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『悪魔城ドラキュラ -キャッスルヴァニア-』 第9話「最後の呪文」

 ゴッドブランドが姿を消したのを訝しみつつも、配下をブライラに集結させるカーミラ。ヘクターもアイザックを説得し、アイザックからドラキュラの了承も得られたが、カーミラは用済みとばかりにヘクターに冷淡な顔を魅せる。その頃ベルモンドの地下書庫では、サイファが重要な発見を……

前話の紹介記事はこちら。

 第2シーズンもいよいよ後半に入りましたが、物語の展開は今回も、ベルモンド側三人の会話(少し)とドラキュラ城内の陰謀劇(大半)という構成。カーミラたちが出てきてから毎回これで、作っている方も疑問に思わないのかしら、と思いますが……

 何はともあれ、前回ドラキュラに叛意を露わにしたゴッドブランドに対し、あっけないほどあっさりと死の制裁を加えたアイザックは、さすがに周囲にそれを明かすことなく遺灰と遺品を城の屋根から廃棄。さすがにゴッドブランドが消えたことにはカーミラも不審顔ですが、しかしそれでも自分の作戦に変更はないということか、自分自身の配下にブライラ集結を命じます。
 そんなカーミラに疑いを抱くことなく、アイザックを説得にかかるヘクター。もはやドラキュラに嘘をつかれていたことは明白ですが、そこを突っ込むことはなく理性的に言葉を交わした結果、アイザックもそれに同意するのでした。

 そして今度はアイザックがドラキュラを説得――と、何だかこんな世界でも会社の稟議みたいなことをやっているなあとちょっと可笑しくなりますが、しかしドラキュラが結果のみを求めており、過程は問題にしていない(できない)ことを見抜いていたアイザックは、その点を踏まえ、この戦略であれば吸血鬼将軍たちも反発はしないと説明し、ドラキュラもそれを受け容れます。上で述べたように延々と続く陰謀劇ですが、この辺りの描写の積み重ねで、ヘクターとアイザックのキャラクターの違いが明確になっていくのは確かではあって、根底に危うさと歪みはあるものの、やはりアイザックの方がさまざまな意味で「大人」なのだと理解できるのはなかなかおもしろいところです。
 なお、今回のアクションノルマとして、ここでドラキュラがかつて暴れまわっていた時代の回想シーンが入るわけですが、町の商人たちに恨みを持ったドラキュラが町に火を付け、女子供たちを先に避難させた商人たちが、財産を取り出しに戻ってくるところを襲うというのは、これは何か史実に残っているのではないかというくらいにクレバーなやり方ではあります。もっとも吸血鬼らしいというより、普通に残酷な地方領主がやっていそうなレベルですが――いずれにせよ、こんなだったドラキュラを変えたリサは(おそらくタイミングはあったにせよ)やはり偉大だったと思います。

 さて、何はともあれブライラ攻めは決定されたわけですが、ここでものすごい勢いて手の平を返したのがカーミラ。それまで喉元をくすぐらんばかりに丁重に接していたのを、一気に背を向けて、お前は子供と動物の中間の子犬呼ばわり。さすがのヘクターも己のミスに気付いたと思いますが、時すでに遅し……

 一方、今回のベルモンドチームのパートは冒頭とラストに配置されていますが、前者ではサイファとアルカードの会話の中で、アルカードの本質が語られることになります。豪快なようでひねくれたトレバーにサイファが接するのを心配し、何かとトレバーを腐すアルカードに対し、アルカードの方が子供だとサイファは見抜きます。実際問題として、本作の吸血鬼(の子供)は、大人の姿に人間よりも早くなって、それからが長いようですが――いずれにせよ本作のアルカードはまだ「人間」としての経験が浅く、子供なのでしょう。その意味ではゲームと異なり、三木眞一郎氏が演じているのも納得に感じられます。

 そしてラストでは、サイファがベルモンド家の魔術書の中から、悪魔城の移動を封じる呪文――ただし未完成のものを見つけ出すことになります。ここでアダム語が云々と嬉々として語るサイファに対し、まぁた始まったよ――という顔の野郎二人が妙におかしいのですが、そこに外からドカンドカンと地下まで揺れるような衝撃が。忘れかけていましたが、ドラキュラ軍の刺客が送られていたような……

 というところで次回に続きます。

前話の紹介記事はこちら。


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