保護してごめんね 後編
はじめの頃は環境が変わって夜泣きするかもしれないと言われたが、夜泣きは日に日にひどく、最初はゲージに入れるとき、ウーとは言うが、シャーとは言わなかったのに、ゲージの扉だけでシャー、怖い顔してこちらをみる。
ゲージがよくなかったせいもあるとは思うが、慣れるどころか日に日に嫌われているように感じる。もちろん寝不足。
良かれと思って保護したものの、外にお友だちだかパートナーだかしらないが、仲良しのコがいて、白猫さんを探しているのだろうか。
庭に来ていたときよりも、ボランティアさんから聞いていた白猫さんの様子よりも、どう見ても、居心地がわるそうに見える。
誰か外に仲良しのコがいたなら、外に戻してあげた方がいい気になって、ボランティアさんにLINEしてみた。
以前にも夜泣きがひどいコの里親さんから、いますぐ引き取りに来ないなら外に出すと言われたことがあります。外に戻すなら早い方がいいので、今日、手伝ってもらえますかと返事がきた。
いますぐ引き取りに来ないなら外に出すと言われたこのコは、その後、ボランティアさんの家で、みんなの面倒をよく見る猫さんになっていた。つまり、すぐに引き取りに行ったということだ。
我が家の庭に現われたモフモフ猫さんも、病院に連れて行ってもらったら、一度、家に入れたら、外に戻すのはかわいそうだからとそのまま自分の家に入れ、ハチワレ猫さんま私たちは会わせてもらえなかった。モフモフ猫さんの心配をしていたハチワレ猫さんには悲劇でしかなかった。この話も追々書きたい。
それなのに、白猫さんには、戻すなら早い方がいい、今日、手伝ってもらえますか、耳とボランティアさんの神経を疑った。腹が立ち、そのままLINEをスルーした。もちろん、白猫さんは私が様子を見るつもりで。
私がLINEをスルーしていたら、ボランティアさんから家族に連絡が入った。
手に負えないようであれば、自分が引き取りますので遠慮なく言ってください。
一晩、徹夜するつもりで、白猫さんの夜泣きに付き合った。そばを離れると鳴く、かといってのぞくと怒る。ゲージから出せと大暴れ。そのゲージの品質が粗悪だったの大暴れするとエサ箱がひっくり返って、水もこぼれる。
あれやこれや試行錯誤するものの、水もごはんも十分とは言い難い。トイレだけは、きちんとしているのが救いだ。
ボランティアさんに戻すことにして、ボランティアさん家にケージを組み立てるお手伝いに行った。
ボランティアさんが、あのコは外の方がよかったかもねと言った。
一瞬、戻していいのか、不安と疑問が頭の中をよぎりながら、ケージを組み立てた。メーカーの異なるケージの残ったパーツを組みあわせてつくった。ボランティアさん家にも15匹くらいいる。超ビビリな白猫さんの居心地がいいとは思えない。だけど、この1週間、リラックスしている姿を見たことがない。慣れたら、リラックスできるかな。
白猫さん、保護しなければよかった。
まだ部屋にいる白猫さんに、ごめんねと声をかける。庭にこわごわ来ながらも、窓越しにリラックスしていた白猫さんの姿と顔が浮かぶ。外の方がよかったね。
保護してごめんね。
白猫さんに申し訳ない気持ちと後悔しかない。
白猫さんは、明日、ボランティアさん家に戻る予定だ。
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