p.135【フロントスタッフが語る】その観光は、誰のためになっているんだろう?国際関係学を学んだ私の問い。
こんにちは!
スマイルホテルプレミアム金沢東口駅前、まちマイスターのリオです!
突然ですが、私は大学で国際関係学を専攻していました。
そして、今はホテルのフロントで働いています🏨
毎日、国内外からいらっしゃるお客様をお迎えして、観光地への行き方を案内したり、おすすめのお店を紹介したりしています。
そんな仕事をしていると、大学時代に学んでいたことと、今の仕事が意外なところでつながっていることに気づきます。
最近、特によく考えるのが、「観光って、誰のためにあるんだろう?」ということです。
もちろん、お客様(旅行者・出張者)のためです。
でも、それだけでしょうか。
その土地に暮らしている人にとっては?
その土地で働く人にとっては?
地域のお店や、生産者、職人にとっては?
今日は、そんなことを少し真面目に考えてみたいと思います。
1. 観光に興味を持ったきっかけ
私はもともと、旅行が好きでした。
海外にも興味があって、学生時代には複数の国に1人で訪れました。
(全てphoto by リオ👇)




知らない国に行って、知らない街を歩いて、知らない人と話して知らないことを知る事。それがすごく好きです✨
日本では当たり前だと思っていたことが、海外では全然当たり前ではない。
逆に、自分にとっては不思議だったものが、その土地では当たり前だったりする。
そういう違いを実際に自分の目で見るのが好きでした。
そして大学では国際関係学を専攻しました。
国と国との関係、国際協力、経済、文化、開発…
いろいろなことを学ぶ中で、次第に興味を持つようになったのが、
「人が国境を越えて移動することで、その土地に何が起きるのか」
ということでした。
その代表的なものの一つが、観光です。
旅行者がやってくる。
お金を使う。
現地の人と交流する。
ホテルやレストランができる。
仕事が生まれる。
一見すると、とても良い循環に見えます。
でも、そこで私は一つ疑問を持つようになりました。
「そのお金って、本当に地域に残っているのか?」
2. 「観光客が来る」と「地域が豊かになる」は同じなのか
観光地を紹介するとき、
「年間○万人の観光客が訪れます」
「観光客による消費額は○億円です」
という数字をよく見ますよね。
もちろん、とても大切な数字です。
観光客が来なければ、観光産業は成り立ちません。
ホテルも必要ありません。観光施設も必要ありません。
飲食店も、土産物店も、交通機関も、今ほど必要ではなくなります。
だから観光客が来ることには、確実に経済的な意味があります。
でも、「観光客がたくさん来た」ことと、「地域が豊かになった」ことは、本当に同じなのか。
私はそこが気になりました。
例えば、海外から観光客が100万円を使ったとします。
ホテルに泊まり、食事をして、お土産を買いました。
その100万円は、その地域の経済効果としてカウントされるでしょう。
でも、そのホテルが海外資本だったら?
ホテルで使っている食材が、その国の外から輸入されたものだったら?
お土産の商品が、その地域で作られたものではなかったら?
利益の一部が地域の外へ出ていったら?
「100万円使われた」という事実は変わりません。
でも、「100万円が地域に残った」わけではない。
ここが、私が観光について考えるときに面白いと思っているところです😌
3. 観光で生まれたお金は、どこへ行くのか
大学で経済について学ぶようになってから、私は「お金の流れ」を意識するようになりました💰
観光客が使ったお金は、そこで消えてなくなるわけではありません。
誰かの売上になり、
その売上が誰かの給料になり、
その給料がまた別の場所で使われる。
地域の中でお金が循環すれば、観光は地域経済を支える力になります。
例えば、ホテルが地元の農家から食材を仕入れる🍎
その農家が地域の商店を利用する🐟
ホテルのスタッフが地域の飲食店で食事をする🍴
地元の職人がホテルの備品を作る🍵
そうすると、観光客がホテルに支払ったお金が、少しずつ地域の中を回っていきますよね。
逆に、その土地で生まれた観光収入が地域の外へどんどん流れてしまえば、観光客がたくさん来ても、地域に残る価値は限られます。
経済学では、こうした地域外への資金流出を「経済的リーケージ」と呼んだりします。
私はこの考え方に触れてから、「観光客を呼ぶこと」だけではなく、「観光によって生まれたお金をどう地域内で循環させるか」という視点が大切なのではないかと思うようになりました。
4. 大学で考え続けても、答えは出なかった
では、「地域にお金を残すには、どうすればいいのか?」
当然、気になりますよね(笑)
私自身、大学でこの問いについて考えていました📝
観光が地域経済に与える影響
観光消費
地域経済
国際的な観光産業
いろいろな資料を読んで、いろいろな研究を調べました。
でも、調べれば調べるほど、「これが正解です」という答えは見つかりませんでした。
なぜなら、地域によって条件が全然違うからです。
人口、産業、観光資源、輸入に頼っているもの、地域の企業の規模、行政の考え方、文化、宗教、習慣、暮らし…が違います。
だから、「観光客がこういう行動をすれば、必ず地域にお金が残ります」
という単純な公式を作るのは難しいと思うようになりました。
5. だから、ホテルの現場に立ってみた

そして今、私はホテルのフロントにいます。
大学で観光や地域経済について考えていた自分が、今は実際に観光客を迎える側になりました。
これは、考えてみるとかなり面白いことです。
以前は、「観光客がどれだけ地域にお金を落とすのか」ということを外側から考えていました。
今は、「目の前のお客様が、金沢でどこにお金を使うのか」を考えることができます。
「おすすめのお店ありますか?」
「金沢らしいものを食べたいです」
「地元の人が行くところはどこですか?」
ホテルでは、こうした質問をたくさん受けます。
そして、お客様が、私たちが紹介したお店に、実際に足を運んでくださる。
そこで食事をする。
お店の人と話す。
その土地のことを知る。
そう考えると、フロントでのほんの数分の会話も、旅行者と地域をつなぐ一つの接点なのかもしれませんよね✨
6. まだ答えはでていない
ただ、正直に言うと、私はまだこの問いに対する答えを持っていません。
「地域に還元される観光とは何なのか?」
大学で考えても、簡単には答えが出ませんでした。今、ホテルで働いているからといって、突然答えが分かったわけでもありません。
むしろ、現場にいるからこそ、さらに分からないことが増えました。地域のお店にも、それぞれ事情があります。旅行者にも、それぞれ目的があります。ホテルにも、できることとできないことがあります。
「地域のため」と言っても、地域の人全員が同じ考えを持っているわけではありません。
だからこそ、私はこの問いを簡単に終わらせたくないと思っています。
だからこそ、今日もフロントで、お客様をお迎えしてきます🏨
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執筆者:スマイルホテルプレミアム金沢東口駅前まちマイスター【リオ】
・フロントスタッフ3年目✨
・北陸【石川県・金沢市】とホテルの魅力を発信するために日々奮闘中!!
