「50代☆年の差婚のチャレンジライフ中」創作大賞2026 恋愛小説部門エントリー作💛『セカンド・ロングバケーション』第2話〜コンビニの「浦島太郎」と救世主〜
~第1話 あらすじ~
ケンに診断書を拾われた翌朝
ミライの「大丈夫なふり」は
あっけなく崩れた。
誰にも知られたくなかった
海外での苦しんだ長い療養生活
それを見てしまったケンは
驚きながらも何も聞かず
いつも通り隣人として接してくる。
戸惑うミライだったが
慣れない日本の生活でまたも
小さなピンチに陥り
ケンの不器用な優しさに救われる。
けれど彼のスマホには何度も
「戻ってきて」という連絡が届いていた。
帰る場所を失ったミライと
帰る場所に苦しむケン。
二人の孤独は
まだ名前のない形で静かに重なり始める。
💛第2話
〜コンビニでの「浦島太郎」と救世主〜

翌朝、私は人生で一番ぎこちない
「おはようございます」をした。
ケンに拾われた一枚の診断書で
私の「大丈夫な人」という仮面は
あっけなく剥がされた。
そのあとも引っ越しで
廊下で顔を合わせたると
軽く会釈した。
「こんちわー」
その声は、驚くほど普通だった
ケンは、何も聞かなかった。
その沈黙が
優しさなのか
戸惑いなのか
それとも見なかったふりなのか
私にはわからなかった。
気づくと夕暮れ
やたら早い
午後五時なのに
空はもう
「今日は閉店です」
みたいな色をしていた。
私は近所の
コンビニで
夕食を選んでいた。
納豆・・・
パン・・・
ヨーグルト・・・・
見事に
「一人暮らし初心者」
みたいなカゴだ。
問題は
買い物じゃない。
レジだった。
「袋は
ご利用ですか?」
「はい!」
「有料ですが」
「えっ?じゃ、いりません!」
「ポイントは?」
「え?」
「アプリは?」
「はい」
わからないけれども
元気よく答えた
「それではバーコードを――」
「ええ?バーコード?」
日本のレジは
質問だらけ
しかも全部が
新幹線のように早く
険しいサバイバルゲーム
私は少し
パニックになりながら、
バッグに手を突っ込んだ。
そして――
固まった。
「あ……」
財布がない。
スマホもない。
終わった。
私は今
令和日本で丸腰だった。
「あの……
すみません……」
店員さんの笑顔が
じわじわ消える。
後ろからは痛い視線
サラリーマンが
時計を見る。
女子高生が
クスクス笑う。
あぁもう
絶体絶命?
その時だった。
ガラス越しに
見覚えのある
後ろ姿が見えた。
黒いパーカー
ボサボサ髪
隣の部屋の
ケンだった。
私は反射的に
店を飛び出した。
「ケン君!
ケン君ーー!!」
ケンが
びくっと振り返る。
「え、ミライさん?
な・・・何ですか!?」
思いっきり
困ったようす。
私は半泣きで
駆け寄った。
「ごめん!
財布忘れた!」
「はい?」
「スマホも!」
「えっ?」
「納豆が
買えないの!」
「そこ!?」
ケンが
一歩引きながら苦笑い。
私はもう
恥とか全部
どこかへ消えていた。
「お願い
後で絶対返すから!」
「いや、
返してくれれば
全然いいですけど……」
ケンは困った顔で
恥ずかしそうに
コンビニへ入った。
「PayPayで」
ピッ。
終了。
あれ?もう終わり?
早い。
未来人だ。
私はその横で
文明に取り残された
縄文人みたいに
仁王立ちしていた。
「はい、ミライさん」
納豆をおしつけるケン
「ありがとう!救世主……」
「大げさです」
「いやもう、
命の恩人!」
「納豆で?」
「納豆大事」
頭をかきながら
ケンは笑った。
笑うと
年下というより
少年みたいだった。
店を出ると
冷たい風が吹いた。
二人で並んで
アパートへ帰る。
親子みたいな
身長差?
いえいえ
年齢差
歩幅も
全然違う。
でも不思議と
気まずくなかった。
なんか・・
ずっと前から
知人のような
暖かい感覚があった。
階段の前で
ケンが言った。
「ミライさんって
危なっかしいですよね」
「褒めてる?」
「褒めてる???半分くらい・・・・」
また呆れ顔のケンを観た
「それって半分悪口?」
ストレートな私は
迷うことなく聞いた
「えーーと
ちゃんと携帯と財布は
持ってくださいね」
「はーーい……めんぼくない」
敬礼
笑ってごまかした。。
「めんぼくない・・・・・?」
また化石を観るような
ケンの視線が痛かった
五十歳
離婚歴あり
異国で一人になり
多分・・
ドン引きされるような
どん底人生経験あり
それが反対に
自分を図太くしているのか?
それともおバカなのか?
だが私は今
日本で
二十四歳年下の青年に
完全に
保護者扱い?
老人扱い?
わからないけれども
どっちかだった。
その日の夜
薄い壁の向こうから
ケンのスマホが何度も
震える音が聞こえた。
少しして、廊下に出た私の目に
玄関先で画面を見つめるケンの姿が映った。
ケンは慌ててスマホを伏せた。
その横顔を見た瞬間
胸の奥に古い痛みが走った。
十一歳で母を失った日から
私は仮面のよう家族と生きてきた。
けれどケンは違った。
彼は、暖かい本当の
帰る場所があったが
それでも
苦しんでいる人だった。
💛第3話はこちらから
~
ごあいさつ~
こんにちは
ミライです♪
たくさんの記事の中から
訪れていただき
本当にありがとうございます!
このストーリーは
実在する
昭和世代の浦島太郎状態の妻
平成時代の堅実派な夫
出会い
遠距離恋愛
破局
マインドリセット
復縁
そして結婚までの
この五年間の歩みを描いた物語です
私たちの激動の1800日を
フィクションも少し交えながら
過ごしてきたストーリーを
お届けいたします。
アダルトチルドレンの私は
24歳も年下相手に
何度も本気でぶつかり
大泣きしてしまうような日々も
たくさんありました
それでも今は
涙あり
笑いあり
そして少しだけ
人生のヒントもある
人生再生&恋愛小説として
綴りました。
この五年間のチャレンジは
本当に紆余曲折の連続でした
50代の私にとって
決して楽な道のりではありませんでした
それでも
年齢に対する
不必要な常識の壁を
少しずつ越えていく中で
私はようやく
自分らしく輝いていいのだと
思えるようになりました
人生はいくつになっても
変わることができます!
そして
何かを突き抜けた先には
必ず明るい未来が待っていると
私は信じています
この物語が
同じように人生の岐路に悩み
迷いや不安を抱えている皆さんの心に
小さな勇気の灯りを
ともすことができたら
とても幸せです♪
いつからでも
誰でも
何度でも
あなたしだいで
ゆっくりと柔らかい光が
心に必ず差し込み始めます♪
ここまで
読んでいただき心から感謝です
ありがとうございました😊
ミライ
