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父子のロードムービー北海道1983→2025②

●第二章:連絡船に揺られて

8月2日朝、青森駅。

陽翔は夜行バスを降りると、背中のバックパックを背負い直し駅舎を背に歩き出した。ひんやりとした朝の空気に、北国へ来た実感がわいてくる。

駅の売店で陽翔は駅弁を買った。かつて父も食べたと書き残していた伯養軒の駅弁である。40年以上の時を乗り越えて大切に貼られている「いい日旅立ち」のポスター。

(これ、確か父さんの時代のだよな)

1983年当時、国鉄が続けていた大キャンペーン。
その余韻は、今も時々残っている。

そこから港を目指して進むと青函連絡船が見えてきた。
今では博物館として残されている「メモリアルシップ八甲田丸」だ。

その船体を、陽翔は静かに眺めた。
遠くで船のスピーカーから流れる解説音声がかすかに聞こえる。

(父はこれに乗って、函館に渡った)

スマホを取り出し、地図を表示する。
そして、父の記録と重ねてみる。

思えば、この行為そのものが、旅の本質かもしれないと思った。
過去と現在。
父と息子。
同じ海を越える道…。
自分がこの旅に求めているものに陽翔はその時、気づき始めた。

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※冒頭のイラストはAI生成されたものです。

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