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俺たち北支工作隊⑮(最終話)

第15話 それぞれの道
4月23日、東安工兵第二十四聯隊に着いた。
数日後、港から船に乗り、日本海を渡る。
冷たい潮風と共に見慣れた陸地の影が近づいてきた。

新潟港に上陸し、汽車で東京の赤羽へ向かう。
車内は妙に静かだった。
誰もが帰る家のことを考えていたのかもしれない。

赤羽の営門をくぐると、召集解除の知らせが告げられた。
それぞれが荷物をまとめ、仲間の肩を軽く叩いて別れを告げる。
森田も、仲野曹長も、もう次に会えるかどうかは分からない。

営庭を出ると、春の空が高く広がっていた。
シャベルも銃も持たず、ただ歩く自分の足音がやけに軽かった。

俺たちは、もう部隊ではない。
だがあの濁流や橋脚の上で過ごした日々は、
きっと一生、体のどこかに残り続けるだろう。

※この物語は実在した中隊の記録を基にしたフィクションです。
 この中隊は正確には旅団独立工兵中隊であり、物語の中に出てくる地名や橋などの建造物の呼称は実在したものを使っています。

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