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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-214-215【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:エルデカルシトール / 高カルシウム血症 / 溶解性 / 水素結合 / 光安定性

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問214-215

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-214-215

Q. 65歳女性。腰背部痛のため近隣の整形外科クリニックを受診したところ、骨粗しょう症と診断され、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1)
エルデカルシトールカプセル0.75ng|1回1カプセル(1日1カプセル)
1日1回|朝食後|14日分|
(処方2)
アセトアミノフェン錠300mg|1回1錠痛みが強い時|
10回分(10錠)
(処方3)
ジクロフェナクNaテープ30mg(10#14cm非温感)2袋(7枚/袋)|
1回1枚|痛いところに貼付


実務

問 109-214|実務
Q. 処方薬を使用する際に、定期的に検査する必要がある項目はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. エルデカルシトールの血中濃度
2. 血清カルシウム
3. 血中TSH(甲状腺刺激ホルモン)
4. 血清カリウム
5. 血糖


Here:

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物理・化学・生物

問 109-215|化学
Q. 処方されたエルデカルシトール(C30H50O5)に関する記述として誤っているのはどれか。1つ選べ。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問214-215

■選択肢
1. 共役トリエン構造をもち、遮光保存が必要である。
2. ステロイド骨格を構成する環状構造の一部が開裂した構造をもつ。
3. C環とD環の結合は、trans配置である。
4. 本品は炭素数30に対しヒドロキシ基を4つ含み、水に溶けやすい。
5. 標的受容体と結合する際、ヒドロキシ基は水素結合の形成に関与する。


Here:

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こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。

matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、【物理・化学・生物、衛生/実務】 の複合問題を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問214-215、論点:エルデカルシトール / 高カルシウム血症 / 溶解性 / 水素結合 / 光安定性を徹底解説します。

薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
matsunoya_note|note https://note.com/matsunoya_note

Here; https://note.com/matsunoya_note/n/n7d7ee1716c8b

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-214-215【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:エルデカルシトール / 高カルシウム血症 / 溶解性 / 水素結合 / 光安定性|matsunoya

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このコンテンツの制作者|

滝沢 幸穂  Yukiho Takizawa, PhD

https://www.facebook.com/Yukiho.Takizawa

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設問へのアプローチ|

薬学実践問題は原本で解いてみることをおすすめします。
まずは、複合問題や実務の問題の構成に慣れることが必要だからです。
薬学実践問題は薬剤師国家試験2日目の①、②、③ の3部構成です。
今回の論点解説では2日目を取り上げています。


厚生労働省|過去の試験問題👇

第109回(令和6年2月17日、2月18日実施)
第108回(令和5年2月18日、2月19日実施)
第107回(令和4年2月19日、2月20日実施)
第106回(令和3年2月20日、2月21日実施)


第109回薬剤師国家試験 問214-215(問109-214-215)では、エルデカルシトールに関する知識を化学および実務のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。


複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。


💡ワンポイント

複合問題ですが、問109-214-215を解くうえで必要な情報は、黄色い線で示した部分です。
それ以外の情報取得は必要がないです。読んでいると時間のロスに繋がります。

問109-214-215 論点解説|matsunoya_note

問109-214および問109-215は、エルデカルシトールに関する記述の正誤を問う問題です。
問109-214では、エルデカルシトールの用法及び用量に関連する注意「血清カルシウム値を定期的に測定し、高カルシウム血症を起こした場合には、直ちに休薬すること。」が論点でした。
問109-215は、エルデカルシトールの化学構造式から、物性などの特徴を把握することが求められました。

冒頭文で必要な情報は、
診断(骨粗しょう症)
処方1~処方3
(エルデカルシトール、アセトアミノフェン、ジクロフェナク)
です。


溶解性に関しては、推定としてビタミンDが脂溶性ビタミンに分類されることから類推するアプローチがありますが、エビデンスとしては医療用医薬品添付文書の性状「水にほとんど溶けない。」以外にはないです。
溶解性は知っておいてもいいですが、医薬品の性状に関する知識を暗記していなければ解けない問題は、原則として薬剤師国家試験の出題基準から逸脱しています。

溶解性に関しては、炭素の数や水酸基の数ではなく、医療用医薬品添付文書の性状の知識が必要です。

また、受容体における相互作用での水酸基の役割に関して「ヒドロキシ基は水素結合の形成に関与する」という知識は、一般論や原理原則ではないです。

さらに、取扱い上の注意「アルミピロー包装開封後又はバラ包装外箱開封後は遮光して保存すること」は、医療用医薬品添付文書上の取り決めですが、共役トリエン構造をもつことが理由かどうかは、この薬の開発担当者に聞かなければわからないです。
比較的安定な化合物であることはインタビューフォームの安定性のデータから見て取れます。光安定性の検討では、変化が認められていないです。

インタビューフォーム F1_エディロールカプセル0.5μg/エディロールカプセル0.75μg

以上のように、この問題は、全体として類推で正解を求めさせる傾向があり、科学的な見地が欠如しています。
そもそもエビデンスが存在するのか不明です。

こうした問題は、レビュワーが責任者に差し戻して、エビデンスの明確な記載を求めるか、指導と修正の指示を出すプロセスが必要です。

実務との複合問題(薬学実践問題)の化学の出題における品質マネージメント体制の確立および標準化されたガイドラインや標準作業手順書の作成が必要とされるのではないでしょうか。
すでにできていてしかるべき時期ですが。


エルデカルシトールの化学構造の特徴について
少し解説💁

問109-214-215 論点解説|matsunoya_note

問 109-215|化学
C環とD環の結合は、trans配置である。(選択肢3)[正しい]


縮合環の立体配置について

デカヒドロナフタレンを例に説明します。
縮合位置の置換基の配置がtrans(両方の置換基がアキシアル)の場合、縮合環はトランス体(下図左)になります。
トランス体では環上のすべてのメチレン基がエクアトリアルの位置にあります。
縮合位置の置換基の配置がcisの場合、縮合環はシス体(下図右)になります。
シス体では環上のメチレン基のひとつがアキシアルに位置するため立体障害が大きくなります。

デカヒドロナフタレン (decahydronaphthalene)

トランス体(左)とシス体(右)。
トランス体はすべてのメチレン基がエクアトリアルの位置にあるのに対し、シス体ではひとつがアキシアルに位置しているため立体障害が大きい。
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Cis-trans_isomerism_of_decahydronaphthalene.svg

ステロイド骨格について

ステロイド (steroid) は、天然に存在するトリテルペノイドの一種です。
ステロイド骨格(ステラン核)は、3つのイス型6員環(A~C)と1つの5員環(D)がつながった4縮合環構造を持っています。

ステロイド核のA-D環及びステロイドの炭素番号
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Steroid-nomenclature.svg

引用文献: ステロイド - Wikipedia


ビタミンD3
生成メカニズム

コレステロール合成の前駆体であるプロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール)(下図左)が、皮膚上で紫外線を受けてステロイド核のB環が開き、プレビタミンD3((6Z)-タカルシオール)(下図中央)となります。
プレビタミンD3(下図中央)は、自然発生的にビタミンD3(コレカルシフェロール)(下図右)へ異性化します。

生成メカニズム(ビタミンD3)
プロビタミンD3 ⇒ プレビタミンD ⇒ ビタミンD3
Ref. ビタミンD - Wikipedia
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Calcitriol-Biosynthese_1_engl.svg
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Calcitriol-Biosynthese_2.svg

ビタミンD3(コレカルシフェロール)(下図左)は、肝臓でC-25の位置でヒドロキシ化の代謝を受け 25-ヒドロキシコレカルシフェロール(別名25(OH)D3、カルシジオール)(下図右)へと変化し肝細胞に貯えられます。

ビタミンD3 ⇒ 25-ヒドロキシコレカルシフェロール
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Oxidation_Cholecalciferol.svg

25-ヒドロキシコレカルシフェロール(下図左)は、腎臓の尿細管に移送され、C-1の位置でヒドロキシ化の代謝を受け活性型ビタミンD(1,25-ジヒドロキシビタミンD3、カルシトリオール)(下図右)となります。

25-ヒドロキシコレカルシフェロール ⇒ 活性型ビタミンD
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Calcidiol_to_calcitriol_CH3.svg

水酸化についてまとめると、
プロビタミンD3:
ステロイド骨格の C-3 位が水酸化されている。
25-ヒドロキシコレカルシフェロール(カルシジオール):
C-3 位に加えて C-25 位が水酸化されている。
活性型ビタミンD(1,25-ジヒドロキシビタミンD3、カルシトリオール):
C-3 位、C-25 位に加えて C-1 位が水酸化されている。

引用文献: ビタミンD - Wikipedia


ビタミンDについて

ビタミンD (vitamin D) は、脂溶性ビタミンに分類されます。
ビタミンDは食品から摂取されると同時に、紫外線曝露によって皮膚でも産生され、その両方が体内でビタミンDとして利用されます。
食品中に存在し、ビタミンDの活性を有する化合物は、キノコ類に含まれるビタミンD2(エルゴカルシフェロール)と魚肉及び魚類肝臓に含まれるビタミンD3(コレカルシフェロール)に分類されます。

ビタミンDの主な作用は、ビタミンD依存性たんぱく質の働きを介して、腸管でのカルシウムとリンの吸収並びに腎臓での再吸収を促進することです。

その他の機能として、骨髄(骨芽細胞やリンパ球など)、免疫系に属する細胞、皮膚、乳房や前立腺の上皮細胞、筋肉、腸などの様々な細胞にお ける分化促進や増殖抑制作用が挙げられます。

ヒトを含む哺乳動物の皮膚には、プロビタミンD3(7-デヒドロコレステロール、プロカルシフェロール)がコレステロール生合成過程の中間体として存在し、紫外線の曝露によりプレビタミンD3(プレカルシフェロール)となり、体温による熱異性化を経てビタミンD3(コレカルシフェロール)となります。

ビタミンDは、肝臓で 25-ヒドロキシビタミンDに代謝され、続いて腎臓で活性型である 1α, 25-ジヒドロキシビタミンDに代謝されます。
1α, 25-ジヒドロキシビタミンDは、標的細胞の核内に存在する ビタミンD受容体と結合し、遺伝子の転写制御を行います。

血中の 25-ヒドロキシビタミンD濃度は、摂取と皮膚での産生の双方の体内のビタミンD量を反映することから、ビタミンDの生体指標とされてます。

一方、1α, 25-ジヒドロキシビタミンDは、健康な人でその血中濃度は常に一定に維持されており、ビタミンDが欠乏すると、血中のカルシウムイオン濃度が低下し、その結果として、血中副甲状腺ホルモン濃度が上昇します。

引用文献: 「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
ビタミン(脂溶性ビタミン)


問 109-215|化学
本品は炭素数30に対しヒドロキシ基を4つ含み、水に溶けやすい。(選択肢4)[誤り]


問109-214-215 論点解説|matsunoya_note

エルデカルシトールは、活性型ビタミン D3誘導体です。
活性型ビタミン D3の2β位にヒドロキシプロピルオキシ基を導入した構造を有します。
水酸基の数は、活性型ビタミン D3の3つの水酸基に対し、導入されたヒドロキシプロピルオキシ基の水酸基を加えて合計4つです。


活性型ビタミン D3はビタミンDであり、脂溶性ビタミンですから、それに対してヒドロキシプロピルオキシ基がエーテル結合したエルデカルシトールが水溶性を示すかが論点となっています。

水溶性は、エビデンスを確認しなければわからないです。
水酸基を含む置換基の数や炭素数などの化学構造式から推定する場合、高度なコンピューター解析が必要ですし、それで当たるか当たらないかは、化合物によります。

医薬品開発の場合、品質設計部門の担当者の人がそれぞれの溶媒に医薬品候補の化合物を溶解して、溶解性の実験の結果からエビデンスをとります。

エビデンスは医療用医薬品添付文書の記載です。
医療用医薬品添付文書によれば、以下の通りです。

性状
白色~淡黄色の粉末である。
N,N-ジメチルホルムアミド及びエタノール(99.5)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。

医療用医薬品添付文書  エディロール錠0.5μg/エディロール錠0.75μg

時間にゆとりがない人は、論点およびポイントから読んでくださいね。
上記の太字を選択して Ctrl + F でジャンプできます。


🫛豆知識 医療用医薬品添付文書等

医療用医薬品添付文書等を一読しておくと応用力がつきます。

PMDA 医療用医薬品添付文書等 エルデカルシトール
製造販売元/中外製薬株式会社 発売/東和薬品株式会社
エディロールカプセル0.5μg/エディロールカプセル0.75μg
インタビューフォーム 
F1_エディロールカプセル0.5μg/エディロールカプセル0.75μg
患者向医薬品ガイド 
G_エディロールカプセル0.5μg/エディロールカプセル0.75μg


なお、エルデカルシトールの開発において、第Ⅲ相試験で3年間の非外傷性新規椎体骨折発生頻度の比較対照に用いられた類似医薬品であるアルファカルシドールは、2024年に販売停止しています。🫛

インタビューフォーム F1_エディロールカプセル0.5μg/エディロールカプセル0.75μg からの第Ⅲ相試験の抜粋です。

主要評価項目である3年間の非外傷性新規椎体骨折発生頻度は、エルデカルシ トール群(1日1回0.75μg)で13.4%、ALF群(1日1回1.0μg)で17.5%であり (相対リスク減少率26%)、ALFに対するエルデカルシトールの優越性が検証 された[層化log-rank検定:P=0.0460(片側)]。
ALF 群:アルファカルシドール

インタビューフォーム F1_エディロールカプセル0.5μg/エディロールカプセル0.75μg

なお、副作用の評価に関しては、以下の記載がありました。
尿中及び血中カルシウム増加が主な副作用です。

副作用は、エルデカルシトール群では528例中227例(43.0%)に320件、ALF 群では526例中170例(32.3%)に208件発現した。発現率が5%以上であった副作用は血中又は尿中カルシウム増加であり、血中カルシウム増加はエルデカル シトール群で111例(21.0%)、 ALF 群で69例(13.1%)、尿中カルシウム増加 はエルデカルシトール群で134例(25.4%)、 ALF群で81例(15.4%)にみられ た。血中及び尿中カルシウム増加の副作用の発現率はエルデカルシトールの方 が高かったが、重症度はすべて軽度と判定された。血中及び尿中カルシウム増 加以外の副作用の発現率は両群で同程度であり、発現した副作用の種類は同様 であった。


以下、沢井製薬株式会社の通知から抜粋します。


2023年3月 

活性型ビタミンD3製剤 アルファカルシドールカプセル0.25μg/0.5μg/1μg「サワイ」の供給に関するお詫びとお願い pr27_137_1.pdf

活性型ビタミンD3製剤 アルファカルシドールカプセル0.25μg/0.5μg/1μg「サワイ」の供給に関するお詫びとお願い

謹啓
時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 活性型ビタミンD3製剤『アルファカルシドールカプセル0.25μg/0.5μg/1μg「サワイ」』につきまして、規格に適合した製品の製造ができておらず、安定供給に支障を来すことが判明しました。
つきましては甚だ勝手ではございますが、在庫がなくなり次第、出荷を停止させていただきますことをご報告申し上げます。
尚、現在のところ、出荷停止後の再開の目処は立っておりません。
また、弊社では、代替製品として『アルファカルシドールカプセル0.25μg/0.5μg/1.0μg「フソー」』を2023年4月7日に限定出荷にて発売いたします。お手数をおかけしますが代替製品への切替をご検討いただきますようお願い申し上げます。 本件につきましては、製薬会社としての重要な使命であります医薬品の安定供給を確保できず、多大なるご迷惑をお掛けすることとなり、心より深くお詫び申し上げます。 何卒諸事情ご賢察の上、ご理解、ご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。
記 対象製品
謹白

出典: pr27_137_1.pdf


以下、インタビューフォーム F1_エディロール錠0.5μg /エディロール錠0.75μg から抜粋します。

1.開発の経緯

骨粗鬆症は、「骨強度の低下を特徴として、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」と定義されている1)。本邦の患者数は約1,280万人と推計されており2)、高齢化が進むに従って今後も増加することが予想される。
骨粗鬆症による脊椎、大腿骨頸部及び前腕部の骨折は、患者の日常生活動作(ADL)や生活の質(QOL)を著しく低下させるだけでなく、寝たきりの原因にもなる。
そのため、骨折を予防することは、非常に意義が高いと考えられる。
骨粗鬆症は、その発症の要因に「カルシウム代謝」と「骨代謝」などの異常が関与している3)と考えられている。
中外製薬株式会社は、活性型ビタミンD3が持つカルシウム代謝調節作用を保持しつつ、強い骨代謝改善作用を有する新規の活性型ビタミン D3誘導体の創製を試みた。
そして、活性型ビタミンD3の2β位にヒドロキシプロピルオキシ基を導入したエルデカルシトールを見出した。
本邦で行われた臨床試験において、エディロール®は従来の活性型ビタミン D3製剤のカルシウム代謝異常に対する作用を保持しつつ、骨粗鬆症患者の亢進した骨吸収を抑制し、骨密度を増加させた。
その結果、エディロール®は、骨粗鬆症治療剤として、医薬品製造販売承認申請を行い、2011年1月21日に製造販売承認を取得した。
2020年6月には、骨粗鬆症の効能又は効果につき、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第14条第2項第3号イからハ
までのいずれにも該当しない」との再審査結果を得た。

2.製品の治療学的特性

・3年間の非外傷性新規椎体骨折発生頻度は、エディロール群(1日1回0.75μg)で13.4%であり、アルファロール群と比較して非外傷性新規椎体骨折発生抑制効果で優越性が検証された(p=0.0460、層化log-rank 検定、有意水準片側5%)。(第Ⅲ相試験)(「Ⅴ-5(4)-1)有効性検証試験-第Ⅲ相試験(ED-209JP)」参照)
・48週後の腰椎骨密度を0.5μgで2.16±4.02%、0.75μgで2.64±3.64%増加させ、プラセボ群と比較して有意な増加が認められた(p<0.01、Williamsの多重比較、有意水準片側2.5%)。( 後期第Ⅱ相試験)(「Ⅴ-5(4)-1)有効性検証試験-後期第Ⅱ相試験(ED007JP)」参照)
・カルシウム代謝及び骨代謝に作用を発揮した。(「Ⅵ-2.薬理作用」参照)
・副作用
重大な副作用として高カルシウム血症注1)、急性腎障害、尿路結石があらわれることがある。
主な副作用は、尿中カルシウム増加、血中カルシウム増加注2)などであった。
詳細は電子化された添付文書の副作用及び臨床成績の安全性の結果を参照すること。
(「Ⅷ-8(1)重大な副作用と初期症状」「Ⅷ-8(2)その他の副作用」参照)
注1)補正血清カルシウム値が11.0mg/dLを超える場合を高カルシウム血症として集計
注2)補正血清カルシウム値が10.4mg/dLを超え11.0mg/dL以下の場合を集計

2.一般名

(1)和名(命名法) エルデカルシトール(JAN)
(2)洋名(命名法) Eldecalcitol(JAN)、 eldecalcitol(r-INN)
(3)ステム ビタミンD 類似体/誘導体:-calci-

1.物理化学的性質

(1)外観・性状 白色~淡黄色の粉末である。
(2)溶解性 N,N-ジメチルホルムアミド及びエタノール(99.5)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。

2. 有効成分の各種条件下における安定性

保存条件
保存形態|保存期間|結果

−20℃ 5℃
褐色スクリュー管 36箇月 変化なし
褐色スクリュー管 6箇月 変化なし

60℃、70℃、80℃ 褐色ガラス瓶(気密) 4週間
60℃においてわずかな着色、70℃、 80℃において着色を認めた。
70℃、 80℃において含量低下を認めた。

50℃/75%RH
褐色ガラス瓶(開放) 3週間 わずかな着色を認めた。

120 万lx•hr 437W•h/m2
石英バイアル 変化なし

試験項目:性状、純度試験、定量等


まず基本的な知識について復習しておきましょう。

■■GPT4o


骨粗しょう症の病態と薬物治療について

1. 骨粗しょう症の病態

骨粗しょう症は、骨密度の低下と骨組織の微細構造の劣化を特徴とし、骨折リスクの増加を引き起こす疾患です。主な病態の特徴は以下のとおりです。

  • 骨量の減少:
    骨吸収(破骨細胞の活動)が骨形成(骨芽細胞の活動)を上回ることで、骨量が減少します。

  • 骨微細構造の変化:
    骨の内部構造が脆弱化し、骨折しやすくなります。

  • 骨質の低下:
    コラーゲンの架橋異常やミネラル化の低下が関与します。

  • 骨代謝の異常:
    閉経後のエストロゲン低下や加齢に伴う骨代謝の変化が影響します。

2. 骨粗しょう症の薬物治療

骨粗しょう症の治療薬は、主に以下の3つのカテゴリーに分類されます。

  1. 骨吸収抑制薬

    • ビスホスホネート製剤(アレンドロネート、リセドロネート、ゾレドロン酸 など)

      • 破骨細胞の活動を抑制し、骨吸収を減少させる。

    • 選択的エストロゲン受容体調節薬(SERM)(ラロキシフェン など)

      • エストロゲン様作用により、骨吸収を抑制する。

    • 抗RANKLモノクローナル抗体(デノスマブ)

      • RANKL(破骨細胞の活性化因子)を阻害し、骨吸収を抑制する。

  2. 骨形成促進薬

    • 副甲状腺ホルモン(PTH)製剤(テリパラチド、アバロパラチド)

      • 骨芽細胞を活性化し、骨形成を促進する。

    • 抗スクレロスチン抗体(ロモソズマブ)

      • 骨形成を促進しつつ、骨吸収を抑制する。

  3. その他の薬剤

    • カルシトニン
      骨吸収を抑制し、疼痛緩和作用がある。

    • ビタミンD・カルシウム製剤
      骨のリモデリングを適切に維持するために補助的に使用される。

参考文献

  1. 日本骨粗鬆症学会「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2021年版」

  2. Kanis JA, et al. "Assessment of Osteoporosis at the Primary Health Care Level." WHO Technical Report, 2007.

  3. Rizzoli R, et al. "Management of osteoporosis in the elderly." Current Medical Research and Opinion, 2018.

  4. Cosman F, et al. "Clinician’s Guide to Prevention and Treatment of Osteoporosis." Osteoporosis International, 2014.


論点およびポイント

■■GPT4o


問 109-214|実務
論点| エルデカルシトール / 高カルシウム血症
ポイント|

  • エルデカルシトール は活性型ビタミンD3誘導体であり、 小腸でのカルシウム吸収促進 および 骨形成促進作用 を有する。

  • 服用により 血清カルシウム値が上昇 する可能性があるため、 定期的な血清カルシウムモニタリングが必要。

  • 高カルシウム血症 のリスクがあり、 悪心・嘔吐・倦怠感・腎障害 などの症状に注意する。

  • 腎機能低下患者や高齢者 ではカルシウム排泄が低下し、高カルシウム血症のリスクが増大する。

  • 血中TSH・血清カリウム・血糖 はエルデカルシトールの作用と直接関係がないため、 モニタリングの必要性は低い。

  • エルデカルシトールの血中濃度測定 は臨床上のルーチン検査には含まれず、 血清カルシウムが適切な指標 となる。


問 109-215|化学
論点| エルデカルシトール / ステロイド骨格 / 溶解性 / 水素結合 / 光安定性
ポイント|

問109-214-215 論点解説|matsunoya_note
  • エルデカルシトールはビタミンD3の誘導体 であり、 ステロイド骨格の一部(B環)が開裂 した構造を持つ。

  • 共役トリエン構造 を有しており、 光に不安定なため遮光保存が必要。

  • C環とD環の結合はtrans配置 であり、ビタミンD類に共通する立体構造を持つ。

  • ヒドロキシ基はVDR(ビタミンD受容体)との水素結合に関与 し、生理活性に重要な役割を果たす。

  • エルデカルシトールは炭素数30に対しヒドロキシ基を4つ持つが、水に溶けやすいわけではなく、脂溶性が高い(誤りの選択肢)。

  • 脂溶性が高いため、水ではなく油や有機溶媒に溶けやすい。


薬剤師国家試験 出題基準

出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp) 


論点を整理します。

■■GPT4o


総合的な論点


実務問題(問 109-214)

本問では、エルデカルシトールの投与において定期的にモニタリングが必要な検査項目を問うている。
エルデカルシトールは活性型ビタミンD3誘導体であり、主に小腸におけるカルシウム吸収促進や骨吸収抑制作用を持つ。
このため、 血清カルシウムのモニタリングが重要 となる。
ビタミンD3の作用により、カルシウムの吸収が過剰になると 高カルシウム血症 を引き起こす可能性があるため、定期的な測定が推奨される。

エルデカルシトールの血中濃度は、薬理作用よりもカルシウム恒常性に影響を及ぼすため、直接測定する必要はない。
また、TSH(甲状腺刺激ホルモン)はカルシウム代謝とは無関係であり、カリウムや血糖も特段モニタリングが必要な指標ではない。

化学問題(問 109-215)

本問では、エルデカルシトールの化学構造に関する理解を問うている。
エルデカルシトールは ビタミンD3の誘導体 である。
ステロイド骨格の開裂した構造が、通常のステロイドとは異なる化学的・物理的性質を持つ要因となる。

問109-214-215 論点解説|matsunoya_note

エルデカルシトールは 親油性の分子 であり、水にはほとんど溶けない。分子内に4つのヒドロキシ基を持つが、それだけでは十分な水溶性を持たず、脂溶性が強い。

選択肢4が誤りとされている理由は、エルデカルシトールの溶解性に関する記述が誤っているためである。

また、共役トリエン構造を持つため光分解を受けやすく、遮光保存が必要である。
さらに、標的受容体(ビタミンD受容体、VDR)との結合においては、ヒドロキシ基が水素結合を形成することが知られている。


各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法


実務問題(問 109-214)

選択肢1:エルデカルシトールの血中濃度

  • 論点
    エルデカルシトールの血中濃度測定が治療上必要かどうか。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールは、主に 腸管でのカルシウム吸収促進 を介して作用を発揮する。
    血中濃度の直接的な測定は臨床的な意義が低い
    その代わりに、血清カルシウムを測定し、過剰な吸収による高カルシウム血症をモニタリングすることが適切。


選択肢2:血清カルシウム

  • 論点
    エルデカルシトールの作用機序と臨床的なモニタリング指標。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールは、過剰投与により 高カルシウム血症 を引き起こす可能性がある。
    したがって、 血清カルシウムの定期的な測定 が必要となる。
    これにより、高カルシウム血症による 悪心、嘔吐、倦怠感、腎機能障害 などの副作用を早期に発見できる。


選択肢3:血中TSH(甲状腺刺激ホルモン)

  • 論点
    甲状腺刺激ホルモンとエルデカルシトールの関係。

  • アプローチ方法
    TSHは甲状腺機能の指標 であり、エルデカルシトールの作用機序とは無関係。
    甲状腺ホルモンはカルシウム代謝に間接的に関与するが、エルデカルシトールの投与によってTSHを測定する必要性はない。


選択肢4:血清カリウム

  • 論点
    エルデカルシトールの影響がカリウム代謝に及ぶかどうか。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールはカリウム代謝に直接的な影響を与えない ため、血清カリウムの定期的な測定は不要。
    カリウムのモニタリングが必要となるケースとしては、 利尿薬(特にループ利尿薬やスピロノラクトン)の使用時や腎機能障害時 などが考えられる。


選択肢5:血糖

  • 論点
    エルデカルシトールが血糖に影響を及ぼすかどうか。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールの投与は血糖値に直接影響を与えない ため、血糖の定期的なモニタリングは不要。
    糖尿病の管理が必要な患者では別途血糖モニタリングを行うが、エルデカルシトール単独の影響で血糖を測定する必要はない。


化学問題(問 109-215)

問109-214-215 論点解説|matsunoya_note

選択肢1:共役トリエン構造をもち、遮光保存が必要である。

  • 論点
    エルデカルシトールの化学構造と安定性。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールは 共役トリエン構造 を持ち、光により分解されやすいため 遮光保存 が必要。
    これは、 ビタミンD3誘導体の一般的な特性 であり、光による異性化や分解を防ぐために必要な措置である。


選択肢2:ステロイド骨格を構成する環状構造の一部が開裂した構造をもつ。

  • 論点
    エルデカルシトールの基本骨格。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールは ビタミンD3誘導体 であり、 通常のステロイド骨格(4環構造)が一部開裂した構造 を持つ。
    具体的には、 B環とC環の結合が開裂し、ビタミンD特有の構造となる。これは、ステロイド骨格とビタミンD構造の決定的な違いの一つ。


選択肢3:C環とD環の結合は、trans配置である。

  • 論点
    エルデカルシトールの立体化学。

  • アプローチ方法
    ビタミンD3の構造において C環とD環の結合はtrans配置 であり、エルデカルシトールもこの構造を維持している。
    この配置がビタミンD受容体(VDR)との相互作用に寄与する。


選択肢4:本品は炭素数30に対しヒドロキシ基を4つ含み、水に溶けやすい。

  • 論点:エルデカルシトールの溶解性。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールの分子式は C30H50O5 であり、確かに 4つのヒドロキシ基を持つ が、それでも 水に溶けやすいとは言えない
    なぜなら、分子全体として 脂溶性が高い構造(炭化水素鎖が長い、極性基が少ない) であり、ビタミンD3誘導体の性質上 水溶性は低い
    したがって、本選択肢の記述は 誤りであるため、正答となる


選択肢5:標的受容体と結合する際、ヒドロキシ基は水素結合の形成に関与する。

  • 論点:エルデカルシトールの標的受容体との相互作用。

  • アプローチ方法
    エルデカルシトールは ビタミンD受容体(VDR) に結合する際、 ヒドロキシ基を介して水素結合を形成する
    これは、VDRが 極性相互作用を介してリガンドと結合するメカニズム に基づいており、適切な記述である。


引用文献

(1) 実務問題(問 109-214)に関する文献

  1. 日本骨粗鬆症学会 『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版』 ライフサイエンス出版, 2015.

    • エルデカルシトールを含む活性型ビタミンD3の臨床使用におけるモニタリング項目として 血清カルシウム の重要性が示されている。

  2. 厚生労働省 『医薬品インタビューフォーム(エルデカルシトール)』

    • 高カルシウム血症のリスクについて記載されており、血清カルシウムの定期的な測定が推奨されている。

(2) 化学問題(問 109-215)に関する文献

  1. H. DeLuca, "Vitamin D: Historical Overview," Vitam. Horm., 2008.

    • ビタミンDの構造と物性について詳述されており、 C環とD環の結合がtrans配置であること が説明されている。

  2. J. W. Pike et al., "Mechanisms of action of 1,25-dihydroxyvitamin D3 on gene expression," Endocr. Rev., 2017.

    • ビタミンD受容体(VDR)との相互作用の分子メカニズムを解説し、 ヒドロキシ基が水素結合に関与する ことを示している。

  3. Merck Index, 15th Edition, "Eldecalcitol"

    • エルデカルシトールの化学的性質、遮光保存の必要性、および溶解性についての記載がある。

  4. 日本薬局方(JP18)

    • ビタミンD誘導体の性質として、 脂溶性が強く水に溶けにくい ことが明記されている。


以上で、問題の総合的な論点、選択肢の解析、およびエビデンスの提示が完了しました。
他に質問があれば、どうぞ!


以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?


大丈夫です。
完全攻略を目指せ!


はじめましょう。

薬剤師国家試験の薬学実践問題【複合問題】からエルデカルシトール / 高カルシウム血症 / 溶解性 / 水素結合 / 光安定性を論点とした問題です。


なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形で GPT4o & Copilot 、Gemini 2、または Grok 2 が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。

生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。

Here we go.


第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問214-215

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-214-215

Q. 65歳女性。腰背部痛のため近隣の整形外科クリニックを受診したところ、骨粗しょう症と診断され、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1)
エルデカルシトールカプセル0.75ng|1回1カプセル(1日1カプセル)
1日1回|朝食後|14日分|
(処方2)
アセトアミノフェン錠300mg|1回1錠痛みが強い時|
10回分(10錠)
(処方3)
ジクロフェナクNaテープ30mg(10#14cm非温感)2袋(7枚/袋)|
1回1枚|痛いところに貼付


実務

問 109-214|実務
Q. 処方薬を使用する際に、定期的に検査する必要がある項目はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. エルデカルシトールの血中濃度
2. 血清カルシウム
3. 血中TSH(甲状腺刺激ホルモン)
4. 血清カリウム
5. 血糖


Here:

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-214-215【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:エルデカルシトール / 高カルシウム血症 / 溶解性 / 水素結合 / 光安定性|matsunoya


物理・化学・生物

問 109-215|化学
Q. 処方されたエルデカルシトール(C30H50O5)に関する記述として誤っているのはどれか。1つ選べ。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問214-215

■選択肢
1. 共役トリエン構造をもち、遮光保存が必要である。
2. ステロイド骨格を構成する環状構造の一部が開裂した構造をもつ。
3. C環とD環の結合は、trans配置である。
4. 本品は炭素数30に対しヒドロキシ基を4つ含み、水に溶けやすい。
5. 標的受容体と結合する際、ヒドロキシ基は水素結合の形成に関与する。


Here:

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-214-215【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:エルデカルシトール / 高カルシウム血症 / 溶解性 / 水素結合 / 光安定性|matsunoya


■■GPT4o


■問 109-214|実務

■論点|

この問題の論点は、 エルデカルシトールの使用において定期的にモニタリングが必要な項目の特定 です。


■解説1|

血清カルシウム(選択肢2)[正しい]

  • エルデカルシトールは活性型ビタミンD3誘導体 であり、 小腸でのカルシウム吸収を促進 する作用がある。

  • その結果、 血清カルシウム値が上昇しやすく、高カルシウム血症を引き起こす可能性がある。

  • 高カルシウム血症の主な症状 には、 悪心、嘔吐、倦怠感、多尿、腎障害 などがあり、重症化すると意識障害や心電図異常を引き起こす。

  • したがって、 定期的に血清カルシウム値を測定し、必要に応じて用量調整や休薬を行うことが重要 である。


■解説2|

  • 特に高齢者や腎機能低下患者では、カルシウム排泄能が低下しているため、血清カルシウム値のモニタリングがより重要となる。

  • 骨粗しょう症治療薬の中でも、ビタミンD3製剤はカルシウム代謝に直接影響を及ぼすため、モニタリングの優先度が高い。

  • 他のビタミンD3製剤と同様に、エルデカルシトールも投与中の血清カルシウム測定が推奨されている。

  • 高カルシウム血症を防ぐため、食事やサプリメントからのカルシウム摂取量にも注意を払う必要がある。


■結論|

エルデカルシトールは 血清カルシウム値を上昇させる作用があるため、高カルシウム血症のリスク管理が必要 であり、 定期的な血清カルシウムのモニタリングが推奨される。


■補足|

エルデカルシトールの血中濃度(選択肢1)[誤り]

  • エルデカルシトールの血中濃度測定は臨床上のルーチン検査として実施されていない。

  • 血清カルシウム値がより直接的な指標となるため、血中濃度測定の必要性は低い。

血中TSH(甲状腺刺激ホルモン)(選択肢3)[誤り]

  • エルデカルシトールは甲状腺機能には影響を及ぼさない。

  • TSHのモニタリングは不要。

血清カリウム(選択肢4)[誤り]

  • エルデカルシトールはカルシウム代謝には関与するが、カリウムの代謝には影響を及ぼさない。

  • 血清カリウムの変動は主に利尿薬やレニン-アンジオテンシン系阻害薬による影響が大きい。

血糖(選択肢5)[誤り]

  • エルデカルシトールは血糖値に直接的な影響を及ぼさない。

  • 糖尿病治療薬やステロイド薬のように血糖値を変動させる機序がないため、血糖モニタリングは不要。


■問 109-215|化学

■論点|

この問題の論点は、 エルデカルシトールの化学構造と物性に関する正誤の判断 です。


■解説1|

本品は炭素数30に対しヒドロキシ基を4つ含み、水に溶けやすい(選択肢4)[誤り]

  • エルデカルシトールは脂溶性の化合物であり、水には溶けにくい。

  • ヒドロキシ基(-OH)が親水性に寄与するものの、全体としては炭化水素鎖が長く、疎水性の性質が強い。

  • エルデカルシトールの脂溶性の高さは、ビタミンD3類の一般的な特性であり、脂溶性ビタミンとして体内で胆汁酸とともに吸収される。

  • エルデカルシトールの溶解性に関する記述には、以下の記載がある。「N,N-ジメチルホルムアミド及びエタノール(99.5)に溶けやすく、クロロホルムにやや溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。」


■解説2|

  • エルデカルシトールはビタミンD3の誘導体であり、ステロイド骨格に類似した構造を持つ。

  • 水に対する溶解性は、分子内の極性基と非極性部分のバランスによって決まる。

    • エルデカルシトールにはヒドロキシ基(-OH)が4つ存在するが、全体の炭素骨格が大きく疎水性が強いため、水への溶解度は低い。

  • 一般に、ビタミンD3類は油脂に溶けやすい。

  • 製剤化の際には、吸収を向上させるために油性基剤を用いることが多い。


■結論|

エルデカルシトールは脂溶性が高く、水に溶けやすいという記述は誤りであるため、この選択肢が正解。


■補足|

共役トリエン構造をもち、遮光保存が必要である(選択肢1)[正しい]

  • エルデカルシトールには共役トリエン構造(3つの二重結合が連続した構造)が存在する。

  • この構造は光に対して不安定であり、光照射により分解や異性化を起こす可能性があるため、遮光保存が必要である。

ステロイド骨格を構成する環状構造の一部が開裂した構造をもつ(選択肢2)[正しい]

  • ビタミンD類はステロイド骨格(シクロペンタノペルヒドロフェナントレン骨格)をもつが、エルデカルシトールはB環が開裂しているのが特徴である。

  • この構造変化が、通常のステロイドホルモンとは異なる作用を示す理由の一つである。

C環とD環の結合は、trans配置である(選択肢3)[正しい]

  • エルデカルシトールのC環とD環の結合はtrans配置をとる。

  • この配置は、ビタミンD3類の活性発現に重要な要素であり、受容体結合にも関与する。

標的受容体と結合する際、ヒドロキシ基は水素結合の形成に関与する(選択肢5)[正しい]

  • エルデカルシトールはビタミンD受容体(VDR)と結合して作用を発揮する。

  • この際、ヒドロキシ基が水素結合を形成し、受容体との親和性を高める。


必須問題の解説は、こちらからどうぞ。

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot|matsunoya (note.com)


薬学理論問題の解説は、こちらからどうぞ。

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 薬学理論問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, GPT4o, Copilot, and Grok 2|matsunoya


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では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。


第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問214-215

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-214-215

Q. 65歳女性。腰背部痛のため近隣の整形外科クリニックを受診したところ、骨粗しょう症と診断され、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1)
エルデカルシトールカプセル0.75ng|1回1カプセル(1日1カプセル)
1日1回|朝食後|14日分|
(処方2)
アセトアミノフェン錠300mg|1回1錠痛みが強い時|
10回分(10錠)
(処方3)
ジクロフェナクNaテープ30mg(10#14cm非温感)2袋(7枚/袋)|
1回1枚|痛いところに貼付


実務

問 109-214|実務
Q. 処方薬を使用する際に、定期的に検査する必要がある項目はどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. エルデカルシトールの血中濃度
2. 血清カルシウム
3. 血中TSH(甲状腺刺激ホルモン)
4. 血清カリウム
5. 血糖


Here:

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物理・化学・生物

問 109-215|化学
Q. 処方されたエルデカルシトール(C30H50O5)に関する記述として誤っているのはどれか。1つ選べ。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問214-215

■選択肢
1. 共役トリエン構造をもち、遮光保存が必要である。
2. ステロイド骨格を構成する環状構造の一部が開裂した構造をもつ。
3. C環とD環の結合は、trans配置である。
4. 本品は炭素数30に対しヒドロキシ基を4つ含み、水に溶けやすい。
5. 標的受容体と結合する際、ヒドロキシ基は水素結合の形成に関与する。


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