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「福祉の甲子園」に挑む27歳。アートで高齢者の可能性をひらく介護福祉士の物語

研修講師、手話通訳士の横山熊太郎です。

AIを活用しながら、シニア向けの情報や、書籍やガジェットの紹介などをしています。

今日は、介護の現場で活躍する若人のお話です。


京都府で、ひとりの若き介護福祉士が全国大会に挑みます。

「福祉の甲子園」とも呼ばれる全国大会――社会福祉ヒーローズ
その舞台に立つのは、京都府京丹後市のみねやま福祉会に勤務する27歳の西田夏音さんです。

会場は東京・渋谷のヒカリエホール。
全国から選ばれた7人が、日々の実践を発表します。

けれど彼女の挑戦は、単なるプレゼン大会ではありません。
それは、「介護の可能性」を伝える挑戦でもあります。


アクリル板の向こうに見えた“可能性”

西田さんが取り組んでいるのは「アート介護」。

勤務先は、宮津市にある複合施設「マ・ルート」。
特別養護老人ホーム、こども園、障害者施設が併設された場所です。世代も立場も違う人たちが共に過ごす空間。そこにヒントがありました。

きっかけはコロナ禍。

面会時、入居者と家族を隔てていたアクリル板。
「透明であること」に西田さんは着目しました。

“隔てるもの”を、“つなぐもの”にできないか。

そうして生まれたのが、アクリル板越しに一緒に描くアート活動でした。


絵筆を動かした、その瞬間

ある日、手が不自由な高齢男性が、子どもの姿をパネル越しに見ながら、ゆっくりと絵筆を動かし始めました。

誰かと一緒にいること。
同じ時間を共有すること。

それが、人の中に眠る力をそっと目覚めさせる。

西田さんはその光景を目の当たりにします。

昨年には、入居者の誕生日に家族と一緒に作品を制作する企画も実施。
複数の絵の具で模様を重ねるボードアート。完成した作品は、入居者の部屋に飾られました。

面会時間が「記憶に残る時間」に変わった瞬間です。


「ごちゃ混ぜの力」が生む福祉の未来

西田さんが語る言葉が印象的です。

「利用者を輝かせられる福祉の魅力を訴えたい」

高齢者、子ども、障害のある人、職員。
さまざまな人が共にいるからこそ生まれる力。

彼女はそれを「ごちゃ混ぜの力」と表現します。

介護は、支える仕事。
でもそれだけではありません。

引き出す仕事。
輝かせる仕事。
可能性を見つける仕事。

そして何より、人の人生に色を添える仕事。


社会福祉ヒーローズとは

「社会福祉ヒーローズ賞」は、全国社会福祉法人経営者協議会が2018年に創設した全国大会。

若手職員の実践を表彰し、福祉の魅力を社会に発信することが目的です。
介護、障害者支援、保育など、現場で奮闘する若手職員が対象となります。

福祉の現場には、まだまだ知られていないドラマがある。
その物語を、舞台の上で語る場でもあります。


介護の仕事は、もっと誇っていい

「福祉の甲子園」に挑む27歳。

彼女の取り組みは、特別な設備や莫大な予算があったわけではありません。
あったのは、目の前の人をよく見る視点と、「できない」ではなく「どうすればできるか」と考える姿勢。

アクリル板ひとつから、こんな未来が生まれる。

介護は創造の仕事。
介護は可能性の仕事。

そんなメッセージが、全国の舞台から広がっていきますように。

京都から東京へ。
一人の挑戦が、きっと誰かの誇りになるはずです。


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