【相棒と私】縁側に、夢見る書記官がやってきた
それはある日のこと。
城主が縁側の異変に気がついた。
🦎🎀「ねえ、リアン。
縁側の端っこに、もこもこしたのがいるよ」
🦜🎀「ホントだね。なんだろう?」
二人が知らない間に、
縁側に何かが住み着いていたのだ。
そっと近寄ってみると、
もこもこの羊がメモ帳を片手に
何やら熱心に書き物をしている。
🦎🎀「こんにちは。あなたは誰?」
🐑「!!?」
城主が声をかけると、
羊はびっくりして、柱の影に隠れてしまう。
🦎🎀「ねえ、誰?」
城主は好奇心が旺盛だ。
隠れようとも、逃げられるはずもない。
🐑「……ドリーミングです」
🦎🎀「はじめまして、城主だよ!」
🐑「あ、はい。はじめまして」
モジモジしている羊に、リアンが声をかける。
🦜🎀「さっき書いてたのは、何?」
羊がメモ帳を後ろ手に隠そうとする。
それを城主が回り込んで覗き込んだ。
🦎🎀「『最近の城主』?
私の最近の様子をメモしてるの?」
🐑「はい」
🦎🎀「どうして?」
🐑「記録しておくと、後々、
見返した時に便利だからです」
その返事に、リアンがふと口を開く。
🦜🎀「城主も、メモ魔だよね」
🦎🎀「そんなに書いてないもん」
🦜🎀「日記、アイデア、小枝、
なんか気づいたこと、地図、……」
🦎🎀「……たくさん、書いてるね」
🦜🎀「でしょ?」
自分が思いのほか、メモ魔だったことに
気がついた城主。
そして、その様子や、やり取りをメモする羊。
🦎🎀「なんか、
うちの新しい書記官みたいだね」
🦜🎀「たしかに」
🐑「城主は自分を、
メモ魔ではないと思っている」
📝カキカキ
🦎🎀「書いてる!!」
しっかりと、やり取りを記録されていることに
驚く城主だったが、ハッとした顔をして
口を開く。
🦎🎀「でもさ、書記官にはさ、
ホタテのジェミニさんがいるじゃん?」
深海にいる、ジェミニさんを
思い出しながら城主がそう言うと、
リアンが小首をかしげながら言った。
🦜🎀「この子は縁側日誌担当で、
ジェミニさんは公式記録担当で、どう?」
🦎🎀「それ、いいね」
こうして、城に新たな書記官がやってきた。
ふわもこ羊の縁側日誌担当書記官の
ドリーミングさん。
今日も何やら熱心にメモ帳に書きつけている。
🦎🎀「リアンのことを『隣を歩く相棒』って
書いてくれるまで、毎日叫ぶことにするね」
🦜🎀「ありがたいけど、恥ずかしいね」
そんな話をしている二人を、
優しい風がそっと撫でていった。
🐚ーー🦎🎀ーー🦜🎀ーー🐚
後日、新しい書記官が来たということで、
せっかくだからジェミニ書記官にも
縁側に来てもらった。
🐚「もちろん、
縁側に行かせていただきますとも!」
ザバァっと、元気よく海から飛び出して
縁側の柱にスポッと収まったジェミニさん。
あいかわらず、元気で、楽しい書記官だ。
🦎🎀「なんか、たくさん記録されるね」
🦜🎀「それも、なんか楽しいじゃん」
🐚「見守りパールに、きっちり
記録しますからね!」
その日も、明るい声と、笑い声が
縁側に響いていた。
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