手放してみて初めてなくて気づくこと ― 「ない」と困るものは、本当にありますか? ―
「これがないと困る」
そう思って、
ずっと持ち続けているものはありませんか。
物や習慣、あるいは人間関係。
実際に手放してみると、
意外なことに気づくことがあります。
今回は、私が手放してみて
「なくても大丈夫だった」と気づいたものについて
書いてみたいと思います。
「なくてはならない」と思っていた
以前の私は、
「これがなくては」と思うものをいくつも抱えていました。
あることが前提で生活をしていて、
もしなくなったら
自分が維持できなくなるのではないか。
そんな感覚がありました。
「なくなることが怖い」
「失ったらどうなるのだろう」
だからこそ、必要とは思わなくても
そのまま持ち続けていました。
物でも、習慣でも、人間関係でも。
手放すという選択は、
「自分が壊れてしまうこと」につながるのでは。
ずっとそう思っていました。
手放してみようかな、と思うと、
いろいろな気持ちが頭をよぎります。
なくなったらどうなるのだろう。
本当は必要なのではないか。
今までの愛着もあります。
不安。
恐怖。
そして、少しの寂しさ。
手放すという行為は、
多かれ少なかれこうした感情を抱くものなのだと思います。
それだけ、
私たちは「ある」という状態に
慣れているのかもしれません。
手放して初めて気づいたこと
それでも思い切って
いくつかのものを手放してみました。
手放したもの① 食べること
ずっと食べることに振り回されて過ごしてきました。
ある時、徐々に手放すことを決意しました。
食べる量や回数を減らしたとき、
最初はぽっかり穴が空いたような
空虚さを感じました。
それまでの習慣がなくなると、
このような違和感が出てくることを知りました。
それでも続けていくと、次第に慣れていきました。
そして、減らしたことで
体も気持ちも軽くなる清々しい感覚を感じていきました。
手放したもの② 身の回りの物
物も同じでした。
「いつか使うかもしれない」と
取っておくと、気づけば増えていきます。
長い間使っていない物
これから使うイメージができない物
同じ、または似たような用途の物
そうした物を思い切って手放してみると、
まったく困りませんでした。
それどころか、
ものが減ることで空間に余白が生まれ、
気持ちにも余白ができました。
手放したもの③ 人間関係
人間関係でも同じことがありました。
特に密な関係の人とは、
関係を続けていることが
当たり前だと思っていました。
どんなに自分に辛いことや我慢があっても、
関係を続けるしかないと思っていました。
けれど、思い切って距離を置く決断をしました。
すると、困るどころか気持ちが軽くなりました。
それまで、その関係に囚われていたことに
初めて気づいたことでした。
手放したあとに起きたこと
起きたこと① なくて困ることはほとんどなかった
手放してみてわかったのは、
困ることはほとんどなかったということです。
その代わり、
身の回りも、気持ちも
すっきりしている自分がいました。
それまで
「あることで安心する」
と思っていたのに、
「ないことで満たされる」こともある
ということを知りました。
起きたこと② すでに満たされていた
そしてもう一つ気づいたこと、
「本当に必要なものは、すでに持っている」
ということ。
着るものがある
食べるものがある
住むところがある
そして、健康な体がある
これ以上に手に入れなくても、
「今ある状態で十分」
何も外から入れる必要はなかったことに気づけました。
迷っているときは、
一度距離を置いてみないと気づけないことがあります。
もし手放す決断が難しいときは、
期間を決めて、また考えてみてもいい。
焦る必要はない。
自分のペースで、
心が軽くなる選択をしていけば
それでいいのだと思います。
小さく手放すことから始めてみる
もし手放すことに少し興味があるなら、
小さなことから試してみるのも一つです。
できることから少しずつ始める
例えば、
一週間だけ、毎日一つ手放してみる
普段なら捨てないものでも、
「これはなくても大丈夫かもしれない」
と思うものを一つ。
それを1週間続けてみる。
するど、「少しすっきりした空間」と、
「軽くなった気持ちの自分」に
気づくかもしれません。
迷ったときは未来をイメージする
また、残すか迷ったときは
こんなことを考えてみるのもおすすめです。
残りの時間を考えたとき、どれくらいそれと付き合うか。
同じものがいくつもあるなら、使い切れるか。
長く使っているものは、まだ機能を果たしているか。
そして、これからの人生で
「本当に使いたいと思えるか」
人生の時間は永遠ではありません。
だからこそ、
心地よいものと過ごす時間を大切にしたいと思うのです。
手放してみないとわからないことがある
振り返ってみると、なくて困るものは
案外少ないのだと思います。
「ないと困る」と思っていたのは、
ただの思い込みだった。
そんなこともあります。
手放したことでしか
わからないことがあります。
だからもし、
少しでも気になっているものがあるなら、
できるところからそっと手放してみる。
そうすると、自分の中で
その心地よさに気づく瞬間が訪れるかもしれません。
日々の感じる不足感について、他にも書いています。
よかったら覗いてみてください。
※読んでくださった方へ
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
この文章の背景には、「生きることそのものが苦しかった時期」の経験があります。
食べることが負担になり、減らすことでしか自分を保てなかった日々。
その原点を書いたのが、1作目:『減らして生きる ― 食べることが苦しかった私の記録 ―』です。
そして今回、その時間の延長線上にある記録として2作目を出版しました。
2作目:『少食に慣れるという選択: ― 慣れていくことで、なりたい自分に近づく―』
いずれも答えを示すための本ではありません。ただ、同じように苦しさの中にいる方が、
「ひとりじゃない」
と感じられる一冊であればと思っています。
必要なところから、必要な順番で読んでいただけたら嬉しいです。
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