立秋の過ごし方|人生の秋は、40代・50代かもしれません【アーユルヴェーダ】
Podcast「月あかりの台所」第35夜では、
アーユルヴェーダの「立秋」についてお話ししました。
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今回は、季節の秋と、人生の秋のお話です。
書きながら、この2つが不思議な重なり方をしていることに気づきました。
よかったら、最後までお付き合いください。
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今日は立秋。でも、日差しが痛い
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今日は立秋です。
暦の上では、今日から秋。
……と言われても、ですよね。
日本各地で最高気温が40度を超えています。
日差しが痛い。
日傘をさしていても、肌が痛い。
じっとりする暑さというより、熱風の中を歩いているような感じです。
これのどこが秋なんだろう、と思います。
でも「立秋」という文字を見て、はっとしました。
秋。
実りの秋です。
種をまいて、育てて、ようやく収穫する時期。
一年の中で、いちばん大切な季節かもしれない、と思ったんです。
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暦の区切りと、体の実感がずれるのは自然なこと
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第32夜で、土用のお話をしました。
季節の変わり目の18日間のことで、アーユルヴェーダでは「リチュサンディ」——季節の継ぎ目の時間、と呼ばれる時期です。
そのとき、こんなふうにお話ししました。
夏はピッタが最高潮に達しながら、秋のヴァータへと移っていく。
ピッタは火と水の性質を持つエネルギーで、熱・鋭さ・消化・変換の力を持っています。
ヴァータは風と空の性質。軽やかさ・動き・乾きの力です。
——ただ、あれはかなり簡単にした説明でした。
実は、もう少し複雑なんです。
アーユルヴェーダには「リトゥチャルヤ」という、季節ごとの過ごし方の考え方があります。
そこでは、一年を6つに分けます。
春・夏・雨季・秋・初冬・晩冬。
四季ではなく、六季なんですね。
そして、この中の「秋」——サンスクリット語でシャラッドと呼ばれる時期は、ピッタが優勢とされています。
ヴァータが強まるのは、雨季から初冬にかけて。
つまり、秋に入った瞬間からヴァータになるわけではないんです。
——ここ、けっこう大事なところだと思っていて。
暦の上では、今日から秋。
でも体感は、まだ完全に夏です。
そしてアーユルヴェーダの区分で見ても、この時期はまだピッタが色濃く残っている。
暦の区切りと、実際の状態は、そもそも一致しない。
そういうものなんですよね。
だから「立秋なのに暑い」は、おかしなことではないんです。
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人生にも、秋がある
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ここからが、今日お話ししたかったことです。
アーユルヴェーダには、人の一生をドーシャで区切る考え方もあります。
・0〜30歳ごろ カパ期
・30〜60歳ごろ ピッタ期
・60歳以降 ヴァータ期
カパは、水と土の性質。体をつくり、蓄えていく時期です。
そして、さっき出てきたピッタとヴァータが、ここにも出てきます。
働いて、動いて、変換していくピッタの時期。
軽くなって、手放していくヴァータの時期。
——ここで、気づいたことがあります。
40代・50代というのは、ピッタ期の後半にあたります。
つまり、ヴァータ期への移行が近づいている時期。
季節でいえば、ちょうど今なんですよね。
夏の終わりから、秋へ。
ピッタから、ヴァータへ。
季節の秋と、人生の秋。
同じ移行が、同じ形で起きている気がします。
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洋服を選ぶ基準が、変わっていた
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自分のことで言うと、40代は、がむしゃらに走れていました。
とにかく動いていた時期です。
それが、50代に入ってから、だんだん自分に意識が向くようになりました。
いちばん分かりやすいのは、洋服です。
以前は、選ぶ基準が外にありました。
これを着ていたら、かわいいと言われる。
似合うと言われる。
おしゃれだと思われる。
そういうことが基準でした。
ネットショッピングで、毎日のようにぽちぽち買い物をして、毎日のように宅配便が届く。
そんな状態だったんです。
でも今は、違います。
外側にお金をかけるより、自分自身にお金をかけたくなりました。
学ぶこと。経験すること。自分をメンテナンスすること。
洋服も、周りの評価やブランドかどうかは関係なくなりました。
身につけていて、自分が気持ちがいいか。
自分がそうしたいか。
基準が、内側に移ったんですよね。
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気づいたら、変わっていた
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ここで、ひとつ書いておきたいことがあります。
この変化、「どうしよう」と迷いながら切り替えたわけではないんです。
葛藤した記憶もありません。
外側への興味が、自然になくなっていった。
そういう感覚でした。
——これ、さっきの季節の話と同じですよね。
暦の区切りがあっても、その日を境にスパッと変わるわけではない。
じわじわと、混ざりながら進んでいく。
人生の移行も、たぶん同じなんですよね。
「40代・50代が人生の秋」と書きましたが、誕生日を迎えた瞬間に切り替わるわけではありません。
グラデーションで、少しずつ。
気づいたら、変わっていた。
移行というのは、そういうものなのかもしれないです。
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秋は、どんどん短くなっている
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ただ、ひとつ気になっていることがあります。
秋が、短くなっていませんか。
暑い暑いと言っているうちに、気がついたら寒くなっている。
秋らしい秋を味わう間もなく、冬が来る。
駆け抜けるように、過ぎていく。
——人生の秋も、そうなのかもしれません。
40代・50代は、いちばん忙しい時期でもあります。
仕事も、家のことも、親のことも。
実りの季節のはずなのに、収穫している実感がないまま、通り過ぎてしまう。
もったいないな、と思うんです。
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だからこそ、整える
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秋の過ごし方として、アーユルヴェーダではこんなことが言われています。
・夏に溜めた熱を、持ち越さない
・乾燥に気をつける(オイルを使う、温かいものを摂る)
・規則正しいリズムを保つ
・急がない、地に足をつける
ヴァータは、放っておくと散らばっていく性質を持っています。
だから、意識して落ち着かせる必要があるんですよね。
——これ、人生の秋にも、そのまま当てはまりますよね。
40代・50代で、無理をして走り続けると、そのまま散らばっていってしまう。
頑張ることで乗り切ろうとするのではなく、整えることで進んでいく。
移行期に必要なのは、たぶんそちらなんですよね。
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さいごに
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「心身のゆらぎをヴェーダで整える」
これは、私が発信の軸にしている言葉です。
ゆらぐことは、悪いことではないと思っています。
季節が変わるとき、体は必ず揺らぐ。
人生のステージが変わるときも、たぶん同じ。
ただ、揺らいだままにしておくと、散らばってしまう。
だから、整える。
秋を、駆け足で通り過ぎないように。
あなたにとっての「実りの秋」は、今、どのあたりでしょうか。
最後まで読んでくださって、ありがとうございます。
次回は月曜日、インド占星術のお話です。
私のホロスコープの8ハウス——他者との共有財産・断絶・変容のハウスを読んでいきます。
いよいよ、佳境です🌿
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