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水曜日のネコを飲んで、家のドアを心配した夜

深夜1時。
私はパソコンの前で、
家のドアの幅について
考えていました。

原因は、AIです。
いや。正確には、
水曜日のネコです。

以前、私は「ビール嫌い、
インドの青鬼に負ける」
という記事を書きました。

名前につられてインドの
青鬼を買い、あまりの
苦さに負けかけたものの、
中辛カレーと組み合わせたら、
突然おいしくなった話です。

その記事に、
Bar Night Owlsの
マスターがコメントを
くれました。

おすすめのクラフトビール
として挙げられていた、
銀河高原ビール、水曜日のネコ、
ネストビールのだいだいエール。

めちゃくちゃ詳しい。
これは信頼できる。

私がまず気になったのは、
水曜日のネコ。

名前が、もう弱そうです。

インドの青鬼が、異国の
山奥から武器を持って
現れそうなのに対し、
水曜日のネコは、
週の真ん中に窓辺で
昼寝をしていそうです。

戦う気がありません。

さっそくスーパーの
ビール売り場を
見に行きました。

水曜日のネコは
いました。
インドの青鬼の隣に
鎮座していたのです。

前から、ずっとそこに
いたようです。

私はインドの青鬼を
三本も買っておきながら、
その隣のネコには、
まったく気づいて
いませんでした。

私は一本買いました。
青鬼の教訓で、一本です。

家に帰り、一口。
爽やか。
フルーティー。
青鬼より、ずっと薄い。

薄いと言っても、
水っぽいわけでは
ありません。

青鬼が口の中で
仁王立ちする飲み物なら、
水曜日のネコは、
窓を開けて風を通していく
飲み物です。

水曜日のネコは、
するすると入ってきます。
この調子なら、酔ったと
感じるより前に、お腹が
タプタプになりそうです。

これは、カレーに
合わせたら負ける。

青鬼は、カレーの辛さと
コクの中で働き始めました。

しかし、水曜日のネコは、
中辛カレーの側で、
存在ごと掻き消されそうです。

では、何に合うのか。

お菓子ではないのか。

この爽やかさ。
このフルーティーさ。
こちらを警戒させない薄さ。

私は家にあった
ホームパイを食べました。
そして、水曜日のネコを
飲みます。

ホームパイを一口。
ネコを一口。

あう。
めちゃくちゃあう。

私はビールに詳しく
ないので、断言は
できません。

しかし、私の口の中では、
ホームパイとネコが
意気投合していました。

これは、いわゆるペアリング
というものかもしれません。

ただし、ペアリングは、
本来、チーズとワインが
窓際でやっているイメージ
です。

夕暮れ。
薄いカーテン。
木のテーブル。
小さく切ったチーズ。
脚の長いグラス。

しかし、現実の私の姿は
違います。
部屋の中で、ホームパイが
入った大袋を抱え、缶に
描かれた猫を持ちながら、
交互に口へ運んでいます。

窓際のチーズとワインが見たら、
目をそらすかもしれません。

私はAIに聞きました。
「水曜日のネコって、
お菓子にも合いやすいの?」

AIは答えました。
「未桜さん、苦味が穏やかで、
柑橘系の爽やかな香りがある
飲み物は、甘いお菓子と
合わせても味がぶつかり
にくい場合があります。
クッキーやケーキなど
とも合わせやすいでしょう」

これは、まずい。
味のことではありません。

インドの青鬼は、一口で
警報を鳴らしてきました。

苦っ。

ところが、水曜日の
ネコは何も言いません。
かわいい顔で座っています。

ホームパイを食べる。
ネコを飲む。

もう一つ、ホームパイを
食べる。
ネコを飲む。

お腹は、タプタプになりつつ
あります。

しかし、ホームパイは
まだ残っています。
ネコも、まだ缶の中にいます。

私は節約家です。
中途半端に残すなんて、
もっての他です。

ホームパイを片づける。
ネコを片づける。

その結果、私のお腹だけが、
片づかない状態になります。

このままでは、
水曜日だけのネコでは
終わらない危険性があります。

木曜日にもネコと甘いお菓子。
金曜日にもネコと甘いお菓子。
週末にもネコと甘いお菓子。

この組み合わせを
続けていたら、
私は確実に太ります。

かなり太ります。

やがて、家から出ようと
したとき、ドアのところで
止まるかもしれません。

海外のびっくり映像で
見たことがあるのです。
太りすぎてドアから出られ
なくなった人が、窓から
クレーンで吊られる姿を。

他人事ではありません。

でも、その瞬間。
私はまた一つ、
精神的無敵の人になりました。

危険なものが、いつも
青い顔で鬼と名乗って
くれるとは限りません。
ときには、かわいい猫の
顔をして、冷蔵庫の中から
甘いお菓子を呼びます。

無敵だ。
最強だ。

私は、インドの青鬼を
警戒していました。

しかし、本当に危険だった
のは、その隣で涼しい顔を
していたネコでした。

水曜日のネコ。

家猫にするには、
危険すぎます。


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