【読書】そうやって、バトンを渡していこう
本当に幸せなのは、
誰かと共に喜びを紡いでいる時じゃない。
自分の知らない大きな未来へと
バトンを渡す時だ。
以下、抜粋は全て同様
きっとバトンを渡す相手は
血の繋がりの有無や
年上、年下、
国籍などは関係なく、
この上なく嬉しいことなんだ、って
私たち人間の本能に
刻まれているんだと思う。
私は同僚に対して
ノリが悪いらしい。
なんちゃって、
飲み会に滅多に行かない
ってだけなんですが。
だって毎回火曜日に
指定して来るんだもの。
「火曜日はチビのピアノの先生が
いらっしゃるからダメです」
「だったらいつ来られるんじゃ、
ギャース‼︎」
※日本語教師はすぐキレる。
「7歳の子がいるのに
平日の夜は無理じゃ、ギャース‼︎」
※私も負けじと報復します。
「だったら土日にしよう、ギャース‼︎」
土日の予定を見ても
うまく合わず、
キレる同僚。
「一体、いつがいいんじゃ、
ギャース‼︎」
「学生の長期休暇中に
してくれい、ギャース‼︎」
「そんなのはアタシが無理だわ、
ギャース‼︎」
「じゃあ仕方がないですよ、
ギャース‼︎」
「分かったわ、
金輪際誘わんわ、ギャース‼︎」
そのすぐあと、
「み〜おいち先生、
火曜日に焼肉に行かな〜い?」
「だから火曜日は無理だわ、
ギャース‼︎」
「子どもぐらい旦那に
あずけろや、ギャース‼︎」
「ウチの旦那は
忙しいんじゃ‼︎ギャース‼︎」
これの繰り返し。
コントだわぁ。
昨日はダンナが飲み会なので
チビとデートで
夕食を食べに行きました💕
小さいチビをおいて
飲めないお酒を飲みに行って
飲んでいない分の支払いを
強要されるより、
私、
チビと一緒にいたいと思っていると
友だちをなくすでしょうか。
だって今、可愛い盛りで
私に懐いていてくれるけど、
あと数年したら
「ババァ!金よこせや、ゴルァ」
なんて、変貌してしまうかも
しれないもの。
自分じゃない誰かのために
毎日を費やすのって、
こんなに意味をもたらして
くれるものなんだって知った。
瀬尾まいこさんの本を
初めて読んだのは
もう10年以上前だったと思います。
親友が、
私に合うと思う、って
「卵の緒」を貸してくれたんです。
そのとき私の読後は
馴染まない違和感がありました。
きっと大部分の女性は
お好きなんでしょうが、
私、好きな小説は
「天使と悪魔」の
ロバート・ラングドン教授シリーズや
「永遠のゼロ」や
「風の中のマリア」と言った
百田尚樹さんなどの
どちらかといえば
男性が好むような本を
読むことが多かったので、
もう内容も忘れてしまいましたが
「卵の緒」は可愛らしくて
どうも落ち着かなかったのです。
それで、
瀬尾まいこさんの本は
何となく今まで敬遠していたのですが、
先日読了した
これは良かった。

今、「卵の緒」を読んだら
また違うかもしれない、と
思いました。
奇しくもたくさんの親が
たったひとりの子のために
こんなに愛情をかけて
接するんだ。
この、最後のお父さんは
自分と同じだ。
同僚より子どもを優先している。
ごめんよ、同僚。
私、もう少し子どもと
一緒にいさせてね。
可愛い盛りだから。
その分勤務校にいる間は
あなた達との関係を
大切にするからさ。
ああ、この本
映画になったんですね。
調べていて初めて知りました。
大泣きするわけだわ。
現実にはきっと
こんなに幸せな状況は
あまりないのかもしれません。
だけど、
一つ一つのセリフは、文章は、
普段私たちが思うこと
まさしくそのもの。
親になるって、
未来が二倍以上になることだよって。
子どもを見ていて
自分の子ども時代を
再度体験しているような
気になります。
例えば今日はジョナサンへ行って
ネコロボットが食事を運んできました。

そんなとき、
もう初めて見る訳でもないし
きっと大人だけだったら
「あ、食事が来たな」くらいで
済んでしまうのですが、
チビと一緒だと
「お母さん!猫にゃん来た!」
と言って
チビが席を立ち、
ロボットをよしよししてから
頼んだものを取り、
「バイバーイ!」
なんて手を振る姿に
すっかりこちらまで
7歳の頃に戻った気分で
嬉しくなってしまいます。
だけど、自分の現在は
ちゃんとここに、
自称27歳として、ある。
2度美味しい。
これって自分の子どもを
見ているときじゃなくて、
例えば留学生を
教えているときでも、
そうだ、
私の米国短期留学時代は
あんな風に楽しく
英語を教えてもらった。
だから私も日本語を
もっと工夫して楽しく教えよう。
そんな風に思って
未熟な私が白とピンクの
ボーダーのカットソーを着ていた
あの頃に、心が戻る。
そうやって頑張って
教えた結果、
楽しそうに勉強してくれたときは
2度美味しい。
そしてこの本は
うまい具合に音楽が
流れて来るんですね。
「ひとつの朝」が流れ、
中島みゆきの「糸」や「時代」や
「麦の唄」が流れて、
遂には私の大好きだった
ジェイソン・ムラーズの曲まで
流れてきて、
心は一気にあの
1DKの狭いながらも
ロフト付きで可愛い
パステルカラーの部屋で、
毎日ジェイソンくんの
曲を聴いていた頃に
舞い戻りました。
おいしい食事も励ましの言葉も
誰かが差し伸べてくれる手さえも
受け付けなくなったとしても、
音楽は心や体に入っていくだろう。
贅沢だなぁ。
愛情を紡ぐことが、
紡がれることが、
どんなに幸せか。
そのテーマが美しい音楽の
しらべの相乗効果で
心に訴えかけて来る。
幸せな本でした。
血のつながったお父さんは
やりきれないくらい
可哀想だったけれども。
私も、この愛情や
知識や経験といった
様々なバトンを
もっと教え子へ、
もっとチビへ、
しっかりと渡して行こう。
※ピリカ文庫に私の短編小説を
入れて頂きました‼︎
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