Pucho And The Latin Soul Brothers – Heat!(1968)
ティンバレス奏者のプーチョが結成したラテンソウルブラザーズ。プーチョという名前、ラテンバンドのリーダーということで南米系の人かと思っていましたが本名はヘンリーブラウンでラテン好きのアメリカ人のようです。そしてこのバンドを語るのに欠かせないのがキーボード奏者兼音楽監督のニールクリーキー。数多あるラテンジャズグループのなかで特にこのグループの人気が高い秘訣は彼のアレンジによる部分が多いと思います。さらに本作にはジャッキーソウルというJB顔負けな熱唱タイプのシンガーも参加。ガチのラテン、ラウンジーなラテン、ジャズ、ソウルが融合してそれはそれはコテコテになっています。
メンバー
プーチョ:ティンバレス
ニールクリーク:ピアノ、オルガン、編曲
ジムフィリップス:ベース
ノルベルトアペラニス:ボンゴ
セシルジャクソン:コンガ
エディパサント:テナー、バリトンサックス、フルート
アルヴィンパサント:トランペット
ウィリアムビビンスjr:ヴァイブ
ジャッキーソウル:ボーカル
他
Heat
ごっついベースラインとラテンパーカッションに酩酊感のあるホーンが乗ります。68年ということでサイケデリックやインドの影響がここまで波及していたのかもしれません。
Georgia On My Mind
有名なスタンダードですがジャッキーソウルが熱唱します。後半にはJB、キング牧師等この地の有名人の名前やG-E-O-R-G-I-A!と派手にシャウトします。この無軌道といえるほどの歌いっぷりが最高です。
The Presence Of Your Heart
ヴァイブとストリングスが効いたイージーリスニング調のラテン。暑苦しい曲の後でクールダウンできます
Psychedelic Pucho
サイケデリックが波及していたのではという推測はあたりだったみたいです。ノーマンホイットフィールドがやっていたサイケデリックソウルのラテンジャズ版と言った感じで奇妙なオルガンと太いバリトンに頭がぐるぐるしてきます。ただ後半はファットバックドラムにパーカッション、ベースが絡むファンキージャムです。
I Can't Stop Loving You
Georigiaよりは大人しいボーカル入り。ですが徐々に温めていき最後はブーガルーやシンガリンというワードも飛び出すヒステリックシャウトになります。この歌手についてコテコテサウンドマシーンによるとプーチョは気性も歌い方に似ていて荒かったと話し話題を変えようとしたそうなので気が合っていなかったようです。
Wonderin' Rose
これも最後と同じイージーリスニングなラテンでクールダウン。エリントンのI'm Beginning To See The Light のフレーズを引用したりもするジャズっぽいアドリブが印象的です。
Let The Love Find You
ニールとジャッキーの共作でソウルっぽいアレンジの一曲です。
Candied Yam
ミステリアスなフルートが印象的なクールなジャズファンク。ここまで聞いて分かりますがプーチョはリーダーながら全く見せ場がなく淡々とリズムセクションの一人として演奏しています。ラテン系でないのに好きすぎてプーチョという芸名を名乗ったエピソードも踏まえると大好きなティンバレスが叩ければ充分だったのかもしれません。
Payin' Dues
これもニール&ジャッキー作。モダンなソウルミュージックっぽい演奏にジャッキーのワイルドなボーカルが絡みます。
