MVP ARCHIVE NASA | Special : Voyager Golden Record /人類は宇宙へ何を伝えようとしたのか


人類は宇宙へ何を伝えようとしたのか
Voyager Golden Record( ボイジャー・ゴールデンレコード ) は、1977年に打ち上げられた Voyager 1 および Voyager 2 に搭載された、地球文明を記録した金色の銅製レコードである。
もし将来、地球外知的生命体が探査機を発見した場合、人類という文明の存在を伝えることを目的として制作された。
レコード には、人類の科学技術だけではなく、地球 という惑星で育まれた自然や文化が収録されている。
内容には、海の波や風、雷、鳥のさえずり、クジラの鳴き声といった自然音、人の鼓動や赤ちゃんの泣き声など生命を感じさせる音、さらにクラシック音楽や民族音楽など世界各地の音楽が含まれている。
また、55の言語によるあいさつや、地球 の風景、生物、植物、人々の暮らし、科学、建築などを紹介する100枚以上の画像も記録された。
レコード には、再生方法や画像の復元方法も図によって刻まれており、異なる文明が理解できる可能性を考慮した設計となっている。
制作は 天文学者 カール・セーガン を中心とするチームが担当し、「 人類とはどのような存在なのか 」を限られた情報で表現するという前例のない試みに挑戦した。
この ゴールデンレコード は、1972年の Pioneer Program で搭載された パイオニア・プラーク の発想をさらに発展させたものである。

図だけで人類の存在を伝えた パイオニア・プラーク に対し、ゴールデンレコード は音や音楽、画像を加えることで、地球という世界そのものを伝えようとした。
現在も Voyager 1 と Voyager 2 は太陽系外へ向けて飛行を続けており、ゴールデンレコード もまた、人類文明の記録として宇宙空間を旅し続けている。
Voyager Golden Record は、科学探査のための装置ではなく、「 私たちは何者なのか 」を宇宙へ問いかけた、人類史上初めての文明のメッセージである。

