どこビュン燕三条の旅~⑤専属ピアニストのいる温泉宿
どこかにビューーンを使った新潟県への旅の第5回目。
カーブドッチワイナリーのあとは、今夜の宿泊地である岩室温泉の温泉旅館に戻る。
岩室温泉に泊まる
今夜の温泉旅館は『越後平野と弥彦連山一望の宿 穂々』という。
以前は『ほてる大橋』だったのが、大規模リニューアルをして現在の名称になったようだ。
温泉旅館はどこも経営が厳しく、旅先で老朽化した温泉旅館に泊まったり、それが廃業して廃墟になっていたりと、時代の流れとはいえ少し寂しい思いをすることも少なくない。
特に、そこそこの規模があると、繁忙期は満室になるが、閑散期の特に平日などはいかにして空室を埋めるかに腐心することになる。
この旅館は、前出の沖縄発の高級寿司店が入居していたり、後述の専属ピアニストがいたり、別料金の岩盤浴があったり、部屋も有名書道家が手掛けたコンセプトルームがあったりと、予約時からいろいろな目玉を繰り出しているようだったので、おそらく積極的な改革をしているのだろうな、と予想していた。
セミセルフサービスながら満足度の高い夕食
夕食のため大広間に行き、受付を済ませて指定のテーブルにつくと、まずは「お食事の進め方」と書かれた紙が置かれており、固形燃料を使う料理はセルフで火をつけるほか、ご飯やお味噌汁、香の物や箸休めのおかず(この日は筑前煮)、ソフトドリンクは各自がセルフで行うように、ということが書かれている。一番経費がかかるのは人件費だから、そういった部分を宿泊客自ら行うことによって、宿泊費を抑えていることは歓迎できる。GW前日とはいえこのお値段でこれだけの夕食を出せるのには驚いた。写真にはないが、尾頭付きののどぐろの塩焼きが全員に付き、デザートもあった。

自作の錫製ぐい吞みで日本酒をいただく
日本酒の飲み比べを頼み、さっそくこの日の午前に燕市産業史料館での槌目打ち体験で作製した錫製ぐい呑みを使って日本酒をいただく。まろやかで飲みやすい飲み口になった。(たぶん💦)

専属ピアニストの演奏でゆったり
この旅館、先代の経営者がピアノ収集をしていたらしく、ロビーに4台のピアノが置かれていて、グランドピアノ以外は自由に演奏することができる。(演奏時間の制限あり)
そして、夕食後はロビーに置かれたグランドピアノが奏でる生演奏でゆったりとした時間を過ごすことができる。実はこの温泉旅館には専属ピアニストがいるのだ。この日はジブリコレクションの『となりのトトロ』メドレーから始まり、中島みゆきの『糸』など、宿泊客のリクエストにも応えてくれていた。

ドビュッシーの『月の光』のリクエストが入り、「それはちょっとできないなぁ」と言いながらも、期待に応えようと「じゃあ、触りだけ」と言って前半の数分間を弾いてくれたのが印象的だった。そう、突然練習していない曲をリクエストされても、ピアニストならば誰でも弾けるというわけではないのです・・・が、それにもかかわらず、お客さんを喜ばせようとする姿が好印象でした。

この専属ピアニストは奥山新菜さんといい、音楽大学を卒業後、東京と新潟の二拠点で演奏活動をしている。ただ、残念ながら私たちの宿泊から10日後の5月10日(この記事の投稿日、ギリギリ間に合わせました💦)をもって、専属ピアニストを卒業されるとのこと。5月15日には東京でリサイタルも予定されているとのことで、今後の活躍を期待したいものです。
個人的には、温泉旅館の特徴というのは、こうした専属ピアニストだったり、寿司の名店だったり、ひとつひとつのキラリと光る唯一無二の個性が複合的に合わさってできあがるものだと思うので、またいつの日か次の専属ピアニストが来てくれるといいな、と思う。
朝食は新潟産コシヒカリ三種の食べ比べ
翌朝は魚沼産、岩船産、佐渡産の3種のコシヒカリの食べ比べができる朝食。前日の夕食同様、セルフサービスに頼る部分が多いが、おかずも豊富で、何よりもこの3種のコシヒカリの食べ比べは他で見たことがなく、満足度は高かった。どうしても、朝食を食べ過ぎてしまう温泉旅館の朝・・・💦

すっかり書き忘れていたが、温泉もいいお湯で、特に露天風呂は硫黄臭がする白濁した温泉で、満足して宿をあとにしたのでした。
