見出し画像

神のデス・ギフト第1話~残業が永遠に終わらなかった頃、俺の体はぶっ壊れた!~

これは、神から贈られた“死にかけるほどのギフト”の開封記録。 地獄を笑い、整えを始めた男の実話。

病みかわいい社畜ワールド

精神がぶっ壊れるほどの会社で身体もぶっ壊れて、ハハハ笑える

バブルが崩壊し、就職氷河期のど真ん中。
俺はあらゆる就職活動に失敗しながら、指先で憧れの業界をひっかけた。

あの頃、まだスカイツリーなんて建設計画すらなかった時、俺は小さな5人くらいの会社で働けていた。

あの頃の地獄は、今の自分を作った。
今思えば、これは—— 神のムダに余るプレゼントだったのかもしれない。

私の次に若い人で10才は年上だった。
よって、社会人初心者の私は小童だった。

やばい仕事量の業界だとは知っていたが、あとに話すが今ではあり得ない。
あり得たら絶滅危惧種のトキを港区で見つけた時くらいレアだ。

マンション一部屋の作業部屋に5人がいて、そこに社長もいる。
社長もプレイイングマネージャーだ。
社長は我々を常に見ているから、居心地が悪いし、口癖が、

社長「無駄食いするな」
社長「金ねーから使うな」

まぁ仕事はしにくかった。

数年働いた。
そして、栄養不足と過労で「ぶっ倒れた!」
金不足で何も食べられなかったからだ。

尋常ではないブラック企業だっだ。
いやブラックサタン企業とも言える。

今思うと、当時は死ぬほどつらかった。
家から会社に行く記憶と意識がOFFされていて生き地獄の様だった。

でも、年を取って良い地獄ライフだったと思っている。
今どきの若い人には味わえない経験値と根性と精神力の原石を砥ぐことができたと思っているからだ。

それを書いてみようと思ってる。


すげー残業と労働のスパイラル

今はっきり言っておこう、休日は月2日だ。
ありえるか?!ありえてしまうのか?

しかも休日は先輩が、

先輩「明日休んでいいよ!アハハ」

と言われて不定期に突然現れる。

心「うおー!なんも予定入れれないじゃんかよ。友達に会えないよ」
心「休みの心の準備させろってアホが!」

と心の中で叫んだのを覚えているが、

俺「お休みありがたく頂戴いたします」

って言ったなぁ。

でも、明日休みって言っても今日帰れるのは何時になるのだろうか。
今まで大体帰るときは終電。
半蔵門線で最終界隈の電車に乗って1時間位離れた場所に帰る。
いつも家に付いたら午前1時にはなってたよ。

実際の休日は、一日寝て、夕方おきて定食屋に食べに行って、テレビ見て寝るだけの一瞬の楽園。
ほぼ蜃気楼の様なもので、何の役にもリフレッシュにもならない。

部屋によくネズミが出ていたが、ニンジンを食べている姿を見てほほえましくなる程、いかれていた。

残業がすさまじいんだ。
普通はどれくらい想像するでしょう。
毎日2時間残業×20日で40時間は多いだろうか?
今の時代は。

俺は違っていた。
月曜日に会社に出社し、家に帰るのは金曜日夜。
平日夜は電車が走っている時間に仕事が終わらない!
金曜日帰って、土日出社して何とか終わる。

俺「毎日6~8時間残業で、土日は全部残業だから合わせて週50時間は残業してるやないかい!!」

月平均で平気で250時間程残業をしていました。

まぁ夜中に先輩に振られた仕事が終わらなくて、朝の皆の出社時間頃に終わって普通に一日が始まったことザラにあったのだ。

先輩「おっはよー(笑)。仕事おわったー?」

心「ザッケンナー!終わったんだかから土下座して褒めろ!!!」

と思う。
が、しかし・・・

俺「終わりました。よくできていると思います。」

先輩「サンキュー」

心「俺はお前の何なんだ?親か?天使か?」

答えは今でこそ見つかっていない。

まぁいいだろう。
なぜならスキルは身についているからだ。
実際かなりスキルは付いてこの業界ではトップクラスではないかと、誰とも比較せずに自惚れている。フフフ。

しかし、さらに驚くべきことがある。

あるんです。

ある。

本当にある。

何かというと・・・

残業代というシステムがこの会社にない。
え!残業代がもらえないのだ!!!

なぜ俺が過労になったかはご理解いただけたと思いますが、なぜ栄養失調になってしまったか。

それは給料少なすぎ!
が問題だったのです。

ななな何と、これを聞いて笑ってほしい。

俺の月給(手取り)は12万円なのだ・・・

俺の住んでいたところは、半蔵門線の乗り入れ電車がある沿線。
かなりいい場所だ。
歩いて渋谷に行ける。
乗り換えがあると体力を消耗すると理由でそこを選んだ。

アパートだったが、築50年の古い建物。
もしかしたらもっと古く戦後かもしれない。

安さを重視しましたが、それでも家賃9万円。
4.5畳でトイレ風呂キッチン付き。
水回りは不思議で、風呂を通ってトイレに行く謎の間取り。

言うまでも無いがエアコンは無い。室外機を置けるスペースもない。
ネズミ付き。染み付き。網戸なし。

つまり、もう残り3万円。

電気ガス水道は家にいないので安く済んだ。
うれしい反面悲しい。
携帯代は今程安くなかったので1万円。
固定費は合わせて1.5万円は自動的に泡になって蒸発した。

よって、生活費は1.5万円で30日の食費と日用品代というわけだ。
朝・昼は抜くしかない。なぜなら月末が恐ろしいからだ。


余談、
「ネズミと俺の共同生活」について一言語ろうと思う。
あいつはニンジンを食べてた。俺は空気を食べてた。
でも、なんか通じ合ってた気がする。

まぁ、栄養失調で倒れるわな。


ニンジンを食べていているネズミを見てぐったりしてました

栄養失調で訳が分からなくなる~身体は変な動きになり、記憶が断片的に~

恐ろしいのが、その俺に残業を丸投げジャーマンスープレックスする先輩のクローンがあと3人居たことだ!
勝手に俺の貸し借りをしているのだ!

心「まぁ、俺は使えるからな」

それらの先輩たちは、ブチ切れタイプや皮肉タイプ、ねっとりタイプ等癖が強かった。
彼らの性格を覚えるまでは死にそうになったのは記憶に鮮明に残っている。

しかし、オレは逃げなかった。
そんな理不尽な連中のパシリ的学問の中にある些細な学びながら逃げなかった。

なぜか?!

それは、夕食をおごってもらえる約束を付けてから手伝っていたからだ。
たとえ家に帰れずとも、朝まで仕事していてでも「ご飯にありつける」
彼らにとっては餌をあげているに近かったのかもしれないが。

それが俺の給料で東京で生きていけた、サバイバル戦略だった。

心「俺の家のネズミと同じではないか。」

しかしながら、毎日奢ってもらえる訳もない。
そんな時1.5万円を崩して食べていた。
大体がマックのノーマルハンバーガー2個とか、松屋のカレーだった。

野菜なんて高くてお腹いっぱいにならないものを食べるわけがなかろう。
安くてジャンクで油がいっぱいで血栓ができるようなコッテリを選んで食べていた。

そんなある日、すべての動作に数センチの誤差が出るようになった。
呂律も数回に一回うまく回らない。
何日も洗っていないシャツを着ていても気にならない。

コーヒーを飲んだら唇に触れていないのにコップを傾け、胸に流れるコーヒーを見て、飲めていないことを確認したくらいだ。
もちろんコーヒー付きのシャツはトイレで洗って染みつきで1週間使っていた。

心「コーヒー胸にこぼしてるな。なかなか疲れててカッコいいではないか」

狂気な人間に腐敗し始めていた。

そんな俺を、誰も止めなかった。
2年間、俺自身も止めなかった。
そして今思えば、これは—— 神のムダに余るプレゼントだったのかもしれない。

会社のバルコニーで癒されている

給料12万円、年収180万円、年間休み20日、残業年間3500時間、2年続けた俺は冷静に自分を振り返ってしまった!

そんな日々が、2年も続いた。 俺は壊れかけていた。
いや、壊れていた。いやいや、いかれていた。

でも、誰にも言わなかった。

しかし、ありえない!

俺「憧れの業界で働いているにしてもプラマイで超マイナスじゃないか!」

給料12万円、年収180万円、年間休み20日、残業年間3500時間
この尋常ではない待遇に自分の人生を恐ろしいものだと気づいてしまったのだ!

具合悪くして、脳みそ縮めて、人生棒に振って、何が良いのだ。

ちなみに、業界の末端企業だからこんな感じの待遇。
業界のトップレベルは同世代で1000万円は超えていた。

俺「恥ずかしい。。。」

そう思ったら居てもたってもいられなくなっていた。

ある日、この経験を糧に転職活動をし始めた。

なんと一発で業界の中級レベルの会社に採用されたではないか!
経験をそのまま伝えたら、感心されたのだ!同情か?

そしてある日、俺はその会社を辞める決意が固まった。
それが、俺の整え、つまり発酵の始まりだった。

俺は、社長に辞表(の書き方は調べる気にもなれなかったので陳腐な物)を手渡し、ブラックサタン企業に別れを告げた。

送別会では思いっきり酒を飲まされ楽しく歓談した。
記憶を失うまで一気飲みをし、久々の極楽な感覚を味わった。
そして、朝目覚めた。

何と会社の玄関で寝ていたではないか!
だいぶ飼育されていたようだ。

俺「ふっ。悪くないな」

と、きざなことを言って、朝早かったため帰宅の徒に付いた。
朝焼けと始発の電車が気持ちよかった。

そして、空の朝焼けの美しさと千代田区の人がいない5時の空気がうまかった。

今思えば、あの地獄、サタンブラック企業の経験は—— 神のムダに余るプレゼントだったのかもしれない。

第1話完

次回予告

転職先は「地獄のブラックテーマパークだった!」
今まで悪魔が5人の会社だったが、今度は5000人規模の会社・・・ブルブル。
神のムダに余るプレゼントはしかしながら壮絶な経験という名のプレゼントだ。

この話は俺の事実に基づいた実話です。

開放感で胸がいっぱいの俺

▼ X (旧twitter)では何気ない俺の考えをささやいています。御覧ください。



いいなと思ったら応援しよう!

CAS(キャス) もし神のデスギフトが少しでも「面白かった」と感じていただけたら、下の「サポートする」から応援していただけると、次回の記事作成の大きな励みになります。 よろしくお願いします。