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キュアエクレールは救世主か、それとも破滅への鍵か 『名探偵プリキュア!』についての予想と考察(26話まで感想)

いい年した大人が『名探偵プリキュア!』の感想と今後の展開の予想を書き連ねていく記事です。(過去記事は読んでいなくても大丈夫です)


はじめに

全プリキュア視聴者待望(n回目)の26話。
ついにくれあがキュアエクレールに覚醒し、ウソノワールの大王になる野望を阻止しました。

しかしまだまだ話はきな臭いというか、伏線らしき描写、今後の波乱を予感させる描写がてんこ盛りな回でもありましたので、そのあたりについて思ったところを書いていきます。

るるかの真の目的について

先週の記事で筆者は、るるかがキュアエクレールの復活を拒む理由として、3つの可能性を挙げました。
①ミラージュの書の予言が示す大王はウソノワールではなくエクレールであり、るるかはエクレールが大王になってしまうのを止めたかった。
②エクレールの力は記憶などの代償が大きすぎるため、くれあが世界を守るために再び自分を犠牲にしてしまうことを止めたかった。
③エクレールの復活もウソノワールの計画の一部であり、ウソノワールはエクレールの力を利用することで自身の野望を完遂するつもりなので、そうなることを止めたかった。

で、26話を見て思ったのは……
これ①なのでは?

その理由はやはり最後のファントムの拠点でのるるかの発言です。るるかはウソノワールに、以下のようなことを言っています。
「ミラージュの書を読み違えていた。あなたは大王じゃない」
「私はエクレールのマコトジュエルを砕こうとしていた。名探偵プリキュアを、キュアエクレールを倒す。そうしないと私達に、未来は無い」

と言っていました。
これはもうそういうことですよね……。

もはや怪盗団ファントムを乗っ取りそうな勢い
(画像:『名探偵プリキュア!26話より』)

次回以降は、引き続きキュアット探偵事務所と怪盗団ファントムの間でマコトジュエルの欠片の争奪戦が繰り広げられると考えられますが、おそらくこのままキュアット探偵事務所がマコトジュエルを集め続け、ジュエルが再び完全体に戻ったときに何か大変なことが起きるのではないかと予想されます。

そう考えるとるるかの境遇の苛烈さは察するに余りあるものであると言えます。
最初はウソノワールが持つエクレールのマコトジュエルを奪い、破壊することが目的だった。
そのためにアンサーとミスティックの前では敵のように振舞いつつさりげなく二人の成長を促し、エクレールのマコトジュエルを破壊した後一緒にウソノワールを止める戦力として育てていた。
しかしエクレールのマコトジュエルをくれあが取り戻してしまったために、るるかは世界の破滅を止めるため、かつてのバディや味方になるはずだったアンサー達を倒すしかなくなった(と少なくとも現時点では考えている)わけです。

5人?目のプリキュアの可能性について

また、るるかについての重要な伏線な気がしたシーンが他にもあって、それがエクレールとアルカナ・シャドウが対峙した場面です。

怪盗団ファントムが撤退した後、エクレールはアルカナ・シャドウに「アルカナ?」と声をかけています。
それに対しアルカナ・シャドウは、「私はキュアアルカナ・シャドウ。あなたの知る名探偵は、もういない」と言い残し、エクレールの前から姿を消します。

……くれあはいつるるかのプリキュアとしての名前を知ったのでしょうか。
そしてなぜ、「アルカナ・シャドウ」ではなく「アルカナ」と呼んだのでしょうか。

まずここから読み取れることの1点目が、るるかはキュアエクレールがマコトジュエルを破壊する前に、既にプリキュアに覚醒していたのではないかということです。

もしるるかが覚醒したのがマコトジュエル破壊後なのであれば、その時点でくれあは既に記憶を失っているし、あんなたちもプリキュアや妖精の存在はくれあに明かしていないため、くれあがるるかのプリキュア名を知っているはずがありません。

加えて、マシュタンが、るるかがキュアット探偵事務所にいたころの部屋の内装を把握していたことや(21話)、マシュタンとシュシュタンが以前からの知り合いであったという事実もこれを後押ししています。

では筆者はるるかがキュアアルカナ・シャドウに覚醒したのはマコトジュエル破壊後と予想していたのは間違いだったのかというと、半分間違いで半分正解というか、ここからもう1つ予想できる可能性があって、それは、
るるかのプリキュアとしての姿や能力はマコトジュエル破壊前と後で別物なのではないか?
具体的には「キュアアルカナ」というのがマコトジュエル破壊前のるるかのプリキュアとしての名前だったのでは?という可能性です。

そう考えられる理由は2つあって、1つは(筆者の記憶が間違っていなければ)作中で彼女が他の人物に「アルカナ」と呼ばれたことは一度もない、と
いうことです。

「キュアアルカナ・シャドウ」はプリキュア名としては長い方だと思いますが、長いからと言ってあだ名のように略して呼んでいる人物は一人もいません。
ということは、くれあも今のアルカナ・シャドウのことを知っていたのであれば、「アルカナ」ではなく「アルカナ・シャドウ」と呼ぶ可能性が高いような気がします。

そしてもう1つの理由が、名前を呼ばれた後のるるかの「私はキュアアルカナ・シャドウ」という返答です。

単にくれあがあだ名のような意味合いで「アルカナ」と略して呼んだのだとすれば、それに対しるるかが「私はキュアアルカナ・シャドウ」と返すのは、例えるなら久しぶりに会った友人にあだ名で呼ばれた人が「俺は〇〇だよ」と本名を名乗るようなもので、まあまあな違和感があります。

それよりはむしろ、二人がバディだったころるるかは「アルカナ」だった、くれあはその時のるるかしか知らないからこそるるかをそう呼んだ。
そしてるるかもそれを知っているからこそ「私はもうあなたの知る『アルカナ』ではない」とくれあに告げ、くれあは初めて「アルカナ・シャドウ」という名前を聞き動揺した
、というシーンであるように筆者には見えました。

もしそうなのだとしたら、ロンドンのキュアット探偵事務所が日本の事務所のプリキュアのことを全然把握していなかったのは、ロンドンの事務所が知っていたプリキュアは「キュアアルカナ」であって「キュアアルカナ・シャドウ」ではないから、そしてエクレールはマコトジュエル破壊時に初めて覚醒しそのまま力を失ったから、ということになり、シュシュタンがスパイでないならロンドンの事務所はただの無能になってしまうのでは?という筆者の疑念への有力な回答であるともいえます。
アルカナとシャドウの間に「・」が入っているのも、もしかすると「シャドウ」が後からついたからということだったりするのでは……?

いや、例によって深読みしすぎなだけの可能性もありますし、仮にそうだとしてもなぜ姿が変わるようなことになったのかは現時点では全然わからないのですが、もしそうなら、終盤でるるかが光堕ちし、「名探偵キュアアルカナ」に変身する、みたいなことになったら激熱ですよね。

キュアエクレールの特異性

前回の記事で筆者は、キュアエクレールの変身アイテムである「トップオブリリーフレグランス」は、マコトジュエルを守る防衛力としてプリキュアの力を得るため、キュアット探偵事務所が人工的にプリキュアの覚醒条件を作り出そうとした結果生まれたものである可能性があったりするのでは……?ということを書きました。

トップオブリリーは人間と妖精が協力して人工的に生み出した品種であり、そのような花が変身アイテムのモチーフになっていることに(作中世界における)作為的なものを強く感じたためです。

そして26話でついに復活したキュアエクレールの能力ですが、明らかに他のプリキュアとは一線を画すものだったといえます。

まずはその圧倒的な戦闘能力の高さです。
アンサーたちが三人がかりでも歯が立たなかったウソノワールを、
挨拶代わりに一撃で吹き飛ばします。

この後吹き飛んだウソノワールの衝撃でビルが破壊されていることからも、常軌を逸した威力であることが伺えます
(画像:『名探偵プリキュア!26話より』)

そしてドラゴンボールばりの飛行能力を披露し、ウソノワールを圧倒。

最初から最後までずっと作画の本気度がすごかった
(画像:『名探偵プリキュア!26話より』)

アルカナ・シャドウの初登場シーンもアンサーたちとは別格の強さを持っていることを強烈に印象づけるものでしたが、それと比較しても明らかに次元の違う強さです。

ここで「アルカナ・シャドウやば……」って強烈に思ったのを覚えています
(画像:『名探偵プリキュア!11話より』)

そして、「あれ、もうこれ今後はエクレールだけでいいのでは……」と視聴者に思わせてからのこれですよ。

完璧超人のくれあさんからの最強プリキュアからのこれ、ギャップの演出が上手すぎる
(画像:『名探偵プリキュア!26話より』)

あまりに速すぎて、本人の感覚が追いついていないとのこと。
……ならあんなにぐるぐるしない方がよかったのでは?お茶目さんか?
もしくは感覚が追いついていないからこそああなっているのでしょうか。

Xでクソコラが量産されそうな絵面
(画像:『名探偵プリキュア!26話より』)

最後は意識を取り戻すと、どこからともなく取り出したプリキットミラールーペでウソノワールを止めることに成功。

エクレールのプリキットミラールーペは誰が作ったんですかね?ジェット先輩か、それともシュシュタンなのか
(画像:『名探偵プリキュア!26話より』)

そんなわけで、エクレールの魅力が凝縮された素晴らしい戦闘シーンだったわけですが、もしエクレールの変身アイテムだけ人工的な作用を経て生まれたものだったとしたら、これって自然に生まれた変身アイテムとは異質なものだから、その弊害というか不安定さが出ているということなのでは?とも感じるシーンでした、個人的には。

他のプリキュアと比べても明らかに普通ではない出力もそうですし、本人の感覚がプリキュアの能力に追いつかないというのも、前回の覚醒時に記憶とマコトジュエルを失うという大きすぎる反動が出ているのも、キュアエクレールにしか見られない現象です。
これまで戦闘経験など当然なさそうなあんなも体力よわよわのみくるも、1話で初めてプリキュアに覚醒したときは劇的に身体能力が上がったばかりであるにも関わらず、それに振り回されて上手く動けないみたいなことはなく、手に入れた力をしっかり使いこなしてハンニンダーを倒していたため、比較するとエクレールの特異性がより感じられるように思います。

あと、特筆すべきなのはシュシュタンが「エクレールが覚醒するのはこれで2回目」と明言していたことですね。
つまり完全体マコトジュエル破壊時がエクレールの初覚醒ということであり、またエクレールを見たみくるの反応からしても、筆者が予想していた「みくるを助けた恩人の探偵=キュアエクレール」の線はほぼなくなったと見てよいでしょう。
……ということはマジで未来のあんな説あるのか?

ウソノワールの真の目的と、怪盗団ファントムのルーツについて

ウソノワールについて筆者が感じている印象として、なんとなく倒されるべき完全な悪という感じがしないのですよね。
あの可愛い姿をまだ折り返しであるこの時期に明らかにしたということも含めて、単にウソノワールが倒されて終わりという結末にはならない気がしています。

じゃあどうなるのかと考えたときに、鍵になりそうな気がしているのが怪盗団ファントムのシンボルである四芒星(先が細くなった菱形のような形)のマークです。

26話では、ジェット先輩が回収したウソノワールの鎧の四芒星が意味深に光る演出がありました。

この力をウソノワールに与えた黒幕的な存在がいるという可能性もある……?
(画像:『名探偵プリキュア!26話より』)

そして引っかかるのは、過去の記事でも一度触れているのですが、この四芒星は怪盗団ファントムだけではなく、キュアエクレールのシンボルでもあるのですよね。

(画像:『名探偵プリキュア!公式HPより』)

これを根拠に筆者の「シュシュタン=怪盗団ファントムの元スパイ説」は生まれたわけですが、今は考えが変わってきていて、
もともとキュアット探偵事務所と怪盗団ファントムは同じルーツを持つ組織だったのではないか?という気がし始めています。

13話ではウソノワールやゴウエモンがキュアット探偵事務所の内情をある程度把握しているのではないかと読み取れる発言もありました。

つまり、両者は元々同じ組織だったのが、何かしらの事件や対立により分裂したのではないか、ということです。

そうなると、ウソノワールも自分の欲求のためだけに動いているというよりは、キュアット探偵事務所とは別の正義、倫理観によって動いており、それにある程度賛同できるものがあったからこそニジーたちはウソノワールを敬い付き従っている、という可能性がでてきます。

ではその対立とは何かですが、気になるのはウソノワールの目的です。
彼は「世界を自分の嘘で永遠に覆う」と繰り返し言っていますが、では世界を覆いたい彼の嘘とは具体的にどのようなものなのか?という謎があります。

これについて例によって妄想多めの予想をしてみると、25話でこの発言をした直前に、ウソノワールは「嘘で覆う」能力を使っています。
そしてその使い道は、まことみらいタワーにいる人間を消し去る、というものでした。

また、これまで戦闘で使われてきた「異空間フィールド」は、妖精や、妖精と一緒にいる人間しか入れない空間である、ということが26話で明言されました。
さらに、25話でフィールドが展開されたときアゲセーヌとゴウエモンが「ウソノワールなしでできるのか?」という趣旨の発言をしていることから、このフィールドの技術はウソノワールが生み出したものだと読み取れます。
つまりこの異空間フィールドは、人間と妖精を分断するためにウソノワールが造り出した技術である、とも解釈できます。

エクレールの復活によってもたらされるかもしれない破滅、エクレールの力の源であり人工的に生み出されたトップオブリリーの存在、そしてウソノワールの目的をつなげると考えられるシナリオとは……?

例えばこういうのはどうでしょうか。
人間の世界と妖精の世界は、元々は交わることのないはずのもの、交わってはいけないものだった。
その二つがつながること、人間と妖精が深く関わりすぎることが、世界の均衡を破り、壊してしまうものだったとしたら?

ウソノワールの目的は、フィールドにより人間を嘘の世界に追いやることで、人間の世界と妖精の世界の交わりを嘘で覆い、無かったことにすることで妖精の世界を守ることなのでは?

そしてキュアット探偵事務所はそれに対抗するために、トップオブリリーを生み出し、プリキュア(エクレール)の力を人工的に作り出すことに成功した。
人間と妖精は手を取り合って生きていける、ということを証明したかったからこと、人間と妖精で一緒に作り出したトップオブリリーの花をプリキュアの力の源として求めた。

キュアット探偵事務所が黒幕とかそういうことではなく、完全に怪盗団ファントムの支配から世界を守るという善意からの行動であり、エクレールやシュシュタンも世界を守りたいという強い意志をもって行動しているわけですが、人間と妖精の世界がつながること自体が破滅をもたらしかねないのだとすれば、この行為は世界の禁忌に触れてしまったも同然なわけです。

るるかとマシュタンはそこまで把握していたからこそ、その禁忌の象徴であるエクレールのマコトジュエルを破壊するつもりだったのでは?

しかしプリキュアは、人間と妖精の絆によって生まれる存在です。
そのため最終的にはプリキュアこそが、人間と妖精の共存という新たな答えを提示する存在になるのかもしれません。

おわりに

まとめると、筆者が26話までを観た時点で今作の根底のストーリーとしてありそうだと考えているのは、

元々妖精の間で、人間と妖精は手を取り合えばもっと良く生きていけるはずだという先進派?的な考え方と、両者が交わることは世界の均衡を乱す危険な行為なのでするべきではないという保守派?的な考えで対立があって、それぞれの筆頭がキュアット探偵事務所と怪盗団ファントムという組織をそれぞれ生み出し、両者はそれぞれの考える正義のために行動していた。
キュアット探偵事務所はトップオブリリーを使ってプリキュアの力を生み出し、怪盗団ファントムは人間と妖精の関わりを嘘で無かったことにすることで均衡を保とうとしていた。
しかしどちらのやり方も完全に正しいものではなく、それに対して名探偵プリキュアこそが第三の答え、世界を崩すことなく人間と妖精が共存する道を示すのではないか?

といった内容となります。
……果たして相変わらずこんな飛んでる予想を出して、当たっているのか、それとも恥の上塗りになってしまうのか?
今後も『名探偵プリキュア!』から目が離せません。

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