MVP ARCHIVE SCIENCE | Astronomy : What Can Hubble Do? / ハッブルは何ができるのか


ハッブルは何ができるのか
私たちは普段、見えているものだけを世界だと思いがちである。
しかし観測装置が変わると、見える世界そのものが変わる。
ハッブルがもたらしたのは、単なる性能向上ではない。
観測可能な範囲そのものの拡張だった。
より遠くを見る
遠くを見ることは、過去を見ることでもある。
光には時間がかかる。
太陽の光ですら、地球へ届くまで約8分かかる。
つまり私たちが見ている宇宙は、常に少し昔の姿である。
ハッブルは、それまで見ることのできなかった遥か彼方の銀河を
観測できるようになった。
より暗いものを見る
宇宙の多くは暗い。
明るく輝く恒星だけではなく、微かな光しか放たない天体も存在する。
ハッブルは長時間観測を行うことで、それまで背景に埋もれていた光を捉えられるようになった。
より鮮明に見る
地球大気の揺らぎから解放されたことで、天体の細かな構造が見えるようになった。
ぼんやりした光点だったものが、構造を持った天体として観測できるようになったのである。
より多くの光を集める
ハッブルが見ているのは天体ではない。
正確には、天体から届いた光である。
光を集めれば集めるほど、より多くの情報が得られる。
そしてその情報が、私たちの宇宙理解を更新していく。
Conclusion
ハッブルが変えたのは宇宙ではない、見える範囲だった。
そして見える範囲が変わると、世界そのものが変わったように見え始める。

