人と違ってもいい。みくまゆたんさんのエッセイが教えてくれた、個性を見守る温かさ
みくまゆたんさんのエッセイ「ベビーカー卒業宣告の翌日、娘は水たまりへと勢いよくダイブした」を読みました。
ユーモアたっぷりで愛情深い文章に引き込まれると同時に、45歳になった僕の脳裏には、もう40年も前の昔の記憶が鮮明によみがえってきました。
母親に手を引かれて、幼稚園に向かっていた日のことです。
あの当時は「周りと同じようにしなければならない」という無言のプレッシャーが、社会全体に強くありました。少しでも枠からはみ出すと厳しい声が飛んでくる、そんな息苦しさがあったように思います。
幼い僕にはそのペースについていけないこともいっぱいで、もどかしさからか少しイライラしている母親の様子を、子どもながらに敏感に感じ取っていました。母自身も、世間の枠から外れないようにと必死で、周りの目をすごく気にしていたのだと今ならわかります。その影響か、僕自身も「周りを気にする」という感覚がすっかり身に付いてしまったところがあります。
だからこそ、このエッセイを読んで心がとても温かくなりました。
水たまりに勢いよくダイブし、泥まみれの石を拾い、雨のなかで天に向かって笑う娘さん。世間の「普通」という基準に当てはめようとするのではなく、そんな娘さんのありのままの姿を、時に白目を剥きそうになりながらもまるごと受け止めている、素敵なお母さんの姿がありました。
僕自身強く感じることですが、一人ひとりの歩幅や興味の向かう先は本当に違います。でも、それでいいんです。
人と違ってもいい。みんな違うからこそ、素晴らしい。
みくまゆたんさんのような温かい眼差しに見守られ、自分の個性を目一杯伸ばしながら成長していく娘さんは、きっと感性が豊かで、とても魅力的な人間になっていくことでしょう。エッセイの行間から、イキイキとした娘さんの姿が目に浮かぶようでした。
「明日の君は、どんな姿で私を驚かせてくれるのだろう」
最後に綴られたこの言葉のように、僕も娘さんのこれからの成長がとても楽しみになりました。心温まる、そしてハッとさせられる素敵なエッセイをありがとうございました。
