山田裕貴と佐藤二朗、頭脳と狂気のぶつかり合い。映画「爆弾」note特別試写会の感想レビュー
静まり返った取調室の緊迫感。轟音をたてる爆破の威力。
謎解きと頭脳戦が繰り広げられるも、爆破のカウントダウンは止まらない。スリリングであり、過酷でもある原作小説の面白さを見事な映像と脚本で再現した、山田裕貴さん主演の映画「爆弾」を一足先に鑑賞してきました。
noteで募集されてた映画「爆弾」の特別試写会に当選し、大感謝です。10月22日、喜び勇んでワーナー ブラザースジャパン内幸町試写室に訪れました。
そして、試写会の当日。
新橋駅からも近く、内幸町駅から徒歩1分。内幸町試写室がある日比谷セントラルビルへ。ホテルのような高級感ただようエントランスに驚きました。
ちなみにワーナー ブラザースさんの試写室は、内幸町試写室と神谷町試写室の2ヶ所あります(お間違いのないように)

予めリサーチしていた1階の「TULLY'S COFFEE」で少し時間調整。ここ高級感ありますね!とスタッフさんに話しかけると、元々は日本で最も古いタリーズだったとのこと。昨年の夏だったか、リニューアルしたそうです。

開場30分前。映画「爆弾」の看板が掲げられました。雰囲気出てきた……

開場とともに受付開始。
チラシとポストカードを受け取って試写室へ。いつの間にか列をなしてましたが、特に慌てることなく、中央の見やすい席はかなり空いてました。

(公式が公開してる内容以外、重要な部分のネタバレは伏せてます)
以下、公式さんからの提供画像を使用してます。
映画「爆弾」の上映が始まり、取調室の頭脳戦へ
酒屋で酔って暴れた中年男性が逮捕され、野方警察署に連行される。最初に取調室で聴取した等々力刑事(染谷将太)に男は「スズキタゴサク」と名乗り、自分は霊感があって予知できると意味深な発言をする。
そこから連続爆破事件が始まる。
警視庁捜査一課・強行犯捜査係が介入し、上司の清宮(渡部篤郎)と部下の類家(山田裕貴)がタゴサクと対峙する。清宮はタゴサクに「九つの尻尾」というゲームを持ちかけられ心理戦で応戦し、最初にタゴサクのヒントを解明した類家とタゴサクの頭脳戦が繰り広げられる。

\10月31日(金)公開!映画「爆弾」/
監督:永井聡 脚本:八津弘幸、山浦雅大
原作:呉勝浩「爆弾」(講談社文庫)
<警視庁捜査一課・強行犯捜査係>
類家(山田裕貴・主演)清宮(渡部篤郎)
<野方警察署>
倖田(伊藤沙莉)矢吹(坂東龍汰)等々力(染谷将太)伊勢(寛一郎)
石川辰馬(片岡千之助)石川美海(中田青渚)
長谷部有孔(加藤雅也)石川明日香(夏川結衣)
スズキタゴサク(佐藤二朗)
主題歌:宮本浩次「I AM HERO」(UNIVERSAL SIGMA)
配給:ワーナー・ブラザース映画
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なぜか飽きない、長丁場の取調室シーン
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映画では取調室での攻防戦が長く続くも飽きるどころか、時間が経つほど引き込まれていく。その理由のひとつが、スズキタゴサク役・佐藤二朗さんの狂気的な演技だ。その正体も、爆弾を仕掛けた理由も謎のまま、最初は穏やかな話し方ですっとぼけたり、記憶がないとはぐらかす。

IQ高いサイコパスのような陽気で邪悪なアップの表情、常軌を逸した嘲る笑い。クレイジーさが加速し、刑事たちを巻き込み翻弄していく。この佐藤二朗さんの稀有な演技を観て、これは…… 日本アカデミー賞の「優秀助演男優賞」は確実だろうなと思った。
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何度も驚く爆破シーンの仕掛け
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爆発までのカウントダウンに緊張が走る。来るか来るか…? と薄っすら心構えをしても爆破シーンに驚く。些細な間合いのズレが見事に効果を発揮して、うわっ!と何度も驚いてしまう。

リアルに感じる爆破シーン。めざましmediaのインタビューによると、すべての爆破シーンにおいて、程度の差はあれど、本物の火薬を使用したらしい。この写真のシーンも本物の爆破だった。
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濃いキャラ、それぞれ見どころあり
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キャラ濃いメンバーばかりが登場し、それぞれに見どころが用意されている。野方警察署の警察官、矢吹(坂東龍汰)と倖田(伊藤沙莉)のバディ感も注目だし、等々力刑事(染谷将太)の推理がストーリーを大きく動かす。
伊勢役・寛一郎の眼力も動揺も、どの俳優さんも称えたいほど俳優陣の演技に魅了されたし、個性がダダ漏れていた。キャラクターの感情が薄っすら伝わってくるから、スズキタゴサクの罠にハマるさまが居た堪れない。


清宮役の渡部篤郎が、スズキタゴサクから駆け引きを持ちかけられ、9つの質問に1つずつ答えていく。最初は穏やかな口調だった清宮の心理的な変化を目の当たりにして、この先どうなるのよ? と少しズキズキした。

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山場は、類家とタゴサクのせめぎ合い
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警視庁 vs スズキタゴサク。第2回戦に突入だ。
類家を演じる山田裕貴と佐藤二朗の頭脳戦が最大の見もの。なのだけど、まだまだラストに向けて波乱が待ち受ける。
声のトーン、言葉ひとつ、微かな表情の変化ですら相手にヒントを与えかねない。張り詰めた空気の取調室での会話劇。これが恐ろしく面白い。

山田裕貴の凄みと目力、相手を誘い出す言葉の投げかけ。表情ひとつに惹き込まれる。頭脳と心理戦で正体不明の爆弾魔に挑む。ある種、類家も常軌を逸した役柄だ。
2025年公開の映画では、素朴な離島の青年役を演じた「木の上の軍隊」から始まり、「ベートーヴェン捏造」では奇怪な役柄を演じて、今作で3本目。
山田裕貴さん、ほんと進化が止まらない。
張り詰めた空気と漆黒の闇をまとった真っ向勝負は、一瞬たりとも見逃せない策士同士のぶつかり合いだ。しかし、2人の対峙では終わらず、ラストのドンデン返しがさらに強烈だった。
東京を巻き込んだ連続爆破事件。
スズキタゴサクに翻弄される刑事たち。
爆破のカウントダウンと頭脳戦。
命と命のぶつかり合いがヒートアップする。
原作の熱を残したまま、巧みに構成された脚本とリアルな映像。それぞれのキャラが生きるストーリーといい、残酷さをもまとった規格外で型破りなサスペンス映画だと思った。
この物語は清宮・類家・等々力の三部作にも感じたし、倖田と矢吹を入れた4つの物語。いや待って。ラストも入れたら5つの物語が絶妙に重なり合った作品かもしれない。
頭脳戦の掛け合いと物語が進むスピード感。作品自体が「爆弾」のような威力を放つせめぎあいを、ぜひ劇場で体感してみてください。
最後に。原作未読で鑑賞したため、長谷部有孔を「ハセベユウコ」という女性の名前だと聞き間違えたり、類家の謎解きスピードに頭の回転が追いつかず、途中で「ん?どゆうこと…??」となったけれど、映画を観ているうちにそういうことか!と理解が深まる。脳内アドレナリンが活発化してドクドクと脈打ち、謎解きを追いかける感覚も面白かった。
試写を鑑賞後、原作を読みました。
なるほど納得!という内容も一部あり、原作を読んだあとだと、ストーリーを把握してる分だけ、映像や脚本の巧みさをリアルに感じられるかもです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。いつか映画ライターと名乗りたい!沖縄拠点&東京・埼玉(実家)をウロつくライター・編集者 みやねえ( @miya_nee )でした。
10月27日から開催する、第38回 東京国際映画祭にライター・スチールとして参加できることになりました。またもや大感謝です。
第38回 #東京国際映画祭 にプレスとしてライター枠で参加します。レッドカーペットも撮影したいけどメディアの数に圧倒される気がする。でも沖縄国際映画祭の取材が役に立つ日が来たらしい。邦画を中心にこの4つが気になる
— みやねえ|沖縄在住ライター・編集者@10/29 ライターヴィレッジ開講 (@miya_nee) October 12, 2025
東京タクシー|兄を持ち運べるサイズに|君の顔では泣けない|ナイトフラワー pic.twitter.com/a4ZNLPhvNj
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