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優秀すぎる妹と不出来な姉 | LA旅行記

10年ぶりに、アメリカにやってきた。

「英語で話すほうがラクなんだよね!」と明るく言い放てるような典型的な帰国子女ではないため、人に聞かれるまでは口が裂けても言えないが、わたしは帰国子女である。

13歳から17歳までアメリカで過ごしたくせに、全然英語を喋りそうな顔をしていないし、なんならそこまで喋れないので気付かれることはほぼない。日本語のほうがバリバリ得意である。

でも、わたしの7つ年下の妹は違う。親の赴任期間が終わった後も、自らアメリカの大学を志願して入学し、そのままLAで就職を決めてしまった女だ。英語のほうがバリバリ喋れる。

しかし、そんな彼女ですら「もうアメリカはええわ」と飽き飽きしたそうで、日本に帰国すると言うではないか。待ってくれ。帰国する前に家に泊まらせてほしい。アメリカ在住だったころはあんなにも「早く帰りてぇな」と思っていたが、この円安と物価高で気軽に訪れることができない国となってしまった。せっかくならホテル代と車代が浮くうちに再訪すべきなのではないか…と、がめついわたしは頭で計算した。

そして妹が帰国する3週間前から1週間も友人を引き連れて滞在する…というおねえちゃん権限をフル活用したプランを決行した。妹は周囲から「おねえちゃんが引っ越しを手伝ってくれるんだね!」と言われたらしいが、むしろ邪魔しに来ている。あまつさえゲストのために新しいバスタオルやスリッパまで用意させており、はた迷惑な身内である。

渡航日は文フリの翌日。エジプトが15時間のフライトだったので、乗り継ぎなしの10時間はもはや「余裕」の域である。機内食のないZipair、チケットはなんと¥35,000である。安すぎて怖い!!

入国審査では「ディズニーとユニバ行くんだぁ」で通し、迎えに来てくれた妹の車に飛び乗る。朝ごはんにモーニングタコスを用意してくれる妹、マジでできる妹。キャップにイニシャルが記載されたべっこべこのコストコの水も車内に置いておいてくれている。本当にわたしの妹とは思えないほどちゃんとしている。

日本では原宿に1店舗しかないというRANDY`S DONUTSにも連れていってもらい、ふっかふかの生地にたっぷりのシュガーコーティングと、砕いたオレオがのっかったドーナッツを喰らう。もったりとした甘さに、「あー、アメリカに来たんだなぁ」と思った。

妹は同世代の女の子3人で一軒家をシェアしており、広々とした自室にはバストイレも完備で、友人のためにセミダブルサイズのエアーベッドまで用意してくれていた。ホテルよりも圧倒的に快適である。持つべきものはできる妹だ。

まずは、よく地元でデートに使われるというおしゃれなカフェでアールグレイ・ラテをいただく。$8、つまり¥1,200の高級ラテ!「whole milk?」と聞かれたがまったく意味がわからなくて困っていたら、どうもアーモンドでもオーツでも豆乳でもなく、ただの牛乳でほんまにええのね?と聞かれていたらしく、「こっちの人は基本whole milkで頼まんよ」by妹とのことだった。そうか。スタバでも基本カスタムがだるくていつも牛乳を飲んでいたが、アメリカの人は牛乳を飲まないんか…。

whole milk latte

その後、なにかと物議を醸した映画・Barbieで出てきた、バービーランドの入り口があるベニスビーチで飲酒。カクテルが$19もして震えた。もう$には一切触れたくないヨ。ビーチサイドを歩いていると、妹に「ウィードの匂いがするわ」と言われる。妹がマリファナの匂いがわかる女になっていて複雑。

カクテルよりビールのほうが安い

それから、映画・プリティーウーマンで出てきたRodeo Driveに到着するも、先ほどの飲酒で尿意がやばすぎてブランドショップを尻目にトイレを探して闊歩する。なんとか間に合った。なおわたしはプリティー・ウーマンを観ていないのでRodeo Driveの素晴らしさが全然わからんかった。ビバリーヒルズ内にある高級ショッピングストリートである。縁がなさすぎる。

小腹が空いたのでカリフォルニアとネバダにしか店舗がない人気バーガーショップ・IN/OUTへ。中学のとき、「好きなハンバーガーショップは?」と聞かれて適当に「マクドナルド!」と答えたら正気か??と言われた記憶が蘇る。カリフォルニアっ子はIN/OUTほぼ一択なのである。

ここには裏メニューがあり、オニオンソースを多めにぶちこんでくれる「アニマルスタイル」で注文。うめぇ〜。ちなみにバンズをレタスに替えるレタスラップスタイルもあるらしい。アメリカの民はなんとかハイカロリーのものをヘルシーにしたがるが、別にヘルシーじゃねぇぞ。

腹ごしらえをしたら、ハリウッドスターを見に行く。人物ではない。星である。有名人の名前が書かれた星が道にズラッと描かれており、知っている人を探しながら歩いてみる。結果、ウォルト・ディズニーしか認識できず、己の教養の浅さに失望した。

手形と足形のあるエリアでは、アベンジャーズ俳優たちのゾーンを見つけてキャッキャした。推しはマイティ・ソーです。

最後にハリウッドサインがよく見える高台で写真を撮り、グリフォス展望台に向かおうとするも、今週はNetflix関連のイベントをやっているらしく大渋滞に巻き込まれる。おのれNetflix。

もはやこの頃には睡眠が限界に達しており、友人とわたしは車の中で爆睡していた。不出来な姉で申し訳ない。


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いしかわゆき(ゆぴ) | ライター・エッセイスト サポートは牛乳ぷりん貯金しましゅ