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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-206-207【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:MAO-B阻害 / セレギリン / 相互作用 / 中枢神経系副作用 / ドパミン / 酸化反応 / FAD

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問206-207

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-206-207

Q. 64歳男性。身長168cm、体重62kg。血圧135/80mmHg。飲酒習慣あり。パーキンソン病及び高血圧症と診断され、処方1及び処方2の薬剤を服用中である。最近、パーキンソン病が進行し、wearing-off現象を頻回に起こすようになったため、処方3が追加となり、患者家族が薬局に処方箋を持参した。
(処方1)
レボドパ250mg・カルビドパ配合錠 1回1錠(1日3錠)|
1日3回|朝昼夕食後|14日分|
(処方2)
アムロジピン錠5mg|1回1錠(1日1錠)|
1日1回|朝食後|14日分|
(処方3)
セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠2.5mg 1回1錠(1日1錠)|
1日1回|朝食後|14日分|


実務

問 109-206|実務
Q. 処方3の薬剤の服用開始にあたり、薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. レボドパ製剤を1日3錠から1錠へ減量するように医師に提案する。
2. アムロジピン錠の中止を医師に提案する。
3. チーズ、ビール、赤ワインを大量に摂取した場合、血圧上昇を起こす可能性があることを患者家族に説明する。
4. 幻覚があらわれた場合、すぐに病院を受診するように患者家族に説明する。
5. wearing-off現象が改善したら、処方3を中止してよいことを患者家族に説明する。


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物理

問 109-207|化学
Q. ドパミンは、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)を補酵素としてモノアミン酸化酵素B(MAOB)により代謝される。この代謝反応は、以下の図に示す機構で進行すると考えられている。セレギリンはこの補酵素と共有結合を形成することでMAOBを不可逆的に阻害する。反応①の過程でドパミンの水素アは、セレギリンにおいては水素イに相当する。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、図中のFADの化学構造はRとして一部省略している。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問206-207

■選択肢
1. 反応①において、FADは還元剤として働く。
2. 反応②は、置換反応である。
3. 反応③において、カテコール骨格をもつイミンが生成する。
4. 反応④で生成する「代謝物」は、カテコール骨格をもつ第一級アミンである。
5. セレギリンは炭素ウで補酵素と共有結合を形成する。


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こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。

matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、【物理・化学・生物、衛生/実務】 の複合問題を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問206-207、論点:MAO-B阻害 / セレギリン / 相互作用 / 中枢神経系副作用 / ドパミン / 酸化反応 / FADを徹底解説します。

薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
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このコンテンツの制作者|

滝沢 幸穂  Yukiho Takizawa, PhD

https://www.facebook.com/Yukiho.Takizawa

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設問へのアプローチ|

薬学実践問題は原本で解いてみることをおすすめします。
まずは、複合問題や実務の問題の構成に慣れることが必要だからです。
薬学実践問題は薬剤師国家試験2日目の①、②、③ の3部構成です。
今回の論点解説では2日目を取り上げています。


厚生労働省|過去の試験問題👇

第109回(令和6年2月17日、2月18日実施)
第108回(令和5年2月18日、2月19日実施)
第107回(令和4年2月19日、2月20日実施)
第106回(令和3年2月20日、2月21日実施)


第109回薬剤師国家試験 問206-207(問109-206-207)では、セレギリンに関する知識を化学および実務のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。


複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。


💡ワンポイント

複合問題ですが、問109-206-207を解くうえで必要な情報は、黄色い線で示した部分です。
それ以外の情報取得は必要がないです。読んでいると時間のロスに繋がります。

問109-206-207 論点解説|matsunoya_note

問109-206および問109-207は、セレギリンに関する記述の正誤を問う問題です。
医療用医薬品添付文書とパーキンソン病の病態と治療に関する理解が必要です。

冒頭文で必要な情報は、
診断(パーキンソン病及び高血圧症)
状態(wearing-off現象)
処方1から3(レボドパ、アムロジピン、セレギリン)
です。

セレギリン塩酸塩の開発の経緯:

  • 1975年: オーストリアで初めてパーキンソン病患者にセレギリン塩酸塩が適用された。

  • 数多くの臨床試験が実施され、セレギリン塩酸塩はレボドパでの治療効果が不十分な患者に対して、その症状の日内変動やパーキンソニズムの改善に有用であると認められた。

  • 本邦では、1998年7月に「エフピー錠2.5」として承認。

    • 対象: レボドパ含有製剤で十分な効果が得られていないパーキンソン病 (Yahr重症度ステージⅠ~Ⅳ) 患者に対する併用療法。

  • 2015年12月: レボドパ含有製剤非併用でのパーキンソン病 (Yahr重症度ステージⅠ~Ⅲ) 患者への投与が効能効果として追加。

セレギリンの警告、併用禁忌、相互作用は多岐にわたりますが、一読して整理しておくとよいでしょう。(🫛豆知識 参照)
医療用医薬品添付文書を一読してから、患者向医薬品ガイドを読んで、患者に伝えることを整理するとよいです。


問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

問 109-207|化学
セレギリンは炭素ウで補酵素と共有結合を形成する。(選択肢5)[正しい]❓


ざっと文献を調べ(てもらい…powered by Copilot🤖🦾)ましたが、この選択肢5の科学的根拠は、コアカリキュラムの中ですべての薬学生が学ぶことになっているのでしょうか?
こうした問題は、草案の時点で、レビュワーが責任者に差し戻して、科学的根拠の提出(明記)および、適切な選択肢への修正に関して指示を出すプロセスが必要です。

共有結合しそうな構造(N-プロパルギルアミノ基)ではありますが、しかし。。

参考文献:

モノアミンオキシダーゼBに対する多機能型低分子プローブ:
概要:
この文献では、モノアミンオキシダーゼB(MAO-B)に対して不可逆的に結合するメカニズムについて、N-プロパルギルアミノ基が不可逆的な結合に必須の官能基であり、補酵素FADが求核的に反応し共有結合を形成することが述べられています。
「N-プロパルギルアミノ基は不可逆的な結合に必須の官能基であり,この構造がMAOによって酸化されて生成するイミニウムカチオンに対し,補酵素FADが求核的に反応し共有結合を形成する.」

Ref. 我妻 勉, モノアミンオキシダーゼBに対する多機能型低分子プローブ, ファルマシア, 2016, 52 巻, 7 号, p. 693, https://doi.org/10.14894/faruawpsj.52.7_693

抄録: パーキンソン病(PD)は50~60代の高齢者に発症する神経難病であり,超高齢社会を迎えた日本にとって大きな問題となっている.PDでは,ドパミン神経の変性による脳内ドパミン低下が原因となり主に運動症状が発現する.ドパミンを分解するモノアミンオキシダーゼB(MAO-B)に対する阻害剤セレギリン(SE)やラサギリン(RA)は,ドパミン分解を抑制することでPDの症状を改善する.したがって,内在性MAO-Bの化学標識による高感度検出法や,MAO-Bと薬剤との相互作用の可視化法は,PD病態とMAO-Bの関連性解明や新しい治療薬創出のための重要なツールと成り得る.最近,MAO-Bに対する多機能型低分子プローブM2がYaoらから報告されたので紹介したい.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Li L. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 54, 10821-10825 (2015).
2) Krysiak J. M. et al., Angew. Chem. Int. Ed., 51, 7035-7040 (2012).
3) Li L. et al., Nat. Commun., 5, 3276 (2014).

Ref. 我妻 勉, モノアミンオキシダーゼBに対する多機能型低分子プローブ, ファルマシア, 2016, 52 巻, 7 号, p. 693, https://doi.org/10.14894/faruawpsj.52.7_693 

時間にゆとりがない人は、論点およびポイントから読んでくださいね。
上記の太字を選択して Ctrl + F でジャンプできます。


🫛豆知識 医療用医薬品添付文書等

医療用医薬品添付文書等を一読しておくと応用力がつきます。

PMDA 医療用医薬品添付文書等 セレギリン塩酸塩

製造販売元/エフピー株式会社 エフピーOD錠2.5
インタビューフォーム F1_エフピーOD錠2.5
患者向医薬品ガイド G_エフピーOD錠2.5


以下、患者向医薬品ガイドから抜粋します。

使用量および回数
・飲む量は、あなたの症状などにあわせて、医師が決めます。

使用量および回数 患者向医薬品ガイド G_エフピーOD錠2.5

レボドパ含有製剤を併用する場合:
通常成人は、1日1回朝食後に1錠から飲 み始め、2週間ごとに1日量として1錠ずつ増やし、最も適した量を決めて維持量とします(標準維持量は1日3錠)。
レボドパ含有製剤を併用しない場合:
通常成人は、1日1回朝食後に1錠から飲み始め、2週間ごとに1日量として1錠ずつ増やし、1日4錠とします。

・1日4錠を超えて飲まないでください。👈1日10mgを超えない。🫛
・レボドパ含有製剤と併用することにより、レボドパの副作用が強まることがありますので、この薬は少量から始めて慎重に増やして維持量を決定します。
その後、レボドパとこのお薬を併用したことによる不随意運動(自分の意思とは関係なく身体が動く)、幻覚(実際には存在しないものを存在するかのように感じる)、妄想(根拠が無いのに、あり得ないことを考えてしまう)等がおこった場合は、この薬またはレボドパの減量等を行いますが、自己判断せず主治医の指示に従ってください。👈維持量を決定した後、用量を調整。🫛

薬が残ってしまったら?

・この薬を他人に渡すことは法律で禁じられています。👈劇薬、覚醒剤原料🫛
・使わずに残った薬は、薬局や薬を受け取った医療機関に返却してください。


以下、医療用医薬品添付文書から抜粋します。

薬効分類名

パーキンソン病治療剤(選択的MAO-B阻害剤)

規制区分

劇薬

覚醒剤原料

処方箋医薬品注)

注) 注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠

1. 警告

1.1 本剤と三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩等)との併用はしないこと。また、本剤の投与を中止してから三環系抗うつ剤の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。[2.6 参照],[10.1 参照]
1.2 本剤は用量の増加とともにMAO-Bの選択的阻害効果が低下し、非選択的MAO阻害による危険性があり、また更なる効果が認められないため、1日10mgを超える用量を投与しないこと。[13.1 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
* 2.2 ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]
* 2.3 他の選択的MAO-B阻害剤(ラサギリンメシル酸塩及びサフィナミドメシル酸塩)を投与中の患者[10.1 参照]
2.4 統合失調症又はその既往歴のある患者[精神症状の悪化が報告されている。]
2.5 覚醒剤、コカイン等の中枢興奮薬の依存又はその既往歴のある患者
* 2.6 三環系抗うつ剤(アミトリプチリン塩酸塩等)又は四環系抗うつ剤(マプロチリン塩酸塩等)を投与中の患者[1.1 参照],[10.1 参照]
* 2.7 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミンマレイン酸塩等)、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤(ボルチオキセチン臭化水素酸塩)、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤(ミルタザピン)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(ミルナシプラン塩酸塩等)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン塩酸塩)、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩又はリスデキサンフェタミンメシル酸塩を投与中の患者[10.1 参照]

4. 効能又は効果

パーキンソン病(レボドパ含有製剤を併用する場合:Yahr重症度ステージⅠ~Ⅳ、レボドパ含有製剤を併用しない場合:Yahr重症度ステージⅠ~Ⅲ)

6. 用法及び用量

〈レボドパ含有製剤を併用する場合〉

通常、成人にセレギリン塩酸塩として1日1回2.5mgを朝食後服用から始め、2週ごとに1日量として2.5mgずつ増量し、最適投与量を定めて、維持量とする(標準維持量1日7.5mg)。
1日量がセレギリン塩酸塩として5.0mg以上の場合は朝食及び昼食後に分服する。ただし、7.5mgの場合は朝食後5.0mg及び昼食後2.5mgを服用する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが1日10mgを超えないこととする。

〈レボドパ含有製剤を併用しない場合〉

通常、成人にセレギリン塩酸塩として1日1回2.5mgを朝食後服用から始め、2週ごとに1日量として2.5mgずつ増量し、1日10mgとする。1日量がセレギリン塩酸塩として5.0mg以上の場合は朝食及び昼食後に分服する。ただし、7.5mgの場合は朝食後5.0mg及び昼食後2.5mgを服用する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが1日10mgを超えないこととする。

7. 用法及び用量に関連する注意

レボドパ含有製剤投与中の患者に本剤の投与を開始する場合、及び本剤投与中の患者にレボドパ含有製剤の投与を開始する場合には、レボドパ含有製剤と本剤の併用によりレボドパの副作用が増強されることがあるので、観察を十分に行い慎重に維持量を決定すること。
維持量投与後、レボドパと本剤との併用効果と思われる不随意運動、幻覚、妄想等があらわれた場合には、本剤又はレボドパの減量等適切に処置を行うこと。
なお、本剤又はレボドパの減量を行う際には、本剤のMAO-B阻害作用が長期間持続して効果の減弱に時間を要することも考慮すること。[18.2 参照]

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の投与中は、定期的に効果が持続していることを確認し、効果が消失している場合は使用を中止し、漫然と投与しないこと。
8.2 めまい、注意力・集中力・反射機能等の低下が起こることがあるので、自動車の運転、機械の操作、高所作業等危険を伴う作業に従事させないように注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

9.1.1 高用量のレボドパ投与を受けている患者
副作用発現率が高い。
9.1.2 心・脳循環器系障害を有する患者
英国において、レボドパ単独群とセレギリン塩酸塩投与後にレボドパを併用投与した群を比較した試験1)において、レボドパ単独群に対してセレギリン塩酸塩投与後にレボドパ併用投与した群に心・脳循環器系障害による死亡が多かったと報告されている。
9.1.3 狭心症のある患者
心電図をモニターするなど、特に注意すること。本剤により増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]

9.2 腎機能障害患者

9.2.1 重篤な腎障害のある患者
本剤の代謝物が蓄積され、その代謝物による中枢作用が生じるおそれがある。


インタビューフォームから抜粋します。
(解説)
本剤及び本剤の代謝物は主として腎臓から排出され、特に代謝物であるl-メタンフェタミン、 l-アンフェタミンが蓄積され、中枢作用が考えられるため。


9.3 肝機能障害患者

9.3.1 重篤な肝障害のある患者
本剤の代謝が抑制され、毒性が大幅に増強されるおそれがある。


(解説)
本剤は肝臓のCYPで代謝されるため、肝障害患者では本剤の代謝が抑制され、毒性が大幅に増強 される可能性がある。また、本剤の第Ⅲ相臨床試験にて副作用として肝機能異常が認められており、さらに肝障害を増悪させる可能性が考えられるため。


9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットにおいて胎盤通過が認められている2)

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットにおいて乳汁移行が認められている3)[16.3 参照]

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

増量にあたっては、血圧のモニタリングを行うなど、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。起立性低血圧があらわれやすい。

* 10. 相互作用

本剤はCYP2D6及びCYP3A4で代謝される。[16.4 参照]

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等
臨床症状・措置方法機序・危険因子

*ペチジン塩酸塩含有製剤 ペチロルファン®
トラマドール塩酸塩 トラマール®
タペンタドール塩酸塩 タペンタ® [2.2 参照]
高度の興奮、精神錯乱等の発現が報告されている。
なお、本剤の投与を中止してからトラマドール塩酸塩及びタペンタドール塩酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
またトラマドール塩酸塩から本剤に切り換える場合には2~3日間の間隔を置くこと。
機序は不明である。

*選択的MAO-B阻害剤
ラサギリンメシル酸塩 アジレクト®
サフィナミドメシル酸塩 エクフィナ® [2.3 参照]
高血圧クリーゼ及びセロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。
本剤の投与を中止してからラサギリンメシル酸塩及びサフィナミドメシル酸塩の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また、ラサギリンメシル酸塩及びサフィナミドメシル酸塩の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに少なくとも14日間の間隔を置くこと。
相加作用のおそれがある。

三環系抗うつ剤
アミトリプチリン塩酸塩 トリプタノール®
アモキサピン アモキサン®
イミプラミン塩酸塩 トフラニール®
クロミプラミン塩酸塩 アナフラニール®
ドスレピン塩酸塩 プロチアデン®
トリミプラミンマレイン酸塩 スルモンチール®
ノルトリプチリン塩酸塩 ノリトレン®
ロフェプラミン塩酸塩 アンプリット® [1.1 参照],[2.6 参照]
高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、更に三環系抗うつ剤との併用下において死亡例も報告されている。
本剤の投与を中止してから三環系抗うつ剤及び四環系抗うつ剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また、三環系抗うつ剤及び四環系抗うつ剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも2~3日間の間隔を置くこと。
詳細は不明であるが、相加・相乗作用によると考えられる。

*四環系抗うつ剤
マプロチリン塩酸塩 ルジオミール®
ミアンセリン塩酸塩 テトラミド®
セチプチリンマレイン酸塩 テシプール® [2.6 参照]
高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、更に三環系抗うつ剤との併用下において死亡例も報告されている。
本剤の投与を中止してから三環系抗うつ剤及び四環系抗うつ剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また、三環系抗うつ剤及び四環系抗うつ剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも2~3日間の間隔を置くこと。
詳細は不明であるが、相加・相乗作用によると考えられる。

選択的セロトニン再取り込み阻害剤
フルボキサミンマレイン酸塩 ルボックス® デプロメール®
パロキセチン塩酸塩水和物 パキシル®
セルトラリン塩酸塩 ジェイゾロフト®
エスシタロプラムシュウ酸塩 レクサプロ® [2.7 参照]
両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩及びリスデキサンフェタミンメシル酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはミルナシプラン塩酸塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間、フルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間の間隔を置くこと。
セロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。

セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤
ボルチオキセチン臭化水素酸塩 トリンテリックス® [2.7 参照]
両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩及びリスデキサンフェタミンメシル酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはミルナシプラン塩酸塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間、フルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間の間隔を置くこと。
セロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。

ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤
ミルタザピン レメロン® リフレックス® [2.7 参照]
両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩及びリスデキサンフェタミンメシル酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはミルナシプラン塩酸塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間、フルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間の間隔を置くこと。
脳内ノルアドレナリン、セロトニンの神経伝達が高まると考えられている。

セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
ミルナシプラン塩酸塩 トレドミン®
デュロキセチン塩酸塩 サインバルタ®
ベンラファキシン塩酸塩 イフェクサー® [2.7 参照]
両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩及びリスデキサンフェタミンメシル酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはミルナシプラン塩酸塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間、フルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間の間隔を置くこと。
脳内モノアミン総量の増加が考えられている。

選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
アトモキセチン塩酸塩 ストラテラ® [2.7 参照]
両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩及びリスデキサンフェタミンメシル酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはミルナシプラン塩酸塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間、フルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間の間隔を置くこと。
脳内モノアミン総量の増加が考えられている。

*マジンドール サノレックス® [2.7 参照]
両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩及びリスデキサンフェタミンメシル酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはミルナシプラン塩酸塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間、フルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間の間隔を置くこと。
脳内モノアミン総量の増加が考えられている。

*メタンフェタミン塩酸塩 ヒロポン®
*リスデキサンフェタミンメシル酸塩 ビバンセ® [2.7 参照]
両薬剤の作用が増強される可能性があるので、本剤の投与を中止してから選択的セロトニン再取り込み阻害剤、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節剤、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ剤、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤、マジンドール、メタンフェタミン塩酸塩及びリスデキサンフェタミンメシル酸塩の投与を開始するには少なくとも14日間の間隔を置くこと。
また本剤に切り換える場合にはミルナシプラン塩酸塩は2~3日間、デュロキセチン塩酸塩は5日間、フルボキサミンマレイン酸塩及びベンラファキシン塩酸塩は7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩、ボルチオキセチン臭化水素酸塩、アトモキセチン塩酸塩、ミルタザピン及びエスシタロプラムシュウ酸塩は14日間の間隔を置くこと。
脳内モノアミン総量の増加が考えられている。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等
臨床症状・措置方法機序・危険因子

CYP2D6及びCYP3A4の阻害作用を有する製剤注)

  • シメチジン

  • キニジン硫酸塩

  • プロパフェノン塩酸塩

  • ハロペリドール

  • エリスロマイシン

  • ジョサマイシン

  • クラリスロマイシン

  • イトラコナゾール

  • フルコナゾール

  • ミコナゾール

  • クロトリマゾール

  • エチニルエストラジオール

  • ベラパミル塩酸塩

  • ジルチアゼム塩酸塩等

本剤の作用、毒性が大幅に増強される可能性がある。
本剤はCYP2D6及びCYP3A4によって代謝されることが判明しており、これを阻害する薬剤との併用により血中濃度の上昇をもたらす。

レセルピン誘導体 
レセルピン等
*テトラベナジン 
バルベナジントシル酸塩
本剤の作用が減弱される可能性がある。
脳内ドパミンを減少させる。

フェノチアジン系薬剤
プロクロルペラジン
クロルプロマジン
ペラジン等

ブチロフェノン系薬剤
ブロムペリドール等
スルピリド
メトクロプラミド

本剤の作用が減弱される可能性がある。
脳内ドパミン受容体を遮断する。

トラゾドン塩酸塩
相互作用は明らかになっていないが、トラゾドン塩酸塩の中止直後あるいは併用する場合には、本剤の投与量を徐々に増加するなど、慎重に投与を開始すること。
セロトニン再取り込み阻害作用があるため脳内セロトニン濃度が高まると考えられている。

*デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
セロトニン症候群が発現する可能性がある。
脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニン濃度が更に高まると考えられる。

交感神経興奮剤

  • エフェドリン塩酸塩

  • メチルエフェドリン塩酸塩

  • プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品

  • フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品

血圧上昇、頻脈等の発現が報告されている。
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されると考えられる。

注) これらの薬剤と併用する場合にはモノアミン含有量の多い食物(チーズ、レバー、にしん、酵母、そら豆、バナナ、ビール、ワイン等)との併用には注意すること。
CYP2D6及びCYP3A4を阻害する薬剤と併用する場合には本剤の血中濃度が上昇し、MAO-Bの選択性が消失する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

11.1.1 幻覚(4.5%)、妄想(1.3%)、錯乱(0.5%)、せん妄(0.1%)
11.1.2 狭心症(頻度不明)
狭心症の発現又は増悪が報告されている。[9.1.3 参照]
11.1.3 悪性症候群(頻度不明)
本剤の急激な減量又は中止により、高熱、意識障害、高度の筋硬直、不随意運動、血清CK上昇等があらわれることがある。このような場合には、再投与後、漸減するとともに、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。なお、投与継続中に同様の症状があらわれることがある。
11.1.4 低血糖(頻度不明)
低血糖症状(意識障害、昏睡等)があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.5 胃潰瘍(0.4%)

13. 過量投与

13.1 症状
本剤の過量投与によりMAO-Bの選択性が低下し非選択的なMAO阻害による副作用が発現する可能性があるため、患者の状態には十分注意すること。過剰投与により発現する可能性のある症状として、精神神経系症状(失神、激越、眠気、幻覚、妄想、痙攣、自殺的行動、認知症、不安、不眠、抑うつ、神経過敏、頭痛、無動症や振戦の悪化等)、循環器系症状(ショック、血圧上昇、起立性低血圧、心悸亢進、紅潮、不整脈、血圧低下、発汗等)、超高熱、呼吸抑制と不全、下胸部痛、開口障害等があらわれるおそれがある。[1.2 参照]
13.2 処置
痙攣等の中枢神経系の刺激の徴候と症状はジアゼパムの点滴静注で治療する。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

本剤は、脳内MAO-B活性を不可逆かつ選択的に阻害し、シナプス間隙のドパミン量の減少を抑制する。また、シナプスへのドパミンの再取り込み阻害作用によっても、ドパミン量の減少を抑制する。これらの作用により細胞外ドパミン量が増加し、増加したドパミンが受容体の刺激を持続的に高め、パーキンソン病の症状を改善する。

18.2 血小板MAO-B活性の阻害8)

健康成人(男性)にセレギリン塩酸塩2.5~15mg注)を単回経口投与した場合、セレギリン塩酸塩7.5mg以上の用量でほぼ完全に血小板MAO活性は抑制された。また、セレギリン塩酸塩5mg1日1回連続経口投与では投与期間中血小板MAO活性が完全に阻害された。その血小板MAO活性阻害は、極めて速やかであったが、未変化体の血中濃度に関係なく長期間にわたり、その回復には約10~15日間を要し血小板の産生に一致していた。[7. 参照]
注) 本剤の承認最大用量は10mg/日である。

18.3 MAO-B選択的阻害作用13),14)

本剤のラット脳におけるin vitro(IC50)及びex vivo(ED50)でのMAO-A/MAO-B阻害比はそれぞれ1,000と200でMAO-B阻害の高度な選択性が認められている。

18.4 ドパミン再取り込み阻害作用15)

反復投与により、ラット線条体への3H-ドパミンの取り込みを阻害したことから、シナプス間隙でのドパミン量の増加が示唆される16)

18.5 線条体ドパミン濃度の増加作用17),18)

18.5.1 ラットを用いた脳内微小透析法による実験で、本剤は線条体ドパミン濃度を増加させることが認められている。
18.5.2 レボドパと本剤の反復投与で、サルの線条体ドパミン濃度はレボドパ単独投与に比べ有意な増加を認めている。

18.6 黒質-線条体ドパミン神経に及ぼす作用19),20),21)

黒質-線条体ドパミン神経の選択的破壊物質であるMPTP(1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydro-pyridine)でのマウス及びサルにおける神経変性を本剤の前投与で抑制した。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般名: セレギリン塩酸塩(Selegiline hydrochloride)
化学名: (-)-(R)-N,α-dimethyl-N-2-propynylphenethylamine monohydrochloride

化学構造式

一般名: セレギリン塩酸塩(Selegiline hydrochloride)
化学名: (-)-(R)-N,α-dimethyl-N-2-propynylphenethylamine monohydrochloride

以下、インタビューフォームから抜粋します。

一般名
(1)和 名(命名法) セレギリン塩酸塩(JAN)
(2)洋 名(命名法) Selegiline hydrochloride(JAN) Selegiline(INN)
(3)ス テ ム MAO-B 阻害剤:-giline

1.開発の経緯

セレギリン塩酸塩(通称:l-diphenyl)はハンガリーの薬理学者J. Knollが1964年に発見し た不可逆的で選択的なB 型モノアミン酸化酵素(MAO-B)の阻害剤である1),2)。
1975年に初めてオーストリアでレボドパ治療を受けているパーキンソン病患者にセレギリン 塩酸塩を適用3)して以来、各国で数多くの臨床試験が実施され、本剤はレボドパでの治療効果が不十分なパーキンソン病患者に対して、その症状の日内変動やパーキンソニズムの改善に有用であると認められた。

本邦では、過去のレボドパ含有製剤において十分な効果が得られていないパーキンソン病 (Yahr重症度ステージⅠ~Ⅳ)に対するレボドパ含有製剤との併用療法を効能効果とし、1998 年7月に「エフピー錠2.5」として承認された。
その後、高齢者でも服用が容易で、水なしでも 服用可能な口腔内崩壊錠の開発に着手し、2007年3月にエフピー錠2.5と生物学的に同等な製剤 として「エフピーOD錠2.5」が承認された。
また、エフピー錠2.5は全国489施設から4,717例を収集し、有効性解析対象症例4,328例、安全性解析対象症例4,692例の使用成績調査の結果を基に、2004年9月に再審査申請を行った。
その結果、2009年12月に薬事法第14条第2項第3号(承認拒否事由)イからハまでのいずれに も該当しないとの再審査結果を得た。

2015年12月にレボドパ含有製剤非併用でのパーキンソン病(Yahr重症度ステージⅠ~Ⅲ)へ の投与が効能効果として追加された。

2.製品の治療学的特性

(1)エフピーOD錠2.5は、脳内MAO-B活性を不可逆かつ選択的に阻害し、シナプス間隙のドパミン量の減少を抑制する。
また、シナプスへのドパミンの再取り込み阻害作用によっても、ド パミン量の減少を抑制する。これらの作用により細胞外ドパミン量が増加し、増加したドパ ミンが受容体の刺激を持続的に高め、パーキンソン病の症状を改善する。 (14 ページ参照)

(2)
〈レボドパ含有製剤を併用する場合〉
レボドパ含有製剤併用のパーキンソン病患者を対象とした多施設共同プラセボ対照二重盲検 群間比較試験における改善率は、中等度改善以上が30.2%(48/159例)、軽度改善以上が 65.4%(104/159 例)であった。(エフピー錠2.5承認時)
〈レボドパ含有製剤を併用しない場合〉
レボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者を対象とした第Ⅲ相多施設共同プラセボ対照 無作為化二重盲検並行群間比較試験において日本語版UPDRS partⅠ,Ⅱ,Ⅲ合計スコアのベ ースラインからの変化量をエフピーOD錠単独群(139例)とプラセボ群(140例)で比較した 結果、有意な差が認められた。また、レボドパ含有製剤非併用のパーキンソン病患者131例 を対象とした56週間投与の長期試験において、日本語版UPDRS partⅠ,Ⅱ,Ⅲ合計スコア のベースラインからの変化量(LSMEAN±SE)は、投与4週後で-2.6±0.3、投与20週後で 5.6±0.5、投与56週後で-2.8±0.8であり、長期投与時も効果が維持された。(エフピーOD 錠2.5承認時) (10ページ参照)

(3)重大な副作用として、幻覚、妄想、錯乱、せん妄、狭心症、悪性症候群、低血糖、胃潰瘍が 報告されている。詳しくは電子添文の副作用の項及び臨床成績の項の安全性の結果を参照す ること。 (29 ページ参照)

6. 代謝
(1)代謝部位及び代謝経路
セレギリンは脳のMAO-Bと不可逆的に結合することによりMAO-Bを阻害するが、未反応のセ レギリンはl-N-デスメチルセレギリン及びl-メタンフェタミンに代謝される。それらの代謝 物の一部はl-アンフェタミンに代謝され、排泄されると推定される。 (エフピー錠2.5承認申請資料)

推定代謝経路

推定代謝経路

(2)代謝に関与する酵素(CYP等)の分子種、寄与率
本剤はCYP2D6及びCYP3A4で代謝される。


出典:
PMDA 医療用医薬品添付文書等 セレギリン塩酸塩

製造販売元/エフピー株式会社 エフピーOD錠2.5
インタビューフォーム F1_エフピーOD錠2.5
患者向医薬品ガイド G_エフピーOD錠2.5


まず基本的な知識について復習しておきましょう。

■■GPT4o


セレギリン塩酸塩(エフピーOD錠2.5)の併用禁忌

それぞれの薬剤との相互作用のメカニズムと危険性


1. オピオイド系鎮痛薬(ペチジン、トラマドール、タペンタドール)

  • 主なリスク: 高度の興奮、精神錯乱、痙攣

  • 機序: 明確ではないが、セレギリンはMAO-B阻害作用を持ち、これらの薬剤はセロトニン作動性を有するため、セロトニン症候群のリスクがあると考えられる。


2. 他の選択的MAO-B阻害剤(ラサギリン、サフィナミド)

  • 主なリスク: 高血圧クリーゼ、セロトニン症候群

  • 機序: MAO-B阻害作用が相加されることで、ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニン濃度が過度に上昇するため。


3. 三環系・四環系抗うつ剤(アミトリプチリン、クロミプラミン、ミアンセリンなど)

  • 主なリスク: 高血圧、失神、発汗、てんかん、精神症状の変化、筋強剛、死亡例あり

  • 機序: 明確ではないが、相加・相乗作用による可能性が指摘されている。三環系抗うつ剤はノルアドレナリン・セロトニン再取り込み阻害作用を持ち、セレギリンとの併用によりモノアミン系の過剰活性化が起こる可能性。


4. 選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI: フルボキサミン、パロキセチン、セルトラリン、エスシタロプラムなど)

  • 主なリスク: セロトニン症候群(不安、興奮、発熱、発汗、筋硬直、痙攣、意識障害)

  • 機序: SSRIはセロトニン再取り込みを阻害し、セレギリンはMAO-B阻害によりセロトニンの分解を抑制するため、脳内セロトニン濃度が過剰になるリスクがある。


5. セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI: デュロキセチン、ベンラファキシンなど)

  • 主なリスク: セロトニン症候群、血圧上昇

  • 機序: SSRIと同様に、セロトニンの過剰作用が主因。ノルアドレナリン作用も加わるため、高血圧のリスクも増大。


6. 選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(アトモキセチン)

  • 主なリスク: 高血圧、精神症状の悪化

  • 機序: セレギリンはドーパミン・ノルアドレナリンを増加させるため、ノルアドレナリン再取り込み阻害との併用で相乗効果が生じる可能性。


7. 中枢神経刺激薬(メタンフェタミン、リスデキサンフェタミン、マジンドール)

  • 主なリスク: 高血圧、精神錯乱、痙攣、興奮、心血管系障害

  • 機序: これらの薬剤はドーパミン・ノルアドレナリンを放出促進する作用を持ち、セレギリンによるMAO-B阻害作用と相まって過剰なカテコールアミンの蓄積を引き起こす。


まとめ

セレギリンはMAO-B阻害作用を持ち、特にモノアミン(ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニン)の代謝を抑制します。そのため、以下のリスクが高まります:

  1. セロトニン症候群(SSRI、SNRI、三環系抗うつ薬、オピオイドなど)

  2. 高血圧クリーゼ(他のMAO-B阻害剤、ノルアドレナリン系薬剤)

  3. 精神・神経症状の悪化(中枢刺激薬、三環系抗うつ薬)

  4. 心血管系障害(中枢刺激薬、ノルアドレナリン系薬剤)

併用する際には、薬剤中止後の適切なウォッシュアウト期間(2日~14日)を設ける必要があります。

引用文献:

PMDA 医療用医薬品添付文書等 セレギリン塩酸塩

製造販売元/エフピー株式会社 エフピーOD錠2.5


パーキンソン病の病態と薬物治療


1. パーキンソン病の病態

1.1. 病態 / 生理

パーキンソン病(Parkinson’s disease, PD)は中脳黒質のドパミン神経細胞の変性・脱落により、大脳基底核の運動調節機能が障害される神経変性疾患です。

  • ドパミン神経の変性:
    黒質緻密部(substantia nigra pars compacta, SNc)のドパミン神経が選択的に変性し、大脳基底核の線条体(striatum)におけるドパミン量が低下する。

  • α-シヌクレインの異常蓄積:
    異常なα-シヌクレイン(α-synuclein)がレビー小体として神経細胞内に蓄積し、細胞死を引き起こす。

  • 運動症状:
    ドパミン欠乏により、基底核の出力が過剰になり、振戦、筋固縮(リジディティ)、無動、姿勢反射障害が出現する。


2. パーキンソン病の薬物治療

パーキンソン病の治療は、主にドパミン補充・代謝制御を目的とした薬物療法が中心です。

2.1. ドパミン補充療法

(1) レボドパ(L-dopa)

作用機序

  • レボドパは血液脳関門(BBB)を通過し、脳内でドパミンに変換される。

  • 末梢での代謝を抑制するため、ドパ脱炭酸酵素阻害薬(カルビドパ、ベンセラジド)との併用が必要。

注意点

  • 長期使用で「wearing-off現象(効果減弱)」や「on-off現象(突然の症状変動)」が起こる。

  • 「ジスキネジア(不随意運動)」が出現することがある。


2.2. ドパミン受容体作動薬

(2) ドパミンアゴニスト

【薬剤】プラミペキソール、ロピニロール、ロチゴチン(貼付剤)

作用機序

  • D2受容体を刺激し、ドパミン作動性神経伝達を補う。

特徴

  • レボドパよりwearing-offが少なく、運動合併症が起こりにくい。

  • 副作用として、突発的睡眠・幻覚・妄想が報告されている。


2.3. 代謝調節薬(MAO-B阻害薬、COMT阻害薬)

(3) MAO-B阻害薬

【薬剤】セレギリン、ラサギリン

作用機序

  • モノアミン酸化酵素B(MAO-B)を阻害し、ドパミンの分解を抑制する。

特徴

  • レボドパの補助薬として使用し、wearing-offを軽減。

  • チラミンを多く含む食品(チーズ、赤ワインなど)の摂取に注意(チラミン反応)。


(4) COMT阻害薬

【薬剤】エンタカポン、オピカポン

作用機序

  • カテコール-O-メチル転移酵素(COMT)を阻害し、末梢でのレボドパ分解を抑制。

特徴

  • レボドパの作用時間を延長し、wearing-offを軽減。

  • 副作用として、下痢や尿の橙色変化がある。


2.4. 抗コリン薬・アマンタジン

(5) 抗コリン薬

【薬剤】ビペリデン、トリヘキシフェニジル

作用機序

  • アセチルコリンの過剰な作用を抑制し、振戦を改善。

特徴

  • 若年者のパーキンソン病に有効。

  • 認知機能低下のリスクがあるため、高齢者には慎重投与。


(6) アマンタジン

作用機序

  • ドパミン放出促進作用

  • NMDA受容体拮抗作用による抗ジスキネジア効果

特徴

  • L-ドパ誘発性ジスキネジアに有効。

  • 副作用として幻覚、浮腫がある。


3. まとめ

  • パーキンソン病は、黒質のドパミン神経変性が主因であり、ドパミン補充・分解抑制・受容体刺激による治療が中心。

  • レボドパは最も効果的だが、長期使用でwearing-offやジスキネジアが起こるため、MAO-B阻害薬やドパミンアゴニストを併用する。

  • 抗コリン薬やアマンタジンは特定の症状に対して補助的に使用される。


引用文献リスト

  1. Olanow CW, Koller WC. An algorithm for the management of Parkinson’s disease: Treatment guidelines. Neurology. 1998;50(Suppl 4):S1-S57.

  2. Lees AJ, Hardy J, Revesz T. Parkinson’s disease. Lancet. 2009;373(9680):2055-2066.

  3. Schapira AH. Neurobiology and treatment of Parkinson’s disease. Trends in Pharmacological Sciences. 2009;30(1):41-47.

  4. Connolly BS, Lang AE. Pharmacological treatment of Parkinson’s disease: A review. JAMA. 2014;311(16):1670-1683.

  5. Oertel WH, Schulz JB. Current and experimental treatments of Parkinson disease: A guide for neurologists. Lancet Neurol. 2016;15(9):879-895.


論点およびポイント

■■GPT4o


問 109-206|実務
論点| MAO-B阻害 / セレギリン / 相互作用 / 中枢神経系副作用
ポイント|

  • セレギリンはMAO-B阻害薬であり、ドパミン分解を抑制してパーキンソン病の症状を改善する。

  • チラミン含有食品(チーズ、赤ワイン、ビールなど)と併用するとチラミン反応(血圧上昇)が起こる可能性があるため、患者に説明が必要。

  • セレギリンの使用により幻覚、妄想、興奮などの中枢神経系副作用が発現することがあり、異常があれば医療機関を受診するよう指導する。

  • レボドパの急激な減量はWearing-off現象を悪化させるため不適切。

  • セレギリンは不可逆的MAO-B阻害剤である。
    服用を自己判断で中止するべきではない。


問 109-207|化学
論点| ドパミン / 酸化反応 / MAO-B / FAD / セレギリン / 不可逆阻害
ポイント|

  • ドパミンの代謝はMAO-B酵素により行われ、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)が補酵素として関与する。

  • 反応①では、ドパミンのアミノ基の水素(ア)がFADに転移し、FADが還元型になる。

  • 反応②は求核置換反応ではない。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note
  • 反応③では、ドパミンはイミン化し、カテコール骨格をもつイミンが生成する。その後、加水分解(反応④)により代謝物が生成される。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note
  • セレギリンは炭素(ウ)を介してFADと共有結合を形成し、MAO-Bを不可逆的に阻害する。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

薬剤師国家試験 出題基準

出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp) 


論点を整理します。

■■GPT4o


総合的な論点


問 109-206(実務)

論点:

パーキンソン病患者の治療におけるセレギリンの追加に伴う薬剤師の対応。

  • セレギリンは モノアミン酸化酵素B(MAOB)阻害薬 であり、レボドパの代謝を抑制し、ドパミンの作用を延長する。

  • MAOB阻害薬は チラミンを含む食品(チーズ、ビール、赤ワインなど)と相互作用 し、高血圧発作を引き起こす可能性がある(チラミン反応)。

  • セレギリンの副作用として 幻覚、興奮、不眠などの中枢神経系症状 があり、高齢者では特に注意が必要。

解法の方向性:

  • レボドパの用量調整は慎重に行う必要があり、急激な減量は推奨されない。

  • 高血圧症治療薬(アムロジピン)との併用は一般的であり、特に中止を提案する理由はない。

  • チラミンとの相互作用のリスクを説明することが重要。

  • セレギリンの副作用(幻覚)が現れた場合の適切な対応を指導することが必要。

  • 効果が出たからといって、自己判断で中止すべきではない。


問 109-207(化学)

論点:

ドパミンのMAOBによる代謝機構、およびセレギリンの阻害作用の化学的理解。

ドパミンの酸化的脱アミノ化:

  • MAOBは FADを補酵素として利用し、ドパミンの酸化的脱アミノ化 を触媒する。

  • 反応①ではFADが水素を受け取るため、FADは酸化剤として働く。

  • 反応②は電子移動に基づく機構であり、置換反応ではない。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note
  • 反応③で カテコール骨格を持つイミンが生成 する。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note
  • 反応④で最終的に アルデヒドが生成する。

  • カテコール骨格を持つ第一級アミン(-NH₂基)は生成しない。

3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド(3,4-Dihydroxyphenylacetaldehyde, DOPAL)
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dihydroxyphenylacetaldehyde.png

セレギリンの作用機序:

  • セレギリンはFADの反応部位と共有結合を形成し、MAOBを不可逆的に阻害 する。

  • その際、セレギリンの 炭素ウがFADと共有結合を形成する。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

解法の方向性:

  • FADは還元される(電子を受け取る)ため、酸化剤として働く。

  • 反応②は 電子の移動による求核攻撃の反応であり、置換反応ではない。

  • 反応③では イミンが生成し、それが反応④で加水分解される。

  • 反応④では最終代謝物は 第一級アミンではなくアルデヒドである。

  • セレギリンは 炭素ウによって補酵素と不可逆的な共有結合を形成する。


各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法


問 109-206(実務)

選択肢 1:レボドパ製剤を1日3錠から1錠へ減量するように医師に提案する。

論点:

  • セレギリンの併用により、レボドパの効果が増強される可能性がある。

  • しかし、レボドパの急激な減量はパーキンソン病の症状悪化を招く可能性がある。

アプローチ方法:

  • レボドパの減量は慎重に行うべきであり、急な減量は推奨されない(症状の悪化を防ぐため)。

  • Wearing-off 現象の管理として、レボドパの投与回数を増やす、徐放製剤を検討するなどの方法があり、単純に減量を提案するのは適切でない。

結論:×(不適切)


選択肢 2:アムロジピン錠の中止を医師に提案する。

論点:

  • 患者は 高血圧症を合併 しており、アムロジピン(Ca拮抗薬)はその治療に必要。

  • セレギリンによる血圧上昇のリスクがあるが、アムロジピンは通常そのリスクを相殺する。

アプローチ方法:

  • セレギリンの併用で血圧上昇の可能性はあるが、高血圧症の管理を優先すべき である。

  • アムロジピンの中止を提案する明確な理由がないため、医師への提案は不適切。

結論:×(不適切)


選択肢 3:チーズ、ビール、赤ワインを大量に摂取した場合、血圧上昇を起こす可能性があることを患者家族に説明する。

論点:

  • セレギリンはMAOBを阻害し、チラミンを含む食品と相互作用を起こす可能性がある。

  • チラミンはMAOによって代謝されるが、その分解が阻害されることでノルアドレナリンが過剰に蓄積し、急激な血圧上昇(チラミン反応)を引き起こす。

アプローチ方法:

  • 患者家族に対し、チラミンを多く含む食品(チーズ、ビール、赤ワインなど)の過剰摂取を避けるよう説明する。

  • 特に 大量摂取がリスクとなるため、その点を強調する。

結論:〇(適切・正答)


選択肢 4:幻覚があらわれた場合、すぐに病院を受診するように患者家族に説明する。

論点:

  • セレギリンの副作用として 幻覚や興奮、不眠などの中枢神経症状 が報告されている。

  • 高齢者では特に幻覚のリスクが高いため、注意が必要。

アプローチ方法:

  • 幻覚が現れた場合、早期に医師へ相談し、必要なら薬剤調整を行うよう指導することが重要。

  • 症状が悪化する前に適切な対応を促す ため、病院受診の説明は適切。

結論:〇(適切・正答)


選択肢 5:wearing-off 現象が改善したら、処方3を中止してよいことを患者家族に説明する。

論点:

  • セレギリンはレボドパの作用時間を延長し、wearing-off 現象を改善する目的で追加された。

  • しかし、自己判断での中止は パーキンソン病の悪化を招く 可能性がある。

アプローチ方法:

  • 患者家族が自己判断で薬を中止することは危険であり、医師の指示を仰ぐよう説明するのが適切。

  • 症状の変化があれば医師と相談し、必要に応じて調整を行うべき である。

結論:×(不適切)


問 109-207(化学)

選択肢 1:反応①において、FADは還元剤として働く。

論点:

  • FADはドパミンの酸化反応を触媒する補酵素 であり、反応①において 水素を受容する。

  • FADは逆に電子を受け取るため、酸化剤として働く。

  • 還元剤は電子を供与する物質である。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

アプローチ方法:

  • FADが還元される(電子を受け取る)ため、酸化剤であり、還元剤ではない。

結論:×(不適切)


選択肢 2:反応②は、置換反応である。

論点:

  • 反応②は 電子の移動に基づく機構であり、典型的な求核置換反応ではない。

  • MAOBの酸化的脱アミノ化におけるこの段階は、電子移動に基づいた反応と考えられる。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

アプローチ方法:

  • 置換反応(求核置換反応など)とは異なる機構であるため、不適切。

結論:×(不適切)


選択肢 3:反応③において、カテコール骨格をもつイミンが生成する。

論点:

  • 反応③では ドパミンのエチルアミン部分が酸化され、イミンが生成する。

  • カテコール骨格は残ったまま、イミンが形成される。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

アプローチ方法:

  • 化学構造を確認し、カテコール構造を持つイミンが生成することを確認する。

結論:〇(適切・正答)


選択肢 4:反応④で生成する「代謝物」は、カテコール骨格をもつ第一級アミンである。

論点:

  • 反応④では イミンが加水分解され、アルデヒドが生成 する。

  • 代謝物は 第一級アミンではなく、アルデヒド(ドパミンの酸化体) である。

3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド(3,4-Dihydroxyphenylacetaldehyde, DOPAL)
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dihydroxyphenylacetaldehyde.png

アプローチ方法:

  • 第一級アミンが生成するかどうかを確認し、アルデヒドが生成することを確認する。

結論:×(不適切)


選択肢 5:セレギリンは炭素ウで補酵素と共有結合を形成する。

論点:

  • セレギリンはMAOBの補酵素FADと共有結合を形成し、不可逆的に阻害する。

  • その結合部位は、セレギリンの炭素ウである。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

アプローチ方法:

  • セレギリンの構造と結合部位を確認し、補酵素との結合が炭素ウであることを明確にする。


問 109-206(実務)

正解:③, ④
理由:
③ チーズ、ビール、赤ワインの大量摂取によるチラミン反応(高血圧発作)のリスクを説明するのは適切。
④ セレギリンの副作用である幻覚の発現時に、すぐに病院受診を促す指導も適切。

不適切な選択肢

① レボドパの急激な減量は症状悪化のリスクがあり、不適切。
② アムロジピンは高血圧治療のために必要であり、中止の提案は不適切。
⑤ 患者家族の自己判断でセレギリンを中止するのは危険であり、不適切。


問 109-207(化学)

正解:③, ⑤
理由:
③ 反応③で生成する化合物は、カテコール骨格を持つイミンであるため適切。
⑤ セレギリンは炭素ウを介して補酵素FADと共有結合を形成し、不可逆的にMAOBを阻害するため適切。

不適切な選択肢

① FADは電子を受け取る側であり、還元剤ではなく酸化剤。
② 反応②は電子移動を伴う酸化反応であり、置換反応ではない。
④ 反応④で生成するのはアルデヒドであり、第一級アミンではない。


引用文献

問 109-206(実務)

  1. Riederer P, Lachenmayer L, Laux G. Clinical applications of MAO-inhibitors. J Neural Transm (Vienna). 2004;111(10-11):1423-1428.

    • セレギリンの作用機序(MAOB阻害)および副作用(幻覚、高血圧危機)についての記述。

  2. Gilad R, Giladi N. Treatment of Parkinson’s disease: focus on rasagiline. Neuropsychiatr Dis Treat. 2006;2(4):337-348.

    • MAO-B阻害薬(セレギリン)のチラミン反応のリスクと食品相互作用についての記述。

  3. Olanow CW, Schapira AH, Rascol O. Continuous dopamine-receptor treatment of Parkinson's disease: theory and practice. Mov Disord. 2000;15 Suppl 5:3-12.

    • レボドパの減量によるwearing-off悪化のリスクと用量調整の必要性についての記述。

問 109-207(化学)

  1. Tipton KF, Boyce S, O’Sullivan J, Davey GP, Healy J. Monoamine oxidase: certainties and uncertainties. Curr Med Chem. 2004;11(15):1965-1982.

    • モノアミン酸化酵素(MAO)の反応機構およびFAD補酵素の役割についての記述。

  2. Nagatsu T. Progress in monoamine oxidase (MAO) research in relation to genetic engineering. Neurotoxicology. 2004;25(1-2):11-20.

    • MAOBによるドパミンの代謝反応に関する詳細な記述。

  3. PubChem Database: Dopamine (CID 681), Selegiline (CID 26757), Flavin-Adenine Dinucleotide (CID 643975).

    • 各化合物のIUPAC名および化学構造に関する情報提供。


以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?


大丈夫です。
完全攻略を目指せ!


はじめましょう。

薬剤師国家試験の薬学実践問題【複合問題】からMAO-B阻害 / セレギリン / 相互作用 / 中枢神経系副作用 / ドパミン / 酸化反応 / FADを論点とした問題です。


なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形で GPT4o & Copilot 、Gemini 2、または Grok 2 が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。

生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。

Here we go.


第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問206-207

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-206-207

Q. 64歳男性。身長168cm、体重62kg。血圧135/80mmHg。飲酒習慣あり。パーキンソン病及び高血圧症と診断され、処方1及び処方2の薬剤を服用中である。最近、パーキンソン病が進行し、wearing-off現象を頻回に起こすようになったため、処方3が追加となり、患者家族が薬局に処方箋を持参した。
(処方1)
レボドパ250mg・カルビドパ配合錠 1回1錠(1日3錠)|
1日3回|朝昼夕食後|14日分|
(処方2)
アムロジピン錠5mg|1回1錠(1日1錠)|
1日1回|朝食後|14日分|
(処方3)
セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠2.5mg 1回1錠(1日1錠)|
1日1回|朝食後|14日分|


実務

問 109-206|実務
Q. 処方3の薬剤の服用開始にあたり、薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. レボドパ製剤を1日3錠から1錠へ減量するように医師に提案する。
2. アムロジピン錠の中止を医師に提案する。
3. チーズ、ビール、赤ワインを大量に摂取した場合、血圧上昇を起こす可能性があることを患者家族に説明する。
4. 幻覚があらわれた場合、すぐに病院を受診するように患者家族に説明する。
5. wearing-off現象が改善したら、処方3を中止してよいことを患者家族に説明する。


Here:

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-206-207【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:MAO-B阻害 / セレギリン / 相互作用 / 中枢神経系副作用 / ドパミン / 酸化反応 |matsunoya


物理

問 109-207|化学
Q. ドパミンは、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)を補酵素としてモノアミン酸化酵素B(MAOB)により代謝される。この代謝反応は、以下の図に示す機構で進行すると考えられている。セレギリンはこの補酵素と共有結合を形成することでMAOBを不可逆的に阻害する。反応①の過程でドパミンの水素アは、セレギリンにおいては水素イに相当する。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、図中のFADの化学構造はRとして一部省略している。

第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問206-207

■選択肢
1. 反応①において、FADは還元剤として働く。
2. 反応②は、置換反応である。
3. 反応③において、カテコール骨格をもつイミンが生成する。
4. 反応④で生成する「代謝物」は、カテコール骨格をもつ第一級アミンである。
5. セレギリンは炭素ウで補酵素と共有結合を形成する。


Here:

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 109-206-207【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:MAO-B阻害 / セレギリン / 相互作用 / 中枢神経系副作用 / ドパミン / 酸化反応 |matsunoya


■■GPT4o


■問 109-206|実務
■論点|

この問題の論点は、セレギリンの服用に関する注意点と患者指導の適切な内容を特定することです。


■解説1|

チーズ、ビール、赤ワインを大量に摂取した場合、血圧上昇を起こす可能性があることを患者家族に説明する。(選択肢3)[正しい]

  • セレギリンは選択的MAO-B阻害薬であるが、非選択的MAO阻害作用を持つ可能性があるため、高用量ではチラミン(チーズや赤ワインなどに含まれる)による「チラミン反応(高血圧クリーゼ)」のリスクがある。

  • MAO(モノアミン酸化酵素)は、チラミンの代謝にも関与しており、これが阻害されるとノルアドレナリンの過剰分泌が起こり、血圧上昇を引き起こす。

  • そのため、チーズ、ビール、赤ワインなどチラミン含有食品の過剰摂取を避けるよう指導する必要がある。


幻覚があらわれた場合、すぐに病院を受診するように患者家族に説明する。(選択肢4)[正しい]

  • セレギリンの服用により、ドパミン濃度が上昇しすぎると、中枢神経系への過剰刺激により幻覚や妄想などの精神症状が生じる可能性がある。

  • 特に、高齢のパーキンソン病患者では幻覚が出やすいため、慎重なモニタリングが必要。

  • 患者本人では症状の自覚が難しいことがあるため、家族にも症状を観察してもらい、異常があればすぐに医療機関を受診するよう説明することが適切である。


■解説2|

チラミン反応とセレギリンの作用機序について

  • MAOにはMAO-AとMAO-Bの2種類があり、セレギリンは主にMAO-Bを阻害する。

  • 低用量(10mg/日以下)ではMAO-B選択的阻害作用を示すが、高用量ではMAO-Aも阻害する可能性がある。

  • MAO-Aの阻害により、チラミンの分解が抑制され、ノルアドレナリンの過剰放出が起こり、急激な血圧上昇が引き起こされる。

セレギリンの精神神経系副作用について

  • ドパミン濃度が過度に上昇すると、幻覚・妄想・興奮状態などの精神症状を引き起こす。

  • 特に、パーキンソン病患者では認知機能低下が併存することが多く、幻覚症状が顕著に出やすい。

  • ドパミン作動性薬剤(レボドパなど)との併用による相乗効果で幻覚のリスクが高まるため、慎重な観察が必要である。


■結論|

  • セレギリンの服用開始時には、チラミン含有食品の摂取制限や、幻覚などの副作用に関する適切な患者指導を行う必要がある。

  • したがって、選択肢3(チラミン反応への注意)と選択肢4(幻覚が出た際の対応)が正しい対応となる。


■補足|

レボドパ製剤を1日3錠から1錠へ減量するように医師に提案する。(選択肢1)[誤り]

  • セレギリンの追加はwearing-off現象の改善を目的としたものであり、レボドパの減量指示はない。

  • レボドパの急激な減量はパーキンソン症状の悪化を招くため、不適切である。

アムロジピン錠の中止を医師に提案する。(選択肢2)[誤り]

  • アムロジピンは高血圧治療のために処方されており、セレギリンの併用による特別な禁忌や相互作用はない。

  • 高血圧管理が重要であるため、根拠のない中止提案は不適切。

wearing-off現象が改善したら、処方3を中止してよいことを患者家族に説明する。(選択肢5)[誤り]

  • セレギリンの中止により再びwearing-off現象が再発する可能性がある。

  • 効果がある場合、継続が推奨されるため、中止の判断は医師が行うべきである。


■問 109-207|化学

■論点|

この問題の論点は、モノアミン酸化酵素B(MAO-B)によるドパミンの代謝機構と、セレギリンの作用機序を理解することです。


■解説1|

反応③において、カテコール骨格をもつイミンが生成する。(選択肢3)[正しい]

  • 反応③では、ドパミンのアミノ基(−NH₂)が酸化され、イミン(C=N結合)が形成される。

  • このとき、ドパミンはカテコール(1,2-ベンゼンジオール)構造を持っているため、生成物であるイミンもカテコール骨格を保持する。

  • このカテコールイミンは、さらに加水分解を受けて代謝産物(3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド)へと変化する。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

セレギリンは炭素ウで補酵素と共有結合を形成する。(選択肢5)[正しい]

  • セレギリンはMAO-Bの補酵素(FAD)と共有結合を形成することで、不可逆的に酵素を阻害する。

  • 図中のセレギリンの構造を見ると、「炭素ウ」はプロパルギル(-C≡C-)基に近接する炭素である。

  • プロパルギル基がMAO-Bのフラビン部分と反応し、共有結合を形成することで、MAO-Bの触媒活性を永久的に失わせる。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

■解説2|

モノアミン酸化酵素B(MAO-B)によるドパミンの代謝機構

  • MAO-Bは、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)を補酵素として用い、ドパミンの酸化反応を触媒する。

  • 反応①:
    FADがドパミンのアミノ基から水素(ア)を受け取り、FADH₂へと還元される。

  • 反応②:
    ドパミンのアミノ基が脱プロトン化し、イミン(C=N)が形成される。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note
  • 反応③:
    カテコール骨格をもつイミンが生成される。

  • 反応④:
    このイミンが加水分解され、カテコール骨格を持つアルデヒドが生成される(3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド)。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

セレギリンの不可逆的MAO-B阻害機構

  • セレギリンのプロパルギル基(-C≡C-)が、MAO-BのFADと反応し、共有結合を形成することで不可逆的な酵素阻害を起こす。

  • これにより、ドパミンの代謝が抑制され、脳内ドパミン濃度が上昇し、パーキンソン病の症状が改善される。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

■結論|

  • ドパミンの酸化反応において、カテコール骨格をもつイミンが生成するため、選択肢3は正しい。

  • セレギリンは不可逆的MAO-B阻害薬であり、補酵素FADと共有結合を形成するため、選択肢5は正しい。


■補足|

反応①において、FADは還元剤として働く。(選択肢1)[誤り]

  • FADは電子を受け取ることでFADH₂へと還元されるため、この反応では酸化剤として働く。

  • 還元剤は電子を供与する物質であるため、「FADが還元剤として働く」という記述は誤り。

問 109-206-207 論点解説|matsunoya_note

反応②は、置換反応である。(選択肢2)[誤り]

  • 反応②は、ドパミンのアミノ基の酸化による脱水素反応であり、典型的な酸化反応である。

  • 置換反応とは、ある原子や官能基が別の原子や官能基と置き換わる反応を指すが、この反応ではそのような置換は起こらない。

反応④で生成する「代謝物」は、カテコール骨格をもつ第一級アミンである。(選択肢4)[誤り]

  • 反応④で生成する代謝物は、「カテコール骨格を持つアルデヒド(3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド)」であり、第一級アミン(-NH₂基)ではない。

  • 第一級アミンを持つ化合物は、ドパミン(C₈H₁₁NO₂)そのものであるため、記述は誤り。

3,4-ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド(3,4-Dihydroxyphenylacetaldehyde, DOPAL)
Ref. https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Dihydroxyphenylacetaldehyde.png

必須問題の解説は、こちらからどうぞ。

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot|matsunoya (note.com)


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お疲れ様でした。
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では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。


第109回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問206-207

一般問題(薬学実践問題)


【物理・化学・生物、衛生/実務】

■複合問題|問 109-206-207

Q. 64歳男性。身長168cm、体重62kg。血圧135/80mmHg。飲酒習慣あり。パーキンソン病及び高血圧症と診断され、処方1及び処方2の薬剤を服用中である。最近、パーキンソン病が進行し、wearing-off現象を頻回に起こすようになったため、処方3が追加となり、患者家族が薬局に処方箋を持参した。
(処方1)
レボドパ250mg・カルビドパ配合錠 1回1錠(1日3錠)|
1日3回|朝昼夕食後|14日分|
(処方2)
アムロジピン錠5mg|1回1錠(1日1錠)|
1日1回|朝食後|14日分|
(処方3)
セレギリン塩酸塩口腔内崩壊錠2.5mg 1回1錠(1日1錠)|
1日1回|朝食後|14日分|


実務

問 109-206|実務
Q. 処方3の薬剤の服用開始にあたり、薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. レボドパ製剤を1日3錠から1錠へ減量するように医師に提案する。
2. アムロジピン錠の中止を医師に提案する。
3. チーズ、ビール、赤ワインを大量に摂取した場合、血圧上昇を起こす可能性があることを患者家族に説明する。
4. 幻覚があらわれた場合、すぐに病院を受診するように患者家族に説明する。
5. wearing-off現象が改善したら、処方3を中止してよいことを患者家族に説明する。


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物理

問 109-207|化学
Q. ドパミンは、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)を補酵素としてモノアミン酸化酵素B(MAOB)により代謝される。この代謝反応は、以下の図に示す機構で進行すると考えられている。セレギリンはこの補酵素と共有結合を形成することでMAOBを不可逆的に阻害する。反応①の過程でドパミンの水素アは、セレギリンにおいては水素イに相当する。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、図中のFADの化学構造はRとして一部省略している。

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■選択肢
1. 反応①において、FADは還元剤として働く。
2. 反応②は、置換反応である。
3. 反応③において、カテコール骨格をもつイミンが生成する。
4. 反応④で生成する「代謝物」は、カテコール骨格をもつ第一級アミンである。
5. セレギリンは炭素ウで補酵素と共有結合を形成する。


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