育児でキャリアが詰むなら、私は大学になんて行かなかった。
こんにちは、いとです。
ワーママとして会社員生活から離脱した今、ふと思うことがあります。
これは、私や家庭の努力の問題じゃない。
もっと根っこの、社会構造的な問題なんじゃないかということです。
地方に住むひとりの主婦が、ここで何を言っても、きっと社会は変わらないと思います。
でも、私だけじゃなく、きっと同じような思いを抱えている人は多いはずです。
「女性も活躍できる」って、本当?
「女性躍進」「仕事と育児の両立」
そんな言葉を聞くたびに、胸がざわつきます。
たしかに今は、正社員だけが選択肢ではない。
パート、派遣、業務委託、フリーランス。
いろんな働き方がある。
でも、それって本当に「自分で選べている」のだろうか?
私が感じていたのは、“選ばされている感覚”でした。
「本当はこうしたかった。でも無理だった。だから、こっちを選ぶしかなかった」
そうやってたどり着いたのが、「一度正社員を退職して、考え直すこと」でした。
理想の“誰か”に苦しめられる
仕事と育児の両立に悩み、正社員を辞めたと話すと、「もったいないね」「在宅で働いてる人もいるよね」
そんな言葉が返ってくることがあります。
たしかに、うまくやっている人もいる。
フルリモートで、フレックスで、年収もキープしながら育児とキャリアを両立している人。
でも、全員がそうなれるわけじゃない。
家庭の事情、子どもの個性、夫の働き方、住んでいる地域。
条件が違えば、選べる働き方だって違ってきます。
それでも、「あの人はできてるのに、なぜあなたは?」という空気。
「努力が足りない」と言われているようで、苦しかったです。
キャリアが、切り離されてしまった
私は、地方で年収650万の正社員として働いていました。30代半ばでこの条件は、けっこう恵まれていたと思います。
でも、子どもが生まれ、フルタイム勤務に限界を感じて退職しました。
一度離れたら、もうその水準には戻れません。
それは、分かっていたことでした。
家計的には、やっていける。
貯金も、投資も、準備してきたつもりです。
でもその「やっていける」の裏には、“積み上げたキャリアを手放した現実”があります。
私の会社の福利厚生に、夫の会社はフリーライドしていると感じていました。
夫の職場では、「奥さんがいるでしょ」で育児の話は終わってしまう。
“共働き”って、なんなんでしょうね。
私も正社員だったのに、いつの間にか私は後ろを歩かされていました。
「制度がある」だけでは、どうにもならない
書類上は、育児休暇も、時短勤務も制度として整っていました。
でも実際にそれを“使えるかどうか”は、現場の空気、周囲の文化で決まっていました。
制度を使っているのは女性ばかり
利用すれば「育児に重きをおきたい人」と思われる
男性は「空気的に」育児を理由に休まない
制度があるのに機能しない。
それは、“運用”の責任を空気に丸投げしてきたからだと思います。
10年以上、会社員として真面目に働いてきました。だからこそ「育児でキャリアが止まる」なんて、想像もしていませんでした。
でも、いざ止まってみたら、社会は冷たかったです。
「辞めたのは自分でしょ」
「フルタイムが無理ならちょっと…」
「今はパートしかないですね」
どれだけ実績があっても、育児で一度離れたら、キャリアは“ゼロ”に戻ります。それを「自己責任」で片づける社会は、やっぱり優しくないと思います。
「そんな選択肢、知らなかった」
ある日、Xで「もう仕事、無理かも」とつぶやいたことがありました。すると、見知らぬ誰かから返信がありました。
「SaaS業界とかインサイドセールスなら続けられますよ」
たぶんその人は、会社員としてキャリアを継続してきた方なんだと思います。きっと善意で、「こういう道もあるよ」と教えてくれたのでしょう。
でも当時の私は、
SaaS? インサイドセールス? 何それ? どうやって入るの?
突然、知識で殴られたような感覚でした。
“知っている人”と“知らない人”のあいだには、こんなにも深い溝があるんだと感じました。
数日後、その人が「子どもが中高生になって教育費もかかるけど、仕事辞めなくて本当によかった!」と投稿していました。
その言葉が胸に刺さって、私はアカウントを削除しました。
やっぱり、辞めなかった人だけが正解なのだろうか?
そんな空気に押しつぶされそうになりました。
それでも私は「退職という選択は、間違っていなかった」と思っています。
「保育園落ちた、日本死ね」から、何年経った?
もう10年近く前でしょうか。
「保育園落ちた、日本死ね」
あの叫びが話題になって、国も制度改革に動いたはずでした。
でも今もなお、育児でキャリアが詰む未来は見えてしまう。
“選べるはずの働き方”も、実際には選べない。
根本的な構造は、何も変わっていないと感じています。
さいごに
子どもが生まれて、見える景色が一変しました。
キャリアを維持することが、生活を壊すことになってしまった。だから私が選んだのは、「仕事を続けること」ではなく、「自分を壊さないこと」でした。
20代の私が聞いたら、驚くだろうな。
でも今の私は、これでいいと思っています。
けれど、やっぱり、私は“働くこと”が好きなのだと思います。
地方に住む、平凡な主婦の声なんて、小さいものかもしれません。でも、きっと同じように悩んでいる人はたくさんいるはずです。
ここに書いたからといって、何かがすぐに変わるわけじゃないのは分かっています。
でも私は、これを言葉として、残しておきたかったです。
📌辞めたあとの気持ち
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