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フリーザに冷麦、素麺で縄跳び?夫の寝言に沼って8年が過ぎた

「おい、地球壊すなよ!フリーザ!冷麦やるからさ。昨日食べて美味かったんや。俺の冷麦半分やるから、地球壊さないで」

 フリーザといえば、鳥山明さんの名作「ドラゴンボール(フリーザ編)」登場する敵キャラである。宇宙で悪の侵略を繰り返してきた悪の帝王フリーザは、シリーズ屈指の悪役として名を轟かせている。

 フリーザの名セリフといえば「わたしの戦闘力は530,000です」が有名だ。

 スーパーサイヤ人の孫悟空が恐れを感じていたフリーザが、はたして冷麦ひとつで大人しくしてくれるのだろうか。そんな訳あるはずがない。ではこの台詞は、いったい誰のものなのか。

 実はこの台詞、夫の寝言である。寝言の内容が気になり「どんな夢を見たの?」と確認すると「飴ちゃん貰ったよ」と一言。

 夫によると、夢の中で冷麦を半分フリーザにあげたら、なぜか飴をもらって和解したらしい。ひょっとするとフリーザへの攻撃には、かめはめ波より冷麦が有効だったのか。

 このように、夫はいつも支離滅裂な夢を見ては、大きな声で寝言をいう。寝言といえばゴニョゴニョといった小声のイメージがあるが、彼の場合は普段の声より大きい。その声で目が覚めたことも一度二度ではない。

 本来なら「大きな寝言を話す夫」というのは、人の睡眠を脅かすという意味でも迷惑な存在なのかもしれない。けれど私の場合、夫の寝言があまりに面白過ぎるので、迷惑どころか沼ってしまったのである。

 夫と結婚して8年目。寝言は年々、面白さが増すばかり。最初のうちは「何をごちゃごちゃ言っているのだろう?」と思っていたが、隣で聞いているうちに寝言の支離滅裂ぶりと、独特の世界観が面白過ぎて、気づけば虜になってしまったのである。

 この面白さを独り占めしてはいけない。世間に広めたい。混沌とした世の中に、クスリと笑えるネタを提供したい。そうすれば、世界はもっと明るくなるはずだ。

 そう感じた私は、数年前から夫の寝言で面白いものがあれば、忘れないうちにX(旧Twitter)へ投稿している。(※夫は相互フォロワーなので、周知の上)

 これもある意味、一種の推し活だろうか。

 Xユーザーの方で、「みくまゆたんの夫の歴代名セリフ集ならぬ、名寝言集」をチェックしたい方は、ワード検索から「みくまゆたん 夫 寝言」でぜひ調べてみてほしい。

↑他にも色んな寝言を投稿している。こちらはアンパンマンの悪口を言われてキレてる夫の寝言である。

 今度は一体、どんな寝言を呟く……いや話すのか。夫がウトウトと眠りにつくなり、ワクワクが止まらない。

 今回の記事では、夫の寝言のなかでもとくに面白かったor心に響いた寝言ランキングを、私目線で紹介する。

10位 「ピッザではありません。ピッツァです」

 第10位は、「ピッザではありません。ピッツァです」という寝言。

 数年前の寝言ではあるが、妙に「ピッツァ」の発音が良かったことだけは覚えている。

 正直、ピッザでもピッツァでもどっちでもいい。そもそも、普段は言葉の言い方に対して、そこまでこだわる人でもなかったはず。

 夢の中では「本性(実は言い回しにこだわりがあるなど)」を見せているのだろうか。謎は深まるばかりである。

9位 「売り上げが気になるんですよね〜。もうちょっと頑張ってもらわないといけません」

 第9位は、売り上げを気にしている寝言である。夫によると観光地で新作の団子を作って、お客さんを呼び込むために頑張ってる夢を見たらしい。そういえば、過去に前世占い師から「あなたの夫は、前世で商人でした」と言われたことがある。夢の世界で、夫は前世に戻っていたのかも。

第8位 「えー、なんでそんな食わなあかんの〜。20本なんて、食べられる訳ないやん。バナナ20本は無理やに」

 第8位は、夢の中でバナナを20本食べさせられる夢である。8位にした理由は、普段「あ〜、コロッケが食べたいなぁ」という寝言が多いのに、この日はなぜか珍しくバナナだったから。

 夫がバナナを食べてる姿を見たことがあまりないので、「えっ、バナナ好きだったの?」と驚いた記憶がある。意外性があったので、私の中でランキング8位にした。

第7位 「ちょっとー!何やってるのもう。そんなことして地球滅びても知らんよ」の後に「あー、ウニ食いてぇなぁ。ソフトクリーム食いてぇ。抹茶かき氷食いてぇな」という寝言が続く

 この寝言を、第7位にした理由。地球が滅びそうなほどの緊急事態なのに、食べ物を気にしているところがツボにハマったから。夫は地球が最後の日でも「ウニ食いてぇ」と呑気に呟いているかもしれない。

第6位 「りんご ごりら らっぱ ぱんつ 掴むのはとうふ」

 第6位は、1人で謎のしりとりをしていた夫の寝言。「ぱんつ」まではしりとりになっていたのに、最後の「掴むのはとうふ」がまったくしりとりになっていないことと、謎のセリフすぎて気になってしまう。

 豆腐は柔らかいので、掴むのは実に難しい。最後にしりとり以上の難問を、自らぶっ込んでいたのだろうか。

第5位 「こんな地図で行ける訳ねぇだろっ!なんなんだよっ!」

 「なんだよ!どうしてなんだよっ!」と寝言で発狂してた夫。夢の内容が気になり、朝どんな夢を見てたのか聞いてみると、仕事で地図を渡され「ここに行ってください」と言われたらしい。

 その地図は、日本地図の上に「・」が乱雑に書かれており、そこに矢印で「ここ」と書かれた適当なものだったとか。どれくらい適当な地図だったのかを私に理解して欲しかったらしく、夫は朝起きるなり夢に出てきた地図を書いてくれた。

夫が描いた地図

 地図を渡された瞬間「こんな地図で行ける訳ねぇだろっ!なんなんだよっ!」とキレてたそうだ。どうしたら、そんな愉快な夢を見れるんだろうか。

第4位 「僕と一緒に仙道さんを倒そうな」

 「仙道さーん。仙道さーん」と夫が寝言を言ってたので、私はてっきり仙道さんという女と浮気してるのかと思っていた。ところがその後「みくさん、僕と一緒に仙道さんを倒そうな」と一言。えっ、仙道さんって浮気相手じゃなくて敵だったの?

 朝、起きてから夢の理由を夫に聞いてみると、なんとスラムダンクの仙道選手を倒そうとしてる夢を見ていたらしい。夫、夢の中でまさかの桜木花道かよ。となると、私は流川役?ハルコさんじゃなくて?

第3位 「何で素麺で縄跳びせなあかんねん!」

 夢の中で、誰かに素麺で縄跳びをさせられていたらしい。それはすぐにぷつりと縄が切れそうだ。難易度はフリーザを倒すよりも、ある意味難しいかもしれない。

第2位 「みくさん、僕はあなたに小さな嘘をつき続けていました。本当にごめんなさい」

 この寝言を聞いた瞬間、もしや夫はこっそり浮気をしていたのではないかと疑った私。しかし、夫は仕事が終わるとすぐ連絡してくるし、終わったら速攻で帰ってくる。浮気をする暇はなさそうである。

 起きた夫に夢の内容を尋ねると、「しょうもない嘘をつき続けてごめんなさい。110円のジュースを毎日買い続けていました。ごめんなさい」と謝り続けている夢だったらしい。ちなみに夫は、節約のために毎日マイボトルに水を入れて会社に持ち歩いている。

 この寝言を言った日、結婚記念日だった。結婚記念日にびっくりする寝言だったので、私の中でランキング2位である。

第1位 「すみません!僕には妻がいるのでダメです!それに、その日はうどんを食べにいくから無理です」

 この寝言を言った日、夫は酔いつぶれていた。いつにもまして大きな寝言が続くし、寝ながら暴れるので、すっかり参っていた。

 この寝言の他には「すいません!何でもしますから!どうか妻を返してください!」とも言っていた。彼の夢の中で、私はどうやら危険な目にあっていたらしい。

 ただ、その寝言を言ってしばらくしたのちに「みくさん、こんな僕だけどいつも一緒にいてくれてありがとう」と寝言で言ってたので、仕方なく許すことに。

 酒癖の悪い夫は困るものの、最後の寝言でほっこりしたので、私の中では不動の寝言ランキング1位である。

 夫の寝言には、予想外の展開やハッとする台詞も多い。夢は潜在意識と繋がっているともいうから、夫は夢の中で創作を楽しんでいるだろうか。

 彼の寝言を聞くたびに、夫にはまだ私の知らない世界や、才能が眠っているのかもしれないと気づく。現世と夢をつなぐ扉へアクセスできるのは、ひょっとすると「夫の寝言」なのかもしれない。これから先、私は彼の潜在意識とアクセスできる「パンドラの扉」を、一体いくつ開けることができるだろうか。

 これから先も、夫がどんな寝言を囁くのか。彼の隣で今宵も私は注意深く耳をそばだてる。

【完】


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