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『悪魔城ドラキュラ -キャッスルヴァニア-』 第22話「希望は捨てろ」

 襲いかかるタカとスミを切り裂くアルカードの剣。修道院の地下室では、地獄の魔物たちとトレバー、サイファが死闘を繰り広げる。戦いの末、サンジェルマンが内側から無限回廊を閉じるが、犠牲は大きかった。そしてカーミラの城では、ヘクターが魔法の指輪でレノーアに束縛されていた……

前話の紹介記事はこちら。

 気がつけば全10話もあっという間、シーズン3もファイナルです。前回一番気になる引きだったアルカードですが、魔法の拘束具で彼をベッドに縛り付けたタカとスミは、魔法を教えてくれなかった、城の動かし方を教えてくれなかったと恨み言をぶつけ、そのまま剣でとどめを刺そうとします。しかし次の瞬間、飛び込んできたアルカードソードが一閃、二人の喉を掻っ切ります。慈しんできたはずの二人の裏切りに深く傷つくアルカードですが――いや、この二人の行動は本当に意味がわかりません。確かに前から城の動かし方に興味を持っていましたし、まだほかにも色々あるだろうと気にしていましたが――それでいきなり殺そうとするか?
 まだ修行途中のこのタイミングで殺しにかかるのは本当に意味不明で、ここまでの旅で何度も他人に裏切られたと言っていたことを思うと衝動的にやってしまったということかもしれませんが、むしろ二人がサイコキラーだったという方がまだ納得がいきます。

 そんな釈然としない展開の一方で、リンデンフェルドではシーズンのラストにふさわしい大激闘が展開されます。「来訪者」が開いた地獄の向こうに、ドラキュラの姿を認めたサンジェルマン。しかし、地獄からはブエルやエビルといった、ゲームでおなじみの面々(もっとも、ブエルの攻撃方法は弓矢とだいぶ違いますし、エビルもマラキと呼ばれているようですが)も含めた巨大な魔物たちが十体近く現れ、さながら中ボスラッシュといった様相を呈します。
 そんな魔物たちをサイファがお得意の氷と炎、さらには珍しく電撃で倒していく一方で、人々の魂を吸収して異常な生命力を持つ来訪者にトレバーは大苦戦。しかし、モーニングスターとバンパイアキラーの双鞭で滅多打ちにした上で、アイテムクラッシュ状態の鞭がついに来訪者を粉砕します。
 そしてその前にクリスタルの力で来訪者を操ったサンジェルマンは、ドラキュラが現世に現れる寸前で門を閉じ、自分が探していた相手のシルエットを追って無限回廊に飛び込むと、内側から回廊を閉じるのでした。

 一方、修道院の外では街の兵と修道士たちがほぼ相打ちとなり、呆然と立ち尽くす裁判官の身を、修道院から逃げてきたサラ院長の刃が貫きます。しかし、裁判官はなぜかサラに逃げ道を教えます。後からそれを聞いて追ったトレバーとサイファが見たものは、落とし穴に落ちて無残に串刺しになったサラの姿――そして落とし穴には、以前にも誰かが落とされた跡があったのです。
 そして、裁判官の家に足を踏み入れた二人が見たもの、それは裁判官がこれまで密かに落とし穴へ落として殺害してきた子どもたちの遺品でした。実は数話前にも、裁判官が子どもを罠のある場所に誘う場面があったのですが、裁判官こそサイコキラーだったとは! この辺りはいささか唐突という印象は否めませんが……
 とはいえ、信頼していた人物の意外な素顔は、街の人々に無数の犠牲者が出たことと相まって、トレバーとサイファの心を深く傷つけ、二人は逃げ去るように街を去るのでした。

 そしてスティリアのカーミラの城では、作戦会議中のカーミラたちの前に、ヘクターを伴ってレノーアが現れます。前回ヘクターがはめられたのは忠誠の魔力を秘めた指輪――もうヘクターはレノーアには逆らえず、彼が精錬する悪魔たちも同様だというではありませんか。しかしレノーアは必要以上にヘクターをいたぶるつもりはなく、独立した居室を与えて行動も自由にさせると宣言。居室には大きいベッドを置くという言葉には、さしものカーミラたちもドン引きですが……
 要するにヘクターをペット扱いするレノーアに、彼は「俺の人生はもう終わりだ」と嘆きます。しかし今頃になってこんなことを言い出すとは、闇の住人とは思えぬヘクターの甘さには、こちらが驚きました。

 一方、もう一人の悪魔精錬士であるアイザックは、前回倒した魔術師が支配していた街に留まることなく、住民のみを皆殺しにして去ると宣言。
 そしてドラキュラ城では、かつて父親がそうしていたように、アルカードが城外にスミとタカの遺骸を串刺しにして……」



 というわけで、これまでのシーズンで一番長かった第3シーズンでしたが、主人公4人の視点の切り替えが頻繁であったためか、中だるみすることなく最後まで楽しめました。もっとも、これまで散々言ってきたように、アルカードとヘクターの扱いは本当にそれでいいのか、と言いたくなるようなものではあります。物語の中でこの先の逆転の余地があるヘクターはともかく、アルカードはこの先どのようなドラマを描くためにこのような扱いだったのか――彼だけは先行きが不安としか言いようがありません。


前話の紹介記事はこちら。


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