【ようこそ🐾カーソルパークへ】Googleスプレッドシート 隠れ関数ガイド
カーソルパークという関数の話です。ジャパリパークではありません。

カーソルパーク(CURSORPARK)は、Googleスプレッドシートの隠れ関数(Undocumented Functions)の一つです。

一切設定する必要なく、皆さんのGoogleスプレッドシートでも使えます。
今回は Googleスプレッドシートの 隠れ関数を紹介します!
CURSORPARKのように遊び心溢れるものやちょっと便利な関数、用途がわからない関数などなど、Googleスプレッドシートには多くの隠し関数が用意されてます。
これを知ることで生産性がアップしたり、業務が効率化することはほぼありませんが、「こんな関数あるだぜ~。」と職場でドヤって使うと、もしかするとモテモテになるかもしれませんw
前回は QUERY関数シリーズの第6回。8つのお題を通して学ぶ select句の応用編を書きました。
Googleスプレッドシートの隠れ関数(隠し関数)とは?

誰も知らない、知られちゃいけない~♪
Googleスプレッドシートには、隠れ関数、隠し関数、非公式関数、ドキュメント化されてない関数と呼ばれる ものが幾つか存在します。
知られちゃいけないことはないんですが、本当に Googleスプレッドシートの隠れ関数について書かれた 日本語のサイトは見当たらないんですよね。
ChatGPTやGeminiなど 各種AIチャットに日本語で聞いても、今回の掲載ネタの隠し関数については良い回答が得られませんでした。
まぁ便利で有益ならもっと広まるでしょうから、あまりニーズがないってことなんだと思いますが。。
でも意外と役立つ関数も隠されてたりするので、このnoteを読んで是非新しい知識に加えてください。そしてスキをポチっっちゃってください!
Googleスプレッドシートの隠れ関数の定義
Googleスプレッドシートの「隠れ関数」を以下の2つの要件を満たす関数と定義します。
セルに =を打ち込んだ時に 関数候補に表示されない
公式のGoogle スプレッドシートの関数リスト に掲載されていない
要はGoogleさんが オープンにしていない 非公式関数ってことです。
関数候補は セルに =に続いてアルファベットを入力した際、

このように 関数の候補が表示される機能です。
話題の AI関数も表示されてますね。
※AI関数は 日本語環境ではまだ使えません
冒頭で紹介した 隠れ関数 CURSORPARKは、当然 候補に表示されません。

もう一つの条件である「公式のGoogle スプレッドシートの関数リスト」は、
👆ココのことです。
基本的にはGoogleスプレッドシートで使える関数は、全てココに掲載されているはずなんですが。。

Googleスプレッドシートには 関数候補にも登場せず、公式ドキュメントにも掲載されていない、Googleが存在を秘匿する まるで エリア51のような 隠れ関数が存在するのです!
Excelの隠れ関数

隠れ関数は Excelにも存在します。
こちらは日本語で取り上げてるサイトも多く
NUMBERSTRING関数 ・・・ 数字を漢字表記の文字列に変換する
DATESTRING関数 ・・・ 日付を和暦の文字列に変換する
DATEDIF関数 ・・・ 2つの日付の差分を日、年、月を指定して返す
この3つが代表的な 隠し関数と言われています。使い方は他のサイトを参照ください。
この3つは 無料のWeb版Excelでも利用できます。凄いですね。

この中で DATEDIF関数は 一応Microsoftの公式ページがありますが
冒頭に警告として
DATEDIF 関数では、特定のシナリオで誤った計算結果を返すことがあります。
と記載があります。
「うるう年」関連で 誤まった結果を返すことがあるんですが、これはGoogleスプレッドシートの DATEDIF関数でも同じように発生するので注意!
この3つの関数は割と実用的ってのもありますが、Excelの隠れ関数は日本語の紹介サイトも多くて、改めてGoogleスプレッドシートに比べ Excelの歴史の長さと利用者層の厚さを感じます。
Googleスプレッドシートの 半隠れ関数
先ほど 隠れ関数の定義を
セルに =を打ち込んだ時に 関数候補に表示されない
公式のGoogle スプレッドシートの関数リスト に掲載されていない
としましたが、関数の中には 普通に関数候補には表示されるけど、なぜか公式の関数リストには掲載されておらず、別の場所に公式ドキュメントが存在する 半隠れ関数 (半クレ関数)が存在します。
代表的な半隠れ関数を紹介しましょう。
AI関数
これは2025年5月時点では、まだ日本語環境を含む一部の言語、地域では利用できないので仕方ないんですが、

AI関数は公式の関数リストには掲載されておらず
👆ココに公式情報があります。まだ日本語ページは存在しないようです。
AI関数については、その後検証noteを書いています。
COUNTUNIQUEIFS関数

結構実用性がある COUNTUNIQUEIFS関数も 公式の関数一覧に掲載されていません。
COUNTUNIQUE関数は掲載されてるのに、なぜこれが非掲載なのか不明です。
普通にシート上では 関数の候補として表示され、そこから別の場所にある公式ページに飛ぶことも出来ます。

COUNTUNIQUEIFS関数の使い方は、過去のnoteで紹介しています
UNIQUE関数の派生関数2 COUNTUNIQUEIFS関数
PERCENTIF関数

半隠れ関数の最後は、PERCENTIF関数です。
これは PERCENTILE関数とは別モノで、範囲内の条件に一致する値の範囲における割合を返す関数です。

このように 公式ページもあるんですが、なぜか公式の関数リストからは掲載漏れとなっています。
使い方としては 第1引数を範囲、第2引数を条件として

=PERCENTIF(B2:B5,">=90")
こんな感じで使うことが出来ます。COUNTIF関数の割合版みたいなイメージ。
これら3つの関数、いずれも Excelには存在しない関数で 面白い関数(AIは今後試してみてから評価)なんですが、なぜか公式の 関数一覧から漏れてしまった 半隠れ関数となっています。(公式に認められないから半グレになってるわけではありません)
Googleスプレッドシートの隠れ関数 (ネタ系)
それではいよいよ 、公式がまったく触れていない隠れ関数に入っていきましょう。
まずは、まったく実用的ではないネタ系関数から。

この手の開発者は 古くは Excel97のフライトシミュレーターだったり、Chromeのネットに接続してない時の恐竜ゲームだったり、遊びネタ(イースターエッグ)が好きですよね。
CURSORPARK関数

まずは冒頭でも紹介した CURSORPARK関数。
=CURSORPARK()
引数はなく、式を入れたセルを起点に木々で囲まれた動物や虫、花が咲く5行8列の領域が展開されます。
パーク内にはヒマワリ、ウサギ、ハチ、カタツムリ、ヒツジがいます。
ぶっちゃけこれだけですw ちなみにカーソルパークは 公園ではなく カーソルの停車場(パーキング)のようなイメージですね。

使い方としては、👆こんな感じで 同時編集メンバーのカーソルの集合場所って感じでしょうか?
DUCKHUNT関数

絵文字を使ったネタ系隠れ関数はもう一つ、DUCKHUNT関数があります。
=DUCKHUNT()
これは式を入れたセルに カモ(ダック)の絵文字(Emoji)を出力する関数です。
=CHAR(129414) と一緒ですし、特にこれを使うような場面が思いつきません。お遊び関数です。
WHATTHEFOXSAY関数

キツネはなんと鳴くか?という 関数です。
日本人だと9割の人が「コンコン」または「コーン」と答えるかと思いますが、海外では意見が分かれているようで

👆 このように、シートが操作される度に再計算され鳴き声のテキストパターンをランダムに返します。
NOW関数やRAND関数と同じ揮発性関数ですね。
QUERY関数、MAP関数、SEQUENCE関数を組み合わせて 何パターンあるのか?を 1000回の試行から計測すると

=QUERY(MAP(SEQUENCE(1000),LAMBDA(v,WHATTHEFOXSAY())),"select Col1,count(Col1) group by Col1")
こちらの👇9パターンが存在することが確認できます。
A-bubu-duh-bubu-dwee-dum
A-hee-ahee ha-hee!
A-oo-oo-oo-ooo!
Fraka-kaka-kaka-kaka-kow!
Gering-ding-ding-ding-dingeringeding
Hatee-hatee-hatee-ho!
Jacha-chacha-chacha-chow!
Joff-tchoff-tchoff-tchoffo-tchoffo-tchoff!
Wa-pa-pa-pa-pa-pa-pow!
で?って感じだと思いますが、この関数 以前は 揮発性ではない(再計算されない)ランダムな結果を返す 非常に希少な関数ってことで、海外では一部のマニア(主に player0氏)が 研究を進めていました。
しかし今年 2025年に入って仕様が変わり、他の乱数系関数と同じように揮発性関数となってしまったようです。(ネタとしてストックしてたのに残念)
たぶん 👇このタイミグじゃないかと思います。
【2025年2月6日】Google スプレッドシートの日常的な操作がより快適に
というわけで、現在はネタ系関数という位置づけとなっています。
RITZCODERZ関数 / TRIXTERNS関数
この2つはGoogleスプレッドシートの開発メンバーのスタッフロール?のようなものと思われます。
RITZCODER関数は、35行3列にわたって 人名が展開されます。

TRIXTERNS関数は 1列データで 年と人名を返します。

2014年から始まって、2025年5月現在は 2022年までのデータが返ります。
これらの関数は以前から展開される範囲が増えている、つまりスタッフが増えている(アップデートされている)ようです。
以上、ネタ系隠れ関数5つでした。
Googleスプレッドシートの隠れ関数 (日付、日時、時刻の厳密判定 STRICT系)
隠れ関数には、セルの値の型が 日付か? 日時か? 時間か? を厳密に判定する関数があります。
ISDATE_STRICT関数 ・・・ 厳密に日付を判定
ISDATETIME_STRICT関数 ・・・ 厳密に日時を判定
ISTIME_STRICT関数 ・・・ 厳密に時刻を判定
これらは結構実用的なんで、なぜ隠し関数なのか不思議です。
それぞれ見ていきましょう。
ISDATE_STRICT関数

ISDATE_STRICT関数は 1つの引数をとり、その値が日付型かどうか?を判定して日付であればTRUE、日付以外ならFALSEを返す関数です。

表示形式の影響を受ける関数で、セルの表示形式が日付に該当するシリアル値だった場合は FALSEを返します。
日付を判定する関数は ISDATE関数が Excelにも存在しますし、Google公式にも掲載されており、そちらを使うのが一般的なんですが、
ISDATE関数と ISDATE_STRICT関数は3つの大きな違いがあります。
ISDATE関数は日付と見なせる文字列でTRUEを返す
ISDATE関数は日時や時刻もTRUEを返す
ISDATE関数はARRAYFORMULAでスピルしない
これが ISDTE_STRICT関数だと
ISDATE_STRICT関数は日付と見なせる文字列を区別してFALSEを返す
ISDATE_STRICT関数は日時や時刻を区別してFALSEを返す
ISDATE_STRICT関数はARRAYFORMULAでスピルする

こうなります。
ISDATE_STRICTの方が、より厳格に日付かどうか?を判定できるわけです。
ISDATE_STRICT関数は ARRAYFORMULAでスピルするというのも大きな利点ですね!

=ARRAYFORMULA(ISDATE_STRICT(B2:B8))
画像では、ISDATE_STRICTの式が 各セルを日付かどうか判定して 引数と同じサイズの配列を返しているのがわかりますね。
ちなみに ISNUMBER関数もセルが数値かどうかをスピル判定します。
一方、ISDATE関数は ARRAYFORMULAと組み合わせてもスピルしません。
画像だとFALSEを返していますが、これは ARRAYFORMULA + ISDATEが、引数の範囲内のセルが全て 日付(と見なせる文字列かどうか)を判定する、AND条件の結果を返す挙動である為です。

引数の範囲内に シリアル値の(日付ではない) B8セルを含む B2:B8とした場合は FALSEを、B2:B7として全て日付(と判断できる)場合はTRUE を返しているのがわかりますね。
ユーザー的に欲しいのは
文字列や日時、時刻を除外した厳密な日付型の判定
ARRAYFORMULAと組み合わせて 各セルを判定した結果を配列で返す
だと思うので、なぜISDATE関数の上位互換と言える ISDATE_STRICT関数が隠れ関数なのか不思議です。
ISDATETIME_STRICT関数 / ISTIME_STRICT関数

ISDATETIME_STRICT関数は ISDATE_STRICT関数の 日時版
ISTIME_STRICT関数は ISDATE_STRICT関数の 時刻版
と考えれば OKです。
文字列を許可しない点、ARRAYFORMULAでスピルする点は同様です。

=ARRAYFORMULA(ISDATETIME_STRICT(B2:B10))
▶ B2:B10 の各セルが 日時型かどうかを厳密に判定
=ARRAYFORMULA(ISTIME_STRICT(B2:B10))
▶ B2:B10 の各セルが 時刻型かどうかを厳密に判定
そもそもExcelやGoogleスプレッドシートの公式 には、日時や時刻だけを評価する関数は存在しません。非常に希少な関数と言えます。

利用方法として思いつくのは、データの入力規制との組み合わせですね。
日付のみを入力させる設定はありますが、時刻(時間の表記)のみ許可するといった規制方法はないですし、カスタム数式も幾つかの条件を組み合わせる必要があり面倒だったのが
=ISTIME_STRICT(C3)
👆これで「時刻(時間)のみ入力を許可する」という規制がかけれるのは便利です。(本当は 日付のピッカーみたいに、時間も 時計みたいなGUIが出てきて選択式になると良いんですが)
これも知っていて損はないでしょう。
Googleスプレッドシートの隠れ関数 (状態判定 CONDITION系)
Googleスプレッドシートの隠れ関数には、CONDITIONと付くものが多くあります。
CONDITION_BLANK
CONDITION_BLANK.INEXACT
CONDITION_EQ
CONDITION_FLATTEN
CONDITION_GRADIENT
CONDITION_LT
CONDITION_LT.INEXACT
CONDITION_NE
CONDITION_ONE_OF_RANGE
CONDITION_ONE_OF_RANGE.INEXACT
CONDITION_TEXT_EQ
まったく用途がわからないものもありますが、幾つか有用な関数もあります。
見ていきましょう!
CONDITION_BLANK関数 / CONDITION_BLANK.INEXACT関数
CONDITION_BLANK関数、CONDITION_BLANK.INEXACT関数は 空白を判定して 空白扱いであればTRUE、そうでなければFALSEを返す関数です。
セルの空白判定は 通常であれば
=A1=""
または
ISBLANK関数
を使いますが、これらと2つの隠し関数の違いを 👇 で比較しました。

もっとも厳しいのは ISBLANK関数ですね。これは 真の空白以外は FALSEとなります。
=""による判定と 隠れ関数 CONDITION_BLANK.INEXACT関数は、どちらも空文字やシングルクォートのみの場合も TRUEを返します。この2つは同じものと考えてよいでしょう。
CONDITION_BLANK関数は独特の挙動で、空文字やシングルクォートに加え、半角スペースやセル内改行のセルが入った空白に見えるセルも TRUE を返します。ただ全角スペースのセルは FALSEとなります。

半角スペースやセル内改行は幾つあっても TRUEとなります。
またCONDITION_BLANKは、ARRAYFORMULAでスピル関数です。
=ARRAYFORMULA(CONDITION_BLANK(B2:B7))
使いどころがあるかはわかりませんが、面白い仕様だと思います。
CONDITION_EQ関数

=CONDITION_EQ(A2,B2)
と2つの引数を入れて一致を判定する関数です。EQは イコールのスペル equal から来てるのかと。
上の画像を見てわかる通り、 = による一致判定と同じレベルと思われます。
=ARRAYFORMULA(CONDITION_EQ(A2:A11,B2:B11))
ARRAYFORMULAにも対応してますが、使うことは無さそう。
CONDITION_FLATTEN関数

CONDITIONが付くので状態判定系かと思いきや、挙動は FLATTEN関数と同じです。
=CONDITION_FLATTEN(A2:B7)
=CONDITION_FLATTEN(A2:A7,SEQUENCE(1,6))
という使い方で 範囲や配列を縦1列の一次元配列に変換します。
FLATTENとの違いはよくわかりません。使うことは無さそう。
CONDITION_GRADIENT関数

CONDITION_GRADIENT関数は、GRADIENT(勾配)を判定する関数です。簡単に言うとグラデーションですね。
上の画像のように 最大4つの引数をとり、
=CONDITION_GRADIENT(評価する値, 最小値指定, 中間値指定, 最大値指定)
という構成になっています。(第3引数の中間値は省略可能です。)
この関数は、指定した最小値以下の値に対しては 0を。

指定した最小値より大きい値~指定した中間値以下は
(値 - 最小値指定) / (中間値指定 - 最小値指定) で0~1の値 を。

指定した中間値より大きい値~指定した最大値以下は
1+(値 - 中間値指定) / (最大値指定 - 中間値指定) で1~2の値 を。

最大値以上の値に対しては 2を返す仕様となっています。
これは条件付き書式のカラースケール機能で、裏側でシステム的に利用している関数と思われます。

第1引数の評価する値を配列としてARRAYFORMULAと組み合わせることで、スピルさせることが可能です。
=ARRAYFORMULA(CONDITION_GRADIENT(A4:A14,$C$2, $D$2, $E$2))

中間地点を自由に設定できるんで、SPARKLINE関数と組み合わせたり、面白い使い方がありそうなんですが・・・

あまりいい活用事例が思いつかないので、なにか実用例を見つけたら改めて紹介したいと思います。
CONDITION_LT関数 / CONDITION_LT.INEXACT関数

CONDITION_LT関数は、2つの引数をとり 第1引数が第2引数より小さい時にTRUEを返す関数です。
=CONDITION_LT(A2,B2)
=A2<B2
=CONDITION_LT.INEXACT(A2,B2)
この3つは同じ結果を返すので、INEXACTが付く効果がよくわかりません。
ま、比較演算子使った方が早いですね。
ARRAYFORMULAでスピルします。
CONDITION_NE関数

CONDITION_NE関数は、2つの引数をとり 第1引数と第2引数が一致しない時にTRUEを返す関数です。
=CONDITION_NE(A2,B2)
と
=A2<>B2
は同じものと考えてよさそうです。
数値と数字の文字列は区別しますが、アルファベットの大文字・小文字、ひらがな・カタカナ は区別しません。
これも演算子で十分ですね。ARRAYFORMULAでスピルします。
CONDITION_ONE_OF_RANGE関数 / CONDITION_ONE_OF_RANGE.INEXACT関数
やたら関数名が長いです。
この2つは第1引数の値が、第2引数以降の範囲(または配列)内に存在するかどうか?を評価して 範囲内にある場合はTRUEを返す関数です。

=CONDITION_ONE_OF_RANGE(B2,$A$2:$A$5)
👆 この式は B2の値と一致するセルが A2:A5範囲に存在したらTRUEを返します。
一致判定は 空白・空文字、大文字・小文字、ひらがな・カタカナを区別しない緩めの判定です。
この2つの関数は

=CONDITION_ONE_OF_RANGE(A9,$A$2:$A$5,$D$1:$F$2)
=CONDITION_ONE_OF_RANGE.INEXACT(A9,$A$2:$A$5,$D$1:$F$2)
このように第2引数以降に、複数のサイズの違う範囲(または配列)をカンマ区切りで指定出来るのがメリットです。
一致する値が存在するか?を判定する関数で、このように複数の範囲を指定できる関数は他には思いあたりません。
CONDITION_ONE_OF_RANGE関数 と CONDITION_ONE_OF_RANGE.INEXACT関数 は微妙に違いがあって

数値と文字列を
CONDITION_ONE_OF_RANGE関数 は区別する
CONDITION_ONE_OF_RANGE.INEXACT関数 は区別しない
日付とシリアル値を
CONDITION_ONE_OF_RANGE関数 は区別しない
CONDITION_ONE_OF_RANGE.INEXACT関数 は区別する
といった違いがあり、さらに

ARRAYFORMULAと組み合わせて
CONDITION_ONE_OF_RANGE関数 はスピルする
CONDITION_ONE_OF_RANGE.INEXACT関数 はスピルしない
という違いがあります。
CONDITION_ONE_OF_RANGE関数は、MATCH関数やXMATCH関数の一致判定と同じと思われます。

COUNTIF関数に比べると少し厳密って感じですね。
ただしワイルドカードを利用した「含む」セルがあるか?の判定は出来ません。
CONDITION_TEXT_EQ関数

CONDITION_TEXT_EQ関数は、第1引数が 第2引数のテキストと一致する場合にTRUEを返す関数です。
一致判定は 空白・空文字、大文字・小文字、ひらがな・カタカナを区別しない緩めの判定です。
第1引数が数値で、第2引数が文字列の場合は、見た目上同じ値であればTRUEとなります。
一方、第2引数が数値など文字列以外の値だったり、第1引数か第2引数が 日付や日時、時刻だった場合は、FALSEとなります。
ARRAYFORMULAでスピル関数です。
なんか使えそうではありますが、具体的な活用シーンが思いつきません。
Googleスプレッドシートの隠れ関数 (その他の関数)
最後に上で登場しなかった、その他の隠れ関数のを紹介しましょう。
COINFLIP関数
コインフリップは、コイントスとも言われる コインを投げて裏表を当てるやつです。サッカーの開始時のやつですね。

COINFLIP関数は コインの裏表がランダムで出るのと同じように、TRUE/FALSE をランダムに返す関数です。

👆二択なんでGIF動画だとTRUEばっか出てるように見えますが、

=QUERY(MAP(SEQUENCE(1000),LAMBDA(v,COINFLIP())),
"select Col1,count(Col1) group by Col1 order by Col1 desc")
こんな感じで1000回試行した時の集計をMAP+QUERY関数で計算すると、だいたい半々になってるのがわかります。
こんなランダム系関数をバーチャルに数千、数万と試行した時の集計にも使える QUERY関数を学びたい人は 👇コチラのシリーズもお読みください。
まぁ =RAND() >= 0.5 で代替できるんですが、ちょっと関数知ってる人に
「あー、このケースはCOINFILIP関数で出来るよ」
って言ってドヤりたくなる クールな関数です。
REFERENCE関数

REFERECE関数は、参照演算子の :(コロン)と同じものです。
2つの引数が必須で、どちらも範囲を指定する必要があります。
=REFERENCE(C4, F9)
第1引数のセル範囲から第2引数のセル範囲までの連続した範囲を出力するので、上の式の場合は C4:F9 と同じ結果となります。
第1引数、第2引数が 複数セルの範囲だった場合は、

=REFERENCE(B3:C4, H7:H9)
第1引数の B3:C4 の始点セル(左上)である B3から、第2引数の終点セル(右下)のH9までの範囲、つまり B3:H9を返します。
あまりこんな書き方はしませんが、 =B3:C4:H7:H9 としても同じ結果が得られます。
ただし コロンでは B3:B のようにお尻を決めない範囲指定ができますが、REFERENCE関数では Bを範囲として認識出来ないので、このような範囲指定は出来ません。

なんか使えそうではありますが、活用シーンは思いつかず。
SINGLE関数
SINGLE関数は Excelでも隠れ関数扱いとなっている特殊な関数です。
基本的にはスピル対応バージョンとスピル前のバージョンの互換性をとる為の関数で、Excelだと ほぼ @(共通部分演算子)で代替されてしまいます。
挙動としては Excel の共通部分演算子の解説と同じで
値が単一の項目の場合は、その項目を返します。
値が範囲の場合は、数式と同じ行または列のセルから値を返します。
値が配列の場合は、左上の値を採用します。
このようになっています。

範囲は 縦1列、または横1行の 一次元のみ指定可能で、

複数行・複数列の二次元範囲の場合はエラーとなります。
基本的には 配列の一丁目一番地(左上の起点)を取得する際に使える関数で、 INDEX(配列,1,1) で代替可能です。
m.tanakaさん@Chiquilin365 の回答を見て、これはGROUPBY使いたい案件だなと。
— mir (@mir_for_note) April 25, 2025
普段 @があるからほぼ使うことないSINGLE関数がイータ縮小ラムダで活躍するとは。 https://t.co/uMcUg4ypEu pic.twitter.com/Zsryq67t3v
👆Excelだと イータ縮小ラムダで 活用できるんで、Googleスプレッドシートにもイータ縮小ラムダが導入されたら使えそう。
ARRAY_LITERAL関数 / ARRAY_ROW関数
ARRAY_LITERAL関数 と ARRAY_ROW関数 は、2つ以上の範囲(または値、もしくは配列)を 横(または縦)に連結する為の隠れ関数です。

この言葉どっかで見たことあるって思った人は、結構Googleスプレッドシートを使ってるんじゃないでしょうか?
そう、👆 のように、結合面のサイズが違う 配列を 中カッコと ,(カンマ)、もしくは 中カッコと ;(セミコロン)で連結しようとした時に サイズが一致しない エラーメッセージに表示されてるんです。

=ARRAY_ROW(A3:B4,D3:E4)
は
={A3:B4,D3:E4}
と同じで 横方向の連結
=ARRAY_LITERAL(A3:B4,D3:E4)
は
={A3:B4;D3:E4}
と同じで 縦方向の連結
と考えればよいでしょう。
中カッコ連結の方が記述も短く簡単ですし、関数での縦横の範囲・配列の連結は上位互換といえる VSTACK関数 / HSTACK 関数があるんで出番はなさそうです。
Googleスプレッドシート 11の新関数-9,10 VSTACK / HSTACK
UNARY_PLUS関数 / UNARY_MINUS関数
この2つの関数は 1つの引数(値、範囲、配列)をとり、その符号(+-)を指定する関数みたいです。
どちらもARRAYFORMULAと組み合わせて使えます。

UNARY_PLUS関数の方は、指定した引数のセル(または配列)と、完全に同じ そのままの結果が返るので、使うことはなさそうです。
一方、UNARY_MINUS関数は 各値の符号がマイナスになった結果が返ります。

=ARRAYFORMULA(UNARY_MINUS(A2:D8))
数値は マイナスが付き、空白は0になり、文字列はエラーを返します。日付や時刻、数字の文字列は表示形式を踏襲するので独特な挙動のように感じますが

これは 各セルに -1を掛けた時、つまり
=ARRAYFORMULA(-A2:D8)
とした時と同じ結果です。そうすると使うことは無さそうですね。
以上、その他の隠れ関数でした。
※他にも紹介していない隠れ関数が幾つかありますが、あまりに存在意義がわからないものばかりなので割愛します。
今回のGoogleスプレッドシート隠れ関数の検証にあたり
日本語サイトで取り上げられてない(と思われる)、Googleスプレッドシートの隠れ関数(非公式関数)を紹介しました。
今回の検証にあたり、海外のGoogle Sheetsマニアが検証をしたサイトを大いに参考にさせていただきました。
👇 Undocumented Google Sheets formula functions
コンパクトに内容がまとめられており、非常に読みやすいです。
👇 FLATTEN 2: Other Undocumented Google Sheets Functions
リンクから飛べる公開スプレッドシートに 隠れ関数の完全版リストがあります。
先人たちの探求心に感謝!!
次回 軽めのネタを挟んで、その後QUERY関数の続きに入っていこうかなと思います。
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