松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-264-265【薬理、薬剤/実務】論点:免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE) / ニボルマブ / イピリムマブ / ペムブロリズマブ / アダリムマブ / ロペラミド / メチルプレドニゾロン / 作用機序
第106回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問264-265
一般問題(薬学実践問題)
【薬理、薬剤/実務】
■複合問題|問 106-264-265
Q. 63歳男性。体重64kg。左腎にがんを指摘され部分摘出術を受けた。その後、再発と骨転移、膵転移を認め、分子標的薬の投与が行われたものの再再発との評価を受け、先月よりニボルマブの単剤療法が開始された。
実務
問 106-264|実務
Q. ニボルマブの投与3回を経過した時点で1日6回以上の下痢、強い腹痛、発熱37.5℃以上、鮮血便を認めたため大腸内視鏡検査を実施したところ、消化管潰瘍の所見を認め潰瘍性大腸炎と診断された。初期治療に用いる薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. ペムブロリズマブ点滴静注
2. アダリムマブ皮下注
3. イピリムマブ点滴静注
4. ロペラミド塩酸塩錠
5. メチルプレドニゾロン錠
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薬理
問 106-265|薬理
Q. 前問で選択した薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. ヘルパーT細胞内のカルシニューリンを阻害することで、インターロイキン-2の産生を低下させる。
2. アウエルバッハ神経叢のオピオイドμ受容体を刺激することで、アセチルコリンの遊離を抑制し、蠕動運動を抑制する。
3. T細胞の細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合することで、T細胞の活性を維持する。
4. 可溶性腫瘍壊死因子α(TNF-α)と結合することで、抗炎症作用を発揮する。
5. 受容体との複合体が核内に移行し、糖質コルチコイド応答配列に結合することでタンパク質の生成を調節する。
Here:
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こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。
matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、【薬理、薬剤/実務】の複合問題を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第106回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問264-265、論点:免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE) / ニボルマブ / イピリムマブ / ペムブロリズマブ / アダリムマブ / ロペラミド / メチルプレドニゾロン / 作用機序を徹底解説します。
薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
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Here; https://note.com/matsunoya_note/n/n1628f64564e5
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このコンテンツの制作者|
滝沢 幸穂 Yukiho Takizawa, PhD
https://www.facebook.com/Yukiho.Takizawa
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設問へのアプローチ|
薬学実践問題は原本で解いてみることをおすすめします。
まずは、複合問題や実務の問題の構成に慣れることが必要だからです。
薬学実践問題は薬剤師国家試験2日目の①、②、③ の3部構成です。
今回の論点解説では2日目の②を取り上げています。
厚生労働省|過去の試験問題👇
第109回(令和6年2月17日、2月18日実施)
第108回(令和5年2月18日、2月19日実施)
第107回(令和4年2月19日、2月20日実施)
第106回(令和3年2月20日、2月21日実施)
第106回薬剤師国家試験 問264-265(問106-264-265)では、抗がん剤治療の副作用(免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE))への対応に関する知識を薬理および実務のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。
複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。
💡ワンポイント
複合問題ですが、問106-264-265を解くうえで必要な情報は、黄色い線で示した部分です。
それ以外の情報取得は必要がないです。読んでいると時間のロスに繋がります。

問106-264は、免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE)の一つである潰瘍性大腸炎の初期治療に用いる薬剤に関する記述の正誤を問う問題です。
問106-265は、潰瘍性大腸炎の初期治療に用いる薬剤(メチルプレドニゾロン(副腎皮質ステロイド)の作用機序に関する記述の正誤を問う問題です。
冒頭文で必要な情報は、
処方(ニボルマブの単剤療法)
診断(再再発のがん)
です。
免疫チェックポイント阻害剤による副作用である「免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE)」に関する薬物治療について問われた問題です。
少し解説💁
問 106-264|実務
メチルプレドニゾロン錠(選択肢5)[正しい]❓
結論から言うと、選択肢からの正解はステロイドである「メチルプレドニゾロン錠」を選ぶことです。
しかしながら、ざっと情報をサーチしたところ、標準化治療で言うと、「メチルプレドニゾロン静注」ではないか、と思います。
広くコルチコステロイドを選択するという趣旨では経口剤でも否定されないのかもしれませんが。
さらに、「免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE)」のGradeごとに使用する医薬品が異なる場合があって、軽症であれば、ロペラミド(選択肢4)の選択は否定できませんし、重症であればアダリムマブ(選択肢2)の選択は否定できません。
後述しますが、American Society of Clinical Oncology(ASCO)のガイドラインに「高用量コルチコステロイドによっても48~72時間で症状の改善が認められない場合は、インフリキシマブなどの免疫抑制剤の使用を考慮する。」という記述が標準化治療の記述としてあります。
インフリキシマブは、アダリムマブの類薬(抗ヒトTNFαモノクローナル抗体)です。
その選択の根拠としての情報は、問題中では、「1日6回以上の下痢、強い腹痛、発熱37.5℃以上、鮮血便を認めたため大腸内視鏡検査を実施したところ、消化管潰瘍の所見を認め潰瘍性大腸炎と診断された。初期治療に用いる薬剤として最も適切なのはどれか。」の部分だけです。この記述だけでは、重症度に関するGradeの判断が難しいです。
明らかに否定される選択肢は、irAEを引き起こす恐れがあるペムブロリズマブとイピリムマブだけです。
クリアカットな選択肢の並びとは言えないです。
irAEの初期治療の第1選択がステロイド投与なので、ステロイドを選べばいいわけですが、わかりづらい問題です。
こうした問題の場合、標準化されたプロトコール(マニュアル)をよく確認してから、科学的根拠に基づいてクリアカットなストーリーテリングが可能である問題を作成したほうがいいです。
草案の時点でエビデンスを添付することを義務付ける必要があります。
また、レビュワーが責任者に差し戻して、指導と修正の指示を出すプロセスが必要です。
下記の2つのサイトに「免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE)」への対応に関する情報が掲載されていました。
免疫チェックポイント阻害剤の薬物治療(実務)においてirAEは重要な論点です。
この機会に、一読しておくと応用力がつきます。
① 免疫関連有害事象(irAE)|副作用対策講座|消化器癌治療の広場 GI cancer-net
このサイトでは、American Society of Clinical Oncology(ASCO)のガイドラインに記載されている共通した管理ポイントの概要が紹介されています。
一部抜粋します。薬学生の皆さんが読んでもわかりやすいコンテンツですので、以下のサイトで、全文を原文のまま読むことをおすすめします。
出典: 副作用対策講座|消化器癌治療の広場 GI cancer-net
American Society of Clinical Oncology(ASCO)のガイドラインに記載されている共通した管理のポイントの概要
(1)免疫チェックポイント阻害剤の治療開始前に患者や家族に対して、起こりうるirAEとその自覚症状を十分に説明する。
(2)治療中に新たな症状を認めた場合はirAEを疑う。
(3)一部の神経毒性・血液毒性・心毒性・呼吸器毒性を除いてGrade 1のirAEについては慎重にモニタリングのうえ、治療を継続することができる。
(4)多くのGrade 2のirAEについては治療を休止し、症状がGrade 1に改善した場合は投与の再開を考慮する。また、副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン0.5~1mg/kg/日または同力価のステロイド)による治療を検討する。
(5)Grade 3のirAEについては治療を休止し、高用量の副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン1~2mg/kg/日またはメチルプレドニゾロン静注1~2mg/kg/日)を開始する。症状が改善したら、副腎皮質ステロイドは少なくとも4~6週かけて漸減する。高用量コルチコステロイドによっても48~72時間で症状の改善が認められない場合は、インフリキシマブなどの免疫抑制剤の使用を考慮する。
(6)症状や検査値がGrade 1以下に回復後に投与の再開を検討する。しかしながら早期にirAEを発症した患者についての治療再開には特に注意が必要である。また免疫チェックポイント阻害剤の用量調整は推奨されない。
(7)Grade 4のirAEはホルモン補充によってコントロール可能な内分泌障害のirAEを除いて、免疫チェックポイント阻害剤の投与は中止する。
副作用対策講座|消化器癌治療の広場 GI cancer-net
② irAE(免疫関連副作用) | オプジーボ.jp
こちらは、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)のホームページにおけるirAEを特集したページです。
「いちから学ぶirAE」では、オプジーボ・ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)に起因する免疫関連副作用(irAE)のマネジメントをわかりやすい動画で紹介しています。
動画🎦「いちから学ぶirAE」は時間があれば見ておくとよいです。
必要であれば、irAEアトラス(PDF)で、ポイントとなる項目について確認するのもよいと思います。見やすく図示されていて、わかりやすいマニュアルです。
irAEアトラス(PDF)「大腸炎」から、一部抜粋します。
ロペラミドの禁忌について注意喚起しています。


ちなみに、ロペラミド塩酸塩の禁忌は下記の記述があります。
出典: ロペラミド塩酸塩錠1mg「あすか」
一般的名称
ロペラミド塩酸塩錠
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
2.1 出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な感染性下痢患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある。]
2.2 抗生物質の投与に伴う偽膜性大腸炎の患者[症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある。]
2.3 低出生体重児、新生児及び6ヵ月未満の乳児[外国で、過量投与により、呼吸抑制、全身性痙攣、昏睡等の重篤な副作用の報告がある。]
2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
参考資料:
① 免疫関連有害事象(irAE)|副作用対策講座|消化器癌治療の広場 GI cancer-net
② irAE(免疫関連副作用) | オプジーボ.jp
覚えておくべきステム
医薬品の薬理作用機序を、医薬品名から特定する際に、場合によってはおすすめな方法にステムで識別する方法があります。
今回出題された医薬品のステムに関しては、基本的にインタビューフォームの名称に関する項目の記載から引用したので信頼しうる情報です。
※ 医薬品名のリンクは、それぞれの医薬品のPMDA 医療用医薬品添付文書等のURL です。
以下は、モノクローナル抗体のstemに関するINNの分類です。
参考になさってください。
Annex 3-d: First naming scheme for monoclonal antibodies (up to proposed INN List 102)
■ The common stem for monoclonal antibodies is -mab
■ Sub-stems for source of product:
a|rat
axo (pre-sub-stem)|rat-murine hybrid
e|hamster
i|primate
o|mouse
u|human 👈 -umab
xi|chimeric 👈 -ximab
zu|humanized 👈 -zumab
■■Copilot
キメラ抗体(chimeric)とヒト化抗体(humanized)の違いについて説明します:
キメラ抗体
キメラ抗体とは、重鎖および軽鎖の可変領域全体が外来性アミノ酸配列で構成されており、その可変領域がヒト由来の重鎖および軽鎖の定常領域に結合されている抗体です。
ヒト化抗体
ヒト化抗体とは、可変領域内で外来性アミノ酸配列のセグメントがヒト由来のアミノ酸配列セグメント間に挿入されており、そのヒト化された重鎖および軽鎖の可変領域がヒト由来の重鎖および軽鎖の定常領域に結合されている抗体です。
簡単に言うと、キメラ抗体では可変領域が全て外来由来なのに対し、ヒト化抗体では可変領域の中に外来由来の部分が散りばめられているという違いがあります。
ニボルマブ(遺伝子組換え)(Nivolumab)
Programmed death-1 (PD-1) inhibitors(PD-1阻害薬)
monoclonal antibodies(モノクローナル抗体):-mab
human(ヒト型モノクローナル抗体):-umab
immunomodulator(免疫調節作用を有する):-li(m)-、-l-
例:ニボルマブ(遺伝子組換え)
※ PD-1受容体に結合し、腫瘍細胞による免疫回避を阻害することで、T細胞の抗腫瘍免疫反応を増強する。悪性黒色腫、非小細胞肺癌、腎細胞癌、ホジキンリンパ腫などに適応。
類薬:
ヒト化抗ヒトPD-1 モノクローナル抗体
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
ヒト型抗ヒトPD-1 モノクローナル抗体
セミプリマブ(遺伝子組換え)
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)(Pembrolizumab)
Programmed death-1 (PD-1) inhibitors(PD-1阻害薬)
monoclonal antibodies(モノクローナル抗体):-mab
humanized(ヒト化モノクローナル抗体):-zumab
immunomodulator(免疫調節作用を有する):-li(m)-
例:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
※ PD-1受容体に結合し、T細胞の抑制シグナルを阻害することで抗腫瘍免疫応答を活性化する。悪性黒色腫、非小細胞肺癌、頭頸部扁平上皮癌などに使用。
類薬:
ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体
ニボルマブ(遺伝子組換え)、セミプリマブ(遺伝子組換え)
アダリムマブ(遺伝子組換え)(Adalimumab)
Tumor necrosis factor (TNF) inhibitors(TNF阻害薬)
monoclonal antibodies(モノクローナル抗体):-mab
human(ヒト型モノクローナル抗体):-umab
immunomodulator(免疫調節作用を有する):-li(m)-
例:アダリムマブ(遺伝子組換え)、ゴリムマブ(遺伝子組換え)
※ TNF-αに結合してその作用を阻害し、炎症反応を抑制する。関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬などの自己免疫疾患に適応。
類薬:インフリキシマブ(遺伝子組換え)、エタネルセプト
イピリムマブ(遺伝子組換え)(Ipilimumab)
Cytotoxic T-lymphocyte-associated protein 4 (CTLA-4)
monoclonal antibodies(モノクローナル抗体):-mab
human(ヒト型モノクローナル抗体):-umab
immunomodulator(免疫調節作用を有する):-li(m)-
例:イピリムマブ(遺伝子組換え)、トレメリムマブ(遺伝子組換え)
※ CTLA-4に結合してT細胞の抑制シグナルを遮断し、T細胞の活性化と増殖を促進することで抗腫瘍免疫を増強する。悪性黒色腫、腎細胞癌などに適応。
ロペラミド塩酸塩(Loperamide)
Peripherally acting μ-opioid receptor agonists(末梢性μオピオイド受容体作動薬)
:stem は不明
例:ロペラミド塩酸塩
※ 腸管のμオピオイド受容体に選択的に結合し、アセチルコリンやプロスタグランジンの分泌を抑制することで腸管運動を抑え、下痢を改善する。中枢移行性が低いため、鎮痛作用はほとんどない。急性および慢性の下痢症に適応。
類薬:ジフェノキシレート(※未承認)、エロペラミド(※未承認)
メチルプレドニゾロン(Methylprednisolone)
Corticosteroids(副腎皮質ステロイド)
プレドニゾロン、プレドニゾロン誘導体:pred-
steroids other than prednisolone derivatives:-olone
例:メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン
※ グルココルチコイド受容体に結合し、炎症性サイトカインの産生抑制および免疫抑制作用を発揮する。抗炎症作用が強く、自己免疫疾患、アレルギー疾患、急性増悪期の呼吸器疾患、移植時の拒絶反応抑制などに使用される。
類薬:副腎皮質ホルモン作用薬、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、デキサメタゾン、ベタメタゾン等
参考文献
Use of stems in the selection of International Nonproprietary Names (INN) for pharmaceutical substances, 2024
https://www.who.int/publications/i/item/9789240099388
時間にゆとりがない人は、論点およびポイントから読んでくださいね。
上記の太字を選択して Ctrl + F でジャンプできます。
🫛豆知識 医療用医薬品添付文書等
医療用医薬品添付文書等を一読しておくと応用力がつきます。
PMDA 医療用医薬品添付文書等
ニボルマブ(遺伝子組換え)
薬効分類名:抗悪性腫瘍剤、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体
製造販売/小野薬品工業株式会社
プロモーション提携/ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
オプジーボ点滴静注20mg/オプジーボ点滴静注100mg/オプジーボ点滴静注120mg/オプジーボ点滴静注240mg
インタビューフォーム F1_オプジーボ点滴静注20mg/オプジーボ点滴静注100mg/オプジーボ点滴静注120mg/オプジーボ点滴静注240mg
患者向医薬品ガイド G_オプジーボ点滴静注20mg/オプジーボ点滴静注100mg/オプジーボ点滴静注120mg/オプジーボ点滴静注240mg
ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
薬効分類名:抗悪性腫瘍剤、ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体
製造販売元/MSD株式会社 キイトルーダ点滴静注100mg
インタビューフォーム キイトルーダ点滴静注100mg
患者向医薬品ガイド G_キイトルーダ点滴静注100mg
アダリムマブ(遺伝子組換え)
薬効分類名:ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤
製造販売元/アッヴィ合同会社 ヒュミラ皮下注20mgシリンジ0.2mL/ヒュミラ皮下注40mgシリンジ0.4mL/ヒュミラ皮下注80mgシリンジ0.8mL/ヒュミラ皮下注40mgペン0.4mL/ヒュミラ皮下注80mgペン0.8mL
イピリムマブ(遺伝子組換え)
薬効分類名:抗悪性腫瘍剤、ヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体
製造販売元/ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
プロモーション提携/小野薬品工業株式会社
ヤーボイ点滴静注液20mg/ヤーボイ点滴静注液50mg
ロペラミド塩酸塩 薬効分類名:止瀉剤
製造販売元/日医工株式会社 発売元/あすか製薬株式会社
販売元/武田薬品工業株式会社 ロペラミド塩酸塩錠1mg「あすか」
インタビューフォーム F1_ロペラミド塩酸塩錠1mg「あすか」
メチルプレドニゾロン 薬効分類名:合成副腎皮質ホルモン剤
製造販売元/ファイザー株式会社
インタビューフォーム F1_メドロール錠2mg/メドロール錠4mg
患者向医薬品ガイド G_メドロール錠2mg/メドロール錠4mg_2024年2月更新
まず基本的な知識について復習しておきましょう。
■■Grok 3 beta
ニボルマブによる大腸炎について
ニボルマブは免疫チェックポイント阻害剤として知られ、がん治療において広く使用されていますが、その副作用として大腸炎(免疫関連有害事象、irAEの一つ)が報告されています。以下に、ニボルマブによる大腸炎の治療に関する報告をまとめます。
ニボルマブによる大腸炎の特徴
ニボルマブによる大腸炎は、免疫系の過剰な活性化によって引き起こされることが多く、下痢、腹痛、血便などの症状を伴います。重症度に応じてグレード1(軽症)からグレード4(生命を脅かす状態)まで分類され、治療法もその重症度に基づいて選択されます。
特に、グレード2以上の場合は積極的な介入が必要とされています。
治療アプローチ
グレード1(軽症)
症状が軽度で下痢が1日4回未満の場合、通常はニボルマブの投与を継続しつつ、対症療法を行います。水分補給や食事指導が中心で、必要に応じてロペラミドなどの止瀉薬が使用されることがあります。
グレード2(中等症)
下痢が1日4~6回程度の場合、ニボルマブの投与を一時中断し、コルチコステロイド(例:プレドニゾロン、1日0.5~1mg/kg)の投与が推奨されます。症状が改善しない場合、さらなる評価(内視鏡検査など)が行われます。
グレード3~4(重症)
下痢が1日7回以上、または血便・腹痛が顕著な場合、ニボルマブを中止し、高用量ステロイド(例:メチルプレドニゾロン、1~2mg/kg/日)の静脈内投与が開始されます。
ステロイドで改善が見られない場合、インフリキシマブ(TNF阻害剤、5mg/kg)などの生物学的製剤が検討されます。インフリキシマブは通常、0週、2週、6週のスケジュールで投与され、大腸炎のコントロールに有効とされています。
難治性の場合
ステロイドやインフリキシマブに反応しない難治性大腸炎では、ベドリズマブ(インテグリン阻害剤)や免疫抑制剤(例:ミコフェノール酸モフェチル)の使用が報告されています。また、症例によっては外科的介入(腸切除)が考慮されることもあります。
報告からの知見
発症時期:
ニボルマブ投与開始から数週間~数か月後に大腸炎が発症することが多く、投与終了後にも遅発性に発現する可能性が指摘されています。内視鏡所見:
大腸炎の診断には内視鏡検査が有用で、びらん、潰瘍、粘膜の脆弱性が観察されます。組織生検でリンパ球浸潤が確認される場合も多いです。治療効果と課題:
ステロイドやインフリキシマブによる治療で多くの症例が改善するものの、免疫抑制がニボルマブの抗腫瘍効果を減弱させる可能性が議論されています。特に、重症例では早期の専門医(消化器内科医)への紹介が推奨されます。
注意点
ニボルマブによる大腸炎の治療では、感染症(例:クロストリジウム・ディフィシル感染症)の除外が重要です。また、患者の腫瘍状態や全身状態を考慮し、腫瘍医と消化器科医が連携して治療方針を決定する必要があります。
引用文献
以下は、本回答を作成する際に参考にした情報源の一部です。引用範囲は主に治療法や大腸炎の特徴に関する記述を含みます。
大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器・免疫内科学
引用範囲: 「TNF阻害剤は大腸炎や関節炎のirAEを軽減する可能性があり…重症度による治療選択肢」。
オプジーボ点滴静注20mgの基本情報(日経メディカル処方薬事典)
URL: medical.nikkeibp.co.jp
引用範囲: 「ニボルマブの投与方法と副作用に関する記述」。
安全性・適正使用情報 | オプジーボ.jp
URL: www.opdivo.jp
引用範囲: 「ニボルマブによる免疫関連有害事象の管理ガイドライン」。
潰瘍性大腸炎(難病情報センター)
URL: www.nanbyou.or.jp
引用範囲: 「大腸炎の症状と治療の原則に関する一般知識」。
これらの情報は、ニボルマブによる大腸炎の治療に関する最新の報告やガイドラインを基に構成されています。個別の症例については、医療機関での詳細な評価が必要です。
■■GPT4o
免疫チェックポイント阻害薬(Immune Checkpoint Inhibitors: ICIs) 概説
1️⃣ 免疫チェックポイントとは
免疫チェックポイントは、免疫応答の抑制機構の一つであり、自己免疫疾患の防止や炎症抑制に関与しています。腫瘍細胞はこの機構を悪用し、免疫細胞による攻撃を回避します。
主な免疫チェックポイント分子:
PD-1(Programmed cell death-1):T細胞の表面に存在する受容体で、免疫反応を抑制。
PD-L1(Programmed death-ligand 1):腫瘍細胞や免疫細胞に発現し、PD-1と結合することでT細胞の機能を抑制。
CTLA-4(Cytotoxic T-lymphocyte antigen-4):T細胞の活性化を抑制する分子で、樹状細胞のCD80/CD86と結合することで免疫抑制を促進。
2️⃣ 免疫チェックポイント阻害薬の作用機序
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は、免疫抑制シグナルを遮断することでT細胞の機能を回復させ、腫瘍細胞を攻撃しやすくします。
① PD-1/PD-L1阻害薬
PD-1やPD-L1を標的とする抗体がT細胞と腫瘍細胞間の免疫抑制シグナルを遮断し、腫瘍細胞への攻撃を促進します。
代表薬
ニボルマブ(オプジーボ®):PD-1阻害薬
ペムブロリズマブ(キイトルーダ®):PD-1阻害薬
アベルマブ(バベンチオ®):PD-L1阻害薬
アテゾリズマブ(テセントリク®):PD-L1阻害薬
デュルバルマブ(イミフィンジ®):PD-L1阻害薬
② CTLA-4阻害薬
CTLA-4はT細胞の活性化を抑制する分子であり、その阻害薬はT細胞の活性を回復させます。
代表薬
イピリムマブ(ヤーボイ®):CTLA-4阻害薬
3️⃣ 適応疾患と臨床応用
ICIsはさまざまな悪性腫瘍に適応されています。
① 非小細胞肺がん(NSCLC)
ニボルマブ、ペムブロリズマブ:PD-1阻害薬は一次治療および化学療法後の二次治療で使用。
アテゾリズマブ:PD-L1発現陽性のNSCLCに適応。
② 悪性黒色腫(メラノーマ)
イピリムマブとニボルマブの併用療法が高い有効性を示す。
③ 腎細胞がん
ニボルマブ+イピリムマブの併用療法は進行腎細胞がんに適応。
④ ホジキンリンパ腫
ニボルマブとペムブロリズマブが再発・難治性の古典的ホジキンリンパ腫に承認。
⑤ 肝細胞がん
アテゾリズマブ+ベバシズマブの併用は進行肝細胞がんの一次治療に使用。
4️⃣ 副作用と安全性管理
免疫チェックポイント阻害薬は免疫反応を増強するため、免疫関連有害事象(irAEs)が発現することがあります。
主な免疫関連有害事象(irAEs)
消化器系障害:免疫性大腸炎(下痢、腸炎)
呼吸器系障害:間質性肺炎
内分泌障害:甲状腺機能低下症、副腎機能不全
皮膚障害:発疹、皮膚炎
肝障害:免疫性肝炎
irAEsの対処法
軽度~中等度:ステロイド(プレドニゾロン)の投与
重度の場合:免疫抑制薬(インフリキシマブなど)を考慮
長期的なモニタリングと早期介入が重要
5️⃣ 今後の展望と課題
併用療法の開発:
ICIと他の治療薬(化学療法、標的治療薬)との併用療法が進展。バイオマーカーの探索:
PD-L1の発現レベルやTMB(腫瘍変異負荷)などの予測バイオマーカーが注目されている。新規チェックポイント分子の標的化:
LAG-3やTIM-3などの次世代チェックポイント阻害薬の臨床研究が進行中。
引用文献
Ribas A, Wolchok JD. Cancer immunotherapy using checkpoint blockade. Science. 2018 Mar 23;359(6382):1350-1355. doi: 10.1126/science.aar4060
Sharma P, Hu-Lieskovan S, Wargo JA, Ribas A. Primary, adaptive, and acquired resistance to cancer immunotherapy. Cell. 2017 Feb 9;168(4):707-723. doi: 10.1016/j.cell.2017.01.017
Postow MA, Sidlow R, Hellmann MD. Immune-related adverse events associated with immune checkpoint blockade. N Engl J Med. 2018 Jan 11;378(2):158-168. doi: 10.1056/NEJMra1703481
Reck M, Rodríguez-Abreu D, Robinson AG, et al. Pembrolizumab versus chemotherapy for PD-L1-positive non-small-cell lung cancer. N Engl J Med. 2016 Nov 10;375(19):1823-1833. doi: 10.1056/NEJMoa1606774
Robert C, Ribas A, Schachter J, et al. Pembrolizumab versus ipilimumab in advanced melanoma. N Engl J Med. 2015 Jun 25;372(26):2521-2532. doi: 10.1056/NEJMoa1503093
それぞれの医療用医薬品の適応、薬効薬理(作用機序)、および基本的な注意事項
1️⃣ ニボルマブ(オプジーボ®)
🩺 適応
悪性黒色腫(メラノーマ)
非小細胞肺がん(NSCLC)
腎細胞がん
古典的ホジキンリンパ腫(cHL)
頭頸部がん
胃がん・食道がん
肝細胞がん
尿路上皮がん
悪性胸膜中皮腫
⚙️ 薬効薬理(作用機序)
標的分子:PD-1受容体
ニボルマブは抗PD-1モノクローナル抗体であり、T細胞上のPD-1と腫瘍細胞上のPD-L1の結合を阻害します。これによりT細胞の免疫抑制解除と腫瘍細胞への攻撃を促進します。
⚠️ 基本的な注意
免疫関連有害事象(irAEs)に注意
間質性肺炎、免疫性大腸炎、甲状腺機能障害など
ステロイドによる早期対処が必要な場合がある
自己免疫疾患患者は慎重投与
2️⃣ ペムブロリズマブ(キイトルーダ®)
🩺 適応
悪性黒色腫
非小細胞肺がん(NSCLC)
ホジキンリンパ腫
尿路上皮がん
胃がん
頭頸部がん
子宮体がん
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)
⚙️ 薬効薬理(作用機序)
標的分子:PD-1受容体
PD-1とPD-L1の結合を阻害し、T細胞の抑制を解除することで腫瘍細胞に対する免疫応答を強化。
⚠️ 基本的な注意
免疫関連有害事象(irAEs)に注意
間質性肺炎、免疫性大腸炎、肝炎、甲状腺機能低下症
副腎機能不全に注意
糖尿病患者ではケトアシドーシスに注意
ステロイド併用時は感染症リスクに注意
3️⃣ アダリムマブ(ヒュミラ®)
🩺 適応
関節リウマチ
乾癬性関節炎
強直性脊椎炎
クローン病・潰瘍性大腸炎
尋常性乾癬
ベーチェット病による腸炎
⚙️ 薬効薬理(作用機序)
標的分子:TNF-α
アダリムマブはヒト型抗TNF-αモノクローナル抗体であり、炎症性サイトカインであるTNF-αを中和することで炎症反応を抑制。
⚠️ 基本的な注意
結核・B型肝炎ウイルス再活性化に注意
投与前に結核検査が必要
免疫抑制による感染症リスク
心不全患者は慎重投与
4️⃣ イピリムマブ(ヤーボイ®)
🩺 適応
悪性黒色腫
腎細胞がん
非小細胞肺がん(NSCLC)(ニボルマブと併用)
悪性胸膜中皮腫
⚙️ 薬効薬理(作用機序)
標的分子:CTLA-4
イピリムマブは抗CTLA-4モノクローナル抗体であり、T細胞活性化を抑制するCTLA-4とB7分子の結合を阻害することでT細胞活性を増強し、抗腫瘍免疫応答を促進。
⚠️ 基本的な注意
免疫関連有害事象(irAEs)
大腸炎、肝炎、皮膚障害、内分泌障害
ステロイドによる早期対処が重要
肝機能障害に注意
5️⃣ ロペラミド(ロペミン®)
🩺 適応
急性・慢性下痢症
腸管ストーマによる排出量異常の抑制
⚙️ 薬効薬理(作用機序)
標的:オピオイド受容体(μ受容体)
腸管のオピオイド受容体に作用し、腸管運動を抑制。水分と電解質の吸収を増強し、下痢を改善。
⚠️ 基本的な注意
小児への使用は注意(麻痺性イレウスのリスク)
肝機能障害患者には慎重投与
過剰投与で中枢抑制(眠気・めまい)に注意
QT延長症候群のリスクがあるため、大量投与は禁忌
6️⃣ メチルプレドニゾロン(ソル・メドロール®)
🩺 適応
自己免疫疾患(関節リウマチ、膠原病など)
アレルギー疾患(喘息、アナフィラキシーショック)
炎症性疾患(潰瘍性大腸炎など)
腎疾患(ネフローゼ症候群)
移植後の拒絶反応抑制
⚙️ 薬効薬理(作用機序)
標的:グルココルチコイド受容体
メチルプレドニゾロンは合成副腎皮質ホルモン(ステロイド)であり、抗炎症作用と免疫抑制作用を発揮。炎症性サイトカインの産生抑制とリンパ球抑制による免疫反応の抑制。
⚠️ 基本的な注意
感染症リスクに注意(免疫抑制作用により感染症が悪化)
糖尿病患者は血糖コントロールに注意
長期投与で骨粗鬆症リスク上昇
胃腸障害(胃潰瘍)のリスク
論点およびポイント
■■GPT4o
問 106-264|実務
論点| 免疫チェックポイント阻害薬 / 免疫関連有害事象(irAE) / 潰瘍性大腸炎 / 糖質コルチコイド治療
ポイント|
ニボルマブ(抗PD-1抗体)の使用後、免疫関連有害事象(irAE)として自己免疫性の潰瘍性大腸炎を発症することがある。
免疫チェックポイント阻害薬による腸炎では、糖質コルチコイド(メチルプレドニゾロン)による免疫抑制が推奨される。
止瀉薬(ロペラミド)や抗TNF-α抗体(アダリムマブ)は推奨されない。
イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)は腸炎を引き起こす可能性があり、irAEのリスクがあるため適応外。
ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)は同じ作用機序であるため、治療には適さない。
メチルプレドニゾロンは免疫抑制作用があり、重症のirAEに対する標準治療。
問 106-265|薬理
論点| 糖質コルチコイド受容体 / 転写制御 / 免疫抑制作用 / 抗炎症作用
ポイント|
メチルプレドニゾロンは細胞質内の糖質コルチコイド受容体(GR)と結合し、複合体として核内へ移行する。
糖質コルチコイド応答配列(GRE)に結合し、抗炎症タンパク質(リポコルチン1など)の転写を促進することで炎症を抑制する。
IL-2やTNF-αなどの炎症性サイトカインの転写を抑制し、免疫応答を低下させる。
カルシニューリン阻害(シクロスポリンおよびタクロリムスの作用機序)やオピオイド受容体作用(ロペラミドの作用機序)とは異なる。
抗TNF-α抗体(アダリムマブなど)とは異なり、受容体拮抗ではなく転写制御を介して作用する。
医療用医薬品の薬理作用機序(まとめ)
1️⃣ ニボルマブ(オプジーボ®)
標的分子:PD-1受容体
抗PD-1モノクローナル抗体であり、T細胞上のPD-1と腫瘍細胞上のPD-L1の結合を阻害。
T細胞の抑制が解除され、抗腫瘍免疫応答を増強。
2️⃣ ペムブロリズマブ(キイトルーダ®)
標的分子:PD-1受容体
抗PD-1モノクローナル抗体であり、PD-1とPD-L1の結合を阻害。
T細胞の免疫抑制を解除し、腫瘍細胞への攻撃を促進。
3️⃣ アダリムマブ(ヒュミラ®)
標的分子:TNF-α
抗TNF-αモノクローナル抗体であり、炎症性サイトカインであるTNF-αを中和。
炎症反応を抑制し、自己免疫疾患の症状を軽減。
4️⃣ イピリムマブ(ヤーボイ®)
標的分子:CTLA-4
抗CTLA-4モノクローナル抗体であり、T細胞上のCTLA-4とB7分子の結合を阻害。
T細胞活性化を抑制するシグナルを遮断し、抗腫瘍免疫応答を増強。
5️⃣ ロペラミド(ロペミン®)
標的分子:オピオイド受容体(μ受容体)
腸管のオピオイド受容体に作用し、腸管運動を抑制。
水分と電解質の吸収を促進し、下痢を改善。
6️⃣ メチルプレドニゾロン(ソル・メドロール®)
標的分子:グルココルチコイド受容体
合成副腎皮質ホルモンであり、炎症性サイトカインの産生を抑制。
免疫抑制作用と抗炎症作用を発揮し、自己免疫疾患や炎症を抑える。
薬剤師国家試験 出題基準
出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp)
論点を整理します。
■■GPT4o
総合的な論点
問 106-264(実務)
1. 総合的な論点
本問題では、ニボルマブ投与後に発現した重篤な副作用である免疫関連有害事象(irAE: immune-related adverse events)としての潰瘍性大腸炎(UC)に対する適切な初期治療薬を選択することが求められている。
(1)ニボルマブと免疫関連有害事象(irAE)
ニボルマブは抗PD-1(プログラム細胞死-1)抗体であり、T細胞の免疫応答を持続的に活性化することで腫瘍免疫を促進する。
他方、過剰な免疫活性化により自己免疫反応を誘発し、irAEを引き起こすことがある。irAEの中でも消化器症状は頻度が高く、特に大腸炎や腸炎の発生が問題となる。
(2)免疫チェックポイント阻害薬による潰瘍性大腸炎の特徴
臨床症状:下痢、腹痛、発熱、血便
本症例では「1日6回以上の下痢」「強い腹痛」「発熱37.5℃以上」「鮮血便」内視鏡所見:広範な粘膜の発赤、びらん、潰瘍形成
病理所見:浸潤性炎症細胞(主にT細胞)の増加
(3)潰瘍性大腸炎の治療戦略
ガイドラインでは、免疫チェックポイント阻害薬誘発性大腸炎の治療としてステロイド(メチルプレドニゾロンやプレドニゾロン)の使用が第一選択とされている。
メチルプレドニゾロンは強力な抗炎症作用を持ち、炎症性サイトカインの産生を抑制し、自己免疫反応を沈静化させる。
選択肢の中で最も適切な薬剤は「メチルプレドニゾロン錠(選択肢5)」となる。
各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
問 106-264(実務)
選択肢1:ペムブロリズマブ点滴静注
論点
ペムブロリズマブは抗PD-1抗体であり、ニボルマブと同様にT細胞の免疫活性を増強する。
したがって、irAEとして発現した潰瘍性大腸炎を悪化させる可能性があるため、不適切。
アプローチ方法
本症例では免疫抑制が必要であり、免疫チェックポイント阻害薬の継続や追加は避けるべき。
本選択肢は誤り。
選択肢2:アダリムマブ皮下注
論点
アダリムマブは抗TNF-α抗体であり、通常の潰瘍性大腸炎(UC)の治療に使用される。
しかし、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)誘発性大腸炎の初期治療には推奨されない。
アプローチ方法
ガイドラインでは、ICI誘発性大腸炎における第一選択薬はステロイド(メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン)であり、抗TNF-α抗体の適応はステロイド抵抗性の場合に限られる。
本選択肢は誤り。
選択肢3:イピリムマブ点滴静注
論点
イピリムマブは抗CTLA-4抗体であり、T細胞の活性化をさらに促進する。
irAEのリスクが高く、特に大腸炎の発症頻度が高いことが知られている。
アプローチ方法
免疫抑制が必要な状況で免疫活性をさらに高める薬剤を使用することは不適切。
本選択肢は誤り。
選択肢4:ロペラミド塩酸塩錠
論点
ロペラミドはオピオイドμ受容体を刺激し、腸の蠕動運動を抑制することで下痢を改善する薬剤。
しかし、ICI誘発性大腸炎では単なる下痢ではなく、炎症に起因する粘膜障害が主な病態である。
アプローチ方法
下痢に対する対症療法は必要な場合があるが、炎症のコントロールが最優先であり、ロペラミド単独では不十分。
また、腸炎が進行している場合、腸管麻痺や中毒性巨大結腸症のリスクがあるため禁忌となることがある。
本選択肢は誤り。
選択肢5:メチルプレドニゾロン錠
論点
メチルプレドニゾロンは強力な糖質コルチコイド(ステロイド)であり、抗炎症作用を発揮する。
irAEの第一選択薬として推奨される。
アプローチ方法
ガイドラインに基づき、ICI誘発性大腸炎の初期治療にはステロイドが最適であるため、適切な選択肢となる。
適切な投与方法は、通常、メチルプレドニゾロン点滴静注(1~2 mg/kg/日)で開始し、状態が安定すれば経口プレドニゾロンに変更する。
引用文献
Brahmer JR, et al. "Management of immune-related adverse events in patients treated with immune checkpoint inhibitor therapy: American Society of Clinical Oncology clinical practice guideline." J Clin Oncol. 2018;36(17):1714-1768.
→ 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による副作用管理ガイドラインHaanen JB, et al. "Management of toxicities from immunotherapy: ESMO clinical practice guidelines for diagnosis, treatment, and follow-up." Ann Oncol. 2017;28(suppl_4):iv119-iv142.
→ ESMO(欧州臨床腫瘍学会)によるirAEの管理指針Abu-Sbeih H, et al. "Management of immune checkpoint inhibitor-induced inflammatory bowel disease." Inflamm Bowel Dis. 2019;25(3):475-484.
→ ICIによる大腸炎の治療戦略(ステロイドが第一選択)Wang DY, et al. "Immune-related adverse events of checkpoint inhibitors: a brief review." Curr Oncol Rep. 2018;20(8):58.
→ ICIの副作用全般に関するレビュー
問 106-265:薬理
1. 総合的な論点
本問題では、問 106-264で選択したメチルプレドニゾロンの作用機序について正しい選択肢を選ぶことが求められている。
(1)糖質コルチコイド(メチルプレドニゾロン)の作用機序
メチルプレドニゾロンは糖質コルチコイド受容体(GR)に結合し、核内で特定の遺伝子発現を制御することで抗炎症作用を発揮する。
抗炎症作用
NF-κBなどの炎症性転写因子を抑制
TNF-α、IL-1、IL-6などの炎症性サイトカインの産生を抑制
炎症細胞の浸潤を抑える
免疫抑制作用
T細胞の活性化を抑制し、自己免疫反応を抑える
B細胞の抗体産生を抑制
(2)選択肢の検討
メチルプレドニゾロンの作用機序に該当する選択肢を探すと、「受容体との複合体が核内に移行し、糖質コルチコイド応答配列に結合することでタンパク質の生成を調節する(選択肢5)」が正しい。
各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
問 106-265(薬理)
選択肢1:ヘルパーT細胞内のカルシニューリンを阻害することで、インターロイキン-2の産生を低下させる。
論点
カルシニューリン阻害剤(シクロスポリン、タクロリムス)の作用機序に該当する。
これらはカルシニューリンを阻害し、転写因子NFATの活性化を抑制することでIL-2産生を低下させ、T細胞の増殖を抑制する。
メチルプレドニゾロンの作用機序ではない。
アプローチ方法
メチルプレドニゾロンは、核内受容体を介して抗炎症作用を発揮するため、この選択肢は不適切。
選択肢2:アウエルバッハ神経叢のオピオイドμ受容体を刺激することで、アセチルコリンの遊離を抑制し、蠕動運動を抑制する。
論点
ロペラミドの作用機序に該当する。
ロペラミドは腸管のオピオイドμ受容体を刺激し、アセチルコリンの放出を抑制することで腸管の蠕動運動を抑制し、下痢を改善する。
メチルプレドニゾロンの作用機序とは無関係。
アプローチ方法
本問では、糖質コルチコイドの作用機序に関する選択肢を選ぶ必要がある。
この選択肢は不適切。
選択肢3:T細胞の細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合することで、T細胞の活性を維持する。
論点
イピリムマブ(抗CTLA-4抗体)の作用機序に該当する。
CTLA-4はT細胞の過剰な活性化を防ぐ抑制性シグナルを担う分子であり、イピリムマブはCTLA-4を阻害することでT細胞の活性を持続させる。
メチルプレドニゾロンとは無関係。
アプローチ方法
メチルプレドニゾロンは免疫抑制作用を有するが、CTLA-4には作用しないため、この選択肢は不適切。
選択肢4:可溶性腫瘍壊死因子α(TNF-α)と結合することで、抗炎症作用を発揮する。
論点
抗TNF-α抗体(アダリムマブ、インフリキシマブなど)の作用機序に該当する。
TNF-αは炎症性サイトカインの一つであり、その作用を阻害することで炎症を抑制する。
メチルプレドニゾロンの作用機序ではない。
アプローチ方法
メチルプレドニゾロンはTNF-αの直接的な中和ではなく、糖質コルチコイド応答配列を介して広範な遺伝子発現を制御する。
この選択肢は不適切。
選択肢5:受容体との複合体が核内に移行し、糖質コルチコイド応答配列に結合することでタンパク質の生成を調節する。
論点
糖質コルチコイドの作用機序を正確に表している選択肢である。
メチルプレドニゾロンは細胞質内の糖質コルチコイド受容体(GR)と結合し、複合体を形成して核内に移行し、特定の遺伝子の発現を制御する。
抗炎症タンパク質(リポコルチンなど)の発現を促進し、炎症性サイトカインの産生を抑制することで抗炎症作用を発揮する。
アプローチ方法
糖質コルチコイドの特徴的な作用機序を正しく説明しているため、この選択肢が正答となる。
引用文献
Barnes PJ. "How corticosteroids control inflammation: Quintiles Prize Lecture 2005." Br J Pharmacol. 2006;148(3):245-254.
→ 糖質コルチコイドの作用機序に関する総説Rhen T, Cidlowski JA. "Antiinflammatory action of glucocorticoids—new mechanisms for old drugs." N Engl J Med. 2005;353(16):1711-1723.
→ 糖質コルチコイド受容体の核内移行と遺伝子制御メカニズムButtgereit F, et al. "Mechanisms of glucocorticoid action in rheumatoid arthritis: Summary of current knowledge." Ann Rheum Dis. 2005;64(4):iii2-iii6.
→ 糖質コルチコイドの免疫抑制と抗炎症作用の詳細Barnes PJ, Adcock IM. "Glucocorticoid resistance in inflammatory diseases." Lancet. 2009;373(9678):1905-1917.
→ ステロイド抵抗性のメカニズムと治療戦略
以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?
大丈夫です。
完全攻略を目指せ!
はじめましょう。
薬剤師国家試験の薬学実践問題【複合問題】から免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE) / ニボルマブ / イピリムマブ / ペムブロリズマブ / アダリムマブ / ロペラミド / メチルプレドニゾロン / 作用機序を論点とした問題です。
なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形で GPT4o & Copilot 、Gemini 2、または Grok 2 が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。
生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。
Here we go.
第106回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問264-265
一般問題(薬学実践問題)
【薬理、薬剤/実務】
■複合問題|問 106-264-265
Q. 63歳男性。体重64kg。左腎にがんを指摘され部分摘出術を受けた。その後、再発と骨転移、膵転移を認め、分子標的薬の投与が行われたものの再再発との評価を受け、先月よりニボルマブの単剤療法が開始された。
実務
問 106-264|実務
Q. ニボルマブの投与3回を経過した時点で1日6回以上の下痢、強い腹痛、発熱37.5℃以上、鮮血便を認めたため大腸内視鏡検査を実施したところ、消化管潰瘍の所見を認め潰瘍性大腸炎と診断された。初期治療に用いる薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. ペムブロリズマブ点滴静注
2. アダリムマブ皮下注
3. イピリムマブ点滴静注
4. ロペラミド塩酸塩錠
5. メチルプレドニゾロン錠
Here:
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-264-265【薬理、薬剤/実務】論点:免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE) / ニボルマブ / イピリムマブ / ペムブロリズマブ / アダリムマブ / ロペラミド / メチルプレドニゾロン / 作用機序|matsunoya
薬理
問 106-265|薬理
Q. 前問で選択した薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. ヘルパーT細胞内のカルシニューリンを阻害することで、インターロイキン-2の産生を低下させる。
2. アウエルバッハ神経叢のオピオイドμ受容体を刺激することで、アセチルコリンの遊離を抑制し、蠕動運動を抑制する。
3. T細胞の細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合することで、T細胞の活性を維持する。
4. 可溶性腫瘍壊死因子α(TNF-α)と結合することで、抗炎症作用を発揮する。
5. 受容体との複合体が核内に移行し、糖質コルチコイド応答配列に結合することでタンパク質の生成を調節する。
Here:
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-264-265【薬理、薬剤/実務】論点:免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE) / ニボルマブ / イピリムマブ / ペムブロリズマブ / アダリムマブ / ロペラミド / メチルプレドニゾロン / 作用機序|matsunoya
■■GPT4o
■問 106-264|実務
■論点|
この問題の論点は、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による免疫関連有害事象(irAE)を特定し、適切な初期治療を選択することです。
■解説1|
メチルプレドニゾロン錠(選択肢5)[正しい]
ニボルマブ(抗PD-1抗体)は、免疫関連有害事象(irAE)として自己免疫性の炎症を引き起こすことがある。
代表的なirAEには、皮膚障害(発疹)、肝炎、甲状腺炎、肺臓炎、大腸炎 などがある。
本症例では、ニボルマブ投与後に下痢、腹痛、鮮血便が出現し、大腸内視鏡検査で消化管潰瘍を認めたため、irAEによる潰瘍性大腸炎と診断された。
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)誘発性大腸炎の治療では、軽症例では一時的なICIの中断と支持療法が推奨されるが、中等症以上では糖質コルチコイド(ステロイド)が第一選択となる。
メチルプレドニゾロンは強力な糖質コルチコイドであり、炎症性サイトカイン(IL-1、IL-6、TNF-αなど)の発現を抑制し、T細胞の活性化を抑えることでirAEによる炎症を抑制する。
推奨投与量は1–2 mg/kg/日(本症例では64–128 mg/日)が目安となる。
■解説2|
ICI関連大腸炎は、自己免疫性腸炎と類似した病態を示し、組織学的にはリンパ球・好中球浸潤がみられる。
ICI関連大腸炎の重症例では、ステロイド抵抗性がある場合に抗TNF-α抗体(例:インフリキシマブ)を使用することがあるが、初期治療は糖質コルチコイドが第一選択である。
CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)グレード3以上の大腸炎では、速やかにステロイドを投与する必要がある。
ニボルマブ投与を継続するかどうかは、irAEの重症度と治療反応を評価しながら決定する。
■結論|
ニボルマブに伴うirAE(大腸炎)の治療には、糖質コルチコイド(メチルプレドニゾロン)が第一選択である。
免疫抑制による炎症の制御が期待できるため、支持療法や対症療法よりも優先される。
■補足|
ペムブロリズマブ点滴静注(選択肢1)[誤り]
ペムブロリズマブもPD-1阻害薬であり、同じ作用機序を持つため、irAEを悪化させる可能性がある。
irAEが発生した場合はICIの継続を中止し、適切な免疫抑制療法を行う必要がある。
アダリムマブ皮下注(選択肢2)[誤り]
アダリムマブは抗TNF-α抗体であり、ステロイド抵抗性のICI関連大腸炎に適応されることがあるが、初期治療には推奨されない。
イピリムマブ点滴静注(選択肢3)[誤り]
イピリムマブはCTLA-4阻害薬であり、免疫系をさらに活性化させるため、irAEの症状を悪化させる可能性がある。
ICI関連大腸炎を発症した患者には禁忌となる。
ロペラミド塩酸塩錠(選択肢4)[誤り]
ロペラミドは下痢の対症療法に使用されるが、ICI関連大腸炎の病態そのものを改善しない。
重篤な大腸炎では腸管麻痺を引き起こすリスクがあるため、使用は推奨されない。
■問 106-265|薬理
■論点|
この問題の論点は、メチルプレドニゾロンの作用機序を特定すること です。
■解説1|
受容体との複合体が核内に移行し、糖質コルチコイド応答配列に結合することでタンパク質の生成を調節する。(選択肢5)[正しい]
メチルプレドニゾロンは、糖質コルチコイド受容体(GR)に結合し、核内に移行する。
核内で糖質コルチコイド応答配列(GRE)に結合し、抗炎症性タンパク質の転写を促進する。
主な作用は以下の通り:
抗炎症作用: 炎症性サイトカイン(IL-1、IL-6、TNF-α)の抑制
免疫抑制作用: T細胞の活性抑制、抗原提示の低下
抗アレルギー作用: ヒスタミン遊離の抑制
■解説2|
メチルプレドニゾロンはグルココルチコイド(糖質コルチコイド)であり、炎症反応や免疫応答を強力に抑制する。
免疫関連有害事象(irAE)による大腸炎では、腸管免疫の異常な活性化を抑制することが治療の目的となる。
糖質コルチコイドの核内受容体経路は、以下の2つの主要な機構を介して作用する:
転写促進(transactivation):抗炎症作用を持つタンパク質(リポコルチン1など)の転写を促進。
転写抑制(transrepression):炎症誘発性転写因子(NF-κBやAP-1など)を抑制し、炎症性サイトカインの発現を抑える。
これにより、irAEにおける過剰な免疫応答を抑制し、炎症の鎮静化を図る。
■結論|
メチルプレドニゾロンの作用機序として、核内受容体を介した転写制御が最も適切である。
この機序により、炎症性サイトカインの抑制、免疫細胞の抑制などが引き起こされ、irAEの治療効果を発揮する。
■補足|
ヘルパーT細胞内のカルシニューリンを阻害することで、インターロイキン-2の産生を低下させる。(選択肢1)[誤り]
この機序はカルシニューリン阻害薬(シクロスポリンおよびタクロリムス)の作用機序であり、糖質コルチコイドの作用ではない。
アウエルバッハ神経叢のオピオイドμ受容体を刺激することで、アセチルコリンの遊離を抑制し、蠕動運動を抑制する。(選択肢2)[誤り]
この機序はロペラミド(下痢止め)の作用機序であり、メチルプレドニゾロンの作用とは無関係である。
T細胞の細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合することで、T細胞の活性を維持する。(選択肢3)[誤り]
CTLA-4を標的とする薬剤は、イピリムマブ(免疫チェックポイント阻害薬)であり、T細胞の活性を維持するのではなく、逆にT細胞の活性を促進する。
可溶性腫瘍壊死因子α(TNF-α)と結合することで、抗炎症作用を発揮する。(選択肢4)[誤り]
この機序はTNF-α阻害薬(例:インフリキシマブおよびアダリムマブ)の作用であり、メチルプレドニゾロンの作用ではない。
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第106回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問264-265
一般問題(薬学実践問題)
【薬理、薬剤/実務】
■複合問題|問 106-264-265
Q. 63歳男性。体重64kg。左腎にがんを指摘され部分摘出術を受けた。その後、再発と骨転移、膵転移を認め、分子標的薬の投与が行われたものの再再発との評価を受け、先月よりニボルマブの単剤療法が開始された。
実務
問 106-264|実務
Q. ニボルマブの投与3回を経過した時点で1日6回以上の下痢、強い腹痛、発熱37.5℃以上、鮮血便を認めたため大腸内視鏡検査を実施したところ、消化管潰瘍の所見を認め潰瘍性大腸炎と診断された。初期治療に用いる薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. ペムブロリズマブ点滴静注
2. アダリムマブ皮下注
3. イピリムマブ点滴静注
4. ロペラミド塩酸塩錠
5. メチルプレドニゾロン錠
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-264-265【薬理、薬剤/実務】論点:免疫関連有害事象(immune-related adverse events: irAE) / ニボルマブ / イピリムマブ / ペムブロリズマブ / アダリムマブ / ロペラミド / メチルプレドニゾロン / 作用機序|matsunoya
薬理
問 106-265|薬理
Q. 前問で選択した薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. ヘルパーT細胞内のカルシニューリンを阻害することで、インターロイキン-2の産生を低下させる。
2. アウエルバッハ神経叢のオピオイドμ受容体を刺激することで、アセチルコリンの遊離を抑制し、蠕動運動を抑制する。
3. T細胞の細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合することで、T細胞の活性を維持する。
4. 可溶性腫瘍壊死因子α(TNF-α)と結合することで、抗炎症作用を発揮する。
5. 受容体との複合体が核内に移行し、糖質コルチコイド応答配列に結合することでタンパク質の生成を調節する。
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