滝に打たれたい夜の話
7月4日は滝修行の日だそうだ。数字の7を流れ落ちる滝に、4を滝に打たれる人の横姿に見立てたらしい。言われてみれば、たしかにそう見える。見立てた人は、いい目を持っている。


この蒸し暑さである。滝に打たれたら心が洗われるだろうなあ、とぼんやり憧れていたら、神様に現実を教えられた。水は落ちてくる間にどんどん重くなる。洗われるのは心より先に、肩。
考えてみれば、憧れというのはだいたい、痛みの部分を省略してできている。滝行に限らず、引っ越しでも転職でも、遠くから眺めているうちが一番きれいだ。近づくと、肩に当たる。
それと、いい滝にはたいてい先約がいるらしい。誰なのかは、聞かないでおいた。
今夜のところは、冷たいのは冷酒だけで十分である。
*漫画は新宇佐美式六号で描きました。
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