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【50代☆年の差婚のチャレンジライフ中!】創作大賞2026💛 恋愛小説部門エントリー作『セカンド・ロングバケーション』~第3話:公園のブランコと奪われた翼~


#創作大賞2026 #恋愛小説部門




~第2話 あらすじ~


ケンに診断書を拾われた翌朝
ミライは人生で一番ぎこちない挨拶をする。

誰にも知られたくなかった海外での療養生活。
それを見てしまったはずのケンは
何も聞かず、いつも通り隣人として接してきた。

気まずさを抱えたまま
ミライは慣れない日本のコンビニで財布も
スマホも忘れる大ピンチに陥る。

そこへ現れたのは
またしてもケンだった。

納豆を救ってくれた小さな救世主。
その不器用な優しさに、
ミライの心は少しずつほどけていく。

けれどその夜、薄い壁の向こうで
ケンのスマホが何度も震えていた。

彼もまた、帰る場所に苦しめられていた。



💛第3話:公園のブランコと奪われた翼




(ドリームキャッチャーの揺れる窓辺で願いを込めて)




 北海道の夏は短い。

昼間は暑くても
夕方になると急に風が冷たくなる。

その感じが
今の自分に少し似ている気がしていた。

アパートに住み始めてからの私は
ほとんど眠ってばかりいた。

 殺風景な天井
 知らない街
 静かすぎる部屋

何もしていないのに
心身の疲れが後に引く。

一方、隣の部屋のケンは
朝早く出て夜遅く帰ってくる
生活を送っていた。

新しい会社の研修がかなり大変らしい。

夕方、ぼんやりした頭のまま
通路へ出るとちょうど彼が階段を上がってきた。

「あ、ケンくん、お疲れ様」

「あ、どうも」

黒いリュックを片方の肩に引っかけたままケンは軽く会釈する。

それだけ。

でも、その“それだけ”が
今の私にもケンにも
ちょうどよかった。

必要以上に優しくされると
たぶん私は・・・

現実からの取り残され感が
募り泣いてしまう。

彼にとって私は

階段で荷物をぶちまけた変な人?

コンビニで小銭を借りた図々しいおばさん?

やたら問いかけてくる縄文人?

まあ、なんにしろかなり怪しい。

そんなある日
私は運転免許の切り替えのため
近くの警察署へ向かった。

 
もう一度、自分で車を運転できたら少しは自由になれる気がしたのだ。

けれど、いきなり

「……失効していますね」

窓口の婦警さんは
申し訳なさそうに言った。

「更新期限をかなり過ぎていますので最初から取り直しになります」

私は数秒、固まった。

「あ、そうですか・・・」

声だけ妙に冷静だった。
でも内心は全然冷静じゃない。

終わった。
本気でそう思った。

警察署を出た私は
そのままアパート前の
小さな公園へ流れ込んだ。

 キィ、キィ。

古いブランコが小さく軋む。

私はそこへ腰を下ろし
靴の先で地面を蹴った。

前にも進まない。
後ろにも戻れない。

ただ揺れているだけ。

「終わっちゃった・・・」
思わず口から漏れる。

車もない
土地勘もない
スマホも時々わからない
役所の手続きは暗号みたい

 五十代
 いきなり
 つまづきからのスタート


ふと、バッグの中に入っている
薬のことが頭をよぎった。

長い療養生活のあとも、
私はまだ薬の力を借りている。

免許を取り直す時
受験できないと言われたらどうしよう。

 ショックすぎる・・・と
 ふけっていると

「……あれ?ミライさん?」

声がして振り返るとコンビニ袋を提げたケンが立っていた。

「あ・・・こんばんわ」

「何してるんですか?」

「絶望にひたってるの」

ケンが一瞬だけ吹き出した。

「公園で?」

「そう。大人は絶望するとブランコ乗るの」

「初めて知りました」

彼は呆れた顔のまま
自販機で買ったらしい
缶コーヒーを軽く振った。

「で、次は何があったんですか?」

「免許が死んだ」

「……はい?」

「私の運転人生、本日終了です」

事情を説明すると
ケンは「あー……」と
何とも言えない顔をした。

「それ、キツいですね」

「しかもイチから取り直しだって」

「マジですか」

「それで教習所、高い」

「いくらです?」

「ローカルの教習所は四十万だって」

「え、高っーーー」

「でしょ!? 三十年前の倍!」

「ミライさん、
“三十年前”をサラッと出すのやめた方がいいです」

「なんでよ」

「急に歴史の資料感出るから」

私は思わず吹き出した。
久しぶりに、ちゃんと笑った気がした。

ケンは少し安心したみたいに息を吐いてそれからスマホを取り出した。

「でも、方法あるんじゃないですか」

「方法?」

「合宿免許とか」
彼の指が画面の上を滑っていく。

 速い。

 速すぎる。

私がまだ“Googleを開こうかな”と思ってる間にケンはもう別世界へ行っている。

「……ありました」

「え、もう?」

「岩手の合宿。これ安いですね」

「岩手!?」

「二週間ちょい。宿込みで二十万くらい」

「半額!?昔と一緒じゃん」
飛び跳ねる私

「ミライさん、声デカいです」

私は思わずケンの
スマホ画面に顔を近づけた。

知らない世界の情報が
そこには一瞬で並んでいた。

「……すごい、本当に載っている」

「何がです?」
意味不明な言葉に戸惑うケン

「ケンくんがいなかったら
私これ見つけるのに一万年かかってた~」

「ミライさん、一万年たってなくても、もう化石化してますよー」

「ひっどーい、進化したらマンモス?」

笑いをこらえる青年

笑いを取れた私は
関西のおばちゃんのような
充実感にひたった

澄み切った空気
夕暮れの公園に
心地よい風が吹く。

ブランコは相変わらず
左右にゆらゆら揺れていた。

でも私の心は
ほんの少しだけ

ケンのおかげで
さっきより
前に進んでいる気がした。


その夜、部屋に戻ったあとも、
私は何度もスマホで岩手の合宿免許を見ていた。

薄い壁の向こうから、
ケンの低い声がかすかに聞こえた。

「だから、もう連絡しないでください」

怒っているわけではなかった。
むしろ冷静すぎるほど静かな声だった。

その静けさが、かえって胸に残った。

私は画面を閉じ息をひそめた。

人には誰でも
踏み込まれたくない場所がある。

私も
そしてケンも


💛第4話はこちらから



~ごあいさつ~

こんにちは
ミライです♪

たくさんの記事の中から
訪れていただき
本当にありがとうございます!

このストーリーは

実在する
昭和世代の浦島太郎状態の妻
平成時代の堅実派な夫

出会い
遠距離恋愛
破局
マインドリセット
復縁
そして結婚までの

この五年間の歩みを描いた物語です

私たちの激動の1800日を
フィクションも少し交えながら
過ごしてきたストーリーを
お届けいたします。

アダルトチルドレンの私は
24歳も年下相手に
何度も本気でぶつかり
大泣きしてしまうような日々も
たくさんありました

それでも今は
涙あり
笑いあり

そして少しだけ
人生のヒントもある
人生再生&恋愛小説として
綴りました。

この五年間のチャレンジは
本当に紆余曲折の連続でした

50代の私にとって
決して楽な道のりではありませんでした

それでも

年齢に対する
不必要な常識の壁を
少しずつ越えていく中で

私はようやく
自分らしく輝いていいのだと
思えるようになりました

人生はいくつになっても
変わることができます!

そして
何かを突き抜けた先には
必ず明るい未来が待っていると
私は信じています

この物語が
同じように人生の岐路に悩み

迷いや不安を抱えている皆さんの心に
小さな勇気の灯りを
ともすことができたら
とても幸せです♪

いつからでも
誰でも
何度でも

あなたしだいで
ゆっくりと柔らかい光が
心に必ず差し込み始めます♪

ここまで
読んでいただき心から感謝です
ありがとうございました😊

ミライ

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