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日本の未来は明るい?

斎藤ジンの『世界秩序が変わるとき』を読んだ。著者はヘッジファンドなどプロの資産運用者に助言をするコンサルタントである。以下、私なりの概要を紹介する。

 結論を簡単に言うと、日本は今数十年に一度のチャンスを迎えており、これからの日本は「勝ち組」になるという。常識とは反対のこの主張は各方面から注目されている。なぜ日本は今後勝ち組になるのか?

 斎藤によると、覇権国家はカジノのオーナーみたいなもので、必ずオーナーが勝つシステムを築くという。例えば、産業革命後のイギリス、第二次世界大戦後のアメリカがそうであった。そして覇権国家はナンバー2の国がその座を脅かすようになると叩く。日本はこの100年間の間に2度アメリカの脅威と認定され攻撃対象となった。

一度目のバッシング
 一度目は第二次世界大戦である。明治維新以降、日本は列強と肩を並べる国力をつけたがそれがアメリカの脅威となった。そのため日本は第二次世界大戦で徹底的に叩かれた。

二度目のバッシング
 戦後の冷戦構造の中でアメリカはソ連に対抗するために日本を優遇した。その結果日本は高度経済成長を遂げ、日本は ”Japan as number one”と持ち上げられるようになった。しかし、これはアメリカがソ連と対抗するために日本に勝ち組の椅子を与えてくれた結果だった。

1980年代に入ると、日本は再びアメリカの脅威と睨まれるようになった。そしてソ連が崩壊すると日本は二度目のバッシングを受ける。日本はカジノに勝てない椅子に座らされ、その後「失われた30年」と呼ばれる時代を迎えた。

中国の擡頭と強い日本の復活
 日本が「失われた30年」で苦しんでいるとき、世界は「新自由主義」が猛威を振るった。その新自由主義の恩恵を一番受けて発展したのが中国である。やがて中国が世界のナンバー2となり、アメリカの地位を脅かすようになった。

 著者が強い日本が復活するとする根拠は二つある。
第一に中国に対抗するため、アメリカは強い日本を必要とするからである。それは冷戦下でソ連に対抗するためにアメリカが強い日本を求めたのと同じである。日本は地政学的配慮から再び勝ち組に組み入れられる。新自由主義に支えられたグローバリズムの時代は終わり、日本国内に設備投資をする動きが始まる。

もう一つの根拠は、日本の人口減少がインフレ圧力となるからである。労働力が不足すれば賃金が上昇する。もし、賃金が上昇すれば、企業は生産性を高めないと回らない。今の日本は生産性が低いと言われるが、それは逆に「伸びしろ」があることに他ならない。

『世界秩序が変わるとき』p202

以上のことから、これからの日本は数十年に一度の大きなチャンスを迎えていると著者は主張する。

当たるかどうかはわからない。しかし、そのスケールの大きさは魅力的でもある。今の学校はちまちましたことばかりを教えている。






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