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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-198-199【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:標準化透析量(Kt/V) / 透析効率 / BUN 濃度比 / 透析低血圧 / 自律神経障害 / ドロキシドパ

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問198-199

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-198-199

Q. 65歳女性。身長155cm。パート勤務。糖尿病性腎症が進行し、1年前から血液透析が導入された。透析後目標体重(ドライウエイト)43kg、透析間体重増加量平均2.0kg。
女性は、週3回透析を受けていたが、透析後に立ちくらみ、ふらつき、倦怠感、脱力感などの血圧低下症状がみられるようになり、最近は透析の翌日まで症状が続くようになった。そのため、透析チームは栄養状態の確認、ドライウエイトの再設定及び透析効率を検討することにした。


物理

問 109-198|物理
Q. 透析効率の指標に、標準化透析量(Kt/V)がある。Kt/Vは透析前BUNの濃度[BUNpre]と透析後BUNの濃度[BUNpost]の値を用いて次式で計算される。
Kt/V=-ln([BUNpost] / [BUNpre])
この患者では、[BUNpre]=80mg/dL、[BUNpost]=10mg/dLであった。
このときのKt/Vの値として正しいのはどれか。1つ選べ。
ただし、ln2=0.69とし、Kは透析により単位時間あたりに除去された尿素量に対応する血液の容量、tは透析時間、Vは透析された血液の総容量を表すものとする。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問198-199

■選択肢
1. -2.07
2. -1.38
3. -0.69
4. 1.38
5. 2.07


Here:

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実務

問 109-199|実務
Q. 透析効率を評価した結果、ドライウエイトの上方修正を行った。しかし、その後も透析後の起立時に収縮期血圧が25mmHg以上低下しており、症状の改善もみられなかった。そのため、医師は透析後の血圧低下を予防するために薬物を投与することにした。予防投与される薬物として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. イソプレナリン塩酸塩
2. アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物
3. ジゴキシン
4. ドロキシドパ
5. ニトログリセリン


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こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。

matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、【物理・化学・生物、衛生/実務】 の複合問題を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問198-199、論点:標準化透析量(Kt/V) / 透析効率 / BUN 濃度比 / 透析低血圧 / 自律神経障害 / ドロキシドパを徹底解説します。

薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
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Here; https://note.com/matsunoya_note/n/ne42968d7eed0

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-198-199【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:標準化透析量(Kt/V) / 透析効率 / BUN 濃度比 / 透析低血圧 / 自律神経障害 /|matsunoya

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このコンテンツの制作者|

滝沢 幸穂  Yukiho Takizawa, PhD

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設問へのアプローチ|

薬学実践問題は原本で解いてみることをおすすめします。
まずは、複合問題や実務の問題の構成に慣れることが必要だからです。
薬学実践問題は薬剤師国家試験2日目の①、②、③ の3部構成です。
今回の論点解説では2日目の①を取り上げています。


厚生労働省|過去の試験問題👇

第109回(令和6年2月17日、2月18日実施)
第108回(令和5年2月18日、2月19日実施)
第107回(令和4年2月19日、2月20日実施)
第106回(令和3年2月20日、2月21日実施)


第109回薬剤師国家試験 問198-199(問109-198-199)では、透析後の低血圧に関する知識を物理および実務のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。


複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。


💡ワンポイント

複合問題ですが、問109-198-199を解くうえで必要な情報は、黄色い線で示した部分です。
それ以外の情報取得は必要がないです。読んでいると時間のロスに繋がります。

問109-198-199 論点解説|matsunoya_note

問109-198は、標準化透析量(Kt/V)の計算問題です。
実際に手を動かして解いてみると簡単に理解できる式でした。
BUNの比の対数
-ln(10/80)= ln 8 = ln (2^3) = 3 * ln 2
を計算するだけです。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問198-199

問109-199は、透析後の低血圧の治療薬に関する記述の正誤を問う問題です。
医療用医薬品添付文書の理解が必要です。

冒頭文で必要な情報は、
患者の疾患(透析後の低血圧)
です。


🫛豆知識 医療用医薬品添付文書等

PMDA 医療用医薬品添付文書等 ドロキシドパ

製造販売元/住友ファーマ株式会社
ドプスOD錠100mg/ドプスOD錠200mg/ドプス細粒20%

以下抜粋します。

薬効分類名

ノルアドレナリン作動性神経機能改善剤

一般的名称

ドロキシドパ

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

2.1 本剤に対し過敏症の患者
2.2 閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させる。]
2.3 本剤を投与中の患者には、ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤を投与しないこと[10.1 参照]
2.4 イソプレナリン等のカテコールアミン製剤を投与中の患者[10.1 参照]
2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
2.6 重篤な末梢血管病変(糖尿病性壊疽等)のある血液透析患者[症状が悪化するおそれがある。]

4. 効能又は効果

  • パーキンソン病(Yahr重症度ステージⅢ)におけるすくみ足、たちくらみの改善

  • 下記疾患における起立性低血圧、失神、たちくらみの改善

    • シャイドレーガー症候群、家族性アミロイドポリニューロパチー

  • 起立性低血圧を伴う血液透析患者における下記症状の改善

    • めまい・ふらつき・たちくらみ、倦怠感、脱力感

5. 効能又は効果に関連する注意

〈パーキンソン病の場合〉

5.1 Yahr重症度分類でステージⅢと判定された患者への適用であること。
5.2 他剤の治療効果が不十分で、すくみ足又はたちくらみが認められる患者にのみ本剤の投与を考慮すること。

〈血液透析患者の場合〉

5.3 透析終了後の起立時に収縮期血圧が15mmHg以上低下する患者への適用であること。なお、本薬の作用機序は不明であり、治療後の血圧低下の減少度は個体内変動を超えるものではない。

6. 用法及び用量

〈パーキンソン病の場合〉

通常成人に対し、ドロキシドパとして1日量100mg、1日1回の経口投与より始め、隔日に100mgずつ増量、最適投与量を定め維持量とする(標準維持量は1日600mg、1日3回分割投与)。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日900mgを超えないこととする。

〈シャイドレーガー症候群、家族性アミロイドポリニューロパチーの場合〉

通常成人に対し、ドロキシドパとして1日量200~300mgを2~3回に分けて経口投与より始め、数日から1週間毎に1日量100mgずつ増量、最適投与量を定め維持量とする(標準維持量は1日300~600mg、1日3回分割投与)。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日900mgを超えないこととする。

〈血液透析患者の場合〉

通常成人に対し、ドロキシドパとして1回量200~400mgを透析開始30分から1時間前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜減量する。1回量は400mgを超えないこととする。

8. 重要な基本的注意

〈効能共通〉

8.1 本剤の投与は、少量から開始し観察を十分に行い慎重に維持量まで増量すること。ただし、その他の抗パーキンソン剤、昇圧剤の投与を中止する必要はない。
8.2 過度の昇圧反応を起こすことがあるので、過量投与にならないように注意すること。[13.1 参照]

〈パーキンソン病の場合〉

8.3 効果が認められない場合には、漫然と投与しないよう注意すること。

〈血液透析患者の場合〉

8.4 用法(透析開始30分から1時間前に経口投与)及び用量を遵守し、透析後の追加など過剰投与(過度の昇圧反応が見られることがある)にならないように十分注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

9.1.1 コカイン中毒の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。コカインは神経終末においてカテコールアミンの再取り込みを阻害するため、本剤の作用が増強するおそれがある。
9.1.2 心室性頻拍のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 高血圧の患者
高血圧を悪化させることがある。
9.1.4 動脈硬化症の患者
過度の昇圧反応が起こるおそれがある。
9.1.5 甲状腺機能亢進症の患者
頻脈等の症状が悪化するおそれがある。
9.1.6 心疾患のある患者
症状が悪化するおそれがある。
9.1.7 重篤な肺疾患、気管支喘息又は内分泌系疾患のある患者
これらの症状が悪化するおそれがある。
9.1.8 慢性開放隅角緑内障の患者
眼圧が上昇するおそれがある。
9.1.9 糖尿病を合併した血液透析患者
尿病の程度(末梢循環、血圧、血糖管理などの状態や、血管合併症の程度など)に十分留意すること。重度の糖尿病を合併した血液透析患者では末梢循環障害を生じるおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

9.2.1 重篤な腎障害のある患者

9.3 肝機能障害患者

9.3.1 重篤な肝障害のある患者

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で胎児の波状肋骨の増加が、また、他剤(dl-ノルアドレナリン)で子宮血管の収縮により胎児が仮死状態となることが報告されている。[2.5 参照]

9.5.1 器官形成期投与試験
SD系ラットに60、200、600mg/kg/日連続経口投与した実験で、200mg/kg以上で胎児の体重低値及び波状肋骨の発現頻度の増加が認められたが、生後に修復する程度のものであった1)
9.5.2 周産期・授乳期投与試験
SD系ラットに60、200、600mg/kg/日連続経口投与した実験で、600mg/kgで妊娠期間の短縮が認められた1)
9.5.3 胎児への移行
妊娠20日目のラットに14C-ドロキシドパを10mg/kg1回経口投与した場合、投与後1時間目の胎児の脳、肝臓、腎臓及び血清中の14C放射活性は母体と同じか少し低いレベルであった2)

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験で乳汁中への移行が、また、母獣への授乳期投与において児の発育抑制が報告されている。

9.6.1 周産期・授乳期投与試験
SD系ラットに60、200、600mg/kg/日連続経口投与した実験で、60mg/kg以上で出生児の生後発育の抑制が認められた1)
9.6.2 乳汁中への移行
授乳中の母ラットに14C-ドロキシドパを10mg/kg1回経口投与した場合、乳汁中に14Cの移行が認められた2)

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

過量投与にならないように注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

ハロタン等のハロゲン含有吸入麻酔剤
[2.3 参照]
頻脈、心室細動の危険が増大する。
ハロゲン含有吸入麻酔剤は、心筋のノルアドレナリンに対する感受性を高める。

イソプレナリン等のカテコールアミン製剤
イソメニール
プロタノール 等[2.4 参照]
不整脈、場合により心停止を起こすおそれがある。
相加的に作用(心臓刺激作用)を増加させる。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

本剤は生体内に広く存在する芳香族L-アミノ酸脱炭酸酵素により直接l-ノルアドレナリンに変換され、薬理作用を示す16)

18.2 パーキンソン病におけるすくみ足、たちくらみの改善に関連する中枢作用

18.2.1 本剤は血液脳関門を通過して脳内に移行することが認められている16),17)
脳内ノルアドレナリン枯渇動物において、低下した脳内ノルアドレナリン量を回復させ、またノルアドレナリン作動性神経の機能低下に伴う諸症状を回復させる18),19),20),21),22)(マウス、ラット、ネコ)。
18.2.2 モルモット前脳部ホモジネート又はヒト大脳皮質シナプトゾームを用いた実験(in vitro)で、本剤は神経終末部へ取り込まれることが認められている23)
また、脳切片(in vitro)及び生体標本を用いた実験で、神経終末部からのノルアドレナリンの遊離を促進させる24)(モルモット)。

18.3 シャイドレーガー症候群及び家族性アミロイドポリニューロパチーにおける起立性低血圧等の改善に関連する末梢作用

18.3.1 6-ハイドロキシドパミンにより交感神経終末を破壊した動物において血圧を上昇させる25)(ラット)。
18.3.2 DSP-4によりノルアドレナリン作動性神経終末を選択的に破壊した動物及びヘキサメトニウムにより自律神経節を遮断した動物において、体位変換に伴う起立性低血圧を抑制する26)(ラット)。
18.3.3 シャイドレーガー症候群患者を対象とし微小神経電図法により検討した試験で、体位変換時の筋支配交感神経活動(発射頻度)増加作用が認められている27)

18.4 起立性低血圧を伴う血液透析患者におけるめまい・ふらつき・たちくらみ、倦怠感、脱力感の改善に関連する作用

18.4.1 脱血(全血液量の約1/5量)により血圧を下降させた動物において、血圧を上昇させる28)(ラット)。
18.4.2 脱血による脳血流量低下を示す動物及び麻酔動物で脳血流量を増加させる28)(ラット)。
18.4.3 脱血による自発運動量の低下を示した動物において、運動抑制を改善させる28)(ラット)。
18.4.4 レセルピンによりノルアドレナリン作動性神経を障害した動物において、体位変換による血圧下降を抑制し、悪化した血圧の回復過程を改善させる29)(ウサギ)。また、DSP-4によりノルアドレナリン作動性神経終末を選択的に破壊した動物及びヘキサメトニウムにより自律神経節を遮断した動物において、体位変換に伴う起立性低血圧を抑制する26)(ラット)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ドロキシドパ(Droxidopa)

化学名

(2S,3R)-2-Amino-3-(3,4-dihydroxyphenyl)-3-hydroxypropanoic acid

性状

白色~淡褐色の結晶又は結晶性の粉末である。
水に溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
0.1mol/L塩酸試液に溶ける。

化学構造式

ドロキシドパ(Droxidopa)

まず基本的な知識について復習しておきましょう。

■■GPT4o


血圧・心拍調節におけるノルアドレナリンの作用機序

ノルアドレナリン
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Noradrenalin_-_Noradrenaline.svg

ノルアドレナリン(NE)は、自律神経系(特に交感神経系)の主要な神経伝達物質として、血圧および心拍調節に重要な役割を果たします。
NEの作用は、α1、α2、β1アドレナリン受容体を介して発現します。


1. 血圧調節におけるノルアドレナリンの作用

(1)血管収縮作用(α1受容体) → 血圧上昇

  • ノルアドレナリンが血管平滑筋のα1アドレナリン受容体に結合

  • ホスホリパーゼC(PLC)経路を活性化

    • ホスファチジルイノシトール4,5-ビスリン酸(PIP2)→ イノシトール三リン酸(IP3)+ ジアシルグリセロール(DAG)

  • IP3が小胞体からCa²⁺を放出し、血管平滑筋収縮を促進

  • 結果として血管が収縮し、血圧が上昇

(2)交感神経の負のフィードバック(α2受容体) → ノルアドレナリン放出抑制

  • 交感神経終末のα2受容体が活性化

  • アデニル酸シクラーゼ(AC)活性を抑制し、cAMPレベルを低下

  • Ca²⁺流入が抑制され、ノルアドレナリンの放出が減少

  • これにより、過剰な交感神経興奮を抑制し、血圧の過剰上昇を防ぐ


2. 心拍調節におけるノルアドレナリンの作用

(1)心拍数・心収縮力の増加(β1受容体) → 心拍出量増加

  • ノルアドレナリンが心筋のβ1アドレナリン受容体に結合

  • アデニル酸シクラーゼ(AC)を活性化し、cAMPレベルを上昇

  • cAMP依存性プロテインキナーゼA(PKA)が活性化し、L型Ca²⁺チャネルをリン酸化

  • Ca²⁺流入が増加し、心筋細胞の収縮力が増強

  • これにより、心拍数(陽性変時作用)と心収縮力(陽性変力作用)が増加し、心拍出量が増加


3. 全身的な影響

  • 交感神経が活性化すると、ノルアドレナリンが主にα1およびβ1受容体に作用し、血圧と心拍数を上昇させる。

  • 同時に、α2受容体が負のフィードバック機構として作用し、過度な血圧上昇を防ぐ。


参考文献

  1. Guyenet PG. "The sympathetic control of blood pressure." Nat Rev Neurosci. 2006;7(5):335-46.

  2. Goldstein DS. "Adrenaline and the inner world: an introduction to scientific integrative medicine." Johns Hopkins University Press, 2006.

  3. Bers DM. "Cardiac excitation-contraction coupling." Nature. 2002;415(6868):198-205.

  4. Cannon WB. "The wisdom of the body." W.W. Norton & Company, 1932.


ノルアドレナリン(Norepinephrine, NE)とは?

ノルアドレナリン(NE)は、カテコールアミンに分類される神経伝達物質およびホルモンの一種であり、交感神経系の主要な伝達物質として機能します。

1. ノルアドレナリンの生合成と分解

ノルアドレナリンは、チロシンを前駆体とし、以下の経路で合成されます。

  1. チロシン →(チロシン水酸化酵素)→ L-ドーパ

  2. L-ドーパ →(芳香族L-アミノ酸デカルボキシラーゼ)→ ドーパミン

  3. ドーパミン →(ドーパミンβ-水酸化酵素)→ ノルアドレナリン

  4. ノルアドレナリン →(フェニルエタノールアミンN-メチル転移酵素)→ アドレナリン

ノルアドレナリンは、主に神経終末や副腎髄質から分泌され、受容体に作用した後、モノアミンオキシダーゼ(MAO)やカテコール-O-メチル転移酵素(COMT)によって代謝されます。

2. ノルアドレナリンの作用

ノルアドレナリンは、αおよびβアドレナリン受容体に作用し、多様な生理的反応を引き起こします。

受容体 主要な作用 α1受容体 血管収縮(血圧上昇)、瞳孔散大、立毛筋収縮 α2受容体 ノルアドレナリン分泌抑制(負のフィードバック)、インスリン分泌抑制 β1受容体 心拍数増加、心収縮力増強(心拍出量増加) β2受容体 気管支拡張、血管拡張(骨格筋)

3. ノルアドレナリン作動性神経とは?

ノルアドレナリン作動性神経(noradrenergic neurons)とは、神経伝達物質としてノルアドレナリンを使用する神経のことを指します。

① 主要な分布

  • 中枢神経系(CNS)

    • 青斑核(locus coeruleus):中枢でのノルアドレナリン産生の中心

    • 視床下部・辺縁系:覚醒、注意、ストレス応答の調節

  • 末梢交感神経系(PNS)

    • 交感神経終末(心臓、血管、腎臓など)

② 主要な機能

  • 覚醒・注意機能:青斑核からのノルアドレナリン放出が、覚醒や集中力を高める。

  • ストレス応答:ストレス時にノルアドレナリンが放出され、戦闘・逃走反応(fight or flight)を促進。

  • 血圧・心拍調節:交感神経を介して心拍数を増加させ、血圧を調整。


参考文献

  1. Kvetnansky R, Sabban EL, Palkovits M. "Catecholaminergic Systems in Stress: Structural and Molecular Genetic Approaches." Physiol Rev. 2009;89(2):535-606.

  2. Sara SJ. "The locus coeruleus and noradrenergic modulation of cognition." Nat Rev Neurosci. 2009;10(3):211-23.

  3. Goldstein DS. "Adrenaline and the inner world: an introduction to scientific integrative medicine." Johns Hopkins University Press, 2006.

  4. Cannon WB. "The wisdom of the body." W.W. Norton & Company, 1932.


論点およびポイント

■■GPT4o


問 109-198|物理
論点| 標準化透析量(Kt/V) / 透析効率 / ln 計算 / BUN 濃度比
ポイント|

  • 標準化透析量(Kt/V)の定義:
    透析効率の指標であり、尿素の除去効率を評価する指標。

  • 計算式:
    Kt/V=−ln⁡(BUNpost / BUNpre)

  • 与えられた値:

    • 透析前 BUN (BUNpre) = 80 mg/dL

    • 透析後 BUN (BUNpost) = 10 mg/dL

    • ln⁡2=0.69

  • 計算手順:

    1. BUNpost / BUNpre = 10 / 80 = 1/8

    2. ln⁡(1/8) = −ln⁡8

    3. ln⁡8 = ln⁡(2^3) = 3×0.69 = 2.07

    4. Kt/V = −(−2.07) =  2.07

  • 正答: 5(Kt/V = 2.07)


問 109-199|実務
論点| 透析低血圧 / 自律神経障害 / 交感神経刺激 / ドロキシドパ
ポイント|

  • 透析低血圧(IDH: Intradialytic Hypotension)は、透析中または透析後に血圧が低下し、ふらつき・倦怠感などの症状を引き起こす。

  • 原因:

    • 過剰な除水
      (血漿量減少による血圧低下)

    • 自律神経障害
      (糖尿病性神経障害による交感神経反応の低下)

    • 心血管機能低下
      (血圧調節機能の低下)

  • 治療戦略:

    • 交感神経を刺激し、血圧を維持する薬剤が有効

  • 各選択肢の評価:

    • イソプレナリン(×):
      β2作用による血管拡張で血圧低下を助長

    • ATP(×):
      血管拡張作用があり逆効果

    • ジゴキシン(×):
      強心作用はあるが、血圧低下の根本的解決にならない

    • ドロキシドパ(○):
      ノルアドレナリン前駆体で、交感神経刺激により血圧維持が可能

    • ニトログリセリン(×):
      血管拡張薬であり、透析低血圧を悪化させる

  • 正答: 4(ドロキシドパ)


薬剤師国家試験 出題基準

出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp) 


論点を整理します。

■■GPT4o


総合的な論点


問 109-198(物理)

1. 問題の総合的な論点

この問題では、透析効率の指標である標準化透析量(Kt/V)を計算することが求められています。
これは、透析前後の尿素窒素(BUN)濃度を対数関数を用いて計算する指標であり、以下のような点が論点となります。

  • 透析効率(Kt/V)の定義

    • Kt/Vは、透析による尿素の除去効率を表し、次の式で定義されます。 Kt/V=−ln⁡(BUNpost / BUNpre)

    • ここで、K は単位時間あたりに除去された尿素量に対応する血液の容量、t は透析時間、V は透析を受けた血液の総量を示します。

  • 自然対数(ln)計算の理解

    • ln(自然対数)は指数関数の逆関数であり、計算時に対数の性質を利用する必要があります。

  • 物理・化学的な背景

    • 尿素(BUN)は小分子であり、透析膜を通過しやすいため、透析によって効率的に除去される。

    • 血液透析では拡散と対流の両方の機構で溶質が除去されるが、Kt/V は主に拡散による尿素除去を指標とする。


各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法


計算の手順

問題の式:

Kt/V=−ln⁡(BUNpost / BUNpre)

に、与えられた数値を代入します。

Kt/V=−ln⁡(10 / 80)=−ln⁡(1/8)

対数の性質を活用

ln⁡(1/8)=−ln⁡(8)
ln⁡(8)=ln⁡(2^3)=3ln⁡(2)=3×0.69=2.07

したがって、

Kt/V=−(−2.07)=2.07

正しい選択肢は 5 です。


各選択肢の評価

  1. 選択肢 1 (-2.07)

    • 誤り。符号が逆であり、対数計算ミスの可能性がある。

  2. 選択肢 2 (-1.38)

    • 誤り。計算ミス(対数値の誤解)によるものと考えられる。

  3. 選択肢 3 (-0.69)

    • 誤り。ln(2) = 0.69 に相当するが、問題の ln(8) とは異なる。

  4. 選択肢 4 (1.38)

    • 誤り。計算途中の誤りが含まれている可能性が高い。

  5. 選択肢 5 (2.07) [正答]

    • 正しい。対数計算を適用するとこの値になる。


3. 引用文献のリスト

  1. Daugirdas JT. Second generation logarithmic estimates of single-pool variable volume Kt/V: An analysis. J Am Soc Nephrol. 1993;4(5):1205-1213.

    • 標準化透析量(Kt/V)の計算式とその応用について詳述。

  2. Gotch FA, Sargent JA. A mechanistic analysis of the National Cooperative Dialysis Study (NCDS). Kidney Int. 1985;28(3):526-534.

    • Kt/V の生理学的背景と、透析患者における尿素クリアランスの計算に関する情報を提供。

  3. Twardowski ZJ. History of Kt/V and adequacy of dialysis. Blood Purif. 2002;20(3):286-290.

    • 透析効率の測定指標としての Kt/V の歴史的発展について説明。

  4. National Kidney Foundation. KDOQI Clinical Practice Guidelines for Hemodialysis Adequacy. Am J Kidney Dis. 2015;66(5):884-930.

    • 透析適正評価に関するガイドラインで、Kt/V の計算方法が詳細に示されている。


問 109-199(実務)

1. 問題の総合的な論点

この問題では、透析後の低血圧(透析低血圧, IDH:Intradialytic Hypotension)の管理が論点となります。
透析低血圧は、特に高齢患者や心血管疾患のある患者において重要な合併症であり、以下の要素が関係します。

  • 透析低血圧の主な原因

    1. 過剰な除水(過度の体液除去)

      • 透析中の急激な除水により血漿量が低下し、血圧が低下。

      • 問題文では「ドライウエイトの上方修正」を行ったが、症状が改善しなかったことから、血圧調節機能が低下している可能性がある。

    2. 自律神経機能の低下

      • 糖尿病性腎症の進行に伴い、自律神経障害が発生し、血圧維持機構が正常に働かなくなる。

      • 起立時の血圧低下が顕著である点からも、自律神経障害が関与していると考えられる。

    3. 心血管機能の低下

      • 透析患者は心血管系の機能低下がみられることが多く、血圧調節が困難になりやすい。

  • 治療・予防のアプローチ

    • 透析低血圧を予防・治療するための薬剤として、自律神経機能を補助する薬物が有効と考えられる。

    • 血管拡張薬(ニトログリセリンなど)は、血圧低下を助長するため適さない。

    • 交感神経刺激作用のある薬剤が候補となる。


各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法


イソプレナリン塩酸塩(選択肢 1)

論点:
イソプレナリンは β1・β2 受容体刺激薬であり、心拍数増加(β1作用)と血管拡張(β2作用)を引き起こす。
アプローチ方法:
β2 作用による血管拡張が血圧低下を悪化させる可能性があるため不適切。
IDH の治療ではむしろ血圧を維持する必要があり、交感神経刺激が血管収縮を伴う薬剤の方が望ましい。
結論: 不適切。

アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物(選択肢 2)

論点:
ATP は血管拡張作用を持つ。
アプローチ方法:
透析低血圧の治療では血圧上昇が求められるが、ATP には血管拡張作用があり逆効果となる。
血圧を維持する目的には適さない。
結論: 不適切。

ジゴキシン(選択肢 3)
論点:
ジゴキシンは心不全や心房細動の治療に用いられる強心配糖体であり、心拍数を抑制しながら心筋収縮力を増強する。
アプローチ方法:
IDH の主な原因は血管拡張と血漿量減少であり、ジゴキシンの強心作用は直接的な解決策にならない。
透析患者は高カリウム血症を起こしやすく、ジゴキシン中毒のリスクがある。
結論: 不適切。

ドロキシドパ(選択肢 4)[正答]
論点:
ドロキシドパはノルアドレナリン前駆体であり、血管収縮作用を持つ交感神経刺激薬。
アプローチ方法:
ドロキシドパは起立性低血圧の治療薬であり、透析後の血圧低下にも有効。
交感神経機能が低下した患者(自律神経障害がある糖尿病患者)に対し、血圧維持をサポートする。
結論: 適切(正答)。

ニトログリセリン(選択肢 5)
論点:
ニトログリセリンは血管拡張薬であり、狭心症の治療に用いられる。
アプローチ方法:
透析低血圧は血圧低下が問題であるため、血管拡張薬は逆効果。
低血圧を助長するため不適切。
結論: 不適切。


正答: 4 (ドロキシドパ)


3. 引用文献のリスト

  1. Singh AK, et al. Management of intradialytic hypotension. Kidney Int. 2014;86(5):1065-1072.

    • 透析中の低血圧の管理方法について解説。ドロキシドパなどの交感神経刺激薬の有効性に言及。

  2. Palevsky PM, et al. Intradialytic hypotension in hemodialysis: Pathophysiology and management. Semin Dial. 2016;29(3):191-197.

    • 透析低血圧の病態生理と治療法について、薬剤を用いた管理方法を詳述。

  3. National Kidney Foundation. KDOQI Clinical Practice Guidelines for Hemodialysis Adequacy. Am J Kidney Dis. 2015;66(5):884-930.

    • 透析適正評価に関するガイドラインで、透析後の血圧低下に対する管理方法が述べられている。

  4. Böhm M, et al. The use of droxidopa in treating neurogenic orthostatic hypotension. Lancet Neurol. 2015;14(3):305-312.

    • ドロキシドパの使用に関する研究。特に自律神経障害による低血圧への効果を示している。


以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?


大丈夫です。
完全攻略を目指せ!


はじめましょう。

薬剤師国家試験の薬学実践問題【複合問題】から標準化透析量(Kt/V) / 透析効率 / BUN 濃度比 / 透析低血圧 / 自律神経障害 / ドロキシドパを論点とした問題です。


なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形で GPT4o & Copilot 、Gemini 2、または Grok 2 が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。

生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。

Here we go.


第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問198-199

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-198-199

Q. 65歳女性。身長155cm。パート勤務。糖尿病性腎症が進行し、1年前から血液透析が導入された。透析後目標体重(ドライウエイト)43kg、透析間体重増加量平均2.0kg。
女性は、週3回透析を受けていたが、透析後に立ちくらみ、ふらつき、倦怠感、脱力感などの血圧低下症状がみられるようになり、最近は透析の翌日まで症状が続くようになった。そのため、透析チームは栄養状態の確認、ドライウエイトの再設定及び透析効率を検討することにした。


物理

問 109-198|物理
Q. 透析効率の指標に、標準化透析量(Kt/V)がある。Kt/Vは透析前BUNの濃度[BUNpre]と透析後BUNの濃度[BUNpost]の値を用いて次式で計算される。
Kt/V=-ln([BUNpost] / [BUNpre])
この患者では、[BUNpre]=80mg/dL、[BUNpost]=10mg/dLであった。
このときのKt/Vの値として正しいのはどれか。1つ選べ。
ただし、ln2=0.69とし、Kは透析により単位時間あたりに除去された尿素量に対応する血液の容量、tは透析時間、Vは透析された血液の総容量を表すものとする。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問198-199

■選択肢
1. -2.07
2. -1.38
3. -0.69
4. 1.38
5. 2.07


Here:

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-198-199【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:標準化透析量(Kt/V) / 透析効率 / BUN 濃度比 / 透析低血圧 / 自律神経障害 /|matsunoya


実務

問 109-199|実務
Q. 透析効率を評価した結果、ドライウエイトの上方修正を行った。しかし、その後も透析後の起立時に収縮期血圧が25mmHg以上低下しており、症状の改善もみられなかった。そのため、医師は透析後の血圧低下を予防するために薬物を投与することにした。予防投与される薬物として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. イソプレナリン塩酸塩
2. アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物
3. ジゴキシン
4. ドロキシドパ
5. ニトログリセリン


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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-198-199【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:標準化透析量(Kt/V) / 透析効率 / BUN 濃度比 / 透析低血圧 / 自律神経障害 /|matsunoya


■■GPT4o


■問 109-198|物理

■論点|

この問題の論点は、Kt/V の計算および透析効率の評価を特定することです。

■解説1|

Kt/V の計算(選択肢5)[正しい]

  • 標準化透析量(Kt/V)は、透析効率を示す指標であり、尿素除去の効率を評価するために用いられる。

  • Kt/V は以下の式で計算される:
    Kt/V=−ln⁡(BUNpost / BUNpre)

  • ここで、

    • BUNpreBUN_{pre} = 80 mg/dL(透析前の尿素窒素濃度)

    • BUNpostBUN_{post} = 10 mg/dL(透析後の尿素窒素濃度)

  • 計算手順:

    1. 濃度比を求める:
      BUNpost / BUNpre=10 / 80=1/8

    2. 自然対数の計算
      ln⁡(1/8)=−ln⁡8

    3. 補足計算(ln 8 の求め方)
      ln⁡8=ln⁡(2^3)=3×ln⁡2=3×0.69=2.07

    4. Kt/V の算出
      Kt/V=−(−2.07)=2.07

■解説2|

  • Kt/V の臨床的意義

    • Kt/V は血液透析の適切な透析効率を判断する指標であり、1.2 以上が一般的な目標値とされる。

    • Kt/V ≧ 1.2 の場合、尿素の十分な除去が行われていると判断される。

    • 本症例では Kt/V = 2.07 であり、十分な透析効率が得られていると考えられる。

  • 計算の注意点

    • Kt/V の計算では、対数関数の扱いに注意が必要。

    • 誤った ln 計算や符号ミスを防ぐため、具体的な数値を分解して計算するのが望ましい。

■結論|

  • 計算結果より、Kt/V = 2.07 が正しい値であり、選択肢 5 が正解である。

  • 透析効率が十分であることが示されるが、透析効率が高すぎる場合には過剰透析による副作用(血圧低下、栄養状態の悪化など)にも注意が必要。

■補足|

選択肢 1(-2.07)[誤り]

  • 自然対数の符号が誤っている。

  • ln 計算の誤解による計算ミスと考えられる。

選択肢 2(-1.38)[誤り]

  • 濃度比の計算ミス、または ln の計算間違いの可能性がある。

選択肢 3(-0.69)[誤り]

  • ln⁡2=0.69\ln 2 = 0.69 であるため、BUN 比率が 0.5 でないとこの値にはならない。

  • 実際の BUN 比率は 0.125 であり、誤り。

選択肢 4(1.38)[誤り]

  • Kt/V = 1.38 となるのは BUN 比が 0.25(例えば 20mg/dL / 80mg/dL)の場合であり、本症例とは異なる。


■問 109-199|実務

■論点|

この問題の論点は、透析後の起立性低血圧の予防薬の選択を特定することです。

■解説1|

ドロキシドパ(選択肢4)[正しい]

  • ドロキシドパ(Droxidopa)は、ノルアドレナリンの前駆体であり、末梢交感神経終末でノルアドレナリンに変換される。

  • 作用機序

    • 透析患者では、体液量の急激な減少により交感神経活動が低下し、血圧の維持が困難になる。

    • ドロキシドパは 交感神経刺激を補助し、起立時の血圧低下を改善する。

    • 透析後の血圧低下は、体液減少と交感神経機能の低下によるため、交感神経を補助する薬が有効。

  • 臨床的適応

    • 透析患者の透析後低血圧(post-dialysis hypotension, PDH)に対して適応がある。

    • パーキンソン病に伴う起立性低血圧にも適応される。

■解説2|

  • 透析後低血圧(PDH)とは?

    • 透析により急激に血液中の水分が除去されることで、体液量の減少 → 静脈還流の低下 → 心拍出量の低下 → 血圧低下が起こる。

    • 特に自律神経機能が低下している患者(糖尿病性腎症など)では、血圧調節機能が低下し、PDH が起こりやすい。

    • ドライウエイトの調整では改善せず、薬物療法が必要になる場合がある。

  • ドロキシドパの利点

    • ノルアドレナリン前駆体であるため、直接的に交感神経を刺激せず、心臓への負担が少ない。

    • 血圧低下を防ぎつつ、急激な血圧上昇を起こしにくい。

■結論|

  • ドロキシドパ(選択肢4)が最も適切な薬剤であり、正解である。

  • 透析後低血圧の主な原因は体液量の急激な減少と交感神経機能の低下であり、交感神経を補助する薬剤が必要である。

■補足|

イソプレナリン塩酸塩(選択肢1)[誤り]

  • β1・β2 受容体作動薬であり、心拍数を上昇させるが、血管拡張作用もあるため、血圧の維持には適さない。

  • 透析後の低血圧にはむしろ悪影響を及ぼす可能性がある。

アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物(選択肢2)[誤り]

  • ATP 製剤であり、一時的な血管拡張作用を示す。

  • 心筋保護の目的では使われるが、透析後低血圧の治療には適さない。

ジゴキシン(選択肢3)[誤り]

  • 強心配糖体であり、心不全や心房細動の治療に用いられるが、交感神経系への直接的な作用はない。

  • 透析後の低血圧には効果がない。

ニトログリセリン(選択肢5)[誤り]

  • 硝酸薬であり、血管拡張作用を持つため、透析後低血圧を悪化させる可能性がある。

  • 心負荷の軽減が目的の薬であり、本症例には不適切。


必須問題の解説は、こちらからどうぞ。

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薬学理論問題の解説は、こちらからどうぞ。

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では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。


第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問198-199

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-198-199

Q. 65歳女性。身長155cm。パート勤務。糖尿病性腎症が進行し、1年前から血液透析が導入された。透析後目標体重(ドライウエイト)43kg、透析間体重増加量平均2.0kg。
女性は、週3回透析を受けていたが、透析後に立ちくらみ、ふらつき、倦怠感、脱力感などの血圧低下症状がみられるようになり、最近は透析の翌日まで症状が続くようになった。そのため、透析チームは栄養状態の確認、ドライウエイトの再設定及び透析効率を検討することにした。


物理

問 109-198|物理
Q. 透析効率の指標に、標準化透析量(Kt/V)がある。Kt/Vは透析前BUNの濃度[BUNpre]と透析後BUNの濃度[BUNpost]の値を用いて次式で計算される。
Kt/V=-ln([BUNpost] / [BUNpre])
この患者では、[BUNpre]=80mg/dL、[BUNpost]=10mg/dLであった。
このときのKt/Vの値として正しいのはどれか。1つ選べ。
ただし、ln2=0.69とし、Kは透析により単位時間あたりに除去された尿素量に対応する血液の容量、tは透析時間、Vは透析された血液の総容量を表すものとする。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問198-199

■選択肢
1. -2.07
2. -1.38
3. -0.69
4. 1.38
5. 2.07


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実務

問 109-199|実務
Q. 透析効率を評価した結果、ドライウエイトの上方修正を行った。しかし、その後も透析後の起立時に収縮期血圧が25mmHg以上低下しており、症状の改善もみられなかった。そのため、医師は透析後の血圧低下を予防するために薬物を投与することにした。予防投与される薬物として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. イソプレナリン塩酸塩
2. アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物
3. ジゴキシン
4. ドロキシドパ
5. ニトログリセリン


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