優良強化をもらったテーマはそうでないテーマより強い」のが当たり前になってしまい、パック間の強弱を比較する趣旨とややズレてしまうので、以下のような形式を取りたいと思います。
各収録テーマの、「発売直後の強さ」と「レギュラー強化が出そろった後の強さ」をそれぞれ評価する。
各収録テーマの評価を総合し、パックの評価も行う。
メタゲームにおける「強さ」を最大の評価基準とし、「人気」や「認知度」、「メディアミックスにおける露出度」などは原則考慮しない。(※解説文中で触れることはあり、「強さ」が同等と判断した場合のパック間の優劣判定に用いることはある。)
評価はS~Dの5段階とする。
強化後に評価が下がることはないものとする。(長期的に強化を得ている【閃刀姫】のようなテーマが、その時々の環境における評価を反映してしまうと趣旨からズレるため。)
テーマの評価基準は、メタゲーム上で経験した最高Tierに基づき、
S……Tier1〜2/規制経験あり(支配的な地位を築いた)
A……Tier1〜2/規制経験なし(上位入賞常連だった)
B……Tier3〜4(時折上位入賞が見られた)
C……Tier外/地雷(まれに入賞することがあった)
D……Tier外/環境外(メタゲームで一切見られなかった)
とし、パックの評価基準は、
S……最強候補(Aの中でも程度が甚だしいもの)
A……神パック(環境に大きな影響を与えた)
B……良パック(環境に一定の影響を与えた)
C……塩パック(環境にほとんど影響がなかった)
D……最弱候補(Cの中でも程度が甚だしいもの)
とします。
下位になるほど基準が曖昧となってしまいますが、そこは「独断と偏見」ということでご容赦ください。
それでは早速、歴代デッキビルドパックをひとつずつ振り返っていきましょう!
2.歴代デッキビルドパックを振り返る
2-1.スピリット・ウォリアーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【影六武衆】【天気】【魔弾】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
D(最弱候補)です。
記念すべき最初の弾なのにこれです。正直、この時点では7年も続く人気商品になるとは思っていませんでした。
この時期は新マスタールール(2017年)適用開始直後、いわゆるリンクショック真っ只中で遊戯王全体が盛り下がっていました。その中で、「3テーマ中2テーマが馴染みのない位置要素を参照する」ことを肯定的に捉えられた人は少ないのではないでしょうか。
最初の弾なのに尖りすぎています。
単純に各テーマの完成度も低く、とりわけ目玉テーマ【天気】のガッカリ報告は各所で聞かれました。
美麗なイラストの《アルシエル》に惹かれて組んだのに、出せない。
とってつけたような位置要素が複雑で爽快感がない。
眠くなるようなパーミッションが人を選ぶ。
女の子テーマと聞いて組んだのに、男女混合だしオッサンが目立つ。

この問題は、5年後(!)の強化《天気予報》《月天気アルシエル》により一応の解決を見せますが、根本的なテーマギミックが特殊すぎる・回りくどすぎることからメタゲームへの進出には至りませんでした。

また、【影六武衆】も、率直に言って【六武衆】ブランドに泥を塗る存在でした。「バニラでもいいからリンクモンスターくれ」と喘いでいた【六武衆】使いに「実質リンク3・ただしマーカーなし」の《リハン》を渡したのは神経を逆撫でする行為にほかなりません。

全員が採用圏外という訳ではなく、《キザル》《フウマ》は後年再評価されることになるのですが、それにしても《リハン》(と《忍の六武》)が残した悪評はなかなか覆せるものではなかったと記憶しています。

なお、2024年現在主流となっている【原石六武衆】に影六武衆の姿はありません。南無。

唯一の救いとして、【魔弾】はこの時点で前評判より強く、翌年には《魔弾の射手 マックス》が話題を呼ぶなど、この中では比較的優遇されたテーマです。2024年現在では【デモンスミス】との親和性からチラホラ入賞も見せており、このパックが最弱王を回避できるかは【魔弾】の評価にかかっていそうです。

2-2.ダーク・セイヴァーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【閃刀姫】【空牙団】【ヴァンパイア】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
A(神パック)です。
2弾目にして初の環境テーマ【閃刀姫】の登場です。A・Bどちらとするか悩みましたが、【閃刀姫】の存在だけで甘めに判定しています。それほどまでにこのテーマのインパクトは大きく、以降年単位で環境に影響を及ぼしました。
主要なカードのほとんどがこの弾で揃い、後年のテーマにありがちな「レギュラーパックで強化されることを見越した歯抜け感」がほとんどなかったことも見逃せません。強いて言うなら直近のパックに収録された《ハヤテ》くらいではないでしょうか。
それでいて強すぎるということもなく、「古き良きミッドレンジ」の極致にある【閃刀姫】環境のゲーム体験は良好で、前弾と同じシリーズであることが信じられないレベルで完成度が跳ね上がった弾です。

もっとも、【閃刀姫】の一人舞台だった感は否めず、【ヴァンパイア】と【空牙団】は露骨にハズレ扱いされていました。
実のところ【ヴァンパイア】は「コントロール奪取」という一貫したテーマ性のある良テーマで、汎用エクシーズの《シェリダン》を輩出していることも含めて決して弱くはないのですが、比較対象が強烈すぎたので仕方ありません。

また、この時点の【空牙団】は貧弱で、これはネタにされても仕方なかったと記憶しています。(※リンクスで強かったことから異世界転生になぞらえてバカにされていました……。)
ただ、直後に《フォルゴ》を手にして一応展開系デッキとして機能するようになり、その後も(かなり間を置いたものの)《ドナ》や《レクス》により足回りが改善されるなど、不遇と吐き捨てるには惜しいテーマです。

2-3.ヒドゥン・サモナーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【ネフティス】【プランキッズ】【魔妖】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
B(良パック)です。
……なのですが、発売直後に限ればぶっちぎりの最弱です。
はっきり言って、当初のこのパックは「ダーク・セイヴァーズで持ち直したブランドにキズをつけるもの」でした。
誰が言ったか、「ヒドイ・サモナーズ」の蔑称が広まるほどにはヒドイパックで、私は発売3か月後に【プランキッズ】を組むため箱買いしましたが1パック50円まで値崩れしていました。
(その結果、2年後の大幅なテコ入れにより「ヒドクナイ・サモナーズ」と呼べる程度にまで改善されましたが……。後述します。)
何がそんなにヒドかったのかというと、シンプルに入ってるカードが全部弱かったためです。
まず目玉とおぼしき【魔妖】ですが、百鬼夜行を模した連続階段シンクロが持ち味ながら、これがフレーバー以上の意味を持ちません。いたずらにエクストラを消費してバニラを立たせるだけの欠陥ギミックで、《妲姫》の出し入れが絵面的に面白いくらいしか見どころがありません。

後年の強化により得たのも「階段シンクロ(リンク)の延長・リソースの拡充」方面で、《逢華妖麗譚-魔妖不知火語》を除いてまともな妨害がもらえなかったためメタゲームに進出することはありませんでした。
その《魔妖不知火語》も安定して構えられるわけではなく、ぶっちゃけ《トランザクション・ロールバック》でコピーされた回数の方が多そうです。

続いて【ネフティス】ですが、本当に、コレだけで記事がひとつ書けるくらい弱かったです。テーマの完成度だけで言えばぶっちぎりの最下位、理解度が皆無と言える代物で、デッキとして成り立ってませんでした。

【ネフティス】はあの《ネフティスの鳳凰神》を信仰する団体ながら、「儀式×リンク」というまったく縁のないギミックを用い、切り札も「儀式3体で出すとフルパワーになるリンクモンスター」という不穏な代物でした。

とはいえ情報公開当初はまだデザイナーを信用していて、「宗教的フレーバーを持たせるために儀式テーマなのか!なるほど!」と言ってみたり、「《影霊衣の万華鏡》みたいな儀式魔法で低レベル儀式をばら撒くのかな?」「リリースの代わりにモンスターを破壊するのかな?」とか妄想したりしたものです。
結果としてお出しされたものが、「ふつうの儀式魔法でふつうの儀式モンスターを3回出してね」というカード群でひっくり返りましたが……。

結果、2年後には《ネフティスの繋ぎ手》というルール無視の強化をもらうことになり、以降は「無限巨神鳥」や【スプライト】との接点を見出すなどかなりマシな状態になりました。しかしあまりに元が弱すぎる、結局デザイン意図が破綻しており《焔凰神》が無価値のままという事実は拭いきれず、強化された今もなお良い印象はないテーマです。

なお、【プランキッズ】は、この中では「元から比較的マシだった」テーマです。
「3枚初動」(※ 下級2枚+《融合》or《プランク》or《大暴走》)という類を見ない重さが足を引っ張っていましたが、それを前提で調整されていた節もあり、《増殖するG》のない海外環境ではそこそこ人気があったとも聞きます。「不安定だが爆発力のあるテーマ」として、当時基準ではそこそこの完成度だったと言えるでしょう。
もっとも、後年の強化で【プランキッズ】がもらったのは、そんな前提をぶっ壊すリンク1の《ミュー》だったわけですが……。

後天的ながら、ビルドパックが環境テーマを輩出した2例目は【プランキッズ】と相成りました。そこにはもはや必死こいてカードを3枚かき集めるヤンチャ坊主の姿はなく、淡々と1枚初動で《ハウスバトラー》2発を構える公務員となった新生【プランキッズ】がいました。
強化前を知る身としては、「強くなってよかったね」というより「誰だお前?」という感想が先に出たものです。
今回の評価は「強ければ正義」なので多くは語りませんが、【ネフティス】といい【プランキッズ】といい、こうした「レギュラー強化の元も子もなさ」もこのパックの特徴かもしれません。
元の味やコンセプトはある程度放棄せざるを得ず、禁じ手に近い大手術でしか評価を持ち直せなかったのが正直なところでしょう。
2-4.インフィニティ・チェイサーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【ウィッチクラフト】【無限起動】【呪眼】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
D(最弱候補)です。
人気テーマ【ウィッチクラフト】を輩出し、キャンペーンパックで《閃刀姫-レイ》の20thレアが手に入ったという商業的背景もあってか不思議と悪評を聞きませんが、どのテーマも強化込みで環境に届くことはなかったため、最弱候補と断じてよいでしょう。

まず目玉の【ウィッチクラフト】ですが、シンプルにデッキの構造が弱いです。ワンアクションで《ヴェール》か《ハイネ》を設置できること自体は当時基準で悪くないのですが、どのデッキにも入っている《灰流うらら》《墓穴の指名者》が直撃して更地になり、二の矢も用意できないのはいただけません。
また、コストで捨てた魔法が帰ってきてリソースになることは面白いのですが、冷静に考えるとマイナスがゼロになっているだけで大きな評価点とは呼べず、またこの共通効果を考慮してかどの魔法も弱めにデザインされていたのが難点と言えました。

《アルル》《ジェニー》などレギュラー強化の質はよく、《バイスマスター》の登場により【烙印】混成の道が開けるなど細々と強化されてはいるものの、根本的な弱みが改善されることはなくメタゲームへの進出は叶いませんでした。
2025年6月追記
【マギストス】強化のおこぼれで、【ウィッチクラフト】にも《結晶魔術 光の涙》というアップデートがかかりました。《ジェニー》でコピーすると発動条件を無視して2番目の効果を使えるのは強力ですが、現時点では【マギストス】側の出張ギミックに甘んじている印象で、今後に期待です。

続いて【無限起動】の話ですが、弱くはないのですがひたすらに地味でした。いいカードは揃ってるんですよ。

《ロックアンカー》《ハーヴェスター》《スクレイパー》を最初から擁しており、レギュラー強化も《超重機回送》《ブルータルドーザー》と優秀だったのですが、エンジンばかりが整っていてどんな盤面を目指すテーマなのか全くわかりませんでした。
当時は層の薄かった「地属性・機械族」で縛っていたために工夫の幅がなく、《レギュラス》が来るまでは1妨害を作ることすらままならなかった記憶があります。

後に【古代の機械】【マシンナーズ】の強化を受けて【地機械GS】の中核テーマに抜擢されるのですが、これもカジュアルデッキの部類で、現在ではテーマ単独で戦える【超重武者】の強化により種族GSにおける役目も終えています。

おそらく現在もっとも遭遇する可能性のある無限起動カードは【十二獣】【ヌメロン】の《メガトンゲイル》かと思いますが、これもどちらかと言えばマスターデュエルの話で、紙の遊戯王では需要をなくして久しい1枚です。
(※ ちなみ当初はリンクショック真っ只中だったので、召喚条件の厳しい《メガトンゲイル》はネタ扱いでした。)

最後に【呪眼】ですが、この中ではもっとも可能性を見せたテーマです。全体的なカードパワーの低さ、出させる気のない《ザラキエル》の存在から評判は芳しくありませんでしたが、いざ発売されると「《サリエル》が意外と堅くて倒せない」「専用魔法罠も言うほど弱くない」ということで下馬評を覆します。その後も良質な強化により細々と弱点を克服し、後年の《災誕の呪眼》を獲得してから少しの間はトーナメントに持ち込む人の姿も見られました。

一方で、ここまで強化しても環境にまったく定着しなかったのが事実です。
詳述は避けますが、テーマカードを一定数積まなければならない性質上自由枠を確保しにくく、いわゆる先攻番長にならざるを得ない、根本的にカジュアルレベルのデッキ構造です。
トーナメントシーンで生き残るには無理がある、というのが正直なところで、バカにされていたところから「ワンチャンある」くらいまで持ち直しただけよかったのかもしれません。
2-5.ミスティック・ファイターズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【ドラゴンメイド】【斬機】【ジェネレイド】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
A(神パック)です。
ただ、どのテーマも最初から強かったわけではなく、当初は一部の斬機が【コード・トーカー】の強化パーツとなるか、《王の舞台》+《氷の王 ニードヘッグ》が何らかの出張パーツになるかどうかといった評価に留まっていました。目玉の【ドラゴンメイド】に関しては、身も蓋もありませんが「かわいいけど弱い」テーマでした。《ティルル》と《お心づくし》は最初から2000円コースでしたけどね。

このパックの評価が覆ったのは各テーマの強化後です。
どのテーマも粒ぞろいの強化をもらっており、むしろレギュラー強化があることを前提にした設計だったように思えます。
【ドラゴンメイド】
《お片付け》、《チェイム》、《シュトラール》
【斬機】
《ダランベルシアン》、《ダイア》、《サーキュラー》(制限カード)
【ジェネレイド】
《ウートガルザ》、《ハール》、《ヴァラ》、《レイヴァーテイン》

見事に主要カードばかりが揃っていて驚嘆します。
元号が変わって初のデッキビルドパックでしたが、「ビルドは初出が弱くてもレギュラーで良質強化がもらえる」という令和の常識を作り上げた、歴史の転換点となったパックかもしれません。

ちなみに、今となっては【ドラゴンメイド】のA判定に違和感がある人が多いと思うので補足しますが、《シュトラール》獲得後の2020年~2021年初頭における【ドラゴンメイド】は環境テーマでした。それが少し見ないうちに「ちょっと強いファンデッキ」にまで転落しているとは、ここ数年のインフレの激しさが伺い知れます。《チェイム》のドラゴン態にかかる期待が年々重くなっていますね……。
2025年6月追記
《チェイム》のドラゴン態《シュテルン》がついに登場しましたが、期待されすぎて思ったより普通の効果でリリースされましたね……。
ただ、まったく想定もしていなかった新キャラクター《ラティス》が大革命を起こし、複数の1枚初動から《天球》+《シュトラール》を狙える現代風のミッドレンジデッキにアップデートしてくれました。
誘発受けの悪さもあって環境クラスに返り咲いたとは言い難いものの、「ちょっと強いファンデッキ」のスランプは脱したと言えるのではないでしょうか。

総じて、このパック単独での完結性には欠け、あくまで後年の強化で花開くテーマが中心だったものの、優良株ばかりが揃っていた名パックと言えます。一時は品薄になり、《ティルル》が箱の定価を超えていたというのも今となっては笑い話です。
2-6.シークレット・スレイヤーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【エルドリッチ】【アダマシア】【六花】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

※ アダマシアは後年《ブロックドラゴン》が規制されたことを評価してS判定としています。
<総評>
S(最強候補)です。
あの【エルドリッチ】と【アダマシア】の初出です。発売当初に限れば非常に弱かった【六花】が足を引っ張るものの、まず間違いなく最強候補の一角と言っていいでしょう。


この2つに関しては、「初出の時点であまりに強すぎてレギュラー強化が打ち切られた」という逸話でも知られます。真偽のほどは不明ですが、確かに直後に渡された謎の塩カードを最後に強化が途絶えており、開発側も「こいつらに強化は不要」と判断したのかもしれません。その点でも極めて異質なパックです。


2025年6月追記
時は流れ、【エルドリッチ】はTACTICAL-TRY DECKのメンバーに選出され、その縁で複数の有用新規カードをもらうことになりました。
あくまで新商品の連動枠という文脈ではあるものの、一時は強化の線が絶たれていたこのテーマに再プッシュが施されたのは感慨深いところです。

なお、この時点での【六花】は相当弱かったのですが、後年手にした《ストレナエ》《しらひめ》《来々》という極めて的確な強化によりB判定にまで返り咲いています。マスターデュエル向けですが、【六花】については個別の解説記事を用意しているのでご興味があればそちらもご覧ください。(宣伝)
……各テーマの強さについてはあまり語ることがないので、ちょっとした昔話をします。
このパックは、目玉テーマ(女の子テーマ)が飛び抜けて弱く、ほかの2つが飛び抜けて強いという過去類を見ないバランスだったので、カードショップも値付けに苦労していた印象があります。
具体的には、いつものように女の子テーマのサーチカードである《六花絢爛》が初動1500円〜2000円をつけたのですが、弱すぎてまったく売れず、代わりに400円とかで積まれていた《エルドリッチ》が好調に売れていました。

私はほぼ毎日、当時の職場のそばにあったカードショップを覗いていたのですが、日に日に100円ずつ安くなる《絢爛》と、補充されるたびに値上がる《エルドリッチ》の対比が印象的でした。

500円まで落ちたタイミングでかわいそうになって購入した《絢爛》には、幾重にも値札が重ね貼りされて盛り上がっていたのを覚えています。
興味本位で1枚ずつ剥がして元の値段を探ったのですが、なぜかとてもいけないことをしている気分でした。(ちなみに1800円でした。売れるわけないだろ!)
2-7.ジェネシス・インパクターズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【マギストス】【イビルツイン】【ドライトロン】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

※ ドライトロンは後年《イーバ》が規制されたことを評価してS判定としています。
<総評>
A(神パック)です。
あの【イビルツイン】【ドライトロン】の初出です。
この時の【イビルツイン】には《トラブルサン》《トラブル・サニー》もコスプレ下級も存在しないので弱かったですが、それらを手にしてミッドレンジとして大成するのは史実の通りです。また、【スプライト】と合流してからはTier1にまで上り詰めた実績もあり、目玉テーマの面目躍如と言えるでしょう。

さらに、かの【ドライトロン】は、《ファフμβ》こそ存在しませんでしたが最初からほぼフルパワーでした。《弁天》が再録されていたことも特筆すべき事項でしょう。後に(主にマスターデュエルで)大暴れすることになる【ドライトロン宣告者】はデザイナーの想定内だった、というのは驚嘆に値する事実です。
何かと話題になったテーマということもあり、これについては多くを語る必要はないでしょう。

ここまでの評価に鑑みるとS判定を与えてもよさそうなのですが、やや足を引っ張るのが【マギストス】の存在です。このテーマ、弱くはないのですが、何かと取っ散らかっていてデザイナーが扱いきれていません。

S・X・融合・リンクの全てを活用し、さらにそれらのモンスターを装備魔法化して戦うというごちゃごちゃしたコンセプトです。ただし【DD】や【イグニスター】のように「複数種のエクストラモンスターを一挙に並べる展開力」は与えられず、「1ターンに1〜2体ずつ出してね」というデザインがなされていました。この時点で既に出力不足の匂いがしており、嫌な予感はおおむね的中します。

《アルテミス》《ゾロア》のように汎用性の高い良カードは多く、「《ゾロア》軸でリソースを稼ぎながら戦うメタビート」は一定の使用者を獲得したのですが、デザイナーが想定していたであろう「オールスターで戦う展開系【マギストス】」は不成立に終わったという経緯があります。

……以上の理由からS(最強候補)判定は避けたものの、カードの相場の話で言えば相当なアド箱だったことを追記しておきます。
【イビルツイン】【ドライトロン】の主要カードは言うに及ばず、再録までに時間のかかった《アルテミス》は一時1500円〜2000円まで高騰していました。下手にシングルで買い揃えるよりパックを開けた方がお得と思えた時期もあり、買い漁った人も多いのではないでしょうか。
2025年6月追記
おそらく、この記事の執筆時点からもっとも状況が変わったのが【マギストス】でしょう。有用な新規カードを次々ともらい、エクストラオールスターズとまでは言わないにしても十分な展開力と足回りの盤石さを手にしてTier2~Tier3と呼べるまでに上り詰めました。
【ドラゴンテイル】と合流してからは上位入賞もよく見られるため、遅咲きのS(最強候補)判定を与えていいかもしれません。

2-8.エンシェント・ガーディアンズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【ドレミコード】【ベアルクティ】【溟界】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

※ペンデュラムテーマはイラストが横長なので、ドレミコードの切り抜きに違和感があります。ご容赦ください。
<総評>
D(最弱候補)です。
ひさびさにかなりヤバいパックが出てしまいました。
3テーマがどれも弱く、強パック続きに期待していた多くのデュエリストに水をぶっかける形となりました。「最近のテーマはすぐ強化されるから~」と楽観的に捉えていた人(※筆者)も多かったのですが、強化を受けてなおパッとしなかったという点で並の塩パックとは一線を画します。
このパックに関しては被害者の会代表として思うところが多く、記述が長くなります。
ご容赦ください。
まず目玉テーマの【ドレミコード】は、
P召喚を妨害されない共通P効果
音階を模したバラバラなスケール
スケールの奇数・偶数を参照するギミック
の3つが特徴のペンデュラムテーマですが、この3つすべてがマイナスに作用する奇跡的な出来の悪さで成り立っています。

まず共通P効果ですが、はっきり言ってインクの染みです。
耐性付与はあって損する効果ではないのですが、「P召喚時にしか機能しない」ことから初動の誘発ケアにはならず、役立つシチュエーションが極めて限定されます。
何よりこれ以外のP効果を持たせてもらえないことが問題で、せめて1体くらい《EMモンキーボード》《智天の神星龍》の互換でもいれば違ったはずです。「永続魔法としての機能を持たせ、デザイン空間を広げることができる」Pモンスターの利点を半分殺しています。早い話が、「その余白にもっと書くことあっただろ」と言わざるを得ません。
まさか令和に「かわいいダイナミスト」が刷られるとは思っていませんでした。

続いて「音階スケール」ですが、前提として、「スケールがバラバラ」というのはデメリットでしかありません。
「上スケール」「下スケール」と表現されるように、実質的には1か8であることが良いとされますが、【ドレミコード】のスケールは個性付けの一環として1〜8に分散しています。
この時点で無理があります。
要は、テーマカードを重ねるだけではペンデュラム召喚すら安定しない欠陥を個性と言い張っているのです。
音階のScaleとPスケールを掛けたかったのはわかりますが、あまりにその発想先行すぎてゲームに落とし込めていません。

最後に、やたらテキストに登場する「Pスケール(音階)の奇数・偶数」はそもそも元ネタ的にも何を指しているのかよくわからなかったので、作曲経験のある友人にも尋ねつつ考察してみました。

一般的に「ド・ミ・ソ……」のような奇数飛ばし(3度・5度)の音の組み合わせは耳なじみのよい協和音(コード)を形成しやすく、反対に「ド・レ・ミ……」のような隣り合う音同士は濁った響きの不協和音(ディスコード)を形成し得るそうです。
どうやら、この和音のフレーバーを効果に落とし込んだものと思われ、「奇数」のモンスター効果は「奇数」のスケールを、「偶数」のモンスター効果は「偶数」のスケールをそれぞれ要求することで、協和音(コード)を表現しているようですね。
(※ 「奇数・偶数」の組み合わせで破壊効果をもたらす《ドレミコード・ムジカ》は不協和音(ディスコード)を表現しているのかもしれません。)

……きれいな元ネタがあることはわかったのですが、やっぱり全然ゲームに落とし込めてないんですよね。
むしろ「ドレミコードPモンスター」でひと括りにサポートできないテーマ内分断を生むきっかけになっており、「奇数が~偶数が~」と無理やり条件を増やしてカードパワーを下げているようにしか見えません。

(※ 完全に揚げ足取りですが、奇数飛びの音階ならなんでも協和音になるわけではなく、ド・シのような7度はゴリゴリの不協和音になるそうです。《キューティア》と《ビューティア》は不仲だった?)

以上の理由から、【ドレミコード】は相当弱いテーマに分類されるのですが、腐っても「展開先に縛りのないPテーマ」であることが事情を複雑にしています。
要は《エレクトラム》+《アストログラフ》や《軌跡の魔術師》を活用すればそれなりに展開できてしまうので、他のPテーマと混ぜて一応戦うことはできるのがまた何とも言えないのです。【覇王ドレミコード】などで検索すればその手のデッキがいくらかヒットするかと思います。

あえて言葉にするのもビルダーの皆さまに失礼ですが、【覇王ドレミコード】は【覇王】の劣化です。入れなくてもいいドレミコードを入れて自由枠を狭めているだけで、それで勝てたとしても【ドレミコード】が強かったことにはなりません。
自身のスケールがメチャクチャなこともあって、何らかのPテーマに寄生しなければ成り立たないのに、寄生先は特にドレミコードを求めていないのがこのテーマの悲哀です。

こうした声を聞きつけたのか、後年もたらされた強化はテーマ専用の制圧モンスターである《グランドレミコード・クーリア》でした。その方向性自体は決して悪くないのですが、これを出すために他のPテーマを経由しなければいけない安定性のなさは据え置きで、根本的には何も変わっていません。最終盤面にドレミコードが1体もいない! という事態を回避できるようになっただけマシだとは思いますが、この期に及んで奇数・偶数を諦めていないことにため息がでたプレイヤーも少なくないと思います。

困ったことに、【ドレミコード】だけではなく【ベアルクティ】も相当弱いテーマであることがこのパックの評価を徹底的に下げます。
さきほど、「【ドレミコード】は音階スケールの発想先行で作られていて練り込みが足りない」という話をしましたが、【ベアルクティ】もおおむね同類です。「引き算シンクロ」「初のレベル1シンクロ」というインパクトありきで作られており、実際のゲーム体験は二の次にされている節があります。

ご存知ない方のためにざっくり説明すると、
チューナーと非チューナーのレベルの差で疑似シンクロ召喚する。(引き算シンクロ)
メインデッキのモンスターはレベル8チューナーとレベル7非チューナーで構成されていて、いずれも手札の最上級モンスターをリリースしてフリーチェーンで手札から特殊召喚できる効果を持っている。
特殊召喚時に、非チューナーは何らかのカード回収を、チューナーは何らかの盤面干渉を行うことができる。(※例外あり)
のが【ベアルクティ】の特徴です。
引き算シンクロは面白そうに映るかもしれませんが、不穏なのは「メインに最上級モンスターしかおらず、全員手札コストを要求すること」です。
非チューナー側にカード回収がついているとはいえ、基本的には回せば回すほどカードが減っていく作りです。

その手札コストも何でもいいわけではなく、同格の最上級モンスターを要求します。テーマ内に「墓地から特殊召喚できるモンスター」や「リリースされると得をするモンスター」もいないので、このコストは純損失でしかありません。前弾の【ドライトロン】が似たギミックながら墓地から特殊召喚できたことを考えると、明らかに査定が厳しすぎます。
テーマ内のカードだけでは到底損失を抑えきれませんし、後年の【ピュアリィ】のように《暗黒界の狩人ブラウ》《シャドール・ビースト》《ヴォルカニック・バレット》などで補うこともできません。
なので、初期には《森の聖獣 カルピポニカ》+《森の聖獣 アルパカリブ》という珍妙なカードにまで声がかかるなど、令和とは思えない設計の不親切さが話題になりました。


なぜ【ドライトロン】と比べギミックが劣化しているのか真剣に考えると、おそらく特殊召喚がフリーチェーンで行えること、とりわけ相手ターンにチューナーを特殊召喚することで後攻0ターン妨害ができることを重く見たのだと思われます。



ですが、そうだとしたらビビりすぎです。
ただでさえこの3体には「他のベアルクティモンスターが存在する時」という条件がついており、後攻0ターン妨害に寄与するためにはチューナー+コスト+《ミクポーラ》or《ミクタナス》のような都合のいい3枚持ちをしていなければいけません。その上で事実上の妨害にカウントできるのは遅効性《月の書》の《メガタナス》くらいのもので、汎用手札誘発の方が何倍も強いです。

……逆に言えば、これが弱すぎたからこそ後世の《ティアラメンツ・ハゥフニス》《炎王神獣キリン》らのデザインに繋がったわけで、そういう意味では資料的に貴重なカードかもしれません。
さらに、これらの障壁を乗り越えて行われる「引き算シンクロ」がぜんぜん強くないのも問題でした。

まず「8-7=1」でこの《ポラリィ》を繰り出すわけですが、彼が持ってきてくれる《ビッグディッパー》のテキストは以下の通りです。

なるほど、このデッキの目指すところは「8-1=7」の大型シンクロで、《ポラリィ》も中継点に過ぎません。
《ポラリィ》の②の効果のコストを肩代わり、8チューナーを蘇生して展開をサポートしよう、というデザインなのは理解できます。
(……なぜ肩代わりにターン1制限がついているのでしょうか? そもそも《ポラリィ》を出す前に最初から張らせてくれませんか?)
そして繰り出される「8-1=7」の大型シンクロが以下の2体です。


パッと見、レベル7シンクロモンスターとして見ると結構強そうに見えてしまうのが曲者なのですが、騙されてはいけません。真っ当にこれらを出すためには「8-(8-7)=7」が要求され、つごう3体のモンスター(と手札コスト)が必要になるのです。言ってしまえばこれらはレベル23相当のシンクロモンスターです。明らかに消費に見合った強さではありません。制圧持ちの《セプテン=トリオン》はまだしも《グラン=シャリオ》の方、何が悲しくて2021年にデカい《剣闘獣ガイザレス》を目指さなければいけないのでしょうか?
(※ 《ガイザレス》の方が強い、というところまで含めて笑い話です。)

ただ、そんな【ベアルクティ】にも救いはあって、それはレギュラーパックの強化がかなり良質だった点です。
特に上の《ラディエーション》は有名なカードで、「【ベアルクティ】の7枚ドローするやつ」と言えば聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。実際は真っ当なリソース源というより「損失を抑えてくれるカード」だったのですが、それでもかなり理解度の高い強化だったと言えます。
さらに、合体事故と【ドライトロン】から煙たがられた《天極輝艦-熊斗竜巧》も、【ベアルクティ】目線ではまずまずありがたい強化でした。


また、コスト肩代わりを利用して7シンクロを複数並べられる《ポーラ=スター》も有益なカードでしたし、

極めつけに、「コストが必要」という特性をガン無視して自己特殊召喚+《ラディエーション》サーチができる《天極輝士-熊斗竜巧α》が登場したのには笑ってしまいました。

しかし、それでもなお【ベアルクティ】のD判定(Tier外/環境外)が覆らないのは、率直に言って元が弱すぎるからに他なりません。言ってしまえばこれらは「マイナスをゼロにするカード」であって、強化を受けてようやくスタート地点に立ったような格好です。
冒頭の繰り返しになりますが、「引き算シンクロ」という発想ありきで作られてしまった感は否めず、このパック特有の「練り込み不足」を如実に表す不遇のテーマとなっています。

最後に【溟界】の話ですが、この3テーマの中ではいちばん可能性に満ちています。層の薄かった爬虫類族に《ヌル》という明確な1枚初動をもたらしたこと、持て余していたパワーカード《スネーク・レイン》を有効活用できるようにした墓地利用テーマということでそれなりに話題になりました。

【爬虫類GS】成立の契機になったことは間違いなく、現在に至るまで種族の屋台骨として存在感を見せている名テーマです。
レギュラー強化の質もおおむね良好で、特に《黎溟界闢》は様々な展開の起点になるパワーカードとして好意的に受け入れられました。

一方で、【溟界】というテーマ単位で見ると、《スネーク・レイン》を恐れたような妙なデフレ調整が入ってしまっています。多くのモンスターが自己再生を備えているのですが、そのコストがヤケに重かったり、相手にもアドバンテージを与えてしまう「なんで?」と言いたくなるようなデメリットがついているものも散見されます。

《ヌル》が強いから【溟界】が強いというのは、《導師》が強いから【サブテラー】が強いと言っているようなものです。決して間違いではないのですが、テーマ単位で見ると不要なカードの方が多く、一部のパワーカードだけが当初の意図を離れて評価されているような状態と言えます。

また、【爬虫類GS】もまだまだ発展途上のデッキであり、これを評価対象に含めてもC(Tier外/地雷)より上の判定を与えるのは厳しいでしょう。
現状の強さ・将来性ともに3テーマの中では1番ですが、あくまでパック内での相対評価であることは留意すべきです。

余談ですが、このパックは投げ売りされているところをあまり見ません。単純にあまり剥かれておらず、それほど再版もされていない印象があります。もし今後【爬虫類GS】が環境入りするようなことがあれば、2000円になった《ヌル》を求めてこのパックを血眼で探す人の姿を見られるかもしれません。その頃には再録されてそうですけどね。
2-9.グランド・クリエイターズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【勇者】【エクソシスター】【P.U.N.K.】
※ 公式表記は【勇者トークン】ですが、俗称に倣って【勇者】として紹介します。
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
S(最強候補)です。
あの【勇者】を生み出したパックです。脇を固めるメンツも【エクソシスター】【P.U.N.K.】と手堅く、最強候補の一角であることに疑いの余地はないでしょう。

もはや笑い話ですが、発売前の【勇者】は酷評されていました。
当時は「《アラメシアの儀》+《聖殿の水遣い》+《流離のグリフォンライダー》+《運命の旅路》+《騎竜ドラコバック》」というあまりに大所帯な組み合わせを既存テーマに出張する発想がなく、カードパワーの低い純構築を想定して「アラメシアのサーチが少ない」「トークンを除去されたら終わり」とする見方が大半だったように思います。
中にはこの出張セットに言及している人もいましたが、「枠を取りすぎ」「勇者のために通常召喚の初動を諦めるのは構築を歪めすぎ」と叩かれていました。
実際はむしろ、「勇者採用はマナー」「勇者の仲間になれないデッキは時代遅れ」という価値観を定着させ、環境を歪めに歪めたわけですが……。

【エクソシスター】は、この時点では弱かったのですが、《マニフィカ》《マルファ》《リタニア》という的確な強化を得て、あの【スプライト】【ティアラメンツ】環境で花開くという輝かしい経歴を辿りました。

……なお、このテーマには私的に思うところがある(下記記事)のですが、客観的に見て一時Tier1~2クラスだったのは事実で、今回の基準に照らせばA判定(Tier1〜2/規制経験なし)まで伸びたことに疑いの余地はないでしょう。
【P.U.N.K.】は、初出時点では《セアミン》+《緊急テレポート》の出張セットという趣が強かったのですが、後に《ディア・ノート》や《ドラゴン・ドライブ》を獲得して出張・純構築両面で存在感を発揮するようになります。

特に《セアミン》+《ディア・ノート》は《混沌魔龍 カオス・ルーラー》にトドメを刺した遠因とも見られており、最強候補パックの一員に恥じない強テーマと言えます。
総じて非常に優良なパックですが、【勇者】は意図した強さではなく調整ミスであるという見解も強く、当時の閉塞的な環境を思い出して辟易する人もいるかもしれません。悪名高い「ハリラドン」が最後に活躍したのもこの時代です。
2-10.タクティカル・マスターズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【神碑】【ラビュリンス】【ヴァリアンツ】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

※ペンデュラムテーマはイラストが横長なので、ヴァリアンツの切り抜きに違和感があります。ご容赦ください。
<総評>
S(最強候補)です。
あの【神碑】を生み出した問題作です。
この項では多くは語りませんが、ざっくり言えばこれ以降の遊戯王OCGを「【神碑】のある遊戯王」に変えてしまったパックです。本体である《神碑の泉》が制限カードに指定されてもなお暴れ続け、多くの永続罠の規制要因となっている別格のテーマです。私見では、ビルドパック最強テーマと言い切っていいかと思います。

そして、困ったことに他のテーマも環境クラスです。
まず【ラビュリンス】は、当初はやや弱かったものの《ビッグウェルカム》や《白銀姫》の獲得により罠テーマの代表格として大成しました。それまで地位の下がっていた通常罠の脅威を環境に知らしめたこと、ゲームスピードが比較的ゆっくりでコントロール好きなユーザーにウケたこと、また美麗なイラストもあって評価の高いテーマですが、【神碑】同様にメタゲームを散らかしたこと(罠テーマに向き合わざるを得なくしたこと)から苦手な人も少なくない印象です。

【ヴァリアンツ】は、この2つと比較すると明確に一段階落ちるものの、《ソロアクティベート》を手にして展開系デッキとして大成した強テーマです。過程は知らなくても、《フォッシル・ダイナ パキケファロ》+《魔法族の里》が【ヴァリアンツ】の最終盤面であることを知っている人は多いのではないでしょうか。

……ところで、今回の評価とは関係ないお気持ち表明なのですが、個人的には【ヴァリアンツ】の今の姿を残念に思います。
というのも、このパックには、「OCGのフォーマットを通して他のゲームを表現しよう」という一貫したコンセプトがありました。【神碑】はファーストパーソンゲーム、【ラビュリンス】はタワーディフェンス、【ヴァリアンツ】は対戦型ボードゲームといった趣です。
とりわけ【ヴァリアンツ】の完成度は白眉で、互いのフィールドをゲームの筐体に見立て、カードの移動によりユニットの進軍を表現するなど、かなり凝ったデザインがなされていました。カードの効果も直感的でイメージしやすく、たとえば《アルクトスXII》は「長針と短針で相手を挟んで攻撃する」のでしょう。やったこともないゲームの情景が鮮やかに浮かぶ素晴らしいデザインです。

それだけに、その余りある展開力で制圧モンスターを並べ、「このゲーム飽きた!」と相手のターンが回る前にフィールド=筐体を破壊するのが最適解であるのは残念でなりません。

おそらく現状をいちばん悲しんでいるのはヴァリアンツのデザイナーだと思います。縛りが厳しすぎて使われないよりは幸せなのかもしれませんが、つくづくカードデザインは難しいと感じさせるエピソードです。
2-11.アメイジング・ディフェンダーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【R-ACE】【ピュアリィ】【御巫】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
S(最強候補)です。
まさかの3弾続けて最強候補です。
前2つと異なるのは、発売直後と強化後で評価が全く違うということです。
発売直後に限れば明確に弱いパックで、「ひさびさにお休みかな?」とプレイヤーを安堵させたのもつかの間、レギュラー強化によりうち2テーマが大化けしたという経緯を持ちます。

まず【R-ACE】は、最初から核である《タービュランス》を備えていたものの、足回りが貧弱でまったく安定しなかったのが当初の姿でした。その後、《EMERGENCY!》や《プリベンター》を手にし、炎属性強化の波に乗って罪宝や《咎姫》も手に入れ、現在進行形で環境の一角として大暴れしています。

【ピュアリィ】の事情も似たようなもので、こちらは《リリィ》《スリーピィ》《エピュアリィ・ノアール》が後付けと言えば多くの説明は要らないでしょう。当初はたまごっちとかイーブイとかバカにされつつ親しまれていたのが、気づいたらヘイトを集める対象になっていたのは面白かったです。

最後に【御巫】ですが、これは最初から強かったです。
《オオヒメ》をランク6素材+αとして出張することもできましたし、純構築でもコンセプトがはっきりしていてパワーも十分でした。もらったレギュラー強化も《フゥリ》《迷わし鳥》《神かくし》と良質で、特に《フゥリ》の「倒せそうで倒せない耐性」に苦しめられた人は多いのではないでしょうか。

またしても余談ですが、「デッキビルドパックで最も完成度の高いテーマは何か?」と聞かれたら迷いなく【御巫】と答えます。
このテーマの下馬評は最悪で、
弱くても売れる女の子テーマであること。
見るから扱いが難しい儀式+装備魔法テーマであること。
近年成功した例がない戦闘テーマであり、しかも反射ダメージをダメージソースとしていること。
ということで、どう考えても強くなる要素がなかったのです。
(個人的には、宗教×女の子×儀式ということでうっすらあの【ネフティス】を思い出しており、とても嫌な予感がしていました。)

その未開の土壌を切り開き、下馬評を覆す独自の強みを築き上げたのには本当に驚きました。その気になればこんな弱そうな要素の組み合わせで良テーマも作れるんだな、と感心したのが記憶に新しいです。
総じて大器晩成ながら非常に優良なパックで、単純なポテンシャルと環境に与えた影響では最上位クラスと言っていいでしょう。ちなみに、最初から【御巫】に値段がついていたのでなかなか投げ売りされず、【R-ACE】【ピュアリィ】目当ての青田買いはやりにくかったことを付記しておきます。🍊
2-12.ワイルド・サバイバーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【超越竜】【ヌーベルズ】【VS】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

<総評>
C(塩パック)です。
ひさびさに箸休め的な弾です。
メタ的な観点では、2022年のハイパーインフレに対して露骨なデフレ調整が入っていた時期と言えるかもしれません。

まず【超越竜】ですが、強さどうこう以前にカテゴリになっていません。
あくまで【恐竜GS】の強化パーツといった趣で、それを分かっているかのように自分のカードを割るギミックを多数備えています。早い話が、《ゼノ・メテオロス》1枚だけレギュラーパックに収録してくれれば恐竜使いが喜んだといったところで、わざわざビルドパックの1テーマを割くような新奇性も求心力もありませんでした。

続いて【ヌーベルズ】ですが、あの《ハングリーバーガー》が切り札のテーマということで話題になりました。

ネタ全振りかと思えばそんなこともなく、レギュラー強化で《ポワソニエル》《菓冷なる対決》を獲得、儀式テーマ御用達の《宣告者の神巫》との接点を獲得して実用レベルになりました。具体的な展開ルートの記述は差し控えますが、ざっくり4~5妨害+リソースを組むことができます。(※ただし相手の行動依存、着地狩り中心)

ただ、野暮ですが、当然環境クラスというわけではなく、強化直後に小さな大会での入賞を数回見たというレベルに留まります。儀式テーマ特有のスペース問題や初動の不安定さがあり、拡張性にもどうしても限界があります。好意的に見れば、ただのネタテーマに甘んじず、思ったよりは遊べるというオイシイ立ち位置に落ち着いたと言えるかもしれません。

最後に【VS】ですが、実質的にこのパックの主役と呼んでいいでしょう。
格ゲーというかなり尖ったモチーフながら、その実、非常に完成度の高いミッドレンジデッキとして多くのプレイヤーを驚かせました。
登場してからしばらくの間は環境で見られ、一時はTier2に数えられる母数がいたと記憶しています。
ただ、上記の《ラゼン》への依存度が高すぎること、大人しいミッドレンジデッキを許してくれるような環境がいつまでも続かなかったことから、おおむね3~4か月程度で活躍期間を終えた短命のデッキです。どちらかと言えば、《フェンリル》2枚と一緒に使えたマスターデュエルでの活躍が印象深い、という人が多いかもしれません。

またまた余談ですが、デッキビルドパック史上初めて「女の子テーマ」の枠がなかった弾です。これまでその枠が売上に寄与していたのは明らかだったと思うのですが、気まぐれなのか何らかの市場実験で廃してみたのか、真偽のほどは定かではありません。ちなみに女の子の高レアが出ないせいか速攻で投げ売りされました。
総じて最弱候補とまではいかないものの、近年の基準ではかなりしょっぱいパックだったことが記憶に新しいです。
2025年6月追記
状況が大きく変わり、【VS】がトップメタに返り咲きましたね。
直接的には【K9】によるバックアップが大きいものの、《ラゼン》に依存しないテーマ内初動を手に入れたことにより弱点を克服する形となりました。
評価は変わらないものの、ワゴンで見かけたらお買い得と言えるパックになったのは間違いなく、80円の在庫がひと晩で姿を消したのが記憶に新しいです。

2-13.ヴァリアント・スマッシャーズ
<パック評価>

<収録テーマ>
【メメント】【センチュリオン】【ヴァルモニカ】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

※【センチュリオン】をS判定にするか悩みましたが、《琰魔竜王 レッド・デーモン・カラミティ》の禁止指定は【センチュリオン】のせいではないと仮定してA判定のままに留めます。
<総評>
B(良パック)です。
これは暫定評価で、近いうちに少なくともAには格上げされるかと思います。
2025年6月追記
されませんでした。思ったより弾けなかったですね、このパック……。

まず【ヴァルモニカ】ですが、初出の衝撃的な弱さが語り草です。やりたいことはわかるがギミック過多すぎてろくに回せない、実質的な切り札が《バグースカ》ということで大いにネタにされました。
ただ、程なくして《セレトリーチェ》という強化を得てひとまず想定通りに遊べる形にはなり、《ヴァーラル》の登場によりデッキとして完成する、という経緯を辿ります。
細々と入賞報告もあり、少なくとも大会に持ち込んでも鼻で笑われるようなデッキではなくなったと言えるでしょう。今後の強化にも期待です。
2025年6月追記
結局、パッとしたアップデートをもらえないままフェードアウトしてしまいましたね……。
正直Bは過大評価だった感が否めないのですが、つけてしまった以上は取り下げられないのでこのままにします。

続いて【メメント】ですが、これがこのパックのダークホースでした。初期のバニラのリメイクというネタ的なコンセプトで、初出の段階ではあまり強くなかったのですが、4弾続けて非常に的確なレギュラー強化をもらい一躍環境に躍り出ています。
現在進行系で強化され活躍しているテーマなので多くは語りませんが、もしかしたらこの記事が皆さまの目に触れる頃には何かしら規制されてS判定になっているかもしれません。それほどに強力なテーマです。
2025年6月追記
何も規制されないまま定着しましたね、《ボーン・パーティー》が減るくらいは見えていたのですが……。
もっとも手数の鬼としてTier2~3に潜伏していることは間違いなく、今後も実質的にこのパックの顔を担うことになるだろうとは感じます。

最後に【センチュリオン】の話です。
このテーマは、過小評価も過大評価もされがちという不思議なデッキで、客観的に見ればTier2の環境デッキであることには違いないのですが、その評価は人によってまちまちです。以下、詳述します。
【センチュリオン】は、非常に安定した基板から複数の12シンクロ+リソースを構えることができるミッドレンジデッキです。
当初は《カラミティ》も現役だったため、これを構えることが至上命題だったかのように語られますが、これは少し違います。強さの本質はギミックそのものにあり、《カラミティ》はそこから繰り出せる中で最も勝利に貢献しやすいカードだったというだけで、一蓮托生の存在ではありません。

冒頭の話に戻りますが、要は「《カラミティ》がいるから強かった」という過大評価、「《カラミティ》が消えて弱くなった」という過小評価の両方を耳にするのがこのデッキです。ですが、どちらも誤解で、「《カラミティ》がいてもそんなに強くなかったし、《カラミティ》が消えてもそんなに弱くなってない」と解釈すべきです。
感覚的には、【ヌメロン】の《ホープ・ゼアル》に近いカードかもしれません。
このデッキも、【メメント】ほどではないですが今のところ毎弾的確な強化をもらっており、今後次第でS判定になる可能性は十分にありそうです。
2025年6月追記
【メメント】以上に、S判定にはなりそうにないですね……。
いいデッキではあるのですが、インフレに飲まれやすい構造なのがわざわいしてかつての【相剣】のようなポジションに甘んじてしまった感があります。

ところで、前弾で「女の子テーマ」が姿を消したのが不評だったのか、すぐさまパワーアップして帰ってきました。
明言はされないものの【ヴァルモニカ】【センチュリオン】と女の子テーマが2枠になっており、これはビルドパック初の試みです。加えて今回から、元のレアリティに関係なく特定のカードに上位レアリティが与えられるようになり、そのラインナップがいっそ清々しいまでに全員女の子です。
「パックを開ければ高額な女の子カードが入ってるかもしれない!」という期待感は大きく、この施策のせいでなかなか投げ売りされません。商法として成功だったと感じます。
2-14.クロスオーバー・ブレイカーズ(2025年6月追記)
<パック評価>

<収録テーマ>
【ライゼオル】【M∀LICE】【竜華】
<発売後のテーマ評価>

<強化後のテーマ評価>

※ペンデュラムテーマはイラストが横長なので、竜華の切り抜きに違和感があります。ご容赦ください。
<総評>
S(神パック)です。
本記事の更新が遅れた原因です。
脱稿後わずか10日で、これまでの考察がバカらしくなるほどの最強パックがリリースされるとは思ってもいませんでした……。

まず【ライゼオル】の話は避けて通れません。
リリース後わずか半年でテーマ内から2枚の制限カード、テーマ外から禁止カード・制限カードを1枚ずつ作り出したストレートなぶっ壊れテーマであり、初稿の時点で全てのカードが公開されていたのに強さを見抜けなかったことを悔しく思います。

なお、巷でのこのテーマの評価として、
【スプライト】から何も反省していない
遊戯王ランク4モンスターズの再来
というものが聞かれますが、問題の本質はそこではないと考えています。
レベル4版【スプライト】であること自体は別にいいし、ランク4であることがダメというわけでないんですよ。

まず、マスターデュエルで全解除された【スプライト】が示す通り、「特定のレベル・ランク帯に絞って足回りのパワーを上げる」ことはもう問題視されるようなデザインではありません。
【スプライト】のギミックそのものは最近のテーマと比べても見劣りしませんが、テーマ内に妨害がほぼないこと、出力先を外部の汎用モンスターに依存していることがちょうどいい安全弁になっていますよね。
(※ 《餅カエル》《ハリファイバー》《ユニオン・キャリアー》などがいた頃はその限りではありませんでしたが、OCGでは早々に取り除かれ、マスターデュエルではそもそも事前規制された状態での実装となったため真のフルパワーを手にすることはありませんでした。)

【ライゼオル】も、足回りに限って見ればかなり近い性質を備えています。
【スプライト】で言うところの《素早いビーバー》《鬼ガエル》枠をテーマに内包している、《ブルー》《ジェット》に当たる《ソード》が着地狩りに対応できるデザインになっているなど細かい点でアップデートがかかってはいますが、【スプライト】よりさらにキツい「リンクモンスターを使えないランク4縛り」を課されていることを思えば妥当とも言えます。

過去が過去なだけにピンと来ない話ですが、実は汎用ランク4には大した妨害がいません。《バグースカ》《深淵に潜む者》はそれ単体でコンセプトにできるようなカードではありませんよね。
盤面に並べる妨害としては《プトレマイオス》《ドランシア》《フレシア》あたりが素直な選択肢ですが、どれもそれなりに(エクストラ)デッキを圧迫しますし、妨害の質もあまり高くありません。
(※ また、発売時点の《ドランシア》はまだ禁止カードでした。)

というわけで、もう大体言いたいことが伝わったと思いますが、ヤツさえいなければ【ライゼオル】は正しく【スプライト】の後継者としてちょうどいい強さに落ち着いたハズなのです。
《デュオドライブ》+《クロス》の隣には《フレシア》《プトレ》あたりを置くのが精いっぱいで、「2015年っぽい」「足回りは強力だが盤面にちょっと難あり」という評価になったところでしょう。

はい。
結局コイツが全部悪いんですよね。
出力先を絞る代わりに強靭な足腰を与えたはずなのに、専用の出力先を異様なパワーカードとして用意してしまったのです。調整の意味がありません。
(※ 【スプライト】で言えば、テーマ名称の《餅カエル》を抱えてリリースされたようなものです。)

また、ただ漠然と強すぎるだけではなく、旧来のデッキをまとめて否定するような挙動をしていたのが《デッドネーダー》のダメなところでした。
単純に考えてコイツに3回グーパンされながら動けるデッキなんかそうそうないですし、捲り札でなんとかしようにも自決して《蝕の双仔》《プラグイン》で復帰してくるのでどうしようもありません。
何より、これだけの化け物が最大展開の終着点とかではなく、テーマモンスター2体からノーアクションで登場するのがいちばん納得できないポイントです。「デドネ単騎」は【ライゼオル】にとって妥協も妥協でしかないのですが、大半のデッキはそれすら超えられず沈んでいくんですよね……。
この拳を振り上げたイラスト、一切話を聞かず殴ってくる狂気じみた挙動から、自然発生的に生まれた蔑称が「デドハラ(デッドネーダー・ハラスメント)」です。秀逸ですね。

規制にあたっては、《デッドネーダー》と並び立つことで墓地利用さえ封殺してしまう《深淵に潜む者》が禁止カードに、《デッドネーダー》成立までを冗長化する目的で《エクス》《ソード》《時空の七皇》が制限カードに指定されています。
この方向性が間違いとは言いませんが、前年にSPECIAL BLUE Ver.(青シク)を作ったばかりの《深淵》が巻き込まれているのは素直に残念です。
そもそも《深淵》は同パックにも再録されているカードなので、わずか4か月で新商品を機能不全にしたのは賛否の別れる決断だったと言えるでしょう。

どうせ新商品にケチをつけるなら《デッドネーダー》を一発禁止してほしかったのですが、そこは新規カードと再録カードの違いなのでしょう。オトナの事情を感じてしまうところです。
(※ 《ドランシア》《マスターP》《ドラグーン》といった足切りモンスターは禁止指定されるのが常であったこと、これなしなら【ライゼオル】は良デッキであることにも鑑みて、いずれは手を打つべきと感じます。)

続いて【M∀LICE】の話ですが、これの強さを初見で見抜けた人は誇っていいと思います。筆者はめちゃくちゃ舐めてました。

というのも、サイバース族は横の繋がりが強く、共通のインフラを使える代わりに種族縛りを要求される村社会的な側面があります。
どのテーマも似た展開ができる分明確な序列があり、新しいテーマが来ても名門【斬機】や【@イグニスター】には敵わず、良くてそれらに一部を取り込まれて終わりだろうと考えていました。
(※ 実際、【M∀LICE】は純粋なパワーでこれらを上回っていたとも言えないので、この見立ては間違っていたわけではありません。)

しかし、そこには先入観ゆえの見落としがありました。

【M∀LICE】は、自らに種族縛りを課すことがありません。よく見るとみんな「Lモンスター」としか縛ってないのです。
そのうえ、いつものインフラに頼らずとも基本展開をこなせる地力があるので、非サイバース族の妨害──具体的には《アポロウーサ》を盤面に据えることができます。
この時点で従来の【サイバース族】と一線を画しており、そもそもこの文脈で評価すること自体が不適当かもしれません。

……この運用が《アポロウーサ》にとってトドメになってしまったのは言うまでもありません。
南無。💀
そして、サイバース族であることに意味はないのかというと全然そんなことはなく、ちゃんとフル活用しているのが【M∀LICE】の小賢しいところです。
基本展開の時点で《リンク・デコーダー》を使ってリンク値をかさ増ししているし、《スプラッシュ・メイジ》も《ウーサ》後に使えば問題ないのです。発動前から縛りを要求する《トランスコード・トーカー》は一見使いにくく見えますが、《ウーサ》が要らないターンに頼ればいいわけで、工夫次第でいくらでも活用できます。

また、筆者は「除外されれば盤面に出力される」という特性を甘く見すぎていました。
「《ディメンション・アトラクター》や《次元の裂け目》を使えそうだな」くらいにしか考えていなかったのですが、《闇の誘惑》や《封印の黄金櫃》がそのまま手数になることもあって高い貫通力を担保しています。
(※ 実際、この2枚は早々に危険視され制限カード指定されることになりました。令和に《闇の誘惑》制限が見られるとは……。)

加えてこの特性の真価は、「墓地から除外されても盤面に帰ってくる」部分です。リンク素材にした下級を除外するだけで盤面に帰ってくるし、それを再度リンク素材にしてもデッキに帰ったりはしないので、存在そのものが無限リソースなんですよね。
恐ろしいことにリンクモンスターまでこの性質を備えており、無から復活して5000打点+フリチェ除外ができる《CRYPTER》はその強さを実感しやすいでしょう。

これも、従来の【サイバース族】ではなし得なかった偉業と言えます。
【斬機】なんかを使ったことのある方ならわかると思いますが、【サイバース族】は展開に大量のエクストラデッキを使う性質上、どうしても継続リソースに乏しいです。渾身の展開を捲られ再展開を迫られたが、エクストラデッキがすっからかんで何もできないという経験をした人は多いのではないでしょうか。
(※ そのため、展開の最大値を落としても《Gゴーレム・クリスタルハート》は温存しておくなど、やや変則的なプレイが求められることもありました。)

その点、【M∀LICE】の展開はそもそもコンパクトなのでエクストラを使い切ったりはしないし、展開に使ったモンスターを墓地から除外するだけで手数になるので、リソースで困るということが一切ないのです。【サイバース族】を使い込んでいた人ほど、このありがたさが身に染みるのでしょう。

まとめると【M∀LICE】は、当初こそ【サイバース族】の文脈で語られ過小評価のきらいがあったものの、
実際のところ【サイバース族】の延長とも言えなかった。
【サイバース族】が苦手としていた着地狩り・除外・リソース枯渇などを克服しており、新時代の展開デッキとして覇を唱えた。
のが史実となります。
これが【ライゼオル】と同じパックに入っていたの、冷静に考えて本当に恐ろしいですね……。

最後に【竜華】ですが……。このパック唯一の癒し枠です。
遊べなくはないのですが、ギミック過多でフレーバーに寄りすぎているタイプのテーマで、うっすら【ドレミコード】とか【ヴァルモニカ】とかのお仲間です。
【竜華】は、3つのゾーン(手札・墓地・除外)を3つの世界(陸・海・空)に見立て、それらを統治する3体の竜王(恐竜・海竜・幻竜)が競い合うストーリーをカード効果で表現しています。
激闘の末、勝者が真のドラゴンたる《光巴》に昇華するところまで落とし込まれており、その再現度の高さは白眉と言えます。

「必要なカードが多すぎてストーリーをなぞれないのでは?」というのも心配ご無用で、この《光巴》(またはそのサーチカード)が1枚初動になっています。
これでサーチできる《転生紋》が「3体の竜王をそれぞれのすみかに送り、さらに盤面に呼び戻す」という詰め込まれた効果を持っており、これを通してサクッと登場人物3体を並べることが可能です。

レギュラー強化感あるけど最初からいたよ
あとは3体中2体で《ヴァルドラス》でも作り、その破壊効果をトリガーに残りの1体が《光巴》に昇華して完結です。ちゃんと動けてよかったですね。

……ツッコミどころがいろいろありまして、まずあまりに《転生紋》に動きを集約しすぎで、これが通らなかった場合に何もできません。
この手の「パワカが通るかどうか」に左右されるデッキとしては【烙印】の《烙印融合》なども挙げられますが、《転生紋》の場合はサブプランや貫通手段なども一切ないので、弾かれた場合はそのまま何もできず負けます。本当に。

さらに、メインデッキに要介護カードが集まりすぎです。
3体の竜王はメインデッキに入る最上級モンスターとして、彼らに対応する "門" は永続魔法として表現されており、ギミックを動かすためにはこれらを最低1枚ずつ採用しなければいけません。
この時点で圧迫が気になりますが、さらに《転生紋》は「対応モンスターがデッキに残っていなければ発動できない」ので、素引きケアのために複数枚の採用を求められます。
極めつけに、竜王も "門" も初動になるような効果ではなく、《光巴》や《転生紋》に触ることもできない不純物でしかないので、「純構築なのに大量の不純物を要求される」という矛盾したデッキ構造が浮き彫りになります。しかも「引きたくない」ではなく「引いてはいけない」タイプの不純物です。
「ギミックすべてが初動かつ貫通札で、どこを引いても動けるようなデッキ」が標準になりつつある時代にお出しされたデザインとは到底思えません。

最後に、そこまでの縛りを課すからには強い動きができるのかというと、できることは紙芝居的なストーリー再現です。
ゲーム的な観点では「《ヴァルドラス》+好きな "門" +《光巴》の準備」くらいの出力しかなく、「ここまで構築寄せてできることがそれ?」という感想しか出てきません。
かつて、「引いてはいけない不純物」を要求するギミックとして名を馳せた「ハリラドン」なんかは、《オライオン》を受け入れてお釣りが来る超パワーで持て囃されましたが、それ以上の不純物を積んだ上で1妨害+α止まりの【竜華】が強いわけはないのです。

まとめると、【竜華】は、
ストーリー再現に寄りすぎていて、そのためにメインデッキのスペースを犠牲にしている。
不純物が非常に多く、「ギミックを動かすカード」と「ギミック」が完全に分断している前時代的な構造である。
縛りのわりにできることは「1妨害+α」であり、ゲーム上の強さに乏しい。
という多数の弱点を抱えており、「【ライゼオル】【M∀LICE】と同じ時代に生まれたのがかわいそう」という相対評価ではなく、そもそも絶対評価として弱い寄りのテーマであることがわかります。竜王や "門" が初動になるデザインだったり、《転生紋》なしでも最低保証の《ヴァルドラス》+αができるような構造だったら話は違ったと思うのですが……。

ただ、一応1枚初動でやりたいことができるようになっているのは評価点と言ってよいです。
「やりたいことはわかるが再現不能」だった初期【ヴァルモニカ】と違って配慮がされているし、「フレーバーはキレイだが独自の動きがない」【ドレミコード】に比べればしっかり導線が引かれています。そういう面でちゃんと進化はしているのです。
サーチ手段の多い儀式モンスターを初動にした点も "わかっている" デザインで、《宣告者の神巫》《マンジュ・ゴッド》などで初動をかさ増ししやすい=再現性を担保している点も優良と言え、大局的な粗は無視できないものの細かい配慮は評価すべきと言えるでしょう。実用性はともかく【粛声】の強化パーツにもなり得ますしね。

(※ この【粛声竜華】の形で細々と入賞が見られたことからCランクの評価としました。ただ、【粛声】要素が強いことは否めず、【竜華】は練れば練るほど抜けて《光巴》+《幻朧門》しか残らないことを思うと諸説ですが……。)

さて、【竜華】という癒し枠こそあったものの、環境激変クラスの【ライゼオル】【M∀LICE】を最初から擁していた「クロスオーバー・ブレイカーズ」は間違いなく歴代最強パックです。
「S」すら生温く、「SS」判定が必要かもしれないとまで考えました。

せっかく考察がまとまったところなのに、このパックのことをどう扱うか──と考えていたら更新が遅れました。ごめんなさい。
2-15.ジャスティス・ハンターズ(2025年6月追記)
<パック評価>

<発売後のテーマ評価>(暫定)

<強化後のテーマ評価>
※ 強化後に追記。
<総評>(暫定)
S(神パック・推定)です。
まだ制限改訂も出ていないのに「S」はおかしいですが、推定でこうさせてください。どうせ3テーマとも規制されます。特に【K9】。

このパックの総評については次回更新時に追記しますが、とりあえず一言だけ書かせてください。

脱稿直後に2連続で最強候補更新するな!
3.評価まとめ

2025年6月追記
以下の判定は「ヴァリアント・スマッシャーズ」までで行われています。
「クロスオーバー・ブレイカーズ」以降はこの形で追記します。
ここまで、歴代13パックの評価を行いました。
こう見ると過半数がA(神パック)以上の評価を得ており、おおむね良質な商品であることが伝わってきます。
その一方で、強化をもらってなおパッとしないC(塩パック)以下も4種類あり、冒頭でも断った通り少なからず格差はある、といったところです。
それではいよいよ、Sの中から最強王を、Dの中から最弱王をそれぞれ発表したいと思います。発表に入る前に、ノミネートされたタイトルをざっと振り返っておきましょう。
3-1.最強王ノミネート(4タイトル)




3-2.最弱王ノミネート(3タイトル)



4.最強王・最弱王決定!
4-1.栄えある最強王は……!
本記事における最強王の称号は、「シークレット・スレイヤーズ」に授与します。

選定の理由ですが、やはり発売時点の完成度が群を抜いている点です。
強化後のポテンシャルだけで比較すれば「アメイジング・ディフェンダーズ」の方が上と言えますが、今回の趣旨に照らすと、パック内における完成度の高さを大きく評価したいと思います。

悩ましいのは「グランド・クリエイターズ」「タクティカル・マスターズ」との比較で、最初から完成形の環境テーマを擁していたという観点ではこれらも同格です。また、【エルドリッチ】【アダマシア】が"群雄割拠環境の一角"であったのに対し、【勇者】は「勇者の仲間に非ずはデッキに非ず」の排他的な環境を作り上げた点、【神碑】はそれまで大人しかった置物カードを引っ張り出して環境を荒らした前歴があり、単純なインパクトだけを比較するならそちらに後れを取るかもしれません。

それでもなお「シークレット・スレイヤーズ」の勝利としたいのは、最初から環境級のテーマを2つ擁していた点、そのどちらもパック内の新規カード+再録カードでほぼ形になった点です。(アダマシアには《コアキメイル・ガーディアン》くらいは加えるべきですが、それでも諸悪の根源たる《ブロックドラゴン》は再録されており十分構築可能でした。)
【勇者】も【神碑】も相性のよいテーマや既存カードとの組み合わせで輝くものであり、該当パックを買うだけではデッキになりません。特に【勇者】はその傾向が強く、単体で強さが測りにくいために大流行を予想できた人は少なかった印象です。ここが一線を画すポイントです。「シークレット・スレイヤーズ」は、とにかく商品単体で見た時の完成度がずば抜けており、誰が見ても強い、すぐに組める2つの優良デッキをもたらしてくれました。

これで【六花】が弱デッキのままなら判断に迷ったところですが、ご存知の通り優良強化により花を咲かせており、多くの愛好家を生み出すTier3テーマとして大成しています。そこも含めて、このパックを最強の座に置くことに違和感はないでしょう。
以上の要素から、2024年8月現在では「シークレット・スレイヤーズ」が最強と判定されました。毎弾このレベルのクオリティを期待してしまうのがデュエリストのサガです。今後のデッキビルドパックにも注目ですね。
2025年6月追記
こんなこと書いたら本当にそうなりました。
現在では「クロスオーバー・ブレイカーズ」または「ジャスティス・ハンターズ」のどちらかが最強です。この考察については次回更新時に行います。
4-2.栄えある(?)最弱王は……。
本記事における最弱王の称号は、「エンシェント・ガーディアンズ」に授与します。

非常に悩みました。
総合的な強さで言えば「スピリット・ウォリアーズ」の方がひどいですし、正直そちらが最弱だろうと思って書き始めたのですが、その上でこのパックが選定された理由は以下となります。
複数回のレギュラー強化をもらってなお評価が変わらなかったこと。
「ビルドのテーマは後から強くなるもの」という共通認識が浸透した後に登場し、その法則を破ってしまったこと。
ありていに言えばプレイヤーの期待を裏切った罪深いパックです。強化の不文律ができる前の「スピリット・ウォリアーズ」「インフィニティ・チェイサーズ」を青田買いした人は少なかったと思いますが、このパックに関しては「絶対に強くなる」と信じて先行投資した人(※筆者)がそれなりにいた印象です。結果は知ってのとおりです……。

単純に各々のテーマの完成度も低く、とりわけ「引き算シンクロ」「音階スケール」という発想先行で作られたと思しき【ベアルクティ】【ドレミコード】は練りこみ不足と言わざるを得ません。言ってしまえばこれらのギミックは”縛り”でしかないのですが、それを個性と解釈したようなカードデザインがなされた結果、全体的なカードパワーが低くなってしまったようなきらいがあります。

また、同じく最弱候補となる「スピリット・ウォリアーズ」「インフィニティ・チェイサーズ」は、それぞれ「【魔弾】がいるからマシ」「【呪眼】があるからギリ耐え」と主張することができます。「エンシェント・ガーディアンズ」におけるそれは【溟界】なのですが……。無理があるでしょう、正直。

【溟界】は、【爬虫類GS】という発展途上のデッキにおける中核を担う重要なテーマではあります。しかしテーマ単体で完結はしないですし、GSの観点で見ても足りないものが多い種族です。単純な話、「【魔弾】【呪眼】【溟界】のどれかでCSに出ろ」と言われて【溟界】を選ぶ人はまずいないでしょう。

これらの要素を複合し考慮した結果、2024年8月現在では「エンシェント・ガーディアンズ」が最弱と判定されました。これを下回るようなパックが今後生まれないことを祈るばかりです。
2025年6月追記
現在もこの判定です。
5.おわりに
いかがでしたでしょうか?
「たまにはエンタメ的な記事にも挑戦しよう」と思って軽い気持ちで書き始めたのですが、思いのほか筆が乗りかなりの長文記事になりました。
ここまでお読みいただいた皆様には感謝しかございません。
否定的な見解も示しましたが、私は「デッキビルドパック」という販売形態そのものは高く評価しています。デベロップ面での負担が相当大きいと思いますが、それでも「半年に1度、3テーマ」というスパンをほぼ崩さずクオリティの高いテーマを輩出し続けているのは流石と言うべきです。時折、疲れたかのように差し挟まれる練り込みの甘いテーマも、それはそれで人間臭くて好きです。(問題は、そういうテーマはえてして後の強化まで調整不足になりがちなところですが……)
それにしても、環境やカード単位ではなく、特定のパックシリーズを通して遊戯王の歴史を振り返るのは中々に面白く、新鮮な体験でした。
ご好評いただけるようでしたら、今度はストラクチャーデッキや他のコンセプトパックでもやってみたいと思います。
ご高覧ありがとうございました!
