自己肯定感が上がらないのは、あなたがダメだからじゃない
自己肯定感を上げたい。
そう思って、今までいろいろ試してきた人ほど、ある日ふっと疲れてしまうことがあります。
何もしてこなかったわけじゃない。
むしろ、どうにかしたくて、何度も自分なりに動いてきた。
本を読んだ。
動画を見た。
前向きな言葉を保存した。
「自分を責めない」と決めてみた。
ノートを書こうとした。
生活リズムを整えようとした。
人と比べないように、SNSを閉じた日もあった。
寝る前に「今日できたこと」を探そうとしたこともあった。
そのときは少しだけ、変われる気がしたのだと思います。
この考え方なら、少し楽になれるかもしれない。
この習慣なら、今度こそ続けられるかもしれない。
この言葉を毎日見れば、少しは自分を責めなくなるかもしれない。
そう思って、ちゃんと試してみた。
でも、しばらくするとまた戻ってしまう。
朝起きた瞬間から、理由のない不安がある。
仕事で少しミスをすると、「やっぱり自分はダメだ」と思う。
誰かの何気ない一言を、夜まで引きずる。
SNSを開けば、楽しそうに生きている人や、結果を出している人が目に入って、胸の奥がざわざわする。
褒められても、「たまたまだよね」「本当の自分を知らないからだよね」と、心のどこかで打ち消してしまう。
そして夜になると、また始まる。
今日の自分の反省会。
あの言い方でよかったのか。
あの返信は変じゃなかったか。
もっとちゃんとできたんじゃないか。
また何も変わっていないんじゃないか。
せっかく自己肯定感を上げようとしたのに、気づけばまた自分を責めている。
その瞬間に、ただ落ち込むだけではなく、もっと深い疲れが出てくることがあります。
「結局、またダメだった」
「自己肯定感を上げることすらできない」
「自分を大切にすることも続かない」
「こんな自分だから変われないんだ」
この苦しさは、何もしていない人の苦しさではありません。
むしろ、何度も変わろうとしてきた人の苦しさです。
一度も試していなければ、「まだやっていないだけ」と思えるかもしれません。
でも、すでにいろいろ試して、それでも変われなかったと感じていると、希望そのものが怖くなっていきます。
また期待して、また落ち込むのが怖い。
また始めて、また続かなかったときの自分を見るのが怖い。
また「今度こそ」と思って、結局同じ場所に戻ってくるのが怖い。
だから、自己肯定感を上げる方法を見ても、どこか冷めた気持ちになることがあります。
「どうせ私には無理」
「また一時的に分かった気になるだけ」
「結局、現実は変わらない」
「前向きな人だからできるんでしょ」
そんなふうに思ってしまう自分まで、また嫌になる。
本当は変わりたいのに。
本当は少しでも楽になりたいのに。
本当は、自分を責める時間を減らしたいだけなのに。
でも、自己肯定感を上げようとすることまで、いつの間にか「ちゃんとできるかどうか」のテストみたいになってしまうのです。
ノートを書けた日は、少し安心する。
でも書けない日が続くと、「また続かなかった」と責める。
前向きな言葉を見て少し救われた日は、「これを信じよう」と思う。
でも落ち込んだ日には、「結局、私はこんな言葉も信じられない」と責める。
人と比べないと決めたのに、また比べてしまう。
すると、「比べないことすらできない」と責める。
自分を責めないようにしようと決めたのに、また責めてしまう。
すると今度は、「責めないようにすることもできない」と責める。
こうして、回復しようとした行動まで、自己否定の材料になっていく。
これは、とても苦しいことです。
本来なら、自分を楽にするために始めたはずのことが、いつの間にか自分を追い込むものになってしまうからです。
「自己肯定感を上げたい」
その気持ちは、悪いものではありません。
苦しいまま生きたくない。
人と比べて落ち込む時間を減らしたい。
失敗しても全部終わりみたいに感じたくない。
褒められたときに、少しは受け取れるようになりたい。
自分のことを嫌いなまま、毎日をこなすのに疲れた。
そう思うのは、自然なことです。
でも、自己肯定感が低い状態が長く続いていると、「上げたい」という願いの中に、いつの間にか別の声が混ざってしまうことがあります。
「早く変わらなきゃ」
「このままの自分じゃダメ」
「もっと前向きにならなきゃ」
「ちゃんと回復しなきゃ」
「自己肯定感を上げられない自分には価値がない」
こうなると、回復は安心ではなく、義務になります。
自分を大切にすることさえ、課題になる。
休むことさえ、上手にできないといけない気がする。
ノートも、習慣も、言葉も、全部「できたか・できなかったか」で判断してしまう。
そして、できなかった日にまた落ち込む。
でも、ここで少しだけ立ち止まってみたいのです。
自己肯定感が上がらないのは、本当にあなたがダメだからなのでしょうか。
意志が弱いから。
努力が足りないから。
性格が暗いから。
考えすぎるから。
続ける力がないから。
本当に、それだけなのでしょうか。
もしかすると、自己肯定感が上がらない人ほど、ずっと頑張りすぎてきたのかもしれません。
人前では普通に見えるように振る舞ってきた。
仕事では迷惑をかけないように気を張ってきた。
人間関係では相手の顔色を読んできた。
恋愛では嫌われないように我慢してきた。
家に帰ってからも、今日の自分を反省してきた。
休みの日でさえ、「もっと何かしなきゃ」と焦ってきた。
そのうえでさらに、自己肯定感まで「ちゃんと上げなきゃ」と思ってきた。
これでは、心が休まる場所がありません。
自己肯定感が低い人ほど、回復すら努力で乗り越えようとします。
もっと頑張れば変われる。
もっと知れば変われる。
もっと続ければ変われる。
もっと自分を律すれば、いつか楽になれる。
そう思って、自分を奮い立たせる。
けれど、心が本当に疲れているときに必要なのは、さらに自分を追い込むことではないのだと思います。
むしろ必要なのは、
「なぜ、ここまで回復できなくなっているのか」
「なぜ、前向きな言葉を信じられないのか」
「なぜ、褒められても受け取れないのか」
「なぜ、休んでも罪悪感が消えないのか」
「なぜ、少し良くなってもすぐ元に戻ってしまうのか」
その理由を、責めるためではなく、理解するために見ていくことなのだと思います。
自己肯定感が上がらないとき、私たちはすぐに「方法が足りない」と考えがちです。
もっといい習慣を探そう。
もっと効果のある言葉を探そう。
もっと正しい考え方を知ろう。
もっと続けやすいノート術を見つけよう。
もちろん、方法が役に立つこともあります。
でも、どれだけ良い方法でも、心が安心できていない状態では、続けること自体が苦しくなることがあります。
たとえば、毎日ノートを書く。
それ自体は悪いことではありません。
でも、書けない日があるたびに「またダメだった」と責めるなら、そのノートは回復ではなくプレッシャーになります。
ポジティブな言葉を読む。
それも、救いになることがあります。
でも、心がつらい日に「こんな前向きな言葉を信じられない自分はおかしい」と責めるなら、その言葉は安心ではなく負担になります。
生活を整える。
とても大切なことです。
でも、疲れて動けない日に「規則正しくできない自分は終わっている」と責めるなら、整えることさえ苦しくなります。
だから、自己肯定感が上がらないときは、方法を増やす前に見てほしいことがあります。
今の自分は、安心できているのか。
回復しようとするたびに、自分を評価していないか。
「上げる」ことばかり考えて、これ以上削られないことを後回しにしていないか。
できなかった日を、全部「自分がダメな証拠」にしていないか。
自己肯定感は、無理やり上げようとすると苦しくなることがあります。
なぜなら、自己肯定感は気合いで持ち上げるものというより、少しずつ「自分を攻撃しない時間」が増えていく中で戻ってくるものだからです。
急に自分を好きにならなくていい。
急に前向きにならなくていい。
急に毎日ノートを書ける人にならなくていい。
急に人と比べない人にならなくていい。
まずは、「上がらない自分」を責めるところから、少しだけ離れてみる。
それだけでも、回復の入口になります。
この記事では、自己肯定感が上がらない苦しさを、努力不足として扱いません。
「あなたの頑張りが足りない」
「もっと前向きになればいい」
「習慣化できないから変われない」
そんなふうに簡単にはまとめません。
むしろ、見ていきたいのは、その奥にあるものです。
いろいろ試してきたのに変われない苦しさ。
回復しようとするたびに、自分を追い込んでしまう癖。
安心できないまま、頑張り続けてきた疲れ。
そして、「自己肯定感を上げる」より先に整えたい土台。
自己肯定感が上がらないのは、あなたがダメだからではないのだと思います。
もしかすると、ずっと安心できない状態で、ひとりで頑張り続けてきたから。
回復することまで、努力と評価の世界に入れてしまっていたから。
自分を責める声が強すぎて、優しい言葉を受け取る余白がなくなっていたから。
だからここからは、無理に前向きになろうとしなくて大丈夫です。
「また変われなかった」と責める前に、
「なぜ、変わる余裕がなかったのか」を見ていく。
「自己肯定感が上がらない」と決めつける前に、
「どこで毎日削られているのか」を見ていく。
「もっと頑張らなきゃ」と思う前に、
「本当はもう十分頑張ってきたのではないか」と立ち止まってみる。
この先では、自己肯定感が上がらないときに心の中で何が起きているのかを、少しずつ整理していきます。
本を読んでも変わらない理由。
ポジティブになろうとしても続かない理由。
回復しようとするほど苦しくなる理由。
そして、自己肯定感を急に上げる前に必要な「安心の土台」について。
今すぐ変われなくても大丈夫です。
まずは、「上がらない自分」を責める手を、ほんの少しだけゆるめるところから始めてみます。
「色々試したのに変われない」が苦しくなっている
自己肯定感が上がらないときに苦しいのは、何もしていないからではありません。
むしろ、本を読んだり、動画を見たり、ポジティブになろうとしたり、いろいろ試してきたのに変われないことがつらいのだと思います。
「結局またダメだった」という自己嫌悪が重なるほど、回復そのものが怖くなっていきます。
本を読んでも、動画を見ても変わらない
自己肯定感を上げたいと思って、たくさん情報を探してきた人もいると思います。
「自己肯定感を高める方法」
「自分を好きになる習慣」
「ネガティブ思考をやめる方法」
「自信をつける言葉」
検索して、読んで、保存して、少しだけ希望を持つ。
これなら変われるかもしれない。
今度こそ楽になれるかもしれない。
でも、しばらくすると、また元に戻ってしまう。
本を読んだ直後は少し前向きになれた。
動画を見た直後は、少し分かった気がした。
でも現実に戻ると、また自分を責めている。
仕事でミスをすれば、
「やっぱり自分はダメ」
人間関係で不安になれば、
「また考えすぎてる」
SNSを見れば、
「自分だけ何もない」
結局、知識では分かっていても、感情が追いつかない。
この状態は、とても苦しいです。
「知っているのにできない」
という感覚になるからです。
でも、知識を入れてもすぐ変われないのは、あなたが怠けているからではありません。
自己肯定感は、頭で理解しただけで一気に変わるものではないからです。
長い間、自分を責めることが当たり前になっていたなら、心が新しい言葉を信じるまでには時間がかかります。
「自分を責めなくていい」
と読んでも、心の奥では
「でも、自分が悪い」
と思ってしまう。
それくらい、自己否定が染みついていることがあります。
だから、本を読んでも変われなかった自分を責めなくていいのだと思います。
知識が足りなかったのではなく、安心できる土台がまだ足りなかったのかもしれません。
ポジティブになろうとしても続かない
自己肯定感を上げるために、ポジティブになろうとしたことがある人も多いと思います。
いいところを見よう。
できたことを数えよう。
感謝しよう。
自分を褒めよう。
前向きな言葉を使おう。
それができる日もあります。
でも、続かない日もあります。
疲れている日は、良かったことなんて思い浮かばない。
落ち込んでいる日は、自分を褒める言葉が嘘みたいに感じる。
不安な日は、「大丈夫」と言っても心が信じてくれない。
そして今度は、ポジティブになれない自分を責めてしまう。
「またネガティブになってる」
「こんなだから変われない」
「前向きになることすらできない」
本当は楽になりたくて始めたはずなのに、ポジティブ思考まで自己否定の材料になってしまう。
これは、自己肯定感が低い人にとってよく起きることです。
ポジティブな言葉そのものが悪いわけではありません。
でも、心が疲れ切っているときに、無理に前向きな言葉を入れようとすると、逆に苦しくなることがあります。
本当は、先に必要なのは
「前向きになること」
ではなく、
「今つらいことを認めること」
なのかもしれません。
「今日はしんどかった」
「前向きになれないくらい疲れている」
「今は自分を褒める余裕がない」
そう言えることも、回復の一部です。
「結局またダメだった」で自己嫌悪になる
いろいろ試して続かなかったとき、最後に残るのは自己嫌悪です。
ノートが続かなかった。
習慣が続かなかった。
前向きな言葉を信じられなかった。
また人と比べた。
また自分を責めた。
そのたびに、
「結局またダメだった」
と思う。
この言葉は、とても重いです。
失敗したことだけでなく、自分そのものを否定してしまうからです。
でも、回復の方法が続かなかったからといって、あなたがダメなわけではありません。
もしかすると、その方法が今のあなたには重すぎただけかもしれません。
毎日ノートを書く。
毎日自分を褒める。
毎日ポジティブに考える。
毎日習慣を続ける。
心が疲れている人にとって、これはかなり大きな負荷になることがあります。
自己肯定感を上げる方法が、また「ちゃんとやらなきゃいけないこと」になってしまう。
それでは、苦しくなるのも自然です。
もし今、「自己肯定感をどう回復すればいいか分からない」と感じているなら、記事18「自己肯定感の高め方。『自分を好きになる』より先に必要なこと」も読んでみてください。
「自己肯定感が回復しにくい理由」を、全体像から整理しています。
自己肯定感が上がらない人ほど、ずっと頑張っている
自己肯定感が上がらない人は、努力していない人ではありません。
変わろうとして何度も自分を追い込み、「もっと努力しなきゃ」で疲れ切っている人が多いのだと思います。
本当は回復より先に、無理を重ねていたのかもしれません。
ここでは、上がらない背景にある頑張りすぎを見ていきます。
変わろうとして、何度も自分を追い込んできた
自己肯定感を上げたい人ほど、
「変わらなきゃ」
と思います。
もっと自信を持たなきゃ。
もっと人と比べないようにならなきゃ。
もっとポジティブにならなきゃ。
もっと自分を好きにならなきゃ。
もっとちゃんと生きなきゃ。
その気持ちは、とても自然です。
苦しいから変わりたい。
今のままではしんどいから、楽になりたい。
でも、気づかないうちに
「変わりたい」
が
「今の自分じゃダメ」
になってしまうことがあります。
変わろうとするたびに、今の自分を否定してしまう。
これでは、回復しようとしているのに、心はずっと責められ続けることになります。
自己肯定感が上がらないのは、変わる気がないからではありません。
変わろうとするたびに、自分を追い込みすぎていたのかもしれません。
「今の自分を消して、新しい自分にならなきゃ」
そう思うほど、今の自分は居場所を失います。
でも本当に必要なのは、今の自分を消すことではなく、
「なぜここまで苦しくなったのか」
を少しずつ理解することなのだと思います。
「もっと努力しなきゃ」で疲れ切っている
自己肯定感が上がらないとき、真面目な人ほどこう思います。
「努力が足りないんだ」
もっと頑張れば変われる。
もっと続ければ楽になる。
もっと自分を磨けば自信が持てる。
もっとちゃんとすれば、自己肯定感も上がる。
でも、すでに疲れ切っている人にとって、
「もっと努力しなきゃ」
は重すぎる言葉です。
仕事で気を張っている。
人間関係で空気を読んでいる。
恋愛で不安を抱えている。
家に帰ってからも反省会をしている。
休んでいても罪悪感がある。
その状態でさらに、自己肯定感を上げる努力まで求めたら、心は休まる場所を失います。
回復したいのに、回復のための行動すら自分を追い込むものになる。
自己肯定感が上がらない人は、努力不足なのではなく、努力でどうにかしようとしすぎて疲れているのかもしれません。
本当は、「回復」より先に無理をしていた
本当は、回復する前に無理をしすぎていたのかもしれません。
自己肯定感を上げるためには、心に少し余裕が必要です。
でも、余裕がない状態で
「自分を好きになろう」
「前向きになろう」
「変わろう」
とすると、苦しくなります。
傷ついたまま走ろうとしているようなものだからです。
まず必要なのは、走ることではなく、傷を増やさないことかもしれません。
疲れる人間関係から少し距離を取る。
SNSで比較する時間を減らす。
自分に向ける言葉を少し弱める。
休むことへの罪悪感に気づく。
できなかった日を全部否定しない。
そういう小さな保護が、回復の前に必要なことがあります。
自己肯定感が上がらないときは、
「もっとやらなきゃ」
ではなく、
「これ以上、何で削られているんだろう」
と見てあげること。
そこから始めてもいいのだと思います。
本当に止まっているのは、「成長」じゃなく安心感だった
自己肯定感が上がらないとき、自分は成長できていないと思ってしまうかもしれません。
でも本当に止まっているのは、成長ではなく安心感かもしれません。
安心できないまま人は変わり続けられず、自己否定が強いと回復すら評価になってしまいます。
その苦しさを整理します。
安心できないまま、人は変わり続けられない
人は、安心できないまま変わり続けることは難しいです。
失敗したら終わり。
嫌われたら終わり。
ちゃんとできなきゃ価値がない。
またダメだったら自分を責める。
そんな緊張の中で、自己肯定感を上げようとしても、心は安心できません。
自己肯定感に必要なのは、強い自信だけではなく、安心感です。
失敗しても、自分全部がダメになるわけではない。
頑張れない日があっても、価値が消えるわけではない。
不安になる日があっても、自分を責めすぎなくていい。
そういう安心です。
でも自己肯定感が低い人は、ずっと緊張の中で生きていることがあります。だから、回復しようとしても、体と心が防御したままになる。
安心できないまま
「変われ」
と言われても、心は動けないのです。
自己否定が強いと、回復も「評価」になってしまう
自己肯定感を上げようとするとき、自己否定が強い人は、回復すら評価にしてしまうことがあります。
今日はできた。
今日はできなかった。
続いた。
続かなかった。
前向きになれた。
また落ち込んだ。
そして、できなかった日に自分を責める。
「また回復できなかった」
「自己肯定感を上げることすらできない」
「本当に自分はダメ」
これでは、回復のための行動がまた自己否定の材料になります。
ノートを書くことも、習慣を作ることも、言葉を変えることも、本来は自分を楽にするためのものです。
でも、
「ちゃんとできるかどうか」
の評価になってしまうと苦しくなります。
自己肯定感が上がらない人は、回復そのものを頑張りすぎているのかもしれません。
「変われない自分」を責めるほど苦しくなる
変われない自分を責めるほど、心はさらに苦しくなります。
「また同じことで悩んでいる」
「何年も変わっていない」
「自分だけ止まっている」
「もう無理なのかもしれない」
そう思うほど、動けなくなる。
なぜなら、変化するためのエネルギーが、自己否定で消耗してしまうからです。
人は、責められ続けると動けなくなります。
それは自分に対しても同じです。
「変われない自分」を責めるより、
「なぜ変わる余裕がなかったのか」
を見てあげるほうが、回復には近いのかもしれません。
もし今、「全部リセットしたいくらい苦しい」と感じるなら、記事24「自己肯定感をリセットしたい人へ。『もう無理』の前に読んでほしい」もおすすめです。
「限界まで頑張ってしまう状態」について整理しています。
自己肯定感は、「急に上がるもの」じゃない
自己肯定感は、急に上がるものではありません。
上がらないと感じるときほど、まずは「これ以上削られない」を優先することが大切です。
安心できる時間を少し増やし、「ちゃんと回復しなきゃ」を手放していい。ここでは、回復を急ぎすぎないための視点を整理します。
まずは、「これ以上削られない」を優先する
自己肯定感が上がらないとき、最初の目標は
「高める」
ではなく、
「これ以上削られない」
でいいのかもしれません。
疲れる人間関係に無理して合わせ続けない。
SNSで比較し続けない。
仕事を抱え込みすぎない。
自分にきつい言葉を言い続けない。
休むたびに罪悪感で追い込まない。
まず、削られる量を減らす。
自己肯定感が上がらないのは、何も足していないからではなく、毎日どこかで削られ続けているからかもしれません。
穴の空いたコップに水を注いでも、なかなか満たされないように。
まずは、どこで削られているのかを見ること。
そのほうが、自己肯定感の回復には現実的なことがあります。
安心できる時間を少し増やす
自己肯定感には、安心できる時間が必要です。
誰にも評価されない時間。
何かを生産しなくていい時間。
スマホを置いて休む時間。
自分を責める言葉が少し弱まる時間。
ただ温かいものを飲む時間。
そんな小さな時間でいい。
自己肯定感が低い人は、休んでいる時間ですら自分を責めてしまうことがあります。
「こんなことしていていいのかな」
「もっと頑張らなきゃ」
「また何もできなかった」
でも、安心できないままでは回復しにくいです。
だから、日常の中に少しだけ
「今は責めない」
時間を作る。
それは大きな変化ではありません。
でも、自己肯定感を上げる前に必要な土台になります。
「ちゃんと回復しなきゃ」を手放していい
回復すら、ちゃんとしようとしなくていいです。
ちゃんとノートを書かなきゃ。
ちゃんと前向きにならなきゃ。
ちゃんと習慣化しなきゃ。
ちゃんと自分を好きにならなきゃ。
そう思うほど、回復がまた義務になります。
そして、できなかったときにまた自分を責める。
だから、
「ちゃんと回復しなきゃ」
も少し手放していいのだと思います。
回復には波があります。
少し楽な日もある。
また落ちる日もある。
できる日もある。
できない日もある。
それでいい。
自己肯定感は、一直線に上がっていくものではありません。
揺れながら、戻りながら、少しずつ自分を責める時間が減っていくものなのかもしれません。
「変われない」は、「手遅れ」と違う
自己肯定感が上がらないと、「もう手遅れなのかも」と感じることがあります。
でも、変われないことと手遅れは違います。
疲れ切っている時、人は動けなくなります。
回復には止まる時間も必要です。今はまだ、心が防御している途中かもしれません。
疲れ切っている時、人は動けなくなる
疲れ切っているとき、人は動けなくなります。
頭では分かっている。
変わりたい気持ちもある。
でも体が動かない。
心がついてこない。
そんなことがあります。
これは、意志が弱いからとは限りません。
心と体が限界に近いとき、人は動けなくなることで自分を守ろうとすることがあります。
何もしたくない。
誰にも会いたくない。
考えたくない。
新しいことを始める気力がない。
それは、怠けではなく防御かもしれません。
だから、動けない自分を責めすぎなくていい。
今は、動く前に回復が必要な状態なのかもしれません。
回復には、「止まる時間」も必要
自己肯定感を上げたいと思うと、何かを始めなければいけない気がします。
でも、回復には止まる時間も必要です。
自分を責めるのを少し止める。
情報を入れ続けるのを少し止める。
無理な予定を少し止める。
人に合わせ続けるのを少し止める。
「変わらなきゃ」と追い込むのを少し止める。
止まることは、後退ではありません。
回復の一部です。
ずっと走ってきた人ほど、止まることが怖いかもしれません。
でも、止まらないままでは、心が回復する余白がありません。
今はまだ、心が防御している途中かもしれない
自己肯定感が上がらないと、
「自分は変われない」
と思ってしまいます。
でも、今はまだ心が防御している途中かもしれません。
傷つきすぎたから、新しい言葉を信じられない。
責められすぎたから、優しい言葉を受け取れない。
無理しすぎたから、動けない。
期待して傷ついたから、希望を持つのが怖い。
そういう状態なのかもしれません。
防御している心に、無理やり
「変われ」
と言っても苦しくなります。
まずは、守られている感覚が必要です。
「もう手遅れかもしれない」と感じる人は、記事25「自己肯定感はもう手遅れだと思っている人へ」も読んでみてください。
「回復できない感覚」を抱える人の苦しさを整理しています。
必要なのは、「もっと頑張る」じゃなく「苦しさを理解すること」
自己肯定感が上がらないとき、本当に必要なのは、さらに頑張ることではなく、苦しさを理解することかもしれません。
なぜここまで自己否定が強くなったのか。
どこで「自分はダメ」が染みついたのか。
理解できると、自分への攻撃は少し弱まっていきます。
なぜここまで自己否定が強くなったのか
自己否定が強い人は、ただネガティブな性格だから苦しいわけではないことがあります。
これまでの経験の中で、
「自分はダメ」
と思う場面が積み重なってきたのかもしれません。
否定された。
比べられた。
失敗を強く責められた。
安心できない環境があった。
いい子でいることを求められた。
本音を出すと困られる気がした。
そういう経験があると、自分を責める癖が染みつくことがあります。
自己肯定感が上がらないときは、
「どうしたら上がるか」
だけでなく、
「なぜここまで下がったのか」
を見ていくことも大切です。
原因を探すことは、誰かを責めるためではありません。
自分を責めすぎないためです。
どこで「自分はダメ」が染みついたのか
「自分はダメ」
その言葉は、いつからあるのでしょうか。
子どもの頃からかもしれない。
学校で比べられた頃からかもしれない。
恋愛で傷ついた頃からかもしれない。
仕事で自信を失った頃からかもしれない。
家庭の中で、ずっと気を張っていた頃からかもしれない。
その言葉は、急に生まれたわけではないのかもしれません。
何度も何度も、自分を否定する経験が重なって、いつの間にか心の中に残ってしまった。
そう考えると、今すぐ消えないのも自然です。
長く染みついた言葉は、すぐには変わりません。
でも、気づくことはできます。
「これは事実ではなく、昔からの自己否定の癖かもしれない」
そう見えるだけでも、自分との距離感は少し変わります。
理解できると、自分への攻撃は少し弱まる
苦しさの理由が少し見えると、自分への攻撃は少し弱まります。
「自分が弱いだけ」
ではなく、
「ずっと緊張してきたから疲れているのかもしれない」
「変われない自分がダメ」
ではなく、
「安心できないまま頑張り続けてきたのかもしれない」
「何をしても上がらない」
ではなく、
「回復する余裕がなくなっていたのかもしれない」
そう見方が変わる。
すぐに自己肯定感が高くなるわけではありません。
でも、自分を攻撃する力が少し弱まることがあります。
それだけでも、回復の入口です。
「上がらない自分」を責めなくていい
自己肯定感が上がらない自分を、責めなくていいのだと思います。
それだけ長く苦しかった。
それだけ自分を追い込み続けてきた。
だからまずは、「休んでもいい」を少しずつ覚えていけばいい。
最後に、回復が止まっているように感じる人へ、静かな視点を置いていきます。
それだけ長く苦しかった
自己肯定感が上がらないのは、それだけ長く苦しかったからかもしれません。
長く自分を責めてきた。
長く人に合わせてきた。
長く不安を抱えてきた。
長く自分の感情を後回しにしてきた。
その時間が長いほど、すぐには変われません。
でも、それは手遅れという意味ではありません。
長く苦しかった心には、長く優しく関わっていく必要があるというだけです。
急に変われない自分を責めなくていい。
それだけ深く疲れていたのだと思います。
それだけ、自分を追い込み続けてきた
自己肯定感が上がらない人は、上がらないほど自分を責めがちです。
「また変われない」
「また戻った」
「またダメだった」
でも、それでは回復できないのも無理はありません。
ずっと自分を追い込みながら、自己肯定感を上げようとしていたのかもしれません。
自分を責めながら、自分を好きになろうとしていた。
自分を否定しながら、安心しようとしていた。
自分を追い込みながら、回復しようとしていた。
それは、とても苦しいことです。
まずは、その矛盾に気づくこと。
そこから、少しずつ自分への関わり方を変えていけます。
だからまずは、「休んでもいい」を覚えていけばいい
自己肯定感が上がらないとき、まず覚えていきたいのは、
「休んでもいい」
という感覚かもしれません。
頑張れない日があってもいい。
回復できない日があってもいい。
前向きになれない日があってもいい。
何も進まない日があってもいい。
それでも、自分の価値が全部消えるわけではない。
この感覚は、すぐには信じられないかもしれません。
でも、少しずつでいい。
休むたびに自分を責めるのではなく、
「今は回復が必要なんだ」
と置いてみる。
そこから、自己肯定感は少しずつ戻ってくることがあります。
もし今、「今の自分の状態を整理したい」と感じるなら、記事30「自己肯定感診断|『今の自分』を責めずに理解するために」もおすすめです。
「なぜ回復が止まっているのか」を整理する入口になります。
おわりに
ここまで読んでくれたあなたは、
たぶんずっと、
「変わりたい」
「自己肯定感を上げたい」
そう思いながら、色々試してきた人なんだと思います。
でも実際は、
・頑張っても苦しい
・何をしても変わらない気がする
・回復すらうまくできない
・「またダメだった」で終わってしまう
そんな状態になっている人も少なくありません。
そして真面目な人ほど、
「努力が足りないからだ」
と、自分を責め続けてしまいます。
でも本当に必要なのは、
さらに頑張ることではなく、
「なぜここまで回復できなくなっているのか」
を理解することなのかもしれません。
もし今、
・自己肯定感が上がらない
・何をしても変われない
・自己否定が止まらない
・もっと根本から立て直したい
そう感じているなら、
自己肯定感を整理し直すためのnoteもまとめています。
急に前向きにならなくて大丈夫です。
まずは、「ここまで頑張ってきた自分」を否定しないところから始めてみてください。
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