偏差値30台からの広尾学園小石川中学AG合格への軌跡 ‐ 第3回 偏差値30、算数の壁
前回は「我が家の教育の流れと勉強への向きあいかた」についてまとめました。
今回は、第3回として「偏差値30、算数の壁」ついて、なぜ算数が苦手だったのか、そしてそれをどうやって克服したのか書いていきます。
〇算数を勉強した理由
受験勉強科目で、最も不安だったのは算数でした。
国際生受験には英語のみで受験できる学校もありますが、
息子には、国語・算数・英語の3科目を前提とした勉強をさせました。
理由は大きく2つあります。
まず1つ目は、日本語の基礎となる「漢字」を身につけさせるためです。 塾で国語の授業を受ければ、必然的に毎日継続して漢字に取り組む環境が作れます。
私は、息子には日本人としての軸をしっかり持ってほしいと考えていました。そのためには、日本の歴史や文化、思想について、自ら学べる力が欠かせません。
日本について書かれた本や資料は、日本語で書かれたものが最も豊富であり、内容の深いものほど、漢字を正しく読み、その意味を理解する力が求められます。
単に本を読めるようになるだけではなく、日本語で書かれた質の高い情報を正しく理解し、自分の考えを深めていけるようにするためにも、漢字の習得は必要不可欠だと考えました。
2つ目は算数です。これには2つの理由があります。
英語のみで受験できる学校の中にも、英語の問題の中に算数的な要素が含まれているケースがあるので、これに対応できるようにするためです。
具体的には三田国際科学学園やサレジアン国際学園などがその例です。
さらに、仮に受験算数をやらずに進学した場合でも、入学後にハンディになる可能性があると考えました。中学の数学に入ったときに、「算数の受験勉強をしてこなかったから数学は苦手だ」と感じてしまうことは避けたかったからです。
〇低迷した算数
とはいえ、算数はなかなか理解が進まず、
6年生の最後の模擬試験(11月)まで、算数の偏差値はずっと30から40台前半で推移しました。
このため模擬試験の志望校判定も、広尾学園AGや広尾学園小石川AGは、常にかなり低い数字でした。
今振り返ると、算数が伸びなかった理由も少し見えてきました。
息子は計算のやり方自体は、理解していました。
しかし、文章問題が解けない。
なぜなら
解き方がわからない。解き方がわかっても計算を間違える。
↓
国語の文章問題は、頑張れば部分点がもらえる。
でも算数の文章問題は、頑張っても部分点はもらえない。
「〇」か「×」しかない
↓
算数は「×」ばかりで、やる気がなくなる
↓
算数が嫌になる
こういう流れがあったように思います。
実際に、国語に対しては、算数に比べればそれほど嫌だという感じはありませんでした。
そして他にもう一つ、私自身の反省もあります。
5年生後半になると広尾学園AGや広尾学園小石川AGの受験を強く意識していたのですが、
この学校のAGの算数試験は基本問題がかなり重要です。
基本問題の点数比率が高く、基本問題(大問1と2)を全問正解できれば、それで60点取れる構成です。
でも私が、それをはっきり理解したのは、6年生の後半に入ってからでした。それ以前は、基本問題の次の練習問題や応用問題にも手を出していました。
これがよくなかったのかもしれません。
できない問題が増えると、どうしても、やる気スイッチが切れてしまい
「算数はできない」「算数は嫌だ」という意識になってしまいました。
〇 受験まで残り3ヶ月からの変化
息子の算数の出来が明らかに変わったのは、6年生の11月半ば頃からでした。
通っていたena国際部で6年生の9月から後期授業が始まり、その中に広尾AG入試に特化した算数の科目があったため、それを選択しました。
選択したのは次の二つです。
①基本算数
②HirooMath(広尾AG入試において英語で出題される算数の問題形式)
これらは、広尾AGの過去問そのものと、その傾向に合わせた計算問題・基本問題のみを何度も繰り返して解く授業でした。
その結果、11月後半頃から息子の計算ミスが急に減り始めました。
それまでの模試や小テストの計算問題は、
正解率が、たまに8割の時もありましたが、いつも平均5〜6割くらいでした。
それが、間違いは1〜2問、全問正解する時も増えた、という状態になってきました。
模試は、11月が最後だったため偏差値としての変化は見えませんでしたが、
「かなり変わったな」という感覚はありました。
計算問題で正解率が上がる → やる気が続く → 基本問題でも計算ミスが少なくなる
これまで何度もやってきた基本問題なので解き方自体はだいたい分かっていました。
今までは、途中の計算で間違えることが多かったのが間違えなくなり、 その結果やる気が続くというプラスのスパイラルが生まれたのだと思います。
〇 同じ目標を持つ仲間の存在
また、帰国生入試が始まる11月になると、塾の友達の雰囲気も一段と高まっていきました。
それまでは、「まだ先の話」という感覚もあったのですが、
周囲の子どもたちの表情や取り組み方が明らかに変わり、教室全体に緊張感のようなものが出てきたように感じます。
実際に、帰国生入試を受けた子たちは、入試に出た問題の話をするなど、具体的な会話が増えたため、同じ目標に向かっている仲間がすぐ近くにいるという環境が、自然と本人の意識を引き上げてくれていたのだと思います。
親が言葉で促すよりも、周囲の空気や仲間の存在の方が、はるかに強く作用していました。
やはり、同じ帰国生入試や国際生入試という目標を持つ友達がいる環境に身を置くことは、
学力面だけでなく、最後までやり切るためのモチベーションを維持する上でも、とても大きな意味があったと思います。
第3回「 偏差値30、算数の壁」については以上です。
次回は、第4回「塾の変遷」について書いていきます。
