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非エンジニアの採用広報担当が「スクラムフェス仙台」に飛び込んでみたら、チームを育てる極意に出会った話

こんにちは!メンバーズBLOG編集部の谷貝です。
先日、開催された「スクラムフェス仙台2026」に初参加してきました。
「スクラムフェス」といえば、アジャイル開発やスクラムの実践者たちが集う、エンジニア中心のコミュニティ。エンジニア経験のない非エンジニアの私がなぜその未知の世界に飛び込んだかというと、チームリーダーになったことをきっかけに「1on1の充実」や「メンバーとの対話」「チームを良くして会社に貢献したい」という想いが強くなっていたタイミングで、社内のスクラムエバンジェリストチーム(通称SET)所属でスクラムマスターの小島さん、新岡さんに背中を押してもらったからです。
「エンジニア特有の会話や専門的な話についていけなかったらどうしよう…」という不安もありましたが、「難しい専門用語だけではなく、ワークショップを通じて体で体験して学びたい!」と思い、参加してきました。
今回は、そこで得たチーム作りの大きな気づきについて、レポートとしてまとめました。


"Let's自己開示!"なチームを作るには?人生をふりかえるワークでお互いの価値観を知ろう!

最初に体験したのは、チームメンバー同士の相互理解を深めるためのワークショップです。
私の所属する採用広報Gは、現在8名のチームです。(2026年7月現在)
毎日の朝会・夕会でタスクを共有し、意識的に雑談の時間を設けているので、コミュニケーションがとりやすい文化は比較的根付いていると思っています。日々の雑談からメンバーの価値観やバックボーンが垣間見えることも多く、それが業務での強み発見や実際の動きに活きることも多々あります。

このワークショップでは、まさにその「価値観の深掘り」を構造的に体験することができました。

1テーブル4人で座り、いよいよワークショップがスタート。このテーブルのメンバーと、このあとお互いの人生を深く振り返ることになります。

たった3つの丸から見えてくる、それぞれの個性

1テーブル4人の和やかな雰囲気の中、ワークはA4コピー用紙に「過去・現在・未来」を表す3つの丸を自由に描くところからスタートしました。
この丸の書き方は「サークルテスト」という心理テストのようなタイプに分けられるそうで、大きく「原子型」「包含型」「交わり型」「複合型」に分かれます。ちなみに独立した丸を3つ描いた私は「原子型」でした。
丸の描き方にも人それぞれ個性が出ていてとても興味深かったです。

▼詳しい解説はワークショップを担当されたHaradyさんのnoteに詳しく載っています。

モチベーショングラフで深まる対話

続いて、自分のキャリアを振り返る「モチベーショングラフ」を書き、テーブル内でシェアしました。
自分のこれまでのキャリアを振り返る機会もなかなかないので、思い出しながら書いてみました。自分のキャリアを話すと、テーブルの他の方から色々と深掘りの質問やリアクションが飛んできて、自然と話すことに抵抗がなくなっていました。

このワークショップからの学び

この体験を通じて、いくつか大切な気づきがありました。
まず、このワークを会社に持ち帰ってやることをイメージしたときに、何より大切なのは「何を話しても受け止めてもらえる」という場の雰囲気(心理的安全性)だということです。単にワークの手順を進めるだけでなく、その空気感があって初めて深い自己開示が生まれるのだと体感しました。
また、私は普段広報として取材をすることが多く、相手に本音を話してもらうために「まずは自分から意識的に自己開示する」ことを大切にしてきました。今回のワークで、周りのリアクションによって自分の心が解きほぐれていくプロセスを体験し、「自分のこれまでのアプローチは間違っていなかったのかも」と、答え合わせができたような嬉しい気持ちになり、自信を持てました。
チームメンバーが増えたタイミング(まさに私のチームもそうです)だからこそ、お互いの理解を深めるために、ぜひ持ち帰って実践したいワークです。

同じテーブルの人たちと書いたこのワークの感想

チームの鏡になる—自分の癖を知ると、チームのパターンが見えてくる

2つ目は、チームの関係性やコミュニケーションのパターンについて考えるワークショップです。
チームは色々な性格や得意を持つ人が集まってできています。日々のコミュニケーションの中で、こちらから投げかける話に対して、相手の感じ方やリアクションも様々です。そして、どんなに良いチームであっても、関係性の中で「毒素」(※)が出てしまうタイミングがあります。
ここでの「毒素」とは、人間関係やコミュニケーションを悪化させ、チームの関係性を壊してしまうようなネガティブな言動や反応のことを指しています。

※ 参加者としての私の理解なのでもし解釈に誤りがあればすみません。

ワークショップでは、4つの毒素が紹介されました。

・非難 攻撃的な態度になってしまう
防御 責任から逃れようと話しをそらす
侮辱 敵意のある噂や相手に嫌味を言ったりする
無視/逃避 消極的で回避したり丸投げする

例えば、チーム内に「防御(例:指摘に対して「でも」「だって」と言い訳をしてしまうなど)」の毒素を得意とするメンバーがいるとします。その際、こちらが「いや、そうじゃなくて…」と正論で追い詰めてしまうと、相手はさらに防御の壁を高くしてしまいます。 そこに対する対処(解毒)としては、まずは「確かにあの時は〇〇が厳しかったよね」と相手の言い分を受け止めたり、「私の事前の共有も不足していたかもしれないね」と自らも一部の責任を引き受ける姿勢を示したりすることが有効です。こちらから歩み寄り、安全な場を作ることで、相手の防御の壁がスッと下がり、建設的な対話へと向かうことができます。

自分自身のこれまでのコミュニケーションを振り返ると、「自分も無意識のうちに毒素を出してしまっていたな……」と、思わず耳が痛くなりました。特に、チームを良くしたいと焦っているときや心に余裕がないときほど、ついつい正論で相手を追い詰めてしまったり、耳が痛い指摘をされたときに自分を守ろうと言い訳を重ねてしまったり。そんな、これまでのちょっとした経験が頭をよぎり、一人でこっそり反省していました。

「あなたの得意な毒素は?」という問いかけ

それぞれの毒素がどういう振る舞いをしがちで、自分はどれに当てはまるのかを考える中で、印象的だったのが「あなたの得意な毒素は?」という問いかけでした。

毒素を「普段出してしまう悪いもの」としてではなく、「得意な」という表現に変換して表現されていたことがとても新鮮でした。その表現のおかげで、決して悪いこと(責められるべきこと)ではないのだと少し安心できました。

ここで言う「得意」とは、自慢できることという意味ではなく、「ストレスを感じたり、自分に都合の悪い状況になったりしたときに、無意識のうちにやってしまうお決まりの防衛パターン」ということです。長年かけて身につけてしまった、自分を守るための自動反射スイッチのようなものですね。

例えば、先ほど例に出した「防御」が得意な状態というのは、ちょっとした指摘やフィードバックを受けた瞬間に、頭の中でディフェンス用のシールドが瞬時に立ち上がる状態を指します。相手の言葉を最後まで受け止める前に、「でも、あのときは〇〇だったから」「だって、他に方法がなくて」と、自分を正当化するための完璧な言い訳や反論が、スラスラと口から出てきてしまう。これが、いわば「防御の達人(=得意)」になっている状態です。

自分の得意な毒素の裏側にある心の動きや信念を深掘りすることで、自分の行動や発言の傾向だけでなく、他の人が得意とする毒素への対処法も見えてきました。

「今の気持ちを身体で表現する」というユニークなチェックイン。最初はちょっと照れましたが、体を使うことで一気に場の緊張がほぐれました!

このワークショップからの学び

ここで学んだのは、毒素は関係性の中で自然と発生してしまうことがあっても、伝え方の工夫や、相手を受け入れる姿勢をこちらが示すことで、ちゃんと対処(解毒)できるということです。
ワークを受けながら、実際のチームメンバーの顔を思い浮かべていました。「あの時、このように振る舞えていたらな」という反省や、「逆にあのシーンが上手くいったのは、このやり方ができていたからなんだ!」という発見があり、自分自身の過去の振る舞いをリアルに振り返る、とてもいい時間になりました。

まとめ

参加する前は、「エンジニア経験のない自分がエンジニアコミュニティに入ることで、上手く馴染めるのだろうか」と不安な気持ちもありました。
しかし実際に飛び込んでみると、スクラムの世界はとてもオープンで、心理的安全性の高い環境でした。初対面の私にも皆さんが温かく話しかけてくださり、組織の悩みにも耳を傾けて相談に乗っていただくなど、本当にたくさんの刺激と学びをもらいました。
今回私は、ワークショップを中心に参加しましたが、キーノートやトークセッションがあり、そこからもたくさんの気づきや新しい視点を得ることができました。また、懇親会での交流もとても楽しめました。
体験した「自己開示の場作り」や「関係性への対処法(解毒)」を、まずは自分のチームに持ち帰り、メンバーがより良く動いていけるようなチームを育てていきたいと思います。
現地でお話しさせていただいた皆さん、本当にありがとうございました!