気を付けよう!和製英語①:「ファイト!」
動物の比喩シリーズを⑩番でいったん終えたので、
次のなま英語シリーズどうしようかな~、と考え・・・
次のシリーズは、『気を付けよう!和製英語』
第1回目は、「ファイト!」です。
日本では誰もが知る、大正製薬の疲労回復ドリンク・リポビタンDの印象的なCMの掛け声です。このCMのおかげで、「ファイト!」は「頑張れ!」という応援の代名詞のように感じられますが、この掛け声を英語で応援をするつもりでそのまま「Fight!」と使うと、ちょっと違います。
もし、「ファイト!一発!」のCMが海外で放送されたら?
あの有名なリポビタンDのCMシーン。職場やスポーツで疲れた人が商品を
飲み干し、「ファイト!」「一発!」と気合を入れて再びフィールドに
飛び出していきます。日本では「頑張れ!さあ行くぞ!」という前向きな
エネルギーに満ちたシーンです。
しかし、英語で「Fight!」と言うと、それは「戦え!」「喧嘩しろ!」
という、身体的な闘争を直接煽る、攻撃的で乱暴な命令形になります。
疲れた会社員や選手がドリンクを飲んだ後、突然「喧嘩しろ!」
と叫びだす滑稽で不可解なCMになってしまいます。
「一発!」という言葉も、英語の「One shot!」には「一撃」「(銃などの)一発」という意味が強く、文脈によっては暴力的な印象を与えかねません。日本のCMが伝えたい「活力を与える」という核心のメッセージは、
残念ながら完全に失われることになってしまうかもしれません。
なぜ日本で「ファイト」が応援のかけ声になったのか?
この背景には、言葉の輸入の歴史と日本の文化的文脈があります。
英語の「Fight!」は「物理的な闘い」という意味が前面に立ち、
「がんばって!」という励ましのニュアンスでは使われません。
外来語としての輸入:「ファイト」は英語の「fight」から来ています。
戦う、奮闘するという「困難に立ち向かって闘う精神」 という核心的な
意味が、まず日本語に取り込まれました。
文化的フィルターを通して変容:日本語では、その「闘う精神」の部分が
強く抽出され、「頑張る気持ち」「闘志」 という前向きで応援に適した
ニュアンスに変化しました。また、日本語の「頑張れ」という言葉自体が、仕事(=戦場?)やスポーツから受験まで幅広く使われる万能な応援語
であることも影響しています。
省略と定型句化:英語のフレーズ「Fight!」をそのまま掛け声として
使い始め、リポビタンDのCMのように、テレビを通じて全国に広まった
ことで、この使われ方がすっかり定着しました。
英語での正しい使い方
では、英語では、がんばって!の応援を
どのようにすればいいのでしょうか?
シチュエーションに合わせた、自然な英語の応援フレーズを紹介します。
試合やチャレンジをする場面で(個人・チームに向けて)
● Go!
● You can do it!
● Good luck!
● Let's go, [名前/チーム名]!
会話例:
A: My tennis match is in 10 minutes. (10分後にテニスの試合なんだ。)
B: Good luck! You've got this! (頑張って!君ならできるよ!)
これから何か挑戦する人に向けて(試験、プレゼンなど)
● Good luck!
● Do your best!
会話例:
A: I'm so nervous about my presentation. (私、このプレゼン、すごく緊張しているんだ。)
B: You'll be great! Just do your best. (うまくいくよ!ベストを尽くしてみて。)
補足:「Fight」の正しい英語での使い方
英語の「fight」は、「(困難や病気などに)立ち向かう」という意味で、
文章の中で使います。応援フレーズとして使う時は、命令形の「Fight!」
ではなく、文章の中で、そして、何に立ち向かうのかの対象を明確にした形で言います。
Fight against your illness! (病気に対して闘って!)
Let's fight for our dreams! (私たちの夢のために戦おう(=困難に立ち向かおう)!)
日本語の「がんばって!」は、
「Good luck!」や「Go!」のような声掛けになります。
Moto sonさんのこちらの記事も、とても興味深かったので、ぜひ☟
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