小学校火災のニュースを見て、養護教諭の立場で考えたこと
東京・北区の小学校火災のニュースを見て、思わず「子どもたちは大丈夫だろうか」「先生たちは無事だろうか」と心配になりました。
ニュースを見てドキッとした方も多いと思います。
Xで避難中の動画が流れてきて、胸が締め付けられる思いです。
一方で、報道を読んでいて、先生方の対応には本当に頭が下がる思いでした。
煙が廊下に充満する中、教員が校舎内の移動による避難を断念し、窓からひさしへ避難するという判断をしたこと。
また、火元とみられる場所へ消火器で初期消火を試みたこと。
マニュアル通りでは対応できない状況の中で、子どもたちの命を守るために臨機応変な判断をされたことに感銘を受けました。
火災や災害は決して他人事ではありません。
今回の報道では、音楽準備室にコンセントがささった状態のストーブがあったことが伝えられています。
現時点で出火原因は調査中ですが、このニュースを通して感じたことを記録しておきます。
オフシーズンの機器保管は大丈夫か?
今回の報道では、音楽準備室にコンセントがささった状態のストーブがあったことが伝えられています。
現時点で出火原因は調査中ですが、改めて機器の保管方法について考えさせられました。
ストーブやヒーターなどの暖房器具は、使わない時期になると倉庫や準備室に保管されることが多いと思います。
・電源プラグは抜かれているか
・コードに損傷はないか
・周囲に燃えやすい物は置かれていないか
・保管場所の環境は適切か
といった点は、意外と見落とされがちです。
また、出火原因がまだわかっていない時点でXでは、出荷場所が音楽室であることから、キーボードなどのコンセントにホコリがたまっていたのでは?という声もありました。
電気機器などを長期間コンセントを差したままにしていると、コンセントとプラグの隙間にたまったほこりが湿気を含み、発火する「トラッキング現象」が起こる可能性があるのです。
学校には多くの電気機器があります。
使用していない時期も、保管中の安全管理まで含めて定期的に確認することが大切だと感じました。
小さなサインを見逃さない
報道によると、教員が焦げ臭さに気付いていたとのことでした。
もちろん実際の現場では、すぐに火災だと判断することは難しいと思います。
それでも、
「何かおかしい」
「いつもと違う匂いがする」
という違和感は、危険を知らせる大切なサインです。
教員として働いていると
・異音
・匂い
・違和感
など「なにかいつもと違うな」と気付く場面があるかもしれません。
小さな異変にアンテナを張り、「念のため確認する」「他の教員と共有する」という意識が事故の未然防止に大切ですね。
避難訓練は「逃げる練習」だけではない
避難訓練というと、どうしても児童生徒の避難行動に目が向きがちです。
しかし今回のニュースを見て感じたのは、教職員側の訓練の重要性です。
初期消火は火災拡大を防ぐ大切な対応ですが、実際に消火器を使った経験がある教職員はどれくらいいるでしょうか。
・消火器の使い方を知っている
・保管場所を把握している
・実際に操作した経験がある
この3つには大きな違いがあります。
養護教諭としてAEDの使用方法は毎年、全教員ができるように練習用の機械で練習するのにもかかわらず、いざ炎を目の前に消火器を間違いなく使えるか、と言われれば私は自信がありません。
(私が勤務していた学校では、教員が消火器を使う練習などはありませんでした)
避難訓練とあわせて、教職員が消火器を扱う訓練や、消火器の場所の確認を行うことも大切だと改めて感じました。
災害後はケガと心のケアも大切
今回の報道では、避難中に児童が転落して骨折し、教員も骨折するけがを負ったと伝えられていました。
身体的なケアだけでなく、子どもたちの心の状態にも目を向けることの大切さを改めて感じました。
突然非常ベルが鳴り、煙が広がる中、窓からひさしへ避難する。
避難した後も、消火活動が終わるまで逃げ場のないひさしで待機…
子どもたちはどれほど怖かっただろうと思います。
また、転落して骨折した児童はもちろん、同じ場面を目の当たりにした周囲の児童たちも大きな不安や恐怖を感じたのではないでしょうか。
災害時は原因や避難に注目が集まりますが、養護教諭としてはその後の支援もとても重要です。
・けがの応急手当や医療機関との連携
・煙を吸った児童生徒の健康観察
・子どもたちの心の健康観察
なども大切な役割になります。
災害を経験した子どもの中には、
「また火事が起きたらどうしよう」
「非常ベルの音を聞くと怖くなる」
「眠れなくなった」
といった反応が見られることもあります。
目に見えるけがだけでなく、心の変化にも目を向けながら、安心して学校生活を送れるよう、継続的に支援していくことが必要だと改めて感じました。
明日は我が身。
学校では「まさか」が起こります。
だからこそ、日頃の点検や訓練を単なる形式で終わらせず、
「もし自校で起きたら?」
という視点で見直していくことが、子どもたちの命を守ることにつながると思っています。
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