『悪魔城ドラキュラ -キャッスルヴァニア-』 第16話「夢か野望か」
アルカードに自分たちの過去を語るタカとスミ。その頃リンデンフェルドでは、修道院の中に入ったサンジェルマンが「来訪者」が与えた影響を目の当たりにしていた。一方、スティリアではレノーアがヘクターと対話を行い、ジェノバでは通過を拒否されたアイザックが守備兵を虐殺するのだった。
第3シーズンも4話目ですが、四元中継ともなるとなかなか物語が進まないのが厳しいところ。とはいえ、落着点が見えないだけに、それぞれのエピソードがどこに向かうのか、興味を惹かれます。
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今回、冒頭で語られるのは、アルカードの弟子となったタカとスミの過去。日本からやってきた彼女たちが、やはり日本出身の吸血鬼である蝶の城で、奴隷として働かされて時のことが語られます。討伐にやってきた者をいたぶり殺すのを楽しみにしていたという蝶ですが――実は今回のアクションノルマはこのシーン。城に討伐にやってきた鎧武者と蝶の一騎打ちが描かれるのですが、どちらもあまりリアリティのない(婉曲な表現)和風コスなので、見ていて今ひとつ盛り上がりません。むしろ蝶の配下の吸血鬼たちの方が、武礼冠に顔の上半分を覆う仮面という、なかなか格好良いデザインで印象に残りました。
さて、一騎打ちでは武士をいたぶるように殺した蝶ですが、ドラキュラの招集に応えた隙にタカとスミに配下を滅ぼされ、奴隷たちともども逃げられたというのはちょっと隙が大きすぎるかと思いますが……
ちなみにアルカードは、トレバー&サイファ人形を見られてさりげなく誤魔化したり、二人と別れて一人暮らしをしていた期間をサバ読んで答える姿がおかしいというかなんというか。そしてそのトレバーとサイファは、リンデンフェルドの修道院の調査に向かうも今回は様子見程度に終わります。
その代わりというべきか、サラ院長に接近していたサンジェルマンが、修道院の中に足を踏み入れるのですが――彼が入るのを許された礼拝堂を見ただけでも、実に怪しい雰囲気満点。まず何よりも、キリスト像が逆さになっている時点で言い訳はできないでしょう。サラによれば「来訪者」が来た際に偶然この形になったというのですが、それを直さず、むしろ気に入っているのですから。
さらに修道院の壁や、修道士たちの腕章に記されたのは、硫黄――そして地獄を象徴する錬金術の記号。ここで再三サラが言う「来訪者」が、以前描かれた過去に街を襲った魔物たちの生き残りであることは間違いありませんが、その真意はまだわかりません。
そしてまだまだスタッフから邪な扱いを受けているヘクターですが、前回あれだけ彼をいたぶったレノーアは再び彼の前に現れ、平然と――いや、端々に余裕を見せつつ、会話を始めます。
そしてところどころで懐柔策をちらつかせつつ、めいたことを言いつつ、レノーアが問いかけるのは、ヘクターがドラキュラについた理由。第2シーズンで語られたように、もともとドラキュラが人間たちを間引き、管理すると信じていたヘクターですが、レノーアは、それは自分たちがまさにこれからやろうとしていることと語ります。
そして見返りを明確にせず、曖昧な信頼(その結果ヘクターは欺かれていたわけですが)に基づいていたドラキュラと違い、自分は取引をすると告げます。このあたり、なるほど外交官を自称するだけあると感心するのですが――それ以上に、ドラキュラが(ヘクターの信じていた)目的を達成した際に、自分がどうなるのかロクに考えていなかったヘクターに驚かされます。こやつ、想像していた以上にダメ人間だったかもしれない……
なお、今回ストリーガとモルガーナは、トレバーとサイファに負けないくらいにアツアツぶりをアッピール。そして、カーミラがぶち上げたブライラまでの回廊構想に対し、それぞれ支配と統治で自分の力をいかに活かすかを熱っぽく語り合う姿は、人間も吸血鬼もあまり変わりはない――と妙なところで感心させられます。
そして船長とは円満に別れたアイザックはジェノバに到着。船長との会話でちょっと良い気分になっていたアイザックですが、チュニスとほとんど同様に、ここでも通り抜けも許可しないという(そして彼我の実力差を全く理解していない)守備兵たちに再び怒りを爆発させます。その無礼さが許せん魔物たちに兵を虐殺させ、そしてその場で死体を魔物に変えていくアイザックの行く先は……
というわけで四者四様の姿が描かれた今回ですが、今期は「対話」が一つのテーマになっているのではないか、となんとなく感じさせられます。
立場や主義主張が異なる、それどころか種族までもが異なる者同士が、言葉を交わすことによって、互いを理解し、自分の考えを変えていく――このシーズンで描かれているのは、そのような姿ではないでしょうか。もちろん、それは必ずしもポジティブな結果のみをもたらすものではないのですが……
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