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「それって、御社でやってもらえるんですか?」と言われて気づいた、信頼を守るための“線引き”の話

「それって、御社でやってもらえるんですか?」

数年前、とあるクライアント様から何気なく投げかけられたこの一言に、私は正直ハッとしました。というのも、その内容は私の中では「対象外のつもり」だったことだったからです。

もちろん、相手に悪気はありません。むしろ「そこまでやってくれる会社だと思っていた」という、期待の表れでもあったと思います。

ただ、このとき強く感じたのは、お互いに悪気がなくても、前提がズレると簡単にすれ違いは起きるということでした。そして、その小さなすれ違いが、じわじわと信頼のズレにつながっていくこともあるんですよね。


保証・サポート範囲を明文化するだけで、関係性は変わる

結論から言うと、私がこの経験から学んだのは、「保証・サポート範囲は、きちんと明文化したほうがいい」という、とてもシンプルなことでした。

明文化すると、次のような変化が起きます。

  • お互いの認識が揃う

  • 問い合わせ対応がスムーズになる

  • 不安や不満が生まれにくくなる

よく「ルールを決めると窮屈になる」と言われることもありますが、実際にはその逆で、明文化は関係性を縛るためではなく、安心して付き合うための土台になると感じています。

「そこは対象外のつもりだった」当時の私の前提

当時の私は、

「そこまでやるのは別途相談だよな」
「これは契約範囲外だよな」

と、頭の中では判断基準を持っていました。

でも、その基準は私の中にしか存在していなかったんです。

なぜ明確に線引きできていなかったのか振り返ると、

  • 細かく言うと、冷たいと思われそう

  • 期待に応えたい気持ちが先に立っていた

  • トラブルになるほどのことではないと思っていた

そんな感情があった気がします。結果的に、相手の前提を確認することを後回しにしてしまっていたんですよね。

「丁寧に説明すれば伝わる」という思い込み

よくあるのが、

「ちゃんと説明したつもりだった」
「そのときは納得してくれていた」

というケースです。

でも実際には、

  • 時間が経つと記憶は薄れる

  • 人によって解釈が変わる

  • 担当者が変わると前提もリセットされる

こうしたことは、珍しくありません。

口頭やチャットでの説明は、その場では伝わっても、約束としては残りにくい。この事実を受け入れるようになってから、「丁寧に説明する」だけでは足りないと感じる場面が増えました。

私が実践している「保証・サポート範囲」明文化のステップ

そこで私が取り入れたのが、保証・サポート範囲の明文化です。といっても、難しいことはしていません。

実践しているのは、主に次のようなことです。

  • 対応する内容・しない内容を明記する

  • 回答までの目安時間をあらかじめ共有する

  • 保証対象外となる条件を先に伝える

  • 文書として残し、初期段階で必ず共有する

完璧な契約書を作ることが目的ではありません。「できること/できないことの線引き」を、相手が後から見返せる形で残すことを大切にしています。

明文化してから起きた、現場の変化と学び

明文化を始めてから、現場でははっきりとした変化がありました。

まず、問い合わせの内容が変わりました。

「これってやってもらえますか?」という確認が減り、「この範囲内で、こういう相談はできますか?」という、前提を共有した上での相談が増えたんです。

また、私自身の心理的な負担もかなり減りました。「どこまで対応すべきか」で悩む時間が少なくなり、落ち着いて対応できるようになりました。

結果として、関係性が安定し、継続的なお付き合いやご紹介につながるケースも増えたと感じています。

曖昧さをなくすことは、信頼を守ること

「丁寧に説明すれば伝わるはず」

以前の私は、そう思っていました。

でも今は、明文化して初めて、それは“約束”になると感じています。

すべてを完璧に決める必要はありません。まずはよく聞かれること、迷いがちな部分からで十分です。

みなさんのビジネスでは、「対応範囲」や「保証条件」は、どのように伝えていますか?曖昧なままになっている部分があれば、それを言葉にすることが、信頼を守る第一歩になるかもしれません。


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