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哲学対話書簡 「幸せってなんでしょうか③」

うまく言葉にならなくても、考えがまとまらなくてもいい。
思いつくことを思いつくままに、けいこさんと始めた哲学対話書簡です。
気になるテーマがあれば一緒に考えてみませんか。「#哲学対話書簡」で投稿お願いします。


幸せって不幸だ。

今思えば、前回の哲学対話書簡のテーマ「嘘をついてはいけないのか」は、書きやすかった。
どうしてこんなにも「幸せ」の方は迷走してしまうのだろう。

今年は想像以上に早くやってきた。
急に暑い日が続いた。
仕事帰りに運転しながら夕食のことを考える。
その時間がちょっと好きなのだが、その日は食べたいものが思いつかず楽しくない。
家に帰り、週末の買い出しでいつもより充実している冷蔵庫をのぞき込む。
開けすぎ注意のピー、ピーという音を聞きながらメニューを決められずにドアを閉める。

夏バテだ。
暑さに弱い僕は、毎年ちゃんと食欲が落ちる。

次の日、職場で夕ご飯の話をした。
「暑くて昨日、夕ご飯をあまり食べられなくて」
「ああ、ずっと暑いよね。窓開けても生ぬるい風が入ってくるだけだから、何なら窓開けない方がいいんじゃないかと思っちゃった」
「車の中がサウナみたいだから、今年初めてエアコン入れたら臭くてさ」
「わかるー、つけ始めって臭いよね。私さ、この時期に必ず風邪ひくんだよね。花粉症もあるからずっと鼻かんでる」

ちょっとした不幸な話は、永遠に続く。
不幸な話は盛り上がる。そして、不幸自慢の方に進んでいく。

僕は太れない。
身長173センチの僕は、大人になってもしばらくの間、60キロを超えられなかった。
それでいてけっこう食べるのだ。
もう少し体重を増やしたくて、筋トレをした。
筋トレをするだけでなく、お相撲さんが体重を増やすために飲んでいるというパウダーを飲み続けた。
結果、痩せた。
少し筋肉がついた僕は、代謝がよくなりお相撲さんパウダーに打ち勝った。

友達と、友達の友達と焼き肉を食べに行った。
バクバク食べる僕を見て、友達の友達が聞いてくる。
「どうやってスタイル維持してるの」
「食べても太れなくて」
「そんなことあるの。ああ、腹立つー」
と言って、友達の友達が笑った。
友達も笑う。
僕のちょっと不幸な話は、その人にとっては幸せ自慢だったみたいだ。
不幸せや、悪口は多くの人を巻き込んで盛り上がる。
幸せな話は盛り上がらない。
幸せな話は、同じ境遇の人同士でしか盛り上がれないのだ。

ところで、信頼している人には自分の不幸な話はしない。いや、できない。
同じ境遇じゃなくても、その人の幸せな話を聞くのは嬉しい。幸せそうな顔はずっと見ていたい。
僕が目を逸らさずにあなたの幸せな話をニコニコと聞いていたら、つまりそういうことです。

#哲学対話書簡 #哲学対話 #幸せ  


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