松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 108-200-201【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:ニトログリセリン / 投与速度 / シリンジポンプ / 分散力 / ポリ塩化ビニル吸着
第108回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問200-201
一般問題(薬学実践問題)
【物理・化学・生物、衛生/実務】
■複合問題|問 108-200-201
Q. 80歳女性。身長160cm、体重50kg。胸の痛み及び息苦しさの訴えにより救急搬送された。急性心不全の診断にてニトログリセリン注射液を投与することとなった。診療録には「ニトログリセリン注射液は[(ア) 0.05µg/kg/分]より開始して様子をみていく」と記載されている。なお、添付文書には、「0.05~0.1µg/kg/分の速度より開始して血圧等の循環動態をモニターしながら適宜増量し、最適点滴速度で維持する」とある。また、この注射液はポリブタジエン製輸液チューブ(PVC(注)フリー)の点滴ルートでシリンジポンプにより投与するものとする。(注:ポリ塩化ビニル)
(処方)
ニトログリセリン注射液25mg/50mL|1本|
医師コメント:末梢点滴(精密持続点滴)
実務
問 108-200|実務
Q. 下線部[(ア) 0.05µg/kg/分]をシリンジポンプの速度単位(mL/h)で表した場合、正しい値はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. 0.3mL/h
2. 1.5mL/h
3. 3.0mL/h
4. 15mL/h
5. 30mL/h
Here:
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物理・化学・生物
問 108-201|物理
Q. ニトログリセリン注射液投与時にPVC製のチューブを使うと、ニトログリセリンがチューブに吸着し、静脈内への到達量が著しく減少することが知られている。この吸着に関連すると考えられる分子間相互作用はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. 水素結合
2. 電荷移動相互作用
3. 静電的相互作用
4. 分散力
5. イオン-双極子相互作用
Here:
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こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。
matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、【物理・化学・生物、衛生/実務】 の複合問題を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第108回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問200-201、論点:ニトログリセリン / 投与速度 / シリンジポンプ / 分散力 / ポリ塩化ビニル吸着を徹底解説します。
薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
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このコンテンツの制作者|
滝沢 幸穂 Yukiho Takizawa, PhD
https://www.facebook.com/Yukiho.Takizawa
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設問へのアプローチ|
薬学実践問題は原本で解いてみることをおすすめします。
まずは、複合問題や実務の問題の構成に慣れることが必要だからです。
薬学実践問題は薬剤師国家試験2日目の①、②、③ の3部構成です。
今回の論点解説では2日目の①を取り上げています。
厚生労働省|過去の試験問題👇
第109回(令和6年2月17日、2月18日実施)
第108回(令和5年2月18日、2月19日実施)
第107回(令和4年2月19日、2月20日実施)
第106回(令和3年2月20日、2月21日実施)
第108回薬剤師国家試験 問200-201(問108-200-201)では、ニトログリセリンに関する知識を物理および実務のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。
複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。
💡ワンポイント
複合問題ですが、問108-200-201を解くうえで必要な情報は、黄色い線で示した部分です。
それ以外の情報取得は必要がないです。読んでいると時間のロスに繋がります。

問108-200は、計算問題です。点滴速度 0.05µg/kg/分をシリンジポンプの速度単位(mL/h)に換算する必要があります。
落ち着けば、単位変換だけだと気づきます。
µg/kg👉mg👉mL
min👉hr
何度か手を動かして計算に慣れておくことが大事です。
問108-201は、ニトログリセリンの物性に関する記述の正誤を問う問題です。
医療用医薬品添付文書の用法及び用量に関連する注意に関する理解が必要です。
冒頭文で必要な情報は、
医薬品がニトログリセリン注射液であることと、
シリンジポンプの速度単位(mL/h)に換算する際に必要な数値
点滴速度 0.05µg/kg/分
体重 50kg
濃度 25mg/50mL
です。
🫛豆知識① 医療用医薬品添付文書等 抜粋
今回論点になった塩化ビニルへの医薬品の吸着について、下記の医療用医薬品添付文書等のどこに書いてあるか、調べよう!
下記の医療用医薬品添付文書等を実際に開いて、Ctrl + F で「塩化ビニル」で検索するとわかりやすいです。グラフもあります。
塩化ビニルへの医薬品の吸着については後述しますが、ニトログリセリン以外にも結構あるので、この機会に主な医薬品を覚えておくとよいです。
ガチガチに医薬品名を暗記する必要はないと思いますが、突然、問題で問われた場合に落ち着いて解けます。
化学構造式や物性から塩化ビニルへの吸着を類推することは難しく、吸着現象のエビデンスがあって、それへの考察がある順序ですが、いわゆる「水に極めて溶けにくい」「水にほとんど溶けない。」物性は特徴的にあります。
吸着を時間推移でみると、下記に示したグラフのように30分から1時間で残存率が最低まで落ちて、その後、回復傾向を見せます。
また、チューブの長さと点滴速度によることも特徴です。
際限なく吸着されるわけではないのですね。チューブ内の表面で起きている可逆的な現象なのでしょう。
一方、下記の文献などによれば、吸着には塩化ビニルのチューブへの可塑剤の影響があります。可塑剤がその医薬品の「溶解性」に影響するから、チューブの塩化ビニルの中に浸潤するためだろうという考察がありました。
今回の問題では、ニトログリセリンと塩化ビニルとの分子間相互作用を「分散力」で説明しています。
本当かなって思いますが、「水に極めて溶けにくい」「水にほとんど溶けない。」物性を持っている場合は、消去法で行くと「分散力」かもしれないという程度ですね、たぶん。
PMDA 医療用医薬品添付文書等 ニトログリセリン
製造販売元/日本化薬株式会社 冠動注用ミリスロール0.5mg/10mL
インタビューフォーム
F1_ミリスロール注1mg/2mL/ミリスロール注5mg/10mL/ミリスロール注25mg/50mL/ミリスロール注50mg/100mL
以下抜粋します。
1.物理化学的性質
(1) 外観・性状
ニトログリセリンは、常温では無色澄明の粘稠性の液体で、味は甘く灼熱感があり、 衝撃により爆発する。
(2) 溶解性
ニトログリセリンは、メタノール、酢酸エチル、無水酢酸、ベンゼン、トルエン、キシレン、フェノール、ピリジンまたはクロロホルムに極めて溶けやすい。また、エタノールまたは植物油に溶けやすい。n-ヘキサン、シクロヘキサンまたはリグロインに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
出典:
PMDA インタビューフォーム
F1_ミリスロール注1mg/2mL/ミリスロール注5mg/10mL/ミリスロール注25mg/50mL/ミリスロール注50mg/100mL
19. 有効成分に関する理化学的知見
一般的名称 ニトログリセリン(Nitroglycerin)
化学名 1,2,3-propanetriol trinitrate
構造式

製造販売元/日本化薬株式会社 冠動注用ミリスロール0.5mg/10mL
7. 用法及び用量に関連する注意
🫛ニトログリセリンは、塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着されるので、本剤点滴時にはガラス製、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の輸液容器を使用する。
7.1 本剤は塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着されるので、本剤点滴時にはガラス製、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の輸液容器を使用すること。また、輸液セットへの吸着は点滴速度が遅い程及び輸液セットの長さが長くなる程吸着率が大きくなるので注意すること1),2)。[14.2.1 参照]
7.2 用法及び用量のうち急性心不全及び不安定狭心症については吸着のない輸液セットを使用した場合の用法及び用量であり、従って塩化ビニル製の輸液セットを用いる場合には多量を要することがあるので注意すること。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
🫛pH10以上のアルカリ性溶液あるいは還元物質(アスコルビン酸など)を含む溶液で希釈すると、速やかにニトログリセリン含量が低下するので、このような溶液で希釈しない。
14.1.1 本剤をpH10以上のアルカリ性溶液あるいは還元物質(アスコルビン酸など)を含む溶液で希釈すると、速やかにニトログリセリン含量が低下するので、このような溶液で希釈しないよう注意すること。
14.1.2 本剤は皮膚につけると、動悸、頭痛が起こることがあるので、直ちに水で洗い流すこと。
14.2 薬剤投与時の注意
🫛ニトログリセリンは、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セット等に吸着し、投与量が正確に静脈内に投与されない。
14.2.1 輸液容器・輸液セット等への吸着
ニトログリセリンは、一般的に使用されている塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セット等に吸着し、投与量が正確に静脈内に投与されない。吸着率は点滴速度が遅く、投与セットが長い程高くなる。ニトログリセリン濃度は、吸着率の変化に影響を与えない。点滴速度による影響は図のとおりで塩化ビニル管120cmでは点滴速度150mL/h(2.5mL/min)以上であれば投与量の80%以上が静脈内に注入される。また、塩化ビニル管の長さが長くなる程吸着率は高くなるので、本剤の使用にあたっては点滴速度、塩化ビニル管の長さに十分注意すること。[7.1 参照]

各曲線の添字は点滴速度(mL/h)を示す。
PMDA 医療用医薬品添付文書等 ニトログリセリン
製造販売元/日本化薬株式会社 冠動注用ミリスロール0.5mg/10mL
出典:
PMDA 医療用医薬品添付文書等 ニトログリセリン
製造販売元/日本化薬株式会社 冠動注用ミリスロール0.5mg/10mL
硝酸イソソルビドの医療用医薬品添付文書等にも同様の記載があります。
一読しておくと応用力がつきます。
PMDA 医療用医薬品添付文書等 硝酸イソソルビド
製造販売元/エーザイ株式会社 ニトロール点滴静注50mgバッグ/ニトロール点滴静注100mgバッグ
インタビューフォーム
F1_ニトロール点滴静注50mgバッグ/ニトロール点滴静注100mgバッグ
以下抜粋します。
14. 適用上の注意
14.1.4 輸液セットへの吸着
🫛硝酸イソソルビドは、一般に使用されているポリ塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着するが、ガラス製、ポリエチレン製の容器、器具には吸着しない。
硝酸イソソルビドは、一般に使用されているポリ塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着するが、ガラス製、ポリエチレン製の容器、器具には吸着しない。硝酸イソソルビドのポリ塩化ビニル製輸液セットに対する吸着率は、図に示す通りで点滴速度に影響され、ポリ塩化ビニル管100cmでは点滴速度60mL/時間(1mL/分)以上であれば、投与量の80%以上が静脈内に注入される。また、硝酸イソソルビドの吸着率は配合濃度に影響されないが、輸液セットが長い程高くなるので注意すること。

製造販売元/エーザイ株式会社
ニトロール点滴静注50mgバッグ/ニトロール点滴静注100mgバッグ
19. 有効成分に関する理化学的知見
一般的名称 硝酸イソソルビド(Isosorbide Dinitrate)
化学名 1,4:3,6-Dianhydro-D-glucitol dinitrate
構造式

製造販売元/エーザイ株式会社
ニトロール点滴静注50mgバッグ/ニトロール点滴静注100mgバッグ
性状
硝酸イソソルビドは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに硝酸ようのにおいがある。
本品は、N,N-ジメチルホルムアミド又はアセトンに極めて溶けやすく、クロロホルム又はトルエンに溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
本品は急速に熱するか又は衝撃を与えると爆発する。
インタビューフォーム
11.適用上の注意
〈ニトロール点滴静注50mgバッグ・点滴静注100mgバッグ〉
(解説)
〈参考〉ニトロール点滴静注50mgバッグの輸液セットへの吸着(輸液セット材質の比較)
1.試験条件
ニトロール点滴静注50mgバッグにつき、ポリブタジエン製及びポリ塩化ビニル製輸液セットを用 い送液し、硝酸イソソルビド残存率を測定した。
2.結果
ポリブタジエン製輸液セットへの吸着は、ほとんど認められなかった。ポリ塩化ビニル製輸液セッ トでは吸着が認められた

インタビューフォーム F1_ニトロール点滴静注50mgバッグ/ニトロール点滴静注100mgバッグ
出典:
PMDA 医療用医薬品添付文書等 硝酸イソソルビド
製造販売元/エーザイ株式会社 ニトロール点滴静注50mgバッグ/ニトロール点滴静注100mgバッグ
インタビューフォーム
F1_ニトロール点滴静注50mgバッグ/ニトロール点滴静注100mgバッグ
🫛豆知識② 文献
下記の文献に「精密持続点滴中の硝酸イソソルビドあるいはニトログリセリン注射液の含量低下」に関する報告があります。
グラフが掲載されています。一読しておこう。
河野 健治, 高松 昭司, 望月 ちひろ, 寺松 剛, 中島 新一郎, 精密持続点滴中の硝酸イソソルビドあるいはニトログリセリン注射液の含量低下, 病院薬学, 1996, 22 巻, 2 号, p. 167-172, https://doi.org/10.5649/jjphcs1975.22.167
以下は、硝酸イソソルビドあるいはニトログリセリン注射液の含量低下を示すグラフです。
30分から1時間で残存率が最低まで落ちてから回復していく現象が見られます。
一概に言えませんが、ニトログリセリンと硝酸イソソルビドとで比較すると、ニトログリセリンのほうが吸着が強い傾向があることが示唆されていて興味深いです。
なお、ニトログリセリンのXLogP3は1.6で、硝酸イソソルビドのXLogP3は1.3です。分散力であると考えた場合、単に疎水性だけで吸着における親和性が決まらないのかもしれませんが、面白い現象です。
Ref. XLogP3
Nitroglycerin | C3H5(NO3)3 | CID 4510 - PubChem
Isosorbide Dinitrate | C6H8N2O8 | CID 6883 - PubChem
■■ Copilot
分散力、ロンドン力、ファンデルワールス力
分散力 (Dispersion Force)
分散力は、すべての分子や原子間に存在する引力で、無極性分子や非結合性電子対における主要な相互作用です。分散力は、電子の一時的な位置変化によって引き起こされる瞬間的な双極子間の相互作用によって生じます。
ロンドン力 (London Force)
ロンドン力は、分散力の一種であり、量子力学的な現象に基づいています。この力は、特に無極性分子や希ガス原子の間で重要です。ロンドン力は、一時的な双極子によって引き起こされ、これらの双極子が相互に誘導することによって分子間に引力を生じます。フリッツ・ロンドンによって理論化されたことから、彼の名前が付けられました。
ファンデルワールス力 (Van der Waals Force)
ファンデルワールス力は、分子間相互作用の総称で、分散力、双極子-双極子相互作用、双極子-誘導双極子相互作用が含まれます。これらの力は、分子間や原子間に働く弱い引力であり、分子の物理的性質に影響を与えます。ファンデルワールス力は、ヨハン・ファン・デル・ワールスによって研究されたことから、彼の名前が付けられました。

- Medicine: ISDN (●), GTN (▲)
- Concentration: 0.5 mg/ml
- Drip rate: 5.0 ml/h
- Administration tube: TERUMO
- Length: 100 cm
- Inside diameter: 2.1 mm
Ref. 病院薬学, 1996, 22 巻, 2 号, p. 167-172
出典:
河野 健治, 高松 昭司, 望月 ちひろ, 寺松 剛, 中島 新一郎, 精密持続点滴中の硝酸イソソルビドあるいはニトログリセリン注射液の含量低下, 病院薬学, 1996, 22 巻, 2 号, p. 167-172, https://doi.org/10.5649/jjphcs1975.22.167
まず基本的な知識について復習しておきましょう。
■■GPT4o
物理学
分子間相互作用
1. 水素結合(Hydrogen Bonding)
概要
水素結合は、電気陰性の高い原子(O, N, F)に結合した水素原子が、他の電気陰性原子と形成する分子間相互作用。
共有結合よりはるかに弱いが、ファンデルワールス力(分散力や双極子-双極子相互作用)よりは強い相互作用。
水の液体・固体状態の安定性、生体分子の構造(DNAの二重らせん、タンパク質の二次構造)に重要な役割を果たす。
特徴
水素結合を形成する条件:
水素原子(H)が電気陰性の高い元素(O, N, F)と共有結合していること
別の分子または同じ分子内の電気陰性原子が、Hと相互作用できること
水素結合の例:
水(H₂O):水分子間で水素結合が形成され、水の高い沸点や表面張力に寄与する。
DNAの塩基対(A-T、G-C):DNAの二重らせん構造は、アデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とシトシン(C)の水素結合により安定化される。
タンパク質の二次構造:αヘリックスやβシートは水素結合によって形成される。
2. 電荷移動相互作用(Charge Transfer Interaction)
概要
ドナー(電子供与体)とアクセプター(電子受容体)の間で電子が部分的に移動することで発生する相互作用。
共有結合には至らないが、電子の偏りが生じることで分子間に強い相互作用が発生する。
有機化合物、金属錯体、半導体物質などで重要な役割を果たす。
特徴
電荷移動錯体(Charge Transfer Complex)が形成されることが多い。
π電子系を持つ芳香族化合物(ベンゼンなど)と電子不足の化合物の間で発生する。
例:
ヨウ素(I₂)とベンゼン(C₆H₆):ヨウ素は電子を受け取りやすく、ベンゼンのπ電子系と電荷移動錯体を形成する。
DNAの塩基対:DNA塩基のπ電子系による相互作用も、一部の電荷移動相互作用が関与している。
有機半導体材料(例:ペンタセン、フラーレン):電子の移動を促進するため、電子供与体・受容体間で電荷移動相互作用が利用される。
3. 静電的相互作用(Electrostatic Interaction)
概要
クーロン力(Coulomb Force)に基づく相互作用で、正電荷と負電荷の間で働く引力や反発力のこと。
ファンデルワールス力や水素結合などの他の相互作用よりも一般的に強い。
電解質溶液、イオン結晶、生体内の電荷相互作用に関与する。
特徴
クーロンの法則(Coulomb's Law):
F = k・q_1・q_2 / r^2F:静電力
k:クーロン定数
q_1, q_2:相互作用する電荷
r:電荷間の距離
例:
イオン結晶(NaClなど):Na⁺とCl⁻の間の強い静電的引力により結晶が形成される。
タンパク質の電荷相互作用:生体内のアミノ酸残基(例:リシンのNH₃⁺とグルタミン酸のCOO⁻)の間で静電的相互作用が働く。
静電的吸着:DNAとヒストンタンパク質の相互作用は、負に帯電したDNAが正に帯電したヒストンと結合することで起こる。
4. 分散力(London Dispersion Force)
概要
分散力(ロンドン分散力)は、瞬間的な電子の偏りによって誘起される弱い相互作用。
無極性分子同士でも働く力であり、ファンデルワールス力の一種。
一般に分子量が大きいほど分散力が強くなる(電子雲が大きく、分極しやすいため)。
特徴
発生のメカニズム:
分子内の電子が瞬間的に移動し、一時的に双極子が形成される。
その双極子が隣接分子に影響を与え、誘起双極子を作る。
双極子-誘起双極子間の引力が分散力として働く。
例:
希ガスの凝縮(例:ヘリウム、アルゴン)
炭化水素間の相互作用(例:n-ヘキサン、ポリマーの分子鎖間相互作用)
脂質膜の安定化(疎水性相互作用)
5. イオン-双極子相互作用(Ion-Dipole Interaction)
概要
イオンと極性分子の間に働く相互作用。
静電的相互作用の一種であり、イオンと双極子の向きによって強さが変化する。
水和現象(水中でのイオン溶解)に重要な役割を果たす。
特徴
クーロンの法則に従うが、双極子モーメントの影響を受ける。
イオンの電荷と分子の極性が大きいほど相互作用は強くなる。
例:
Na⁺の水和:Na⁺は水の酸素原子(δ⁻)と相互作用し、水和シェルを形成する。
タンパク質の溶解性:溶媒とのイオン-双極子相互作用がタンパク質の構造や溶解度に影響する。
有機溶媒中のイオンの挙動:アセトンなどの極性溶媒中での塩の溶解度はイオン-双極子相互作用に依存する。
ニトログリセリンと塩化ビニルとの相互作用および吸着のメカニズム
1. ニトログリセリンの物理化学的性質
化学式:C₃H₅N₃O₉
分子量:227.09 g/mol
極性:非極性に近いが、硝酸エステル基(-ONO₂)によりわずかに極性を持つ
脂溶性:高い(logP ≈ 1.6)
揮発性:低いが、有機溶媒に高い溶解性を示す
ニトログリセリンは、疎水性・親油性の性質を持つため、有機高分子(プラスチック材料)との相互作用が起こりやすい。
2. 塩化ビニル(PVC, Polyvinyl Chloride)の化学的性質
構造:[-CH₂-CHCl-]n
極性:塩素(Cl)を含むため若干の極性を持つが、基本的に疎水性
可塑剤:PVCは本来硬いが、医療用チューブには可塑剤(フタル酸エステルなど)が添加される
3. ニトログリセリンの塩化ビニル(PVC)への吸着メカニズム
ニトログリセリンがPVC製チューブに吸着する主な要因は以下の通り。
(1) 分散力(ロンドン分散力)
ニトログリセリンは脂溶性が高いため、PVCの高分子鎖と分散力を介して相互作用しやすい。
PVCは非極性に近い構造を持つため、ニトログリセリンと疎水性相互作用を形成しやすい。
(2) 可塑剤との相互作用
PVCチューブには可塑剤(フタル酸エステル類)が含まれており、これがニトログリセリンを溶解し、吸収を促進する。
可塑剤とニトログリセリンが混ざり合うことで、チューブ内に浸透しやすくなる。
(3) 相溶性による溶解吸収
ニトログリセリンは脂溶性が高く、PVCの可塑剤と高い相溶性を示す。
このため、投与ラインを通過する間に、薬液がPVCに徐々に吸収される。
4. 臨床的影響
(1) 吸着による薬剤損失
PVC製の輸液ラインを使用すると、ニトログリセリンの静脈内到達量が減少し、治療効果が低下する可能性がある。
特に低流量(<10 mL/h)で投与すると、吸着による損失が顕著になる。
(2) 解決策
PVCフリーの輸液ライン(ポリブタジエン製、ポリプロピレン製)を使用することで、吸着を抑えることができる。
ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)は疎水性相互作用が弱く、吸着が少ないため推奨される。
5. 参考文献
L. Lachman, H. A. Lieberman, and J. L. Kanig, The Theory and Practice of Industrial Pharmacy, 4th ed., Lea & Febiger, 1986.
Y. Inoue, et al., "Adsorption of nitroglycerin onto polyvinyl chloride tubing," J Pharm Sci, vol. 72, no. 8, pp. 892–895, 1983.
M. Meyer, et al., "Nitroglycerin loss from intravenous solutions infused through polyvinyl chloride tubing," Clin Pharmacol Ther, vol. 26, no. 2, pp. 140–146, 1979.
日本薬局方第18改正, 「ニトログリセリン注射液」, 2021.
医薬品添付文書(ニトログリセリン注射液25mg/50mL, 日本薬局方), 2023.
まとめ
ニトログリセリンは脂溶性が高いため、PVCと分散力を介した相互作用で吸着される。
可塑剤との相溶性により、さらに吸収が進む。
PVCフリーの輸液ラインを使用することで、吸着による薬剤損失を防ぐことができる。
塩化ビニル(PVC)によって吸着される医薬品のリストと注意点
1. PVCによる医薬品吸着のメカニズム
PVC(ポリ塩化ビニル)製の輸液ラインやシリンジは、特定の医薬品を吸着し、静脈内に到達する薬剤量を減少させる可能性があります。
主な吸着メカニズムは以下の通りです。
分散力(ロンドン分散力)
脂溶性が高い薬剤は、PVCの高分子鎖と相互作用しやすく、吸着される。
可塑剤との相溶性
PVCには可塑剤(フタル酸エステルなど)が含まれており、薬剤を溶解・吸収しやすい。
静電的相互作用
電荷を持つ薬剤が、PVC表面の帯電特性と相互作用し、吸着されることがある。
2. PVCに吸着されやすい医薬品のリスト
以下の薬剤は、PVC製の輸液ラインやシリンジで吸着されるリスクがあることが報告されています。
(1) 抗狭心症薬・血管拡張薬
ニトログリセリン
PVCへの吸着が顕著であり、投与量が大幅に減少する。
PVCフリーのチューブ(ポリブタジエン、ポリプロピレン)を推奨。
イソソルビド二硝酸(ISDN)
ニトログリセリン同様にPVCに吸着される。
(2) 抗不整脈薬
アミオダロン
高脂溶性(logP ≈ 7)であり、PVCによる吸着が非常に強い。
PVCフリーの投与ライン(ポリエチレン、ポリプロピレン)を使用する。
(3) 鎮静薬・麻酔薬
ジアゼパム(ベンゾジアゼピン系)
高脂溶性(logP ≈ 2.8)で、PVCに強く吸着される。
特に低流量での投与時に吸着率が増加。
ミダゾラム
ジアゼパムほどではないが、PVCによる吸着が報告されている。
(4) 免疫抑制薬
シクロスポリン
強い脂溶性を持ち、PVCによる吸着が起こりやすい。
投与時にはPVCフリーの輸液ラインを使用。
タクロリムス
シクロスポリン同様に、PVC吸着による濃度低下が懸念される。
(5) 抗がん剤
パクリタキセル
極めて高い脂溶性(logP ≈ 3.5)により、PVCへの吸着が強い。
PVCフリーのセット(ポリオレフィン系)を使用することが推奨。
ドセタキセル
パクリタキセル同様に吸着リスクが高い。
(6) その他
インスリン
PVC表面に吸着し、投与量が低下する可能性がある。
特に低濃度のインスリン輸液で影響が顕著。
プロポフォール
高脂溶性のため、PVCへの吸着が報告されている。
3. 臨床的注意点
(1) 吸着による投与量の低下
PVCによる吸着は、特に低流量での持続投与時に影響が大きい。
吸着率が高い薬剤では、PVCフリーの輸液ライン・シリンジを使用することが推奨される。
(2) PVCフリーの代替材料
ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリブタジエン(PB)などの素材は、PVCに比べて吸着が少ない。
PVC製の輸液セットを使用する場合は、事前に吸着の影響を確認することが重要。
(3) 実際の投与設計への影響
PVC吸着を考慮し、投与速度や濃度を調整する必要がある。
吸着により失われる分を考慮した投与量の設計が求められる。
4. 参考文献
M. Meyer, et al., "Nitroglycerin loss from intravenous solutions infused through polyvinyl chloride tubing," Clin Pharmacol Ther, vol. 26, no. 2, pp. 140–146, 1979.
L. Lachman, H. A. Lieberman, and J. L. Kanig, The Theory and Practice of Industrial Pharmacy, 4th ed., Lea & Febiger, 1986.
A. R. Slaughter, et al., "Diazepam adsorption to polyvinyl chloride infusion bags," Am J Hosp Pharm, vol. 50, no. 4, pp. 748–752, 1993.
日本薬局方第18改正, 「医薬品の吸着に関するガイドライン」, 2021.
医薬品添付文書(アミオダロン注射液, パクリタキセル注射液, ニトログリセリン注射液), 2023.
まとめ
PVCは高脂溶性薬剤を吸着し、静脈内投与量を低下させる可能性がある。
特にニトログリセリン、アミオダロン、パクリタキセルなどは吸着リスクが高い。
PVCフリーの輸液ラインを使用することで、吸着による投与量低下を防ぐことができる。
論点およびポイント
■■GPT4o
問 108-200|実務
論点| ニトログリセリン / 投与速度 / シリンジポンプ
ポイント|
ニトログリセリンの投与速度は 0.05 µg/kg/分 と設定されている。
患者の体重は 50 kg のため、投与量は 2.5 µg/分(= 0.05 × 50) となる。
1時間あたりの投与量を求めるために 60倍 する(150 µg/h)。
使用する注射液の濃度は 25 mg/50 mL = 0.5 mg/mL = 500 µg/mL。
投与速度(mL/h)は、投与量(µg/h) ÷ 濃度(µg/mL) で計算。
150 µg/h ÷ 500 µg/mL = 0.3 mL/h。
正解は 0.3 mL/h(選択肢1)。
問 108-201|物理
論点| ニトログリセリン / 分散力 / ポリ塩化ビニル吸着
ポイント|
ニトログリセリンは疎水性が高い ため、PVC(ポリ塩化ビニル)製チューブに吸着しやすい。
吸着の主な原因は 分散力(ロンドン力) である。
分散力は非極性分子同士(または極性が低い分子と疎水性表面)の間で発生する一時的な誘起双極子間相互作用。
PVCは疎水性の高い材料であり、ニトログリセリンの疎水性部分と相互作用しやすい。
水素結合・静電的相互作用・電荷移動相互作用・イオン-双極子相互作用 は、この吸着現象には関与しない。
PVCフリーの輸液チューブ(ポリブタジエン製など) を使用することで吸着を回避できる。
正解は 分散力(選択肢4)。
薬剤師国家試験 出題基準
出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp)
論点を整理します。
■■GPT4o
総合的な論点
問 108-200(実務)
本複合問題は、薬剤の投与速度計算(実務)および分子間相互作用による薬剤の吸着(物理化学)という2つの異なるテーマに基づいている。
実務:シリンジポンプの投与速度計算
ニトログリセリンの注射液は、体重に基づいてµg/kg/分単位で処方されている。これをmL/h単位に変換するためには、以下の3つの要素が関係する。
患者の体重(50 kg)
処方された投与速度(0.05 µg/kg/分)
注射液の濃度(25 mg/50 mL)
ニトログリセリンの注射液投与速度(0.05 µg/kg/分)をシリンジポンプの単位(mL/h)に変換する問題である。
求める式は以下のようになる。
投与速度 = (投与量) × (患者体重) × (時間換算) × (濃度換算)
この計算は、薬剤の用量計算の基本的な考え方に基づいており、シリンジポンプを用いる場合の適切な設定を決定する上で不可欠である。
まとめ
実務問題(108-200)は、薬剤の投与速度計算に関するものであり、基本的な単位変換が求められる。
各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
投与量の計算
0.05 µg/kg/分 × 50 kg = 2.5 µg/分時間換算(分 → 時間)
2.5 µg/分 × 60 分/時間 = 150 µg/h濃度換算(µg → mL)
注射液の濃度:25 mg/50 mL = 0.5 mg/mL = 500 µg/mL
150 µg/h ÷ 500 µg/mL = 0.3 mL/h
選択肢1(0.3 mL/h)が正解である。
正答:問 108-200(実務):0.3 mL/h(選択肢1)
問 108-201(物理)
本複合問題は、薬剤の投与速度計算(実務)および分子間相互作用による薬剤の吸着(物理化学)という2つの異なるテーマに基づいている。
物理化学:分子間相互作用による薬剤の吸着
ニトログリセリンのPVCチューブへの吸着と分子間相互作用
ニトログリセリンがPVCチューブに吸着する原因として、どの分子間相互作用が主であるかを考える。
ニトログリセリンの静脈内投与において、PVC(ポリ塩化ビニル)チューブの使用を避ける理由が問われている。
これは、ニトログリセリンがPVCチューブに吸着するためであり、この吸着は主に分散力(ロンドン力)によるものである。
ニトログリセリンは非極性分子であり、極性の高い水と相互作用しにくい。
PVCは疎水性の高分子であり、疎水性相互作用による吸着が生じやすい。
この吸着は水素結合やイオン相互作用では説明できず、分散力の影響が大きい。
この問題は、分子間相互作用が薬剤の投与効率に影響を及ぼすことを論点としており、これは薬剤学(薬物動態学)において重要な要素である。
まとめ
物理問題(108-201)は、ニトログリセリンの吸着に関連する分子間相互作用に関するものであり、分散力が主要因である。
各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
水素結合(選択肢1)
水素結合は、水素原子が電気陰性の高い原子(O, N, F)と結合することで生じる相互作用。
ニトログリセリンは極性基を持つが、水素結合の主要な供与体・受容体ではない。
→ 誤り
電荷移動相互作用(選択肢2)
電荷移動相互作用は、電子を受け取る物質と供与する物質の間で生じる。
ニトログリセリンとPVCの間にそのような関係はない。
→ 誤り
静電的相互作用(選択肢3)
静電的相互作用は、イオン間または双極子間で生じる。
ニトログリセリンは分子全体としてほぼ中性であり、静電的な結合は主要因ではない。
→ 誤り
分散力(選択肢4)
分散力(ロンドン力)は、非極性分子同士の間で生じる一時的な誘起双極子間の相互作用。
ニトログリセリンとPVCはどちらも疎水性が高く、分散力が主要な相互作用となる。
→ 正解
イオン-双極子相互作用(選択肢5)
イオン-双極子相互作用は、イオンと極性分子の間で生じる。
ニトログリセリンはイオン化しないため、この相互作用は関係ない。
→ 誤り
選択肢4(分散力)が正解である。
正答:問 108-201(物理):分散力(選択肢4)
引用文献
【実務(問 108-200)関連文献】
日本薬局方「ニトログリセリン注射液 添付文書」
投与速度(µg/kg/分)の範囲および濃度に関する情報を参照。
Ritschel, W. A., & Bauer, L. A. (1999). Handbook of Basic Pharmacokinetics...Including Clinical Applications. American Pharmacists Association.
単位変換および薬剤投与計算に関する基礎知識。
厚生労働省「静脈内投与における薬剤の調製と管理ガイドライン」
シリンジポンプを用いた投与方法に関する指針。
【物理(問 108-201)関連文献】
Florence, A. T., & Attwood, D. (2015). Physicochemical Principles of Pharmacy. Pharmaceutical Press.
分子間相互作用(分散力・水素結合など)に関する解説。
Martin, A. (2006). Physical Pharmacy: Physical Chemical Principles in the Pharmaceutical Sciences. Lippincott Williams & Wilkins.
ニトログリセリンとPVCチューブの相互作用に関する理論的背景。
Shah, V. P., et al. (1980). "Interaction of Drugs with Intravenous Infusion Tubing." Journal of Pharmaceutical Sciences, 69(6), 688-691.
医薬品のPVCチューブへの吸着に関する研究。
日本薬剤師会「輸液管理に関するガイドライン」
PVCフリー輸液チューブの選択基準とその必要性についての説明。
まとめ
実務問題(問 108-200)は、薬剤の投与速度の計算がテーマであり、日本薬局方や薬剤学の文献をもとに解説。
物理問題(問 108-201)は、ニトログリセリンのPVCチューブへの吸着に関連する分子間相互作用がテーマであり、物理薬剤学の文献を参考に解説。
以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?
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完全攻略を目指せ!
はじめましょう。
薬剤師国家試験の薬学実践問題【複合問題】からニトログリセリン / 投与速度 / シリンジポンプ / 分散力 / ポリ塩化ビニル吸着を論点とした問題です。
なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形で GPT4o & Copilot 、Gemini 2、または Grok 2 が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。
生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。
Here we go.
第108回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問200-201
一般問題(薬学実践問題)
【物理・化学・生物、衛生/実務】
■複合問題|問 108-200-201
Q. 80歳女性。身長160cm、体重50kg。胸の痛み及び息苦しさの訴えにより救急搬送された。急性心不全の診断にてニトログリセリン注射液を投与することとなった。診療録には「ニトログリセリン注射液は[(ア) 0.05µg/kg/分]より開始して様子をみていく」と記載されている。なお、添付文書には、「0.05~0.1µg/kg/分の速度より開始して血圧等の循環動態をモニターしながら適宜増量し、最適点滴速度で維持する」とある。また、この注射液はポリブタジエン製輸液チューブ(PVC(注)フリー)の点滴ルートでシリンジポンプにより投与するものとする。(注:ポリ塩化ビニル)
(処方)
ニトログリセリン注射液25mg/50mL|1本|
医師コメント:末梢点滴(精密持続点滴)
実務
問 108-200|実務
Q. 下線部[(ア) 0.05µg/kg/分]をシリンジポンプの速度単位(mL/h)で表した場合、正しい値はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. 0.3mL/h
2. 1.5mL/h
3. 3.0mL/h
4. 15mL/h
5. 30mL/h
Here:
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 108-200-201【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:ニトログリセリン / 投与速度 / シリンジポンプ / 分散力 / ポリ塩化ビニル吸着|matsunoya
物理・化学・生物
問 108-201|物理
Q. ニトログリセリン注射液投与時にPVC製のチューブを使うと、ニトログリセリンがチューブに吸着し、静脈内への到達量が著しく減少することが知られている。この吸着に関連すると考えられる分子間相互作用はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. 水素結合
2. 電荷移動相互作用
3. 静電的相互作用
4. 分散力
5. イオン-双極子相互作用
Here:
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 108-200-201【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:ニトログリセリン / 投与速度 / シリンジポンプ / 分散力 / ポリ塩化ビニル吸着|matsunoya
■■GPT4o
■問 108-200|実務
■論点|
この問題の論点は、投与速度の単位換算とシリンジポンプの設定値の計算を特定することです。
■解説1|
0.3 mL/h(選択肢1)[正しい]
投与速度の単位換算
ニトログリセリンの投与速度が
0.05 µg/kg/分。患者の体重は 50 kg →
投与量は 0.05 × 50 = 2.5 µg/分。1時間あたりの投与量
= 2.5 × 60 = 150 µg/h。
シリンジポンプの設定値の計算
ニトログリセリン注射液の濃度は
25 mg/50 mL = 0.5 mg/mL = 500 µg/mL。必要な投与速度
= 150 µg/h ÷ 500 µg/mL = 0.3 mL/h。よって、選択肢1(0.3 mL/h)が正しい。
■解説2|
投与速度と濃度の関係
投与速度(mL/h)を求めるには、投与量(µg/h)を濃度(µg/mL)で割る必要がある。
単位換算ミスを避けるため、µg・mg・mLの単位変換に注意することが重要。
シリンジポンプの設定方法
シリンジポンプでは mL/h単位 で設定するため、mg/mL の濃度情報を考慮する。
精密持続点滴のため、低用量での正確な投与が求められる。
誤った投与速度設定は 血圧低下などの副作用を引き起こす可能性がある。
■結論|
0.3 mL/h(選択肢1)が正しい。
■補足|
1.5 mL/h(選択肢2)[誤り]
3.0 mL/h(選択肢3)[誤り]
15 mL/h(選択肢4)[誤り]
30 mL/h(選択肢5)[誤り]
■問 108-201|物理
■論点|
この問題の論点は、ニトログリセリンとPVCチューブ間の分子間相互作用の特定をすることです。
■解説1|
分散力(選択肢4)[正しい]
分散力(ロンドン分散力)とは?
分散力は、無極性分子同士が瞬間的な双極子を形成することにより生じる弱い相互作用。
全ての分子間に働くが、特に無極性分子間で顕著に作用する。
ニトログリセリンとPVC(ポリ塩化ビニル)の相互作用
ニトログリセリンは疎水性の高い分子であり、非極性成分が多い。
PVCも疎水性の高いポリマーであり、分散力によって薬物が吸着しやすい。
そのため、PVC製の点滴チューブを使用すると、ニトログリセリンが吸着し、投与量が大きく減少する。
この吸着を防ぐために、ポリブタジエン(PVCフリー)製の輸液チューブが推奨される。
■解説2|
分散力の影響を受けやすい薬物の特徴
脂溶性が高い薬物(例:ニトログリセリン、ジアゼパム、プロポフォールなど)はPVCに吸着しやすい。
特に濃度が低い状態では、吸着による薬物の損失が大きくなる。
点滴のチューブ材質によって、薬物の投与効率が大きく変わる。
実臨床での影響
PVCチューブを使用すると、ニトログリセリンの静脈内到達量が大幅に減少し、期待した治療効果が得られない。
PVCフリーの輸液ルートを使用することで、薬物の吸着を防ぎ、適切な投与量を確保できる。
■結論|
この問題では、PVCチューブによる薬物吸着のメカニズムとして、分散力(選択肢4)が正しい。
他の選択肢はすべて誤りである。
■補足|
水素結合(選択肢1)[誤り]
水素結合は、水素原子が電気陰性の高い元素(O、N、F)と形成する相互作用。
ニトログリセリンやPVCは、分子間で水素結合を形成する性質がないため、この選択肢は誤り。
電荷移動相互作用(選択肢2)[誤り]
電荷移動相互作用は、ドナー(電子供与体)とアクセプター(電子受容体)の間で電子のやり取りが起こる相互作用。
ニトログリセリンとPVCの間に、このような明確な電子供与・受容関係はないため、誤り。
静電的相互作用(選択肢3)[誤り]
静電的相互作用は、イオンや極性分子間で起こるクーロン力による相互作用。
ニトログリセリンは極性分子であるが、PVCは基本的に非極性のポリマーであり、静電的相互作用はほとんど働かないため、誤り。
イオン-双極子相互作用(選択肢5)[誤り]
イオン-双極子相互作用は、イオンと極性分子の間に働く相互作用。
ニトログリセリンは分子内に極性部分を持つが、PVCはイオン性を持たないため、この相互作用は関与しない。
必須問題の解説は、こちらからどうぞ。
薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot|matsunoya (note.com)
薬学理論問題の解説は、こちらからどうぞ。
薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 薬学理論問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, GPT4o, Copilot, and Grok 2|matsunoya
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第108回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問200-201
一般問題(薬学実践問題)
【物理・化学・生物、衛生/実務】
■複合問題|問 108-200-201
Q. 80歳女性。身長160cm、体重50kg。胸の痛み及び息苦しさの訴えにより救急搬送された。急性心不全の診断にてニトログリセリン注射液を投与することとなった。診療録には「ニトログリセリン注射液は[(ア) 0.05µg/kg/分]より開始して様子をみていく」と記載されている。なお、添付文書には、「0.05~0.1µg/kg/分の速度より開始して血圧等の循環動態をモニターしながら適宜増量し、最適点滴速度で維持する」とある。また、この注射液はポリブタジエン製輸液チューブ(PVC(注)フリー)の点滴ルートでシリンジポンプにより投与するものとする。(注:ポリ塩化ビニル)
(処方)
ニトログリセリン注射液25mg/50mL|1本|
医師コメント:末梢点滴(精密持続点滴)
実務
問 108-200|実務
Q. 下線部[(ア) 0.05µg/kg/分]をシリンジポンプの速度単位(mL/h)で表した場合、正しい値はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. 0.3mL/h
2. 1.5mL/h
3. 3.0mL/h
4. 15mL/h
5. 30mL/h
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物理・化学・生物
問 108-201|物理
Q. ニトログリセリン注射液投与時にPVC製のチューブを使うと、ニトログリセリンがチューブに吸着し、静脈内への到達量が著しく減少することが知られている。この吸着に関連すると考えられる分子間相互作用はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. 水素結合
2. 電荷移動相互作用
3. 静電的相互作用
4. 分散力
5. イオン-双極子相互作用
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薬学実践問題 第107回薬剤師国家試験 全50問
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