POMR連載①:問題志向型医療記録(POMR):米国における発展・限界・変革の全体像
導入
Lawrence Weedが1960年代に構想した問題志向型医療記録(POMR)は、米国の医療文書化の基盤となり、SOAP形式として世界中の医学教育に浸透した。 しかし半世紀を経た現在、多疾患併存(multimorbidity)への対応困難、ノートの肥大化(note bloat)、臨床医の文書作成負担という構造的課題が顕在化している。同時に、生成AIによるアンビエント臨床文書化(ambient clinical documentation)の急速な普及は、POMRのパラダイムそのものを変革する可能性を秘めている。本レポートは、シリーズ第①部として米国に焦点を当て、POMRの歴史的発展、構造的限界、保険・償還制度との相互作用、および新技術による変革の可能性を包括的に分析する。後続の国際比較(②)、医学教育(③)、多疾患併存(④)、日本の医療制度との関係(⑤)への接続点を意識しつつ、米国固有の要因がPOMRの発展をいかに形成したかを明らかにする。
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半ば常識となっている問題志向型医療記録(POMR)について、その米国における起源と日本を含む他国への普及過程、多疾患併存時代における課題に…
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