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イチオシのコミック『ふしぎの国のバード』

昨日、はじめての note 記事を書きました。

毎日必ず1記事書く・・・のは無理にしても、日をあけずに書き続ける努力をしないと続かなそうなので、できるだけ毎日書いてみようと思います。

ちょうど「連続投稿チャレンジ」が開催されているようなので、そのお題に沿って1つ、「私のイチオシ」について書いてみたいと思います。

「私のイチオシ」はたくさんあるのですが、今日はイチオシのコミックを紹介します。それは、『ふしぎの国のバード』という作品です。

第1巻の発売は2015年、昨年末に12巻が発売されたので、連載が始まって大分経っています。私は11巻が出た時にこの本に出会いました。
それまでこの本の存在を知らなかったことをとても残念に思いました。
もっと早くに出会いたかった!

日本史や文化史、民俗史に興味がある人には、とても楽しめる内容になっているのではないかと思いますが、歴史に特に興味がない人にも、とても分かりやすい内容になっています。
また、個人的には、通訳(学習)者、翻訳(学習)者にも、考えさせられるところがある作品なのではないかと思います。

もう、ここで説明するよりもとにかく「読んでみて!!」と言いたいところですが、それもあんまりなので、簡単に紹介させていただきたいと思います。

簡単というわりには少し長くなってしまうのですが、その長さは私の推しの強さのあらわれだと思っていただければ(笑)

ざっくりあらすじ

時は明治初期。
イギリスの女性冒険家イザベラ・バード(実在の人物)が日本人の通訳を連れて、横浜から蝦夷まで旅をする物語です。

奥州街道のように拓かれた道を行くのではなく、道なき道を通って日光⇒新潟⇒秋田⇒青森を経由し、蝦夷地へ向かうという、前代未聞の旅でした。
(11巻がちょうど蝦夷に着いたところあたり、12巻ではアイヌの村の様子が描かれています。)

当時の日本では外国人の立ち入りは限られたところだけしか認められていなかった上に、政府でさえあまり把握できていないような未踏の地をわざわざ選んで旅をするなど、とても考えられないことでした。相当危険な旅で、ましてや、蝦夷まで行くとは、なかなかできることではありません。

この冒険の目的は、開国により文明開化が進み、失われつつある日本の江戸文化を記録すること。江戸から離れれば離れるほど、開国の影響を受けていない、日本独自の文化が残されているのではないか・・。そんなふうに考え、バードは旅を進めながら各地の人々の様子や生活を綴っていきます。

国内を無制限に移動することを許可する旅券(当時外国人が立ち入れるところは限られていたので)を取りつけ、流ちょうな英語を操る通訳を連れ、蝦夷地のアイヌの集落を目指して旅へと出発します・・。

ざっくりみどころ

学校で学ぶ歴史は政治史・経済史、文化史は宮廷や都の町人の文化が中心となりますが、その範囲には入らない、地方の文化があったはずです。
でも、意外とそういう面は見過ごされがち。

為政者側から見ると一見野蛮と思われる民衆の行動や文化にも、そのコミュニティを維持していくためには必要なものであったり、意味のあるものだったりする。教会の鐘の音や、今ではクサいと思うような匂いにさえも歴史がある・・・。そんな観点で歴史を紐解いていくようなフランス民衆史を大学時代に学んだことがあります。

こういう歴史はものすごく面白いと思うのですが、なかなか文献として残っていなかったりして、今となってはよくわからなかったり、残っていたとしても一般には広く知られていないものもたくさんあると思います。

文明開化により、日本がどのように近代化に向けて歩んでいったかということは多くの資料が残っているので、教科書レベルで誰もが知っています。
ただ、それ以前の民衆の生活や文化がどんなもので、そういったものが明治時代にどのように消えて行ったのかということは、思ったよりも資料が残っていないようですし、一般的にもあまり知られていませんよね。

というか、特に近代の日本については、日本側の記録には残っていなくて今となってはよくわからないけれど、「当時の外国人が見た日本」の記録を通じてわかることが、かなりたくさんあるのではないかと思います。
その意味でも、このイザベラバードの記録は、当時の日本を知る資料としては、ものすごく貴重なものだと思います。

このマンガがなければわからなかったかもしれない当時の日本の様子が、本当に興味深く描かれています。


この旅になくてはならないのは、通訳、伊藤鶴吉=イト(実在の人物)の存在。
現地の人から直接話を聞き、それを正確にバードに伝えるには、相当の英語力が必要だったはず。

通訳を探す段階で、当時まともな英語を話せる日本人がどれだけ貴重な存在だったかがわかるエピソードも登場します。(まともじゃない英語・・についても記載があり、それがとても面白かったのでぜひ近いうちに調べてみようかと思っています。)

このイトが、旅の途中で日記を英語と日本語の両方で書いていたり、英単語の用法を質問したりと、英語力の向上のために陰ながら努力を続ける姿や、「通訳とは?」と考えさせられるような場面もたびたび出てきます。
翻訳(や通訳)に携わる人にとっては、そのあたりもちょっとした見どころになるのではないかなと思ったりしました。

次の洋書リーディングの題材に

マンガでは万人が面白く感じるように脚色されていたり、キャラが際立つようになっているものも多くありますが、この作品では、当時の風習や生活に関して、「嘘は書かないようにしている」そうです。

また、当時西洋人が書いたものでは、日本人を差別的に見たものが多い中、イザベラ・バードは偏見や差別が比較的少なかった方らしく、割と中立的な立場から観察していたようです。

どこまでがフィクションで、どこまでが創作なのか、マンガに書かれていない記載にはどんな内容が含まれているのか、それがとても気になります。

そういうわけで、このマンガの原作になった洋書も探してみたので、後日改めてその作品についても書いてみたいと思います。

#私のイチオシ

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